ニュースのカテゴリを選択する

記者会見

石原伸晃幹事長記者会見(役員会後)

平成24年6月19日(火)10:30~10:44
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

石原伸晃幹事長

明後日の会期末を控えて、総理自ら国民の皆さま方に約束をし、そして、野党の私たちにお願いしてきた社会保障と税の一体改革について、採決をする環境を整える努力のスピードは、あまりにも遅いと、民主党の皆さんにきつく申し述べたい。会期の延長にしても、20日頃考えを示したいとのことであるが、その前に、1日も早い特別委員会での採決ということは、総理が「政府・民主党の務め、責務である」と明言され、与野党幹事長・書記局長会談でも、輿石幹事長に、2回にわたって「総理が言っている通りで良いのですか」と質しまして、「はい、その通りです」と、2回にわたって答えていることからも、このスピード感のなさ、やる気のなさ、まとめようとする意思のなさ、欠如には怒りを覚える。

【谷垣禎一総裁発言】

「会期末にかけて、各位にはご苦労いただいている。社会保障と税の一体改革は、3党で一定の方向で動き出したが、民主党内が詰まっていないのが現状だ。政府与党がきちっとした態度を示さない限り、我々としても、いろいろな考え方をしていかないといけない。政府与党に具体的な対応、態度を示すよう、強く求めていく」
「与党内で、3党合意について、いろいろな議論があるが、合意文書の中の『閣議決定のみにかかわらず』と明記しており、閣議決定の効力はなくなった。年金については、『社会保険制度を基本』となっており、最低保障年金もなくなった。あまり報道等で伝わっていないので、我々の方からしっかり主張していく」
「1票の格差の問題では、理屈に合わない案が提示された。議会制の中で、多くの党の合意を得るために議論する大道を心得ていない。社会保障と税の一体改革で、野党の協力を求めていながら、このような法案を単独で提出するのは、憤慨に堪えない。会期末、一致していきたいので、よろしくお願いしたい」との発言があった。

【大島理森副総裁発言】

「原子力規制委員会設置法は、よくまとめていただいた。原発立地地域に関わる者として、感謝申し上げたい」との発言があった。

【石原伸晃幹事長発言】

「昨日、開かれた与野党幹事長・書記局長会談について、先般民主党から提案された選挙制度改革案に対し、各党から回答を申し述べた。わが党は、0増5減に限って実施すべきであり、連用制、さらに比例の集計を全国ブロックとし、参議院選挙と同じようにするという支離滅裂な案には反対であると回答した」と発言した。

【岸田文雄国対委員長発言】

「民主党から、会期延長について、6月20日に示したいと伝えてきた。我々からは、成立を諮るべき法案の整理を求めているところである。21日の社会保障・税一体改革関連法案採決を強く求めたが、曖昧な返事しか返っていない」との発言があった。

【脇雅史参議院国対委員長発言】

「会期末を控えても、民主党からは、何の動きもない状況が続いている。明日までに処理できる法案は成立させていく。野党らしからぬ対応をしていく」との発言があった。

【中曽根弘文参議院会長発言】

「民主党はどうなるかわからないが、私たちは結束してやっていく」「幹事長から報告のあった選挙制度は、衆議院にも全国比例を導入するという支離滅裂な案だ」との発言があった。

【溝手顕正参議院幹事長発言】

「参議院の選挙制度協議会については、20日(水)に開会される。選挙区をいじらずに、一定の格差を是正する案が示されると思うが、詳細は不明である」との発言があった。

【茂木敏充政調会長発言】

「3党合意について、本日、法案修正に部会を開催し、野田毅税調会長に一任した。社会保障制度改革推進法と総合子ども園法は議員立法として提出し、その他は3党で法案修正する」との発言があった。

【塩谷立総務会長発言】

本日の総務会についての発言があった。

【林幹雄選対局長代理発言】

鹿児島県知事選挙、山口県知事選挙についての発言があった。

【塩崎恭久報道局長発言】

世論調査についての発言があった。

【細田博之党・政治制度改革実行本部長発言】

民主党が示した選挙制度改革案の問題点についての発言があった。

質疑応答

Q
一体改革について、民主党内で手続きが終わってない状況です。21日に採決できない場合、法案への対応はどうするのですか。また、問責決議案、不信任案の提出を検討されるのか、幹事長のご所見をお聞かせください。
A
この問題は、そもそも政府与党が法案を提出して、3党の修正で、私たちの社会保障制度改革基本法、今は社会保障制度改革推進法という名前ですが、この考え方の通り、社会保障を考えていきましょう、国民会議で考えていきましょうと、民主党側から頼んできたのですね。頼んできた側が、党内がまとまらないから約束していた、我々が約束したわけではなくて、野田総理が国民の皆さま方に約束したわけですから、これには、私たちは毅然たる対応をせざるを得ないと思います。
Q
そうしますと、法案の採決が仮に22日や23日になった場合、どのように対応されるのですか。
A
これは、「21日までに採決をする」と総理が言ったのですよ。総理が言うから、私たちも「その通りだ。21日まで。合意は15日までに」と。民主党のこれまでのやり方を見てわかりますように、お尻を切らないと決めないんですよ。先送りなんです。それがあるから、決められない政治というご批判を、与野党とも頂くことになってしまう。そのことの責任は与党にあるんですよ、政府にあるんですよ。そのために、私たちは、総理が「21日までの採決、それが政府与党の務めだ」とはっきりおっしゃったんですから、その通りやってくれるように求めているわけです。
Q
選挙制度について、昨日、幹事長は記者団に対して、0増5減案の自民党単独提出というお考えを示されました。これはこの案を基に交渉することについて、総務会の了承を得られていたと思いますが、0増5減案を自民党単独提出するための党内手続きを今後行っていく考えはあるんでしょうか。
A
そこは今日の総裁の言葉に現れていると思うんですね。「1票の格差の問題では、理屈に合わない案が提示された。議会制の中で、多くの党の合意を得るために議論する大道を心得ていない。社会保障と税の一体改革で、野党の協力を求めていながら、このような法案を単独で提出するのは、憤慨に堪えない」。やはり議会の運営で、与党が私どもに協力してくれと言うから、協力しておいて、その一方で話がまとまらなかったから、バーンとほっぺたを叩くやり方は、あまりにも裏があるんじゃないかと思わざるを得ない。裏があると思わざるを得ないから、冷静な対応をしているということであります。
Q
幹事長の発言の中で、問責、不信任については「毅然たる対応」という話だったと思いますが。
A
「問責、不信任については」というのは、質問のかぎかっこであって、私は、その言葉を一言も言っていません。毅然たる対応を取っていくということです。誘導尋問は駄目です。
Q
問責、不信任案の提出を排除しないという理解でよろしいでしょうか。
A
だから、毅然たる対応を取っていくということです。誘導尋問は駄目だと言ったじゃないですか。質問の時期が早いですよ。向こうがまとまらなければ、そういう質問をしてください。
Q
選挙制度で、民主党が修正協議を求めてくると思いますが、自民党は0増5減案を提出して、対応するのでしょうか。
A
憤慨に堪えないというのが率直な印象です。ただ、それには裏があるんですね。出してきたというのは。こちらを怒らそうと思っているわけですから、その手には乗りません。ですから、冷静な議論が行われるように、今はご質問あったようなことも一つの選択肢ですし、様子を見ていかなければならないと思います。今はともかく、社会保障と税の一体改革の法案を、21日までに衆議院で採決する。くどいようですけど、これは総理が言ったことですからね。総理が言うから、それで行きましょうと。私たちもその総理の言葉を信じて、ここまでやってきたのであるから、今日中にも民主党でまとめる。まとめられなければ、反対の人と決別すればいいじゃないですか。総理が、民主党の代表なんだから、と私は思います。
Q
会期延長はどれくらい必要で、どれくらいを見込んでいるのでしょうか。
A
これも非常に変な話だと思うんです。21日までに、総理が衆議院を通すと言っているわけです。しかし、どうも通さないように民主党の中がやっているように見える。要するに21日に通れば、そして、民主党側から参議院で特別委員会を作りますと言ってくれば、それは1か月で足ります。でも、何にも言ってこないんですよ。参議院で特別委員会を作らせてくれという話もないし、21日までに全力で総理の約束通り通すからって心配しないでくれという話もないですから。会期は、残された法案をどれだけの時間があれば通せるかってところから、算出されるものですから、今日の岸田国対委員長の報告の通り、昨日、民主党の城島国対委員長と国対委員長会談をやったけど、私どもの方から「成立を図るべき法案を整理してくれ」と言った。会期末は明後日ですよ。普通は、これとこれとこれをどのくらいの日程でやってくれと言ってくるのが与党だとも思いますが、与党の考えが示されないから、どのくらいの会期延長が必要なのかということは、我々としては、正直なところ、私どもの方からはわからない。変な話ですけど、現実はそうでございます。
Q
自民党内も一部に異論や反対をお考えの方がいますが、採決の際、自民党内から反対票を投じる方が出た場合、どういった対応を考えておられるのですか。
A
野党ですから、反対したら、厳正に処分させていただきます。野党ですから。与党の寛容さは持ち得ません。