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記者会見

石破茂幹事長記者会見(役員会後)

平成25年12月24日(火)10:10~10:30
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

石破茂幹事長

【安倍晋三総裁発言】

「連合の調査によれば、もちろんすべての企業ではないが、ボーナスも平均3万9000円上がっている。経済の好循環、これを全国津々浦々まで届くようにしたい」

【石破茂幹事長発言】

「週末に現職連敗ドミノが続いていた福島県の相馬市長選挙で現職の立谷市長が僅差で勝利した。また東久留米市長選挙でも、わが党が支援した候補が当選した。来年に向けあるが、党本部としても、そういうことを念頭に置きながら、年末年始であってもしっかり対応したい」
その他、各役員より本年の回顧、お礼などがあり、来年に向けて、さらに党、政府一体となってやってまいりたいということであった。
なお、来年1月7日(火)10時から901号室において新年仕事始め、10時30分から総裁応接室において初役員会を行う段取りになっている。

質疑応答

Q
朝日新聞の三輪です。東京都知事選挙について、今日の役員会で、いつごろまでに候補を決めたいというお話はあったのでしょうか。
A
今日の役員会ではありません。大体告示、投票がいつになるかということが、今日正式に決定するというようなお話が選対委員長からありました。そういうスケジュールですので、年内ということを断定的に申し上げたことはありません。もちろんあまりにギリギリになってということはよろしくないのですが、猪瀬知事の突然の辞任という突発事態ですので、私どもとして、どういう方がふさわしいか、本当に議論を尽くしながら決めたいし、また支援体制というものもどういうことが勝利につながり、あるいは都民のお気持ちに応えるものなのかということは、第一義的に都連で議論され、いかなる決定がなされたとしても、党本部として、それを全面的に支援するということだと思います。
Q
産経新聞の力武です。名護市長選挙について、候補一本化に向けて、今いろいろな作業をされていると思いますが、現段階で一本化の作業がどういう段階にあるのかということをお聞かせください。また、来月12日が告示日ですが、どれくらいまでに決着させたいかというお考えをお聞かせください。
A
一本化に向けて、ありとあらゆるやり方で、今、努力をいたしております。それは基本的に島袋前市長が辺野古移設へ向けて果たしてこられた、市長在任中も含め、今までの努力、そして北部振興にかける思いということを極めて重視しながら、自民党として擁立を決定している末松氏と、どうすれば一本化が図れるか、それに対して、どのような点で一致をすることが必要かということについて、ここ10日ぐらい、様々な方が、様々な場面において努力しているということです。
要は、私どもとして、知事に辺野古移設の承認をお願いしたい。それは圧力とか脅しとか、そのようなものではなく、知事がおっしゃっておられるいろいろなご要望を政府与党として、予算のみならず、可能な限り全力でお応えする、今、最後の詰めを行っているところであります。
仮に知事がご承認いただけるとすれば、そこにおいて方向性が一致する島袋氏、末松氏がともに手を携えるということができないか。そのタイミングというのは、いつであり、その状況をどのようにしてつくるかということであります。今、ここでまだ不確定な要素が多い中で、断定的なことは申し上げられません。一本化というものは、できれば早ければ早いほうが良いと思っております。だが、沖縄には沖縄の事情、あるいは名護には名護の事情がありまして、県民感情、あるいは市民感情というものに十分に配慮しながら、ひたすら私どもとして誠心誠意お願いしたということが一番望ましい形で成就しますように、タイミング、あるいはその状況というものを、今、全力で考えているということ以外申し上げられません。
Q
共同通信の下山です。これから行われる閣議で来年度予算案が正式に決定されます。一般会計の歳出総額として、過去最大の約96兆円という形になって、国債発行も減ることは減るのですが、国債発行残高は780兆円と過去最大になります。今後、社会保障費など、当然増えていくと思いますが、幹事長は、今回の予算に関はどのあたりがポイントなるとお考えですか。
A
今回の予算は、デフレからの脱却と財政規律の回復、この2つを満たすために、今、ご指摘の発行額を減額する。もちろん借換債がございますので、発行額としては増えます。これは不可避のところがあります。なるべく長期の国債へのシフト等々も考えながら、プライマリーバランスを回復するように、ギリギリの線努めたということが今回の予算だと思っております。
一方において、診療報酬の改定の場面で、議論があったように、これから医療の改革も進めていかなければなりません。それは単に減額ありき、削減ありきということではなくて、本当に必要なところに必要な医療が十分に行われるということを念頭に置きながら、医療体制の改革、つまりそれを医療費の削減ということで、ひとくくりにしてしまうのではなくて、必要なところに必要な医療が十分行き渡る体制ということを作っていくということです。そういう社会保障の本当に必要な機能の発揮を目指して、第一歩を踏み出したものだと思っております。
それは公共事業費においても、必要なものを行う。特に総額の確保も重要ですが、予想される多くの災害にきちんと対応する。併せて、その建設に携わる人々の数、あるいは機材の数等々が安定的に見通しがつくということも極めて重要なことです。ですから、1年限りの即効性ということのみならず、これから先、中長期的に安定して雇用が確保され、国土のいろいろな災害に対する脆弱性を克服し、社会保障が必要な場面においてきちんと行われるという、中長期的なものまで視野に入れた、そういうスタートの予算であると私どもとして認識をしています。国会においてご審議を賜った後に、なるべく早いうちに25年度補正予算、そして26年度本予算が成立し、執行に移り、デフレの脱却と経済の好循環を実現させたいというような意図の予算であるということだと承知しております。
Q
毎日新聞の高橋です。衆議院の選挙制度改革について、臨時国会では妥協点を見出せませんでした。来年の通常国会において正念場を迎えると思うのですが、どのように進められるのか、また、協議の枠組みについても決まっていないと思うので、それについてどうされるか、ご所見をお聞かせください。
A
これは引き続き実務者の間で協議を続けるということでして、私どもとして、現行の小選挙区比例代表並立制の枠は維持をしながら、比例代表、小選挙区のあり方、すなわち多数党に強く出過ぎる民意の集約という部分をいかにして比例代表の部分で緩和をするかということで議論を進めてまいりたいと思います。
そこにおいて、本年の与野党幹事長・書記局長会談で、最初からそういう考え方に賛同する者だけでやるというのはおかしいではないかという強いご指摘を社民党、共産党から頂き、実務者の段階に1回また戻しているわけです。そこにおいて、先ほど申し上げた現行の枠組みを維持してということを軸としてお話を進める。それでもなお議論が平行線で、全く結論が出ないということであれば、そこは次の段階、それが何を意味するかは別として、ここでいつまでも議論が続いていて何も進まないという状況をどうやって打開するかということは、話し合いをしなければいけない段階が到来しようと思っております。
このまま行って、いつまでも結論も出ませんと、定数の削減もできませんと、多数党に強く出過ぎる今の状況を緩和することもできませんということは、国民のご期待に反するものだと私自身は思っております。そこは実務者の間において、どのような共通認識が醸成されるか、通常国会において、またそういう作業が開始されることになります。
Q
TBSの亀井です。明後日で政権発足1年を迎えます。幹事長は、安倍総理と総裁選を戦って、その後、幹事長として1年仕えてこられました。1年を振り返って、現在の総理との関係、ご自身の立ち位置、今後どのようにして政権を支えていきたいか、お聞かせください。
A
今日の毎日新聞に世論調査の結果が掲載されていました。そこで安倍政権について、肯定的な評価が多かったと思いますし、また他社の調査では、一時期下落した支持率が回復するというような数字も出ています。毎日新聞の世論調査の中で、この政権にどこまで続いてもらいたいかという問いがあり、なるべく長く、あるいは衆議院議員の任期いっぱいといいますか、次の総選挙までというお答えを足せば、相当数に上ったと思っております。政権をお支えする私の立場として、内閣支持率が高いということ、また、党の支持率が、確か野党第1党である民主党の数字で言えば5倍ぐらいあったと思っております。それで30ポイントなのですけれどもね。こういう状況というのは大変ありがたいことだと思っております。国民が選んだこの内閣、そしてこれが高い支持を頂いている、そして長く続いてほしいと、少なくとも衆議院議員の改選が行われるまでは続いてほしいという国民のご意向というものをよく踏まえながら、それが続くようにしていくというのが、党をお預かりする者としての務めだと考えております。
Q
テレビ朝日の水頭です。0増5減で削減対象となる5県について、公認候補がまだ決まっていない状況で、年末年始の挨拶回りのスケジュールなどにも影響してくると思われますが、今後のスケジュール感などについて、幹事長のご所見をお聞かせください。
A
0増5減の対象県は、それぞれの県において、いろいろな努力、調整が行われております。佐賀、徳島、福井、山梨、高知それぞれの県によってそれぞれの事情がありますので、確かに公認権を持っているのは党本部ですが、こう決めたぞという形が、決して地域のご理解が得られるとは思いません。それぞれの県から事情は年末もいろいろ承らせていただきました。決めることは早ければ早いほど良いのかもしれませんが、それが地元の理解を得られないものであれば、かえって決めたことが仇となることはあります。で、これは基本的にどのような決定がなされたとしても、当該県の議員はそれに従い、決まった人に対して全力で支援をするということは当然の前提となっております。年末年始、いろいろな挨拶回りにおきましても、そこはそれぞれの当該県で議論をし、最終的には党本部が決める。いかなる決定であってもそれに従い、そして決まった人が当選できるようにするのだということは皆の共通認識です。そういう認識の下に、年末年始の活動をしていただくことになりますし、作業というものは全く中断をしているわけではなく、それぞれの県において、今もいろいろな議論がなされている。その結果、調整に失敗して、わが党公認候補、そしてそれ以外の方が出るというようなことを回避するために、ここは丁寧なやり方をとってまいりたいと思います。それは何をしない、何もしないことを意味するものでもなく、時間が徒過することを単に傍観するというわけではありません。
Q
共同通信の下山です。昨日、政府が南スーダンで、武器・弾薬1万発を韓国軍に譲渡しましたが、まずこの件について、今日の役員会で安倍総理から説明はあったのですか。
A
はい。それは昨日の官房長官談話の通りで、その通りの説明がありました。
Q
共同通信の下山です。これは22日に国連から要請があり、この間設置されたNSCで翌日決定したということですが、手続的に速やかに行ったという評価もある一方で、やや議論が拙速だったのではないかという、裏表の議論があります。当然そこで例外拡大に対する懸念ものも示されていると思いますが、幹事長としてのご所見をお聞かせください。
A
そこにおいて銃弾が足りないということは現実としてあります。銃弾が足りないという状況が、その地域における治安の維持、あるいはそこで活動する当該国の軍隊のオペレーションの遂行上、決して好ましいものではない。それが実際に行われている活動は、国際紛争を解決する手段としての武力の公使でないことは、明白であります。そして治安を維持し、そういう犯罪行為を抑止するというために必要なことですし、なお、国連を介した要請という形をとっておりますので、我が国として法的に問題があることだとは考えておりません。
これは国連を介した要請がある、そしてまたそれが憲法に抵触するものではない。そしてそれがその地域における治安の維持、あるいはそこにおいて活動する部隊の安全、抑止力の維持というものに資するということであれば、これを排除する理由はないということであり、逆に、仮に国連の要請があったにもかかわらず、わが国がそれを拒否し、銃弾が足りないことによって、その地域の治安に乱れが生じ、犠牲が生ずることのほうが、私どもとして活動の趣旨に沿わないと判断しております。