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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員会後)

平成28年1月25日(月) 17:35~17:49
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員会ですが、安倍総裁からは、一つは補正予算成立の御礼です。平成28年度予算の審議に入ったわけですが、早期成立に向けてよろしくということでした。それから甘利大臣の件は、甘利大臣ご自身が28日(木)までに国民に対して説明すると言っている。審議を円滑に進めるため国対と連携してやっていきたい。また、宜野湾市長選挙について、大きな勇気づけられる勝利を得ることができた。これからも沖縄と対話を重ねながら基地負担軽減、沖縄振興に取り組んでいきたい。それから、選挙制度改革について答申を踏まえてしっかり議論して結論を出すようよろしくお願いしたいということでした。
高村副総裁からは、甘利大臣が28日(木)までに説明するということは、そのくらいの時間がかかるのは当然だということを共有していきたいということでした。
私(谷垣幹事長)からは、宜野湾市長選挙は、地元をはじめ関係各位が総力を挙げた結果、勝利することができた。最終日には二階総務会長にも入っていただいたし、茂木選対委員長は度々入られた。あと組織運動本部、参議院はじめそれぞれが全力を挙げて頑張っていただいたことに感謝する。今後は、安倍総裁がおっしゃったように「普天間飛行場の固定化阻止」等の宜野湾市長の公約をしっかり実現できるよう、政府・与党でしっかり支えていきたい。引き続き脇を締めて次の選挙戦への準備を進めていきたい。昨日から京都市長選も始まっているということを申しました。また、明日から代表質問に入る。私が自民党の代表質問をやらせていただきますが、本予算の早期成立に向け、緊張感を持って臨んでいきたいということを申しました。
御法川国対副委員長、吉田参議院国対委員長からは、代表質問の日程についてお話がありました。
溝手参議院議員会長、伊達参議院幹事長からは、それぞれ宜野湾市長選はよかった。弾みをつけてこれからの選挙に向かっていこうというご発言がありました。
茂木選対委員長からは、宜野湾市長選の結果についてご報告がありまして、参議院選挙の前哨戦としてこの選挙に勝てたことは非常に大きかったということでした。それから、八王子市長選、岩国市長選の結果について、それぞれ勝利することができた。また、京都市長選で頑張りたいということでありました。
稲田政務調査会長からは、本年最初の大きな選挙の勝利を次につなげていきたい。政調でもやることをしっかりやっていきたいというご発言がありました。
二階総務会長からは、宜野湾市長選はよかった。一つ一つ勝てるところはしっかりやっていきたいということでした。

以上です。

質疑応答

NHKの瀧川です。宜野湾市長選について、その勝因と、幹事長は何をおいても参議院選挙とおっしゃっていますが、本年におけるこの選挙の勝利の意味についてお伺いします。
自公を挙げて一生懸命やったというのが一つあるのですね。わが党もいろいろな方が沖縄に対してそれぞれ票を掘り起こしたというのがありますが、まず第一に挙げるべきことは、佐喜眞知事の一期目の市政というものの評価がかなり高かった。よく市長としてやっておられるということが基本にあったと思います。それに加えて普天間基地の固定化はやはり困るというのが底流としてあったのではないかと私は思っております。
毎日新聞の佐藤です。幹事長はこの選挙を参議院選挙にもつながる重要な選挙と位置づけていましたが、今回の勝利が参議院選挙にもたらす影響についてどのようにお考えでしょうか。
やはり沖縄の市長選が参議院選挙を全部占うことには必ずしも通じないですが、今、野党共闘をどうしていくかというような議論が進んでいるようです。共産党から見ると「オール沖縄」というのがそういうときの一つのモデルケースになっているのではないかと思いますが、そういうことにも私は大きな影響があったのではないかと思います。ここはまだ十分分析できているわけではありませんので、ここら辺はもう少しいろいろな方の意見を聞いてみたいですが、私自身はそんな感じがしております。
東京新聞の木谷です。日曜日にテレビの討論番組で棚橋幹事長代理が、答申の中身について「有権者の意見も聞きたい」と述べられています。これは自民党として有権者の声を聞きたいというお考えなのでしょうか。
有権者というか、有権者の声を聞くというのはいろいろな意味で使われるわけですが、選挙の投票の結果を見たいという意味でも使われるが、この件でなかなかそういうことは言いにくいので、やはり国民の意見を幅広く聞くというのは大事ではないかと思いますね。
NHKの瀧川です。本日、安倍総理が河村議運委員長とお会いになって、「答申の内容を尊重する。幹事長中心に党内を取りまとめてほしい」ということをお話になりましたが、これを受けて党内の議論の状況がどのような状況で、今後どうされていくお考えでしょうか。
私どもはやはりああいう答申を相当長期間熱心にご議論いただいて出していただいたので、それを尊重することは基本だと思っています。あの答申の読み方も立場によっていろいろあると思いますが、あの答申を見ますと、10年ごとの国勢調査ということでまず大きな形を作っていかなければいけないわけですが、5年ごとの中間調査の場合は、それを踏まえて都道府県ごとの配分はしないが中で調整して憲法違反と言われないようにしろと言うような趣旨のことが書いてあると思うのですね。ですから、中間調査の結果が2月に出ますので、それをやはり一つはよく見る必要があるだろうと思います。そして問題は、今後、要するに最高裁判所から「違憲である」、あるいは「違憲状態である」、いわんや「違憲無効である」というようなことを言われないように仕組みをどうそこにビルトインしていくかということではないかと思います。
NHKの瀧川です。確認ですが、2月に出る国勢調査の数値を見てやるべきは、定数はいじらずに都道府県ごとの区割りを変えるということで較差是正を図るというお考えですか。
定数をいじるかいじらないかということは、まだそこは明確にはできないわけですが、あらかじめ定数をいじるとかいじらないとか結論を出す必要はないだろうと思います。削減の話ですね。#
日本経済新聞の田島です。選挙制度改革について、河村議運委員長は「今国会で法改正をすべきだ」という発言をされましたが、幹事長のその点に関するお考えをお聞かせください。
これをやりますと、多分法律を通して、それから区割り委員会にかけなければいけない。それで具体的なものが出てきますね。そうすると結構時間がかかるので、そういうことを考えますと、そうのんびりやっているわけにはいかないのではないかと思います。
日本経済新聞の田島です。法改正については、一票の較差是正を実現すればよしとするのか、もしくは定数削減までやるべきなのか、その辺りはいかがですか。
ここらはもう少し議論を煮詰める必要があると思います。答申は尊重するのは基本だと私は思っていますが、その答申のなかにもいろいろありまして、あの答申の書き方は、定数減自体をしなければならない具体的な根拠というのはあまりはっきりしないというようなことが書いてございます。ただ各党がそういう公約をしているので、国民との約束だということを考えるとやらざるを得ないというような表現ですね。ただ、これから先の定数の有権者の動きなどを見ていきますと、あまり数を減らしてしまうと、今度はしょっちゅういじらないと調整できないなど、そういう問題も起きてきますので、もちろんあの答申のなかにもそういうことを指摘してありますが、その辺を踏まえてどのようにしていくのかということをもう少し議論を煮詰める必要があるのかなと思います。
NHKの瀧川です。あまりのんびりしていられないということですが、幹事長のご認識としては今国会までに法改正までは各党でしてしまう必要があるということですか。
これはほかの党とも協議しなければいけないわけですね。私は、具体的な議論は細田幹事長代行にお任せをしようと思っておりますので、あまり私が今の段階で手足を絞るようなことを言うつもりはありませんが、先ほど申し上げたような日程を考え、実際やったら、国会で法を通しても区割り委員会が結論を出してその結論を法律にしていくというのは、かなり時間がかかることはかかる。我々の任期がいつまであるかなどいろいろなことを考えますと、その辺りをどう落着させていくのか、これは技術的な問題などもあると思いますので、今、あまり立ち入ったことを言うのは避けますが、そういうことも念頭に置いていろいろ考えていかなければいけないということではないかと思います。
共同通信の小笠原です。本日の役員会のなかで、幹事長から甘利大臣に関するご発言はされましたか。
特にしていません。
共同通信の小笠原です。役員会のなかでほかの役員の方から甘利大臣に関するご発言はありましたか。
ありません。安倍総裁と高村副総裁からだけということです。
産経新聞の清宮です。先日、弊社などが行った世論調査について、昨年、日韓の間で合意した慰安婦問題に関して、合意自体を評価する声が約6割いる一方、今後も日韓の懸案として残るのではないか懸念する声が8割に上りました。また、日本側が負担する10億円の拠出金についても、大使館前の慰安婦像が撤去されてから出すべきだという声が8割を超えるような状況でした。韓国に対する不信感がまだ根強いことをうかがわせると思うのですが、幹事長のお考えをお聞かせください。
私は、日韓の間できちんと問題解決、外務大臣同士で話ができ、首脳同士もそういうお話をされたというのは非常によかったと思います。大きな前進だと思います。ただ今、今後どう進めるかということについては、主として韓国側にボールが行っている状況だろうと思いますので、今の段階は韓国もなかなか、苦しいというと表現がいいかどうか分かりませんが、相当苦心しながら物事を進めておられる状況ですね。ですから、そういう韓国のご苦労を今は見守るというのが正しい態度ではないかと思っています。