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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成28年2月16日(火)10:30~10:45
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、予算を早期に成立させることが最大の経済対策・景気対策であり、最も副作用が少ない株価対策でもある。よろしくお願いするということでした。
私(谷垣幹事長)からは、高村副総裁のお話に重ねまして、衆議院の予算委員会は審議を積み重ねてきているが、明日は地方公聴だ。中央公聴会の日程を巡って協議というか綱引きもあるわけですが、いつも予算の成立に向けては中央公聴会の設定が最大のヤマ場となることはご承知のとおりで、今まさにその年度内成立を目指したヤマ場なので、緊張感を持ってやっていきたい。また、宮崎謙介衆議院議員は議員辞職という形で、本人の言動に対するけじめをつけたわけですが、若手議員をしっかり教育できなかったことは大いに反省しなければならないことだ。京都3区の対応については、京都府連の意向も聞きながら関係役員各位と相談していきたいと申しました。それから、政府関係者と与党議員に対する国民の視線は非常に厳しいものがあるので、そのことを十分自覚して、言動に注意をしていきたいのでよろしくお願いしたいということを申しました。
佐藤国対委員長からは、本会議日程について、それから予算委員会の中央公聴会の日程はまだ合意ができていない。緊張感を持ってやっていきたいということでありました。
吉田参議院国対委員長からは、決算委員会の日程について、また参議院先議も早期に決めたいということでした。
茂木選対委員長からは、京都3区は、宮崎衆議院議員の辞職願が本日の本会議で諮られることになりますが、それによって補選になる見通しだ。状況をよく見て判断していきたいということでした。
山口組織運動本部長からは、2月22日(月)の「竹島の日」の記念式典に出席するというご発言がありました。
木村広報本部長からは、報道機関の世論調査についてご報告がありました。
岩屋中央政治大学院長からは、地方在住の学生を対象とした地元議員インターンシップを新たに実施したいというご報告がありました。これは、議員の東京事務所、あるいは党でのインターンシップというのはすでにやっているわけですが、議員の地元の事務所でもそういうことを新たに開始して、地方在住の学生にもできるだけ多くの参加を求めたいという趣旨であります。

以上です。

質疑応答

朝日新聞の笹川です。本日、森本部長の下で初めて憲法改正推進本部が開かれますが、党内の憲法改正の議論についてどのような議論を望まれますか。
党内の議論あるいは衆参の憲法審査会で、相当の積み重ねがあります。憲法審査会では、歴代の会長が大変意を用いて、例えば発言時間も各会派に十分に振り向けるという形で、どこに問題があるのかということを今まで相当各党間で協議を重ねてきた経緯、歴史がありますので、そういうものを十分踏まえた議論をしていく必要があるのではないかと思っています。
朝日新聞の笹川です。具体的に改憲項目、こういったところが改正されるべきだというような絞り込みの議論を党内でするなどというイメージはありますか。
それはまだどうするのかは森本部長から伺ったわけではありませんので、その辺を含めてどういう進め方をしていくのか、今までのそういう積み重ねを踏まえたうえでやっていただきたいと思っています。
共同通信の小笠原です。宮崎衆議院議員について、本日の本会議で辞職が許可される見通しですが、党としての処分をなされずに辞職という形になっていますが、これは本人の議員辞職という判断を重く見てということでしょうか。
議員辞職というのは非常に重い判断ですので、当面はその重みをやはり受け止めるということであります。ただ、議員辞職を決定されますと、支部長をどうしていくかなどという問題は迅速に対応しなければいけないと思います。
読売新聞の天野です。党員数獲得について、自民党は2015年までに120万人の党員獲得を掲げていましたが、達成が難しいという状況です。党員獲得の難しさについて幹事長はどのようにお考えですか。
今やっております計画は、石破幹事長時代に立てたものですが、その経緯は、野党時代に相当党員を減らしました。与党に戻って、野党のときは党員を拡充せよと言ってもなかなか、特に野党になった当初は抵抗も強かったわけでなかなか進まなかった。やはり与党になったらもう一回党員数を拡充するということで石破幹事長の下で計画を立てられたわけです。若い議員の間からは、なかなか党員確保と言いましても大変であるという悲鳴というかそういうものが聞こえてくることも事実であります。それからまた選挙区によってもいろいろ違いがありますね。今までも相当党員を確保してきたのでこれ以上はなかなか難しいというところもないわけではないと思います。ただ、やはり野党から与党になって党員を増強する努力というのをもうこれで諦めましたというわけにはいかないので、いろいろな困難があることは十分承知しながら努力をしていただいているというのが現状です。ですからこれは、どういう形でやるかはいろいろまた、昨年の暮れくらいまでで一応締め切ったのでまた新たに考えなければいけませんが、党員増強の努力自体はやめるわけにはいかないのだろうと思います。
日本経済新聞の田島です。京都3区補選について、党内では自粛すべきだという声がある一方で、民主党やおおさか維新の会、共産党が独自候補擁立の考えを見せるなかで、与党第一党として候補者を立てるべきではないかという声もあります。幹事長としてどのようにお考えですか。
私がきちんと判断しなければいけないと思いますが、いろいろな意見も聞きながら今、調整を進めているところです。確かに両様の意見があることは事実ですので、その辺をどう判断していくのかというところだろうと思います。
TBSの加納です。昨日、青年局と学生との意見交換のなかで、憲法改正を参議院選挙の争点にした方がいいのではないかという学生の声も一部ありました。参議院選挙で安倍総理も改憲勢力で3分の2の議席を目指している以上、争点としてきちんと掲げた方がいいのではないかという声も党内には少なからずあると思います。幹事長はどのようにお考えでしょうか。
自民党は自主憲法の制定というのを党是として出発した政党ですね。立党のときに掲げた目標というのはおおむね達成していると言っても言い過ぎではないと思いますが、この憲法については手がついていないのが実情です。どのように運ぶかというのは、森本部長の憲法改正推進本部をどのように動かしていくかとも大いに関連するわけですが、要するにわが国の政治は、憲法改正はもうベテランであるというわけではありません。まだ憲法改正の経験はゼロに等しいと言っていいほどでありますので、あまり大上段の目標を掲げていっても、要するにアドバルーンを上げるというだけならいいですが、もし実際に目指していくならば、私はもう少し摺り足で進まないと成就しないのではないかという考え方をしております。
TBSの加納です。それは例えば憲法審査会の場で各党が話し合いをするということを目指してほしいということですか。
やはり最低限初めてやるときは野党第一党を巻き込んでやるというような感じがいいのではないかと私自身は思っています。
TBSの加納です。民主党の対応についてはどのようにお考えでしょうか。
民主党の対応は、立憲主義に対する考え方が安倍総理とは違うので安倍総理の下では話し合いはできないというようなことを岡田民主党代表はおっしゃっているようです。ただ、私はこの岡田民主党代表の発言というのは、ある意味では極めて違和感を持っておりまして、要するにこの四半世紀の政治、これも度々申し上げておりますが、政権交代可能な体制を目指す、これはわが党にとって愉快なスローガンではありませんが、そういうことでやってきた前提は、冷戦というものが終結して東西対立を基礎としたイデオロギー的な争いを繰り返すことから卒業していこうということであったと思います。しかし岡田民主党代表は、昨年の平和安全法制についての論争そのものが、そういう考え方に相応じたものというよりも、昔の冷戦期のイデオロギー的対立みたいなものを強調される方向にお振りになったような気がします。そういうことを考えますと、やや今の状況のなかでどういう憲法論議をしていくかということと少し離れた立場をお取りになっているのではないかと私は見ております。
テレビ朝日の村上です。本日から軽減税率の法案審議が始まりますが、昨日の予算委員会でもペットフードなどを例として議論がありましたが、線引きを巡って混乱が予想されるなかで幹事長としてはどのように進めていきたいとお考えですか。
定義自体は法律のうえできちんとできていると思います。これが飲料を除くということになりますとなかなか定義が難しかったのですが、定義自体は一応できている。あとは、細かな議論はいろいろあると思いますから、そこは混乱が起きないような現場の整理をやっていく必要があるだろうと思います。
フジテレビです。一部報道で、佐藤ゆかり衆議院議員に対し枚方支部が政治資金の取り扱いを巡って刑事告訴を検討しているということですが、これに対する受け止めと、どのように党として対応していくお考えですか。
私は、今のお話は関知しておりませんが、従来やはり佐藤衆議院議員が枚方支部と必ずしも琴瑟相和す(きんしつあいわす)という状況ではないということは聞いております。まずこの問題は、枚方支部できちんと大人の政治家としての良識を持って話し合いを進められるべきことではないかと思います。
朝日新聞の笹川です。京都3区補選について昨日、西田京都府連会長とお会いになったと思いますが、どのようなやり取りがあったのか教えていただけますか。
どちらかというと京都府連の方は今後のことを考えると主戦論を主張しておられるということではないかと思います。
朝日新聞の笹川です。幹事長としては慎重なお立場ということですか。
やはり京都だけの状況を見ればいいというわけではないと思いますので、幅広く見ていかなければいけないと思っています。