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記者会見

石原伸晃幹事長記者会見(役員会後)

平成23年7月12日(火)10:43~10:55
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

石原伸晃幹事長

昨日、枝野官房長官が発表した、原発の再稼働に対する政府の統一見解について、これを読んでみると文章がよくわからない。曖昧で意味不明な政府見解ではないかと思っている。これによって、地元の皆さま方がより一層、不安になられているのではないかと、大きな懸念を持っている。
新たな安全基準についても、事実上、原子力安全委員会に丸投げしている。そういうことよりも、一度、経済産業大臣が安全だと言って、地元の方々に話をして、今度は総理大臣が駄目だと言ったならば、総理大臣が自ら現地を訪ねる。そして、我々が考える安全基準はこういうものだと言うことが大切ではないか。
また、電力の安定供給は、国民生活のみならず、日本の経済力に直結する問題なので、そこについて、それでは代替エネルギーは何を考えるのか。代替エネルギーなくして、再稼働を認めないというのは、政府としてまったく無責任な対応ではないかと思っている。

【谷垣禎一総裁発言】

「原発再稼働の統一見解が出されたが、意味不明だ。政府の混迷は目に余る。これまでの菅総理の対応に、厳しく批判してきたが、いささか食傷気味である。私たちとしては、やるべきことを粛々とやって行く。暑い中、頑張ってまいりたい」との発言があった。

【大島理森副総裁発言】

「国民・被災地のためにやるべきことは、しっかりやる」との発言があった。

【石原伸晃幹事長発言】

埼玉県議会、和歌山市議会等々で、総理の早期退陣を求める意見書が可決された。復旧・復興については、これまで通り、全力取り組んでまいりたい」と発言した。

【逢沢一郎国対委員長発言】

「復旧・復興に関わる法案については、参議院と連携しながら、しっかり対応していく」との発言があった。

【脇雅史参議院国対委員長発言】

「二重ローン救済法について、先週自公で提出したが、より多くの賛同が得られるよう、他党とも調整していく」との発言があった。

【石破茂政調会長発言】

「3党政調会長会談について、子ども手当を見直すので、特例公債法を見直してくれというのが、民主党の主な主張である。今日の16時30分に再開する」
「総合エネルギー政策特命委員会(山本一太委員長)も精力的に進めている」との発言があった。

質疑応答

Q
特例公債法案ついて、3党政調会長会議が始まったこともあり、民主党サイドからは、二次補正前の成立など、条件付けが変わってきているようですが、自民党としての成立の条件をお聞かせください。
A
終始一貫して申していますが、子ども手当法案は民主党の一丁目一番地の看板政策だったはずです。これを何の理由も国民の皆様にお示しすることもなく、自ら国会で取り下げた。ですから、子ども手当法案はもうありません。それに変わる政策があるなら、その政策を出せば良いのですし、それがないのであれば、我々は児童手当を拡充するという法律案を用意するので、それに乗ってくる。この二つの選択肢しかないのに、民主党内をまとめきれないというのが現状ではないか。これが一つの前提条件であるということは、4月29日に第1次補正予算を成立させる前の3党政調会長会談の合意文書で確認されています。
そして、もうひとつは、年金の穴埋め、これもしっかりとやっていく。この二点に尽きるのではないでしょうか。ですから明日にでも、この二つを歩み寄ってくれば、法案は通します。いつもこのように申しており、何ら変わりはありません。
Q
関連で、特例公債法案の条件については、今朝の役員会で確認はされたのでしょうか。
A
もうすでに3党で合意文書を作っています。ですから、ボールは民主党側にあるということです。
Q
今朝の読売新聞の記事について、西岡参議院議長が民主党議員に対して論文を配ったということで、中身としては、菅総理は一刻も早く退陣すべきで、それでも辞めない場合は、民主党議員の側から不信任案や問責決議案を提出すべきだとの呼びかけをしていますが、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A
私も西岡議長の論文は拝見しましたが、相当、この国のあり方、菅政権が続くことへの危機意識をお持ちである。そして、決起しない同僚議員に憤りを持っているからこそ、三権の長でありながら、あそこまでの決起を促す文章を配布されたのではないかと推測します。
Q
関連で、直前まで内閣不信任案に賛成すると言っていて、あっさり反対に回るような民主党議員が西岡議長の論文に反応するとお考えになりますか。
A
これは今日、配布されたのだと思いますが、これから議員の方々が熟読して、自らの行動をどうとるか。今のところ、見守るとしか言いようがありません。
Q
特例公債法案について、子ども手当て以外の高速道路の無料化などのバラマキ4Kは、どのような考え方ですか。
A
高速道路の無料化、社会実験については、1次補正のときに、すでにやめられている。しかし、私どもが作った土日休日1000円という割引制度もやめられています。今、何が本当に必要なのか。観光地が非常に疲弊していることも考えて、このような政策は作っていかなければならない。その中で回答は出てくるのではないかと思っています。
Q
子ども手当だけ修正協議がまとまれば、それで良いということですか。
A
3党の政調会長で、いわゆる不要不急の歳出の見直し、年金の穴埋め、これらを前提として真摯に特例公債法案の成立に努力するという文言で合意していますから、不要不急なものはやめるということを民主党が総括する。7月中にマニフェストの検証委員会が結論を出すようですので、その結果を注視しているところです。
Q
子ども手当だけでなく、バラマキ4Kのすべてを見直すべきとお考えですか。
A
これは震災が起こったから子ども手当を2万6000円配れなくなったわけではありません。高速道路の無料化、社会実験で行われたところは、わずか5%です。16.8兆円の財源を予算の組み替えと無駄を省くことにより捻出する。それによって、子ども手当、高速道路の無料化、戸別所得補償、高校無償化、こういうものの財源は打ち出の小づちで出すと嘘をついたわけですから、しっかりと国民の皆様に謝ることが先決ではないかと考えています。
Q
民主党は3次補正への小委員会を立ち上げ、岡田幹事長は「3次補正は新しい体制で」と発言していますが、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A
総理大臣も含めて、信頼関係が私どもとはほとんどないので、何を言われてもそうなるかどうかは、正直わかりません。ただし、国民の皆さま方の前に、ほぼ約束されているということを総理が守って、速やかに退陣をされて、新しい体制で3次補正を出す。私どもは17兆円の2次補正のフレームを出していますので、野党ですが積み上げて出していますので、何で同じことができなくて、予備費の積み上げだけの中途半端な2次補正しか出せないのか、私は疑問でなりません。
Q
谷垣総裁の発言で、「これまでの菅総理の対応に対して、厳しく批判してきたが、いささか食傷気味である」とのことですが、これは当分の間は退陣要求を控えるということですか。
A
終始一貫して、菅内閣の早期退陣を求めていますし、それに変わりはありません。しかし、菅総理の至らないところというのは、本当に多々、連日メディアも報道しています。それに対して、著名人、国民の皆さま方の批判も非常に増えています。世論調査をすれば、どの調査でも8月中の退陣を含めれば、7~8割の人が退陣しろと言っていますが、本人はどこ吹く風です。そういう状態を察して、発言されたものだと認識しています。