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記者会見

定例記者会見(役員会後)

平成22年9月28日(火)
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

【谷垣禎一総裁発言】

「尖閣問題は全く筋の通らない解決となった。総理はASEMに行きたいとのことだが、行ってくるべきだと申し上げた。国際的にも、わが国のメッセージをしっかりと発信していくべきだと思う。協力すべきところは協力するが、おかしなところは国会で徹底的に追及していく。今日参議院外交防衛委員会、30日に衆議院で予算委員会の集中審議があるので、気合を入れて、各先生方にはよろしくお願い申し上げる」との発言があった。

【大島理森副総裁発言】

「臨時国会は正念場である。しっかり戦っていきたい。北海道5区補選も、勝利に向けて、力添えを頂きたい」との発言があった。

【石原伸晃幹事長発言】

「尖閣問題は、まさに民主党政権の稚拙な外交の結果、戦後日本外交史に最大の汚点を残した。大失態である。菅内閣の責任は極めて重い。この点を徹底的に予算委員会で追及すべきであるので、ご協力をお願いしたい」と発言した。

【逢沢一郎国対委員長発言】

「ASEMに行くことになった方針変更のプロセス、行く価値、何が得られるのか、今日、議運に仙谷官房長官もお出でになるので、確認していく。昨日、6野党国対委員長で、尖閣問題についての予算委員会の集中審議の開会を要求したいところ、30日に行うことになった」との発言があった。

【山本順三参議院筆頭副国対委員長発言】

「本日9時から3時間10分、外交防衛委員会を開き、尖閣列島の問題について、わが党は佐藤正久議員、岸信夫議員が、今、質問している」との発言があった。

【中曽根弘文参議院会長発言】

「しっかり連携を密に国会に臨んでまいりたい」との発言があった。
鴨下一郎政調会長代理発言 ※石破茂政調会長は欠席
「補正予算について、他の野党の足並みを揃えて対応していきたい」
「シャドウ・キャビネットについて、橋本聖子大臣の所管にスポーツ担当を追加し、国家公安委員会・拉致問題担当の副大臣に山谷えり子参議院議員を任命した」との発言があった。

【小池百合子総務会長発言】

「本日11時から、総務会を開く」との発言があった。

【河村建夫選対局長発言】

「選対役員が決定されれば、支部長選任に全力で取り組む。統一地方選挙の公認・推薦の申請を各県連より上げてもらう。これは、県連会長と選挙区支部長の連名で公認・推薦を上げる」との発言があった。

質疑応答

Q
尖閣諸島における中国人船長の釈放問題について、30日の予算委員会、来月から始まる臨時国会ではどのような点を追及していくお考えですか。
A
外交的には、逮捕して、拘留延長をして、公務執行妨害罪の構成要件が十分にあるにもかかわらず、突然、船長を釈放し、さらには夜間の運航がレギュラーではない石垣島空港を使用して、中国人船長が中国に帰国した。その結果、国際社会、特に中国から日本は圧力をかければ譲歩するという間違ったメッセージを発信してしまった。戦後外交史に残る大失態に対する責任があると思います。
菅総理、仙谷官房長官、前原外務大臣、国土交通省が口を揃えて言っているように、法務省の判断を、検察の判断を了としたと。検察の裁量権が日中関係を含む、国際情勢に入ったとするならば、これは明らかに検察の自殺行為である。司法は法と証拠に基づいて、事案を判断していく。ここを大きく逸脱している。そして、これまでの説明の通り、本当に政治介入があったのか、なかったのか。あったとしたら説明が破綻するし、なかったとすれば、明らかに検察の裁量権を逸脱し、検察が政治判断を下す、まさに暗黒の社会を作ってしまう。大きく分ければ、これらの2点になると思います。
Q
尖閣諸島で起きた事件について、もっと早く釈放すれば良かったとか、そもそも逮捕すべきではなかったと発言される方もいます。谷垣総裁もそのような発言をされていたと思いますが、自民党としてのお考えをお聞かせください。
A
先日も、テレビ討論で岡田民主党幹事長が誤解されていましたので、大きな誤解だと申し上げました。私たちの立場は一貫していて、公務執行妨害罪で逮捕したならば、拘留を延長して捜査をしているということは、逮捕、起訴の正当性というものが証拠、法に則って確立できるということなので、あのようなタイミングで、誰が判断したのか、国民の皆さま方が疑念を持つような形で釈放をしたということは、大きな間違いであった。また検察が政治的配慮をしたのならば、検察の責任は極めて重大である。この立場は、谷垣総裁以下、全く変わっていません。
誤解を招いたのは、時系列として、逮捕しなかった場合の状況というものは、過去に他の例があったということを谷垣総裁は、過去の事案の説明として発言されたのであって、これは今日の役員会でも、全員一致して、この逮捕、そして突然の釈放という最悪の外交的失態を招いた事態は、国益を著しく阻害しているという点で、私たちは徹底的に追及するということで頑張っていこうと、役員会の最後に、菅義偉衆院議運筆頭理事からも発言があり、これに全てが表れていると思います。
Q
菅総理がASEMに出席するようですが、当初は出席しないがために国会日程を組んで、今度は出席すると。このあたりの政府の戦略性をどのようにお考えになっていますか。また、出席するからには、日本政府としてはどのようなメッセージを発信すべきとお考えですか。
A
国会を召集するならば、どういう法案をどれだけ、また何をご審議いただくかということを、最低でも1週間前に議院運営委員会を開いて、野党に説明するのが政府・与党の最低限守るべきモラルだと思います。それを今日、議運を開いて説明するというのは、まったく遅いし、国会をバカにしていると言わざるを得ないと思っています。
さはさりながら、昨日、谷垣総裁が発言しているように、民主党が野党だったときのように、総理大臣が外国に行くのはけしからん。国会軽視だということは、我々は言いません。国益にかかわる問題なので、総裁がおっしゃったようにASEMでしっかりと日本の立場を各国に説明をする。あるいは温家宝首相を会うのであれば、胸襟を開いて話をしてこの事態の解決に当たる。まさに為政者、総理の仕事であると。そういう立場を谷垣総裁は昨日明らかにしたところです。
Q
補正予算の事前協議について、条件次第では受け入れるお考えはありますか。
A
ありません。
Q
民主党からは、事前協議がないと景気対策が遅れるとの発言がありますが。
A
何度も申し上げていますが、自分たちが何を考えているのかということを早く国会に示すのが、政権の最大の使命です。今の経済をどういうふうに捉えるのか。事態が2か月間で大きく変わったわけではないので、そうであるならば、もっと早く国会を開いて自分たちの考え方を示せば良い。自分たちの都合で遅くなって、事前協議をしないと法律案が通るのが遅くなるというのは、そういうのは手前勝手と言います。
しかし、私たちは、谷垣総裁が申し上げています通り、ご説明に上がりたいというものを「来ないでくれ」と言うつもりはありません。何を考えて、どうしたいのかということを1日も早く、国会が始まるので、所信表明の中でご説明されるということをしっかりとやっていただきたい。それがまた国民の皆さま方が望んでいることではないかと考えています。
Q
尖閣諸島で発生した事件について、本日、参院外交防衛委員会において政府の答弁が不十分で会った場合、最高検の幹部の証人喚問を求めるというお考えはありますか。またその判断をした場合には、今日、明日にもその実現に向けて、野党で折衝していくお考えはありますか。
A
気が早いと思います。今、委員会が行われていますし、30日には予算委員会で集中審議も予定されている。そこでの政府のご説明を聞きたいと思います。昨日のわが党のシャドウ・キャビネットの外務、法務の会合では、かなり私たちが漏れ聞いていたことと違うことが明らかになったと思います。
3点ぐらいあったと思います。20日の逮捕の前に、官房長官も含めて協議をしたと。そういう話が出てきました。さらには、釈放の前日の23日に官邸と協議して、官邸の指示で外務省の中国課長だと思いますが、この方が那覇地検に日中関係の状況説明に行かれたと。さらには、24日の釈放の前に、午前中ですが最高検、福岡高検、那覇地検の幹部による検察首脳会議が開かれ、釈放の決定に至ったと。そして、その模様は、刑事局長から法務大臣に、その後報告されて、そして官邸の官房副長官に連絡されたというようなことを昨日、役所側から説明があった。そこから何を推測するのか。また何が新しい事実なのかを私たちも国会で見出していきますし、是非ジャーナリズムに籍を置かれる皆さまも、これが一体何を意味するところなのか、国民の皆さま方に真実を明らかにしていただきたいというのが、私の持ち得る感想です。