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記者会見

石破茂幹事長記者会見(役員会後)

平成25年4月1日(月)17:40~17:58
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

【安倍晋三総裁発言】

予算委員会に向けての決意の披歴があった。
「松井秀喜元選手、長嶋茂雄元監督に対し、国民栄誉賞を与えることを検討が進んでいる」

【高村正彦副総裁発言】

「皆で気を引き締めてやっていこう」

【石破茂幹事長発言】

明後日3日(水)に開催することになっている各党の幹事長・書記局長会談について、発言した。各党の出欠は、明日中に明らかになると思う。
「0増5減の区割り改正法案は、選挙制度・定数削減と切り離す形で、憲法上の要請であるので、何よりも優先するものであるのは明々白々である。憲法上の要請を果たすのは、議会の義務と考えている。わが党・公明党の案は出しているので、各党案を持ち寄って、議論しなければならない。己の正統性だけ述べても仕方ないし、ましてや案も出さずに、非難することは、公党としてあるまじき行為である」

【鴨下一郎国対委員長発言】

予算委員会の日程、4日開会予定の本会議についての発言があった。

【脇雅史参議院国対委員長発言】

「日銀総裁再任の同意人事への対応は、衆議院の動きを見て決めたい」

【溝手顕正参議院幹事長発言】

「公認候補が決まっていないところは、早く決めたい」

【林幹雄選対委員長代理発言】

各種選挙の情勢についての発言があった。

【高市早苗政調会長発言】

「参議院選挙公約づくりの協力をお願いしたい」

【野田聖子総務会長発言】

「明日は、世界自閉症啓発デーであるので、自閉症についてのいろいろな啓発を行わなければならない。このシンボルカラーがブルーであるので、なるべくブルーを身につけて、明日は活動されたい」

質疑応答

Q
NHKの西井です。0増5減の区割り法案のスケジュール感について、幹事長の所見をお聞かせください。
A
先程来申し上げている通り、恣意なく区割りは決定されたものです。昨年11月16日の解散時の法案と一体のものです。そして、その区割りは恣意なく行われたのもので、国会議員の意向や各党の意向が反映されていない、極めて公正なものです。それが政府から提出されれば、速やかに可決し、速やかに参議院で審議いただくことは実に当たり前のことです。
Q
NHKの西井です。60日ルールを意識した日程を考えれば、4月26日が一つの目途とお考えですか。
A
それを念頭に置きながら、ということではありません。当たり前の法案ですから、速やかに可決して、参議院に送るということを申し上げているわけです。これはそういうルールを使うか、使わないかということは、国会の意思ですので、今、この時点で党の責任者たる私が、軽々に発言することではありません。ただこれは憲法上の要請ですから、決然たる意思をもってやるということには何ら変わりはありません。
Q
日本経済新聞の地曳です。参議院の岩手選挙区について、自民党岩手県連が慶應大学ラグビー部前監督の田中真一氏を公認申請することを決めましたが、本部として、この方を公認することになるのですか。
A
これはわが党の手続きの中で、県連で公正、公平、透明な手続きに則り、今、おっしゃった田中真一さんを決めたということですから、それを阻害する要因があるとは、今のところ、承知しているわけではありません。
Q
日本経済新聞の地曳です。民主党の平野達男参議院議員が離党の意向を示し、一部では自民党の支援を期待しているとの声もありますが、平野氏を支援する可能性はあるのですか。
A
それは、まず公人ですから、なぜ離党するのか、仮に支援を求めるとするならば、なぜ自民党に支援を求めるのかということが、今日の平野さんを議員たらしめた岩手の有権者にまず説明がなされなければなりません。議員の出処進退、行動というものは、いろいろな取引ではなくて、まず自分を今の立場にしていただいた有権者に向けて、どのように説明するかということから始まります。私は、それを聞いておりません。有権者たる岩手県民がどのような反応を示されるかも重要なことだと思っています。私自身は、わが党の中で田中真一さんを公認候補者として、党本部に上げてきたことを承知しているだけです。その他について、言及する立場にありません。
Q
岩手日報の神田です。平野氏がきちんと説明した後であれば、自民党が平野氏を支援すること余地はあるのですか。
A
聞いてみなければ何も始まりません。そしてまた、自民党に支援の要請があるか、ないかということもあります。要請があるとすれば、何故なのかということです。繰り返しになりますが、公人たる者、まず自分を今の立場にあらしめた方々に説明することから始まるのであって、その内容を聞かないのに、可能性があるの、ないのという言及は、少なくとも私はいたしません。
Q
時事通信の市川です。今の話を聞くと、支援することもあり得るのかとも思えるのですが、幹事長のご所見をお聞かせください。
A
どうでしょう。そうすると可能性を示唆したとかそういうふうに書くのでしょうね。皆様方は。私が言っているのは、聞いてみなければ何も始まらないということであって、支援する可能性を示唆したとか、決して否定しなかったとかそういう書き方をすると間違えるのではないですか。私どもとして、公認候補として岩手県連は決めているわけです。党として、その地域の決定ということが優先することは当然のことではありませんか。岩手県連が何か聞いたのかということについて、岩手県連からそのような報告を受けておりません。ましてや岩手という、極めてわが党が厳しい立場におかれている地域で、何度も選挙を戦い、苦杯をなめ、苦しい思いをし、辛酸をなめて、今日に至った岩手県連並びに自由民主党の意向が最優先するという当たり前のことを申し上げているわけです。
Q
読売新聞の八角です。長嶋元監督と松井元選手が国民栄誉賞を受賞された感想とその狙いをお聞かせください。
A
それは総理の発言でありますから、私が言及することではありません。松井元選手にしても長嶋元監督にしても、国民栄誉賞に十分値する方ではないかなというのが、感想と言えば感想です。
Q
産経新聞の水内です。政府が決めることではありますが、国民栄誉賞を受賞されている方はバッターであり、ピッチャーがいません。また、お二人とも巨人に関係する方が同時に受賞されます。先程の菅官房長官の会見の時、この2人が同時受賞ということに関して、議論が沸騰したようですが、幹事長はどのように思われますか。また、幹事長自身は、野球はどこのファンでしょうか。
A
国民栄誉賞は国民の多くに夢と希望を多く与えたということであって、別に某新聞系列であるからという話では全然ないわけであります。どれだけの夢と希望を与えたということを、秤で測るわけにもいかないが、私も自分の幼少期を考えた時に、長嶋さんは一つの憧れだった。松井さんは世代が違いますので、何ともわかりませんが、同世代の方々にとってはそうなのではないのかなという気がしています。
どこのチームが良いのかということについては、言いますと、そうではない方に対しての怒りを買いますので、内心に秘めることにしております。
Q
中国新聞の坂田です。参議院山口補選や参議院選挙で野党の共闘が進んでいないように見受けられますが、どのように受け止めていますか。
A
野合はしてはならないということではないのでしょうか。野党が共闘しなければ、自公の過半数を許してしまうということがよく言われますし、野党の中にもそういう発言をされる方があるかと聞いていますが、それは政権交代だけを目的にした民主党の失敗と相通じるものがあるのではないでしょうか。それを変えることによって、何をやるのかということを明確にしないまま、とにかく勝ちさえすればいいのだという考え方は、国民の認識から相当乖離があるのではないのかと思っています。
Q
東京新聞の宇田です。日本維新の会が、党大会で綱領を発表されました。その中で憲法改正について、「絶対平和という非現実的な幻想をつけた占領憲法を大幅に改正し」とありますが、その部分について、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A
絶対平和というのが何を意味する言葉なのか、にわかに理解しかねるところがありますが、それは一国平和主義とか、そういうものを意味するのかもしれません。具体的には憲法前文にありますように、「我々日本国民は平和を愛好する諸国民の公正と信義に信頼してわれらの平和と安全を保持しようと決意した」ということがありますが、これは、私は一種の宥恕だと思っております。そうでなかったらどうしますかということが抜けているわけであって、「それは想定外でした。こんな憲法は悪かったのです」ということは国家として言うべきだと思っておりません。理想を述べるのはよろしいが、それの達成に向かって努力するのもよろしいが、理想を記すことと、それが仮に破られた時にどうするのかというのは別の問題です。日本国憲法は、理想に貫かれたものではあるけれども、同時に国の独立とか国民の生命財産をいかにして守るのかという部分においては、絶対平和とかそういう言葉かどうか存じませんが、私自身認識を共有するものです。実際に、これが維新の会の憲法改正案だというものを、承知いたしておりませんし、そういうものが出てきたとは思っていません。理念理想で共有する部分があったとしても、憲法という最上位法ですから、各論でそういうものが出てきたときには一緒にやることにならないのだと思っています。維新の会がそうおっしゃるとすれば、維新の会の憲法改正案であるということをお示しになるということが、その案を示しているわが党と議論のスピードを合わせることのためには、必要なことではないかと思っています。
Q
東京新聞の宇田です。維新の会は憲法改正では、自民党と足並みを揃えると言っている一方で、与党の過半数を阻止すると言っていますが、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A
(維新の会は)自民が、「それでは既得権を打破できないのだ。だから自公の過半数はだめなのだ」と言うが、打破できる政党であるということをお示しすることがわが党に求められていると思っています。自公で過半数は駄目なのだ、なぜならば...」という部分は、それは既得権を守る政党ですからねという決めつけ、あるいはレッテル貼りの手法ですが、そういうことをしようとしてお使いになったわけで、そうではないのだということがわが党が示せばそれで良いと思っております。
憲法改正で共闘すると言っていますが、私どもは自公で過半数と言っているわけだから、今の現行憲法でいく限りは、96条から変えるという議論に立ったとしても、衆参のそれぞれの定数の3分の2ということになりますから、自公では過半数ではなお足りない。そこは憲法改正要件の3分の2の話と、既得権云々の話が意図的であるかどうかは知らないが、混同されているような気がしています。