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記者会見

石原伸晃幹事長記者会見(臨時役員会後)

平成24年6月6日(水)11:30~11:42
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

石原伸晃幹事長

昨日の3党幹事長・国対委員長会談を受け、ご報告並びに、これまでのわが党の政策についてのお話をさせていただいたところです。繰り返しになりますが、私が発言した内容について、今の役員会で発言した内容、岸田国対委員長が発言した内容について、お話しいたします。

【石原伸晃幹事長発言】

3党幹事長・国対委員長会談について、説明させていただいた。
輿石幹事長より、「6月21日までの採決に向けて努力したい。採決の前提となる中央公聴会は、現場で協議し、来週早々にもセットしたい」との申し入れがあった。「社会保障の修正協議で合意しないと採決できないので、今日からでも修正協議に入り、合意できるよう、ご協力いただきたい」といの要請も頂いた。
これに対し、私の方から、「総理が、明確に会期末の6月21日までに衆議院で採決をすると言ったことが、与党並びに政府の務めである明言されているので、6月21日までの採決を明示するべき」と発言した。
井上幹事長より、「審議が終われば、採決すべき。これまでの審議まで、社会保障の全体像が示されておらず、しっかりと示すことが重要である」との意見があった。
これに対し、輿石幹事長より、「否決とわかっていて、採決できない。修正協議をして、合意すれば、採決したい」との話であった。
私の方から、「衆議院で採決すれば、民主党の皆さんが多数を取っているので、通るのではないか。参議院で仮に否決されても、両院協議会で成立することは可能だ。修正協議を続ければ良いのではないか。修正協議がまとまらなければ、採決しないと言うのでは、1年間でもやるつもりか」と発言した。
輿石幹事長からは、「常識の範囲でやる。予算編成もある」という話であった。

【岸田文雄国対委員長発言】

民主党の側から輿石幹事長も申していた中央公聴会のセットについて、議運が不正常な状態であるということで、本日の特別委員会冒頭での採決がなかった。これに関して、城島国対委員長に、「輿石幹事長の発言と現場の理事の発言が食い違っていること、一つとってみても、官邸と民主党執行部が一枚岩と言えない。しっかり整理しろ」と厳重に抗議した。
その後、わが党の考える社会保障制度改革基本法案(仮称)の骨子について、社会保障制度に関する特命委員会の野田毅委員長からの説明を頂き、この法案に則って、特別委員会での対応にあたらせていただくということで、総裁の一任を頂いた。
また、甘利広報本部長、棚橋国際局長より、「自民党がハードルを上げているということがないということをしっかり説明しなければならない」との発言があった。これは当然である。私どもは、かなり考えた案を出しているので、私は民主党がその気になれば、修正協議はまとまるのではないかと、兼々申し上げてきたが、これまでの民主党執行部のbehavior(振る舞い)を見る限り、採決を先送りしようとしているように、今日の特別委員会での中央公聴会のセットは、政府の側あるいは与党の側が野党にお願いする話で、やると言って、自分たちの都合でまた止めることを見ても、非常に問題があるという印象を持った。

質疑応答

Q
今日の夕方、昨日に引き続き、幹事長・国対委員長会談が行われます。そこで採決の日程が示されない場合、修正協議に向けた協議を打ち切る可能性があるのでしょうか。
A
これは、今も申し上げたように、私たちの社会保障に関する社会保障制度改革基本法を国会の審議の中で、総理・副総理・財務大臣等々は評価いただいています。ということは、修正協議に入りさえすれば、合意を見る可能性は十分にある。しかし、民主党の執行部の皆さん方のbehavior(振る舞い)、言動を含めてですが、まとめようとしているのか、採決をしないようにしているのか、わからない部分が多々あります。そのところがどのように明確になってくるかというところに、私は尽きると思います。
Q
臨時役員会においては、全党に対する考え方や、今後どのように修正協議を図っていくというお話はあったのでしょうか。
A
野田税調会長からご報告ありましたが、明日税調の正副を行いまして、税法に対する基本的な考え方を税調会長よりご説明いただく。それに基づいて、また改めて皆さま方にもお諮りするという形になると承知しております。
Q
今日の幹事長会談で、輿石幹事長から明確な日程に関しての言葉がなければ、自民党としては協議を打ち切って反対に回るというお考えはあるんでしょうか。
A
今朝、与党の側が中央公聴会の採決をさせていただきたいと。法案を出しているのは、我々ではなく、政府与党ですから、政府与党が採決をしたいというのが当たり前なんですね。採決したいというのが当たり前なら、野党の側に頭を下げて、お願いをしてくるのが筋だと思います。私たちが法案を出しているわけではありませんから。
Q
修正協議に入る、入らないの判断と、自民党の対案を出す、出さないというのは、どう関係してくるのですか。
A
もう国会の質疑の中での社会保障制度改革基本法の議論はなされています。それに対して、総理等々からも前向きの答弁としてもらっていますので、これは話が進めば、国会に提出する。もちろん党内手続きがまだ済んでおりませんので、手続きをするということになろうかと思います。相調ったところで提出させていただこうと思います。
Q
修正協議に入らなかった場合でも提出するのか。
A
もうすでに示しておりますので、提出することになるのだと思っています。全くまっさらでなく、既に骨子があり、内容はほぼ入っております。後は条文に落とすだけです。
Q
今日の幹事長会談が物別れに終わり、そのまま会期末を迎える場合、総理が命を懸ける法案ができなくなるわけですが、その場合、自民党として、総理問責や内閣不信任案の提出をお考えになりますか。
A
そういう事態にならないように、総理があそこまで言われているわけですから、政府民主党で野党に頭を下げてくるというのが筋なんじゃないのでしょうか。何度も申しますが、私たちが法案を提出するわけではありません。
Q
昨日の幹事長会談では、両院協議会までの話はされたのですか。
A
いえいえ、それはうなら、うなら言いますので、理論的に言えば、衆議院では通るわけですから。それで参議院で修正がまとまらなくても、否決されても、衆参で議決が違うから両院協議会が開かれますよね。その時までに、合意がなされれば修正可決することは可能です。ですから採決しないという理屈はないのではないかと申し上げたわけです。
Q
修正協議について、公明党とは、どういった話をされているのでしょうか。
A
これはわが党としての基本法でございますので、この対応については、公明党の方には詳しく説明させていただき、是非賛成して頂きたいという申し上げ、公明党の方は持ち帰って、分析をしていただいている段階でございます。
Q
藤村官房長官が、今朝の会見で、自民党が主張する「採決を21日まで区切る」ということに対して、論理的でないと言っていましたが、その受け止めをお聞かせください。
A
政党間協議を行っているときに政府が物を言うということは普通ありません。そしてどういう趣旨で言われたかは存じませんが、政党を代表している者の言葉を論理的ではないと決めつけられると、政党間協議は成り立たない。政党間協議が成り立たないということは、野田総理の政治生命をかけると言った法案が成立しないことになりますので、そこのところをわかって発言されているのか、もしわかっていないとすれば、問題のある発言だと認識しています。
Q
今日の幹事長会談で、輿石さんから具体的な採決の日程が示されない限り、修正協議に応じられないということでよろしいでしょうか。
A
なんて言われるかわかりませんから。何度も言うように、私たちが法案を提出しているわけでなくて、法案を通したいならお願いをするのが筋です。与党の側が。そこのところが、未だ与党としての認識が甘いのではないかと思います。