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記者会見

石原伸晃幹事長記者会見(役員会後)

平成24年5月22日(火)10:25~10:45
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

石原伸晃幹事長

昨日、自民党のトップで質問させていただきました。政治姿勢、並びに国会が停滞していると見られかねない原因が政府与党にあると指摘させていただきました。その最たるものは、もう皆さん方、ご存じの通り「0増5減」の一票の格差、定数是正の話だが、総理の答弁は、残念ながら2月の谷垣総裁との党首討論の時から後退した印象を受けたわけです。明日、与野党幹事長・書記局長会談がセットされましたので、その席でやはり、総理が谷垣総裁に言った、物事に順番があって、一度に決着をつけると言っても、一度に全てのことを同時決着することができません。時間軸というものが当然ありますので、「0増5減」法案を昨日総理の方に手渡しましたので、これを全くやる気がなければ、協力など一切しないという厳しい姿勢で、明日の与野党幹事長・書記局長会談に臨みたいと思っております。
余談ですが、今日はスカイツリーの開業ですが、天気悪く残念です。私も見に行ってまいりましたけれども、日本の建築技術の粋と、何がポイントかと言いますと、高さ350メートルから一周して見える距離は、大体70キロメートルくらいなんですが、そこの人口密度を掛け合わせますと、見えるところに3000万人の人が暮らしている。東京の一極集中というのが叫ばれて久しいわけですけど、それを自分の目で実感することができるというのが印象に残ったところです。

【谷垣禎一総裁発言】

「昨日、特別委員会で野党の質問が始まった。充実した質問をしていただいたが、総理の答弁の覚悟のなさ、認識が誤っているところが随所に見られた。全力で野田政権を追い「昨日、特別委員会で野党の質問が始まった。充実した質問をしていただいたが、総理の答弁の覚悟のなさ、認識が誤っているところが随所に見られた。全力で野田政権を追い詰めていかなければならない」
「問責2閣僚や1票の格差についても、総理の答弁がズルズル後退してきている。明日、与野党幹事長・書記局長・国対委員長会談が開かれれば、徹底的に詰めていきたい」との発言があった。

【大島理森副総裁発言】

「昨日は、大変良い質問をしていただいた。政治生命を懸けると言った総理の答弁には、胆力も勇気もなかった。『解散したら、ここにいる人はほとんど帰って来られなくなるのだから』との伊吹委員の質問にも、普通なら野次が飛ぶのに、飛ばないぐらい、党全体で一体改革をやり抜くという熱意が全く感じられなかった。本当にやる気があるのか疑問だ」と、委員会を傍聴された感想が述べられた。

【石原伸晃幹事長発言】

明日の与野党幹事長・書記局長会談開催等々についての発言をした。

【岸田文雄国対委員長発言】

「明日14時から与野党幹事長・書記局長会談が開かれる。特例公債法等の重要法案への協力要請がある見込みであるので、会談に同席する」との発言があった。

【脇雅史参議院国対委員長発言】

「全く動きがない状況だ」との発言があった。脇参議院国対委員長には、民主党の国対委員長から電話もかかって来ない。

【中曽根弘文参議院会長発言】

「何もない状況である」との発言があった。

【茂木敏充政調会長発言】

昨日の委員会の議論でも、問題点が多く、相当の審議時間が必要との印象を持った。対昨日の委員会の議論でも、問題点が多く、相当の審議時間が必要との印象を持った。対案を含めた議論をこれから行っていく。総理の答弁は、クリンチして引き分けなら勝ちというのが総理の姿勢ではないか。ノックアウトさせていかないといけない」
「来週、総選挙公約検討委員会と政調全体会議を開く」との発言があった。茂木政調会長は、明日、特別委員会で質問する。

【塩谷立総務会長発言】

「今週の総務会は、25日(金)に開かれる」との発言があった。

【塩崎恭久報道局長発言】

世論調査についての発言があった。

【菅義偉組織運動本部長発言】

「憲法改正推進本部(保利耕輔本部長)でおまとめいただいた憲法改正草案を、ビラ・パンフ配布、中央・地方の経済団体等でのシンポジウム開催、選挙区支部での街頭遊説、地方紙への説明など実りのあるよう充実させたい」との発言があった。

【山東昭子党紀委員長が発言】

「5月18日付で城内実衆議院議員の復党が、全会一致で了承された」との発言があった。

質疑応答

Q
選挙制度改革について、昨日の輿石幹事長の会見での発言を聞いておりますと、なかなか新しい提案というのが出てこないという感じがいたしました。各党で合意は難しいと思われますが、改めて自民党が「0増5減」案を単独提出することについて、幹事長のご所見をお聞かせください。
A
全部、政府与党の責任なんですよ。その意識を持ってもらいたいから、昨日総理に私どもが作った法律案ができていますので、手渡した。これを輿石幹事長が明日の会議で提案すれば、私達は賛成します。野党がやることではありません。政府与党が責任を持って、為政者なのですから、全部こちらがやってあげる必要はありません。もう昨日手渡しましたから、それを出していただければよろしいのではないのですか。
Q
単独提出について、進展が無ければ協力しないという厳しい姿勢で臨みたいということですが、単独提出されて、民主党が乗ってこない場合、消費税法案等、どのように対応されるのですか。
A
我々からやるつもりはないのです。もう渡したわけだから、何もやらないから。向こうがやんなきゃ。政府与党なんだから。その自覚がない。昨日もそれをずっと追及したんですよ。政府与党が為政者なんだから、そこがやらなきゃ。我々が与党なら我々が出しますよ。我々は野党なんだから。そこをわかってもらおうと思って、昨日だいぶそういう話をしたんですけれど。
Q
幹事長会談は。
A
幹事長会談は見ましょうよ。厳しい対応態度で臨みますけれども、なんて言うかわかりませんから、それを見てからのご質問を頂くということでいかがでしょうか。議論がかみ合わないですから。
Q
厳しい対応というのは消費増税法案についてだけなのでしょうか。
A
厳しく質問をしたけれども、割とのらりくらりという印象だった。だから冒頭そういう話をさせていただいたんですけれども、やはり政府与党の責任ですから、政府与党が消費税法案を通したいと言っているんでしょ。それだったらまず与党をまとめなきゃ。いいですよ、小沢さんと話しても。説得しなきゃ。野党に言う前に。これは、もう終盤国会ですから、時間がないわけです。日付を切ってやっていかなかったら、何にもまとまりませんよ。ということを私は昨日言いたかったのです。そういう態度で、これから1か月間あたっていきたいと思います。
Q
昨日の質問で、我々の案をのんでくれれば賛成するとおっしゃいました。執行部としては解散総選挙を求めていく立場だと思いますが、賛否についてどういう方針で臨むのですか。
A
これは昨日の質問でもロジックは話させていただきましたが、我々が賛成する時は、社会保障の姿は、民主党の皆様が言っているのとは全く違うものになります。最低保障年金は棚上げです。あるいは、国民年金と厚生年金・共済年金との統合もできません。総合子ども園については、善処するところはあると思います。これを民主党の皆さん方がやっぱり止めますと言いますと、野田内閣が民主党のマニュフェストを葬り去ることになります、論理的には。国民との契約だと、そこまで言っていたものを自分たちの手で改めた以上は、国民の皆様方に問い直すことになると思います。そのことを昨日申し上げた。その線に沿って、私達は、野田内閣と対峙し、今のご質問の答えが出てくるものと考えています。
Q
けじめは解散ということになると思いますが、法案の成立前後を問わずということですか。
A
解散は、私達がいくら言ったって、私達の言う通りにはなりません。解散権は総理が持っているから。その前提となるこれまで政府が答弁していた1票の格差に手をつけずとも、解散権が束縛されないのかという質問を改めてしたら、されないとのことだった。その一方で、党務を預かる輿石幹事長は逆のことを言っています。このこと一つとっても、総理と幹事長が違うことを言っています。そういう政党と私たちは対峙している。やはり政府与党に為政者であるという自覚を強く持ってもらわなければ、会期末まで1か月ですよ。世論調査でも5割以上の方が、政府与党に責任がある。野党に責任があるという方は3割強の方です。自覚されないと国会は動かないと思います。
Q
野田総理が、輿石幹事長を交え、小沢元代表と三者会談を行うとの報道がありますが、幹事長のご所見をお聞かせください。
A
一昨日、講演の中で若干触れさせていただきましたが、やるんじゃないんですか。1回じゃなく2回でも3回でも。遅いよね。消費税法案を出す前にやっぱりやるくらいのことじゃなきゃ。いろんなこと言うと思いますよ。党員資格なかったとか、なんだとかかんだと。党員資格の回復だっておかしいと思いません。政府与党なんだから。控訴する前に解除して、ハハハと言うなら、もっと前に解除したって同じじゃないですか。そういう責任感がなさ過ぎですよ。それを持ってもらうように、対応して行こうと思います。
Q
明日の幹事長会談を見てからだとのことですが、基本的に自民党は、政府が何もしなければ、「0増5減」の法案を、単独提出されるということですか。
A
出したのです、昨日国会に。提出するのは与党だよ。案は出してあげたのだから。野党がそこまでやってあげたら、ますます自覚をなくしますよ。政府与党がやらなきゃおかしいでしょ。為政者がやらないというのは。そこなんですよ、最大のポイントは。だってガバメント、野田さんがプライムミニスターでしょ。谷垣さんがプライムミニスターじゃないもんね。彼らがやんなきゃいけないんですよ。立法府の責任から、行政府の責任になりますよって言って、こんな当たり前のこと、1年間やっているんですよこの問題。いい加減こっちだって何とかしろと。それには甘やかしちゃいけないんです。渡したんだから、そのまま出せばいい。政府なんだから。これやらしてもらうと。そう言ったんだから。言ってなければ、出さないですよ。だって党首討論で言ったじゃないですか。言ったことが変わっちゃうんだったら、議会なんていらないですよ。「バラマキ・オバカ」の話はひどかったけどね。
Q
政府与党側には、大幅な会期延長論が出ていますが、幹事長の所見をお聞かせください。
A
常識的に考えれば後1か月で、衆議院の特別委員会は、今週中に27時間ぐらい質疑が積み重なりますけれど、もう2週間はかかりますよね。これだけ大きな法案ですから、地方公聴会も中央公聴会も開かなければならない。そうすると6月の見通しですけど、中旬前には、程々の審議ができ上がる。21日が会期末ですから、参議院まで法案を通すなら延長するしかありません。ただ昨日も質問の中で話させていただきましたが、成立の見込みが、与党内も小沢さんと会われて、説得しても、「はい、わかりました」とはいかないでしょう。通る見込みないまま、最低保障年金やりますとか、国民年金と厚生年金統合するなんて言っても、我々賛成しませんから、そういう全くの見込みのないまま、会期を延長するみたいなこと言ったら賛成しませんよね。他の野党も賛成しません。これは仮定の話ですが。単独で大幅に会期延長して、法案通らないと言ったら、自分で自分の首を絞めることになるんじゃないんですか。そのように考えています。
Q
一体改革の関連法案は、少なくとも会期中に採決するべきだと思いますか。
A
今週中に27時間積み上がり、中央公聴会等もやると、採決の時期も来ますよね。それを逆に与党が引き延ばしていくことになったら、国民の皆さん方が怒りますよ。当然何度も言っているように、日程感やタイムスケジュールを持って、法律というのは処理していかないと、議論だけ「ああでもない、こうでもない」と言っても仕方がない。そういうものをやはりしっかり自覚持ってもらうように私達は働きかけていこうと思っています。
昨日もそういうことを言っていたんです。一回に、定数削減もやるは選挙制度も大幅に変えますなんてできるわけがないですよ。だって議員の身分に関することだから、選挙制度調査会をしっかりと第三者が作って、日本の人口が26万人毎年減少するような事態で、参議院との制度のあり様を第3者がどんなときでも、選挙制度調査会が議論する。それは自分たちが公約したから、やれ80減とか、誰もわからない連用制とかなんてことを言っていること自体、政府としての責任感が著しく欠落している。明日、それくらいのことは言おうと思っています。もしそういうことを言ったらね。何て言われるかわからないので、今日のところはエンバーゴ(embargo:報道解禁時刻)ということで。