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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(臨時役員会・役員連絡会合同会議後)

平成27年9月24日(木) 17:30~17:45
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の臨時役員会・役員連絡会合同会議ですが、高村副総裁からのご挨拶で、協力して平和安全法制を通すことができてよかったと思う。引き続いて、必要性について国民の理解を得たいと思うが、一部の人が徴兵制など荒唐無稽な不安をあおっている。日本国民は賢いから冷静になればそういうことはあり得ないことは分かるだろう。これからは、経済最優先、整合性のある政策をしっかりと前に進めていくということが重要だと思うし、それが来るべき参院選に勝つことにもつながると思う。引き続きよろしくお願いするというご主旨でした。
私(谷垣幹事長)からは、平和安全法制は参議院で非常にご苦労をいただきながら成立させることができて、ご苦労に感謝する。あとは会期末処理をしっかりやろうということを申しました。また、両院議員総会で申し上げたことですが、総裁が新たに選任された場合は、党則第80条5項によって役員任期は終了することになっているが、新たな党役員の選任については総裁に一任したい。それから、国会役員人事についても併せて総裁に一任したい、ご了承をお願いしたい。また、党則81条によって、役員は任期が終了した後でも後任者が決定するまでは引き続きその職にあるものとなっているのでよろしくお願い申し上げるということを申しました。もう一つは、塩川正十郎元衆議院議員のご逝去に関して、ご案内のように9月19日、塩川元衆議院議員がお亡くなりになったわけです。謹んでご冥福をお祈り申し上げる次第ですが、塩川元衆議院議員は当選11回、在職33年4か月のご経歴で、財務、文部、運輸、自治大臣、内閣官房長官などを経験され、衆議院の商工委員長、党総務会長等を歴任されております。したがってこのご経験は党葬に該当するわけで、本日、自由民主党と塩川家の合同葬として執り行われました。葬儀委員長は福田康夫元総理にお務めいただきましたし、党からは細田博之幹事長代行がご参列いただいたということを報告した次第です。
以上です。

質疑応答

NHKの瀧川です。本日の両院議員総会で正式に安倍総裁の再選が決まったわけですが、新たな任期に入る総裁に党運営の立場から望むことはどういったことでしょうか。
これはかねがね申し上げておりますように、平和安全法制、我々の立場からすれば、国民の命と平和な暮らしを守るためにどうしてもやらなければならないものであったと思いますが、やはり日本の今までの安全保障の歴史というものから見ても、賛成・反対というのはかなり際立ったことはもうご案内の通りでございます。したがって、国民の間にもいわば左右対立と申しますか、そういうものがやや強調された面があるのは残念ながら事実でございます。したがって、これを一度やった後は、やはりもう一度国民全体の共通の目標というものを作っていくということが必要ではないかと私は思っております。現在、例えば中国の経済事情等々がございまして、経済の将来にも少し不安感を持っている人が増えていると思いますので、雇用情勢や賃金の状況等は比較的上昇していますが、個人消費等々がどうも足取りが重いというようなことがございますので、やはり経済をしっかりやっていく、あるいは社会保障等も皆が安心できるように持っていくというようなことをきちんとやって、国民の共通の目標、共通といっても1億以上の国民全体で共通の目標を作るのは容易ではありませんが、少しでも皆が心を一つにして前に進めるような態勢を作っていくということが何よりも肝要ではないかと私は考えております。
朝日新聞の野上です。大阪のダブル選について、柳本顕市議に推薦は出されるおつもりですか。
これは選対に諮らないといけないわけですが、まだこのことは茂木選対委員長とはご相談しておりませんが、もう選挙がそんな先にあるわけでもなし、急いで選対にかけなければいけないことだと思っています。
朝日新聞の野上です。知事選の候補者の名前がまだ出てきておりませんが、自民党本部としては、相手は松井知事だと言われていますが、独自候補を立てるという方針でしょうか。
現在、大阪府連でご努力中であります。その大阪府連のいろいろな結果を待ちたいと思っております。
共同通信の比嘉です。本日の高村副総裁のご発言のなかで、「経済最優先だ」ということで、幹事長も重ねておっしゃったと思いますが、平和安全法制については争点にならないというお考えでしょうか。
これもかねがね申し上げておりますが、やはりこの議論はややイデオロギー的な対立が強調され過ぎたというといい表現かどうか分かりませんが、私はそう受け止めておりまして、やはりそのイデオロギー対決ではなく、いろいろお立場によってこの法案に反対の方々もいらっしゃるわけですが、それぞれの立場が今の国際情勢に鑑みて日本の平和と安全をどのように確保していくかというのをもう少しザッハリッヒ(即物的)に議論をするような環境を作っていく必要は、私は当然あると思っておりまして、そういったことは引き続きテーマであると思っておりますが、それが直ちに来年の参議院のテーマにつながるかどうかということは、私は必ずしもそうではないのではないかと思っておりますが、我々の努力がそういう事実に即した議論が進むように我々も努力していかなければならないことは間違いないと思います。
共同通信の比嘉です。野党について、共産党が民主党に対して選挙協力、平和安全法制の廃案を軸にした選挙協力を呼びかけていますが、これに対してどのような対抗策を講じていくおつもりですか。
私は、共産党はご自身の主張をなかなか上手にこの国会審議の過程でも展開され、国民の動員のなかにも共産党親派を相当上手にお育てになったと思っております。それは我々が十分注意をし、警戒をしなければならない点だと思っております。民主党はそういうなかで、共産党とお組みになるかどうか分かりませんが、私の認識はそういう形を取られるとすると、民主党は果たしてどこへ行こうとしているのだろうかというような感じを持っております。
北海道新聞の徳永です。平和安全法制の成立後の各社の世論調査で、あれだけ平和安全法制に反対が多いなかで内閣支持率はそれほど下がらずに、その一方で野党が伸び悩んでいるという状況です。これについて幹事長はどのように分析されますか。
私は、先ほど申し上げたことと同じことなのですが、実際、事に即して考えた場合、対立しなければならないほど、私自身は今回の制度が国民間の対立を生むものだったと思っておりません。むしろ長い間の戦後の安全保障論争を引きずって、いわば過去のしっぽにつけたものによって国民間の対立がやや強調され過ぎた。それは我々の国会論議のやり方も必ずしもうまくなかった点もあると思っておりますが、結果を見ますと、ある程度そういうことが理解もされてきたのかなと思わないでもないのですが、まだこれは、先ほど申し上げたように、事に即した議論を進めていく努力を我々がしなければいけないということではないかと思っております。
産経新聞の豊田です。平和安全特別委員会での採決の際に、大沼みずほ参議院議員が民主党の津田弥太郎参議院議員に暴行を受けたとされる問題について、本日、津田参議院議員と榛葉民主党参議院国対委員長が大沼参議院議員に謝罪されたそうです。これをもって自民党としてはこの問題に一区切りとするのか、それとも何らかの対応を引き続き求めていくのか、いかがですか。
これは、難しく言えば、参議院の自律権に属する問題で、参議院の方でいろいろご協議をされたと思います。その結果が今、おっしゃったような形になっているのだと私は思います。ですから、一応の誠意ということではあるのかなと思います。