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記者会見

定例記者会見(役員会後)

平成22年9月14日(水)
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

【谷垣禎一総裁発言】

「民主党代表選挙を受けて、今日、内定者を集めて、役員会を招集した。ようやく菅さんが代表に再選され、対峙していく相手が定まった。この3か月、参議院選挙、代表選挙と続いたが、この間、菅政権は国民生活に対する反応が全くない。引き続き菅政権が続くが、これからあらゆるところで毅然と対峙しなければならない。それが国家国民のためである。民主党は国民生活に必要なことは野党に応じてくれと要求してくるかもしれないが、我々から主体的に、逆にこうするべきだということを言っていくようにする。対峙していくことを主として、妥協を排していく。一致結束してやっていきたいので、よろしくお願いしたい」との発言があった。

【大島理森副総裁発言】

「新役員の下、一致協力して、選挙に向けて頑張っていきたい」との発言があった。

【石原伸晃幹事長発言】

党の組織改革についての説明をした。
「これまでは役員会、役員連絡会と2階建てになっていたが、今日集まっていただいたメンバーを中心に役員会を開かせていただき、役員連絡会は廃止させていただく」
「また、衆議院と参議院、主戦場は参議院となると思うが、両院の国会審議を通じて、政権を追い込んでいくために、これまで幹事長室と国対、政調会と国対、ここでは連携していたが、この3者による、具体的には、代理クラスによる『国会戦略調整会議』を定例的に開催し、国会論戦の中で与党を追い込んでまいりたいと考えている」
「石破政調会長のご英断で、『シャドー・キャビネット』を設立することになった。当然、総裁が総理大臣、政調会長が官房長官として、この『シャドー・キャビネット』を統率する。この『シャドー・キャビネット』の大臣は政務調査会の部会長をもって充てることとし、その人事は『シャドー・キャビネット』の総理および官房長官で決定する。これに伴い、選挙前に『ネクスト・ジャパン』という組織を作らせていただいたが、『ネクスト・ジャパン』の役割は終了するものとする。総裁は、党運営、選挙、政策の党の基本3分野において、すべてに常時出席する形が完成すると考えている」
「総裁直属機関、いわゆる党則84条に関わる機関、諮問機関としてもうすでに設置されているが、『国家戦略本部』を改めて設置させていただきたい。当然、本部長は総裁で、本部長代理は政調会長である。残念ながら民主党政権にはない成長戦略。社会保障などの安心。ご存じのことであるが、米価は著しく下落している。また、鹿児島では赤潮等の大きな被害が発生している。このように地域活性化、1次産業を中心に、また円高の被害は大企業ばかりでなく、大企業に部品を納めるメーカー、中小企業がかなりのダメージを受けている。こういう人たちに対する安定策を考えないといけない。そして、国土保全。公共事業を2割切って、やらなければならない事業も撤退している。こういうもののあるべき姿。ここは特筆すべきことであると思うが、昨今の中国政府によるわが国の丹羽宇一郎中国大使の聴取。これは外交上、常識を逸しているのではないかと考えている。夜中に呼び出したことも含めて、5回も尖閣列島の問題について、丹羽大使を呼び出す。この後ろには軍艦がついていると言ったような大きな問題。先の名護市議会議員選挙の結果を見て、皆さんお感じのように、普天間基地の移設問題は迷路、英語で言うならば“No Exit”、出口なしに追い込まれていたものと認識している。このような中において、外交安全保障の問題について、骨太な議論をしていただく。この5つの作業チームを設置し、谷垣総裁の諮問機関として、国家戦略本部が議論させていただければと思っている」
今日の役員会において、この組織機構改革案が了承された。

【逢沢一郎国対委員長発言】

「国会の現状等について、まだ先方の国対委員長が決定していないので、何とも言えないが、『国会戦略調整会議』等々を十分活用させていただきたい。情報調査局の幹部の方にも入っていただいて、密に国会論戦を深めてまいりたい」との発言があった。

【脇雅史参議院国対委員長発言】

「参議院の委員長人事について、先方の国対委員長にお会いした」との発言があった。

【小坂憲次参議院幹事長発言】

「野党連合をしっかり組めるように協力していきたい」との発言があった。

【石破茂政調会長発言】

「政権公約を早く作ることができるように準備したい。早期の解散に追い込んでいくということは、早期にマニフェストを作成しなければならないということだ」との発言があった。

【小池百合子総務会長発言】

「ただいま国会閉会中であるが、火曜日・金曜日の総務会をフレキシブルに状況に応じて開催したい」との発言があった。

質疑応答

Q
国家戦略本部と政調会の役割分担についてお聞かせください。
A
ネクスト・ジャパンを廃止して、シャドー・キャビネット、政権政策委員会と合わせて一本化しました。屋上屋を重ねることは意味がありません。あくまでも総裁直属の党則84条機関、行革本部、党改革本部、災害対策本部などは横並びです。本部長が総裁、本部長代理が政調会長。ここで齟齬がないようにしていますし、5部会がありますが、この座長代理に、これは政調会長の発案ですが、政調会にいらっしゃいます副会長、各部会を担当されている方々を座長代理クラスで入っていただいて、しっかりと取り組んでいくというようなことを考えています。残念ながらまだ人事が決定していないので、そこのところで説明できないことをお許しいただきたいと思います。
Q
谷垣総裁が就任直後は、シャドー・キャビネットの設置に慎重だったと思うのですが、今回設置に至った理由についてお聞かせください。
A
野党になりまして、1年間、試行錯誤の連続だったことは事実だったと思います。私も組織運動本部長として、いろいろな団体の方と対峙しましたが、それは与党時代とはまったく違うものでしたし、これまで支持をしてくださった団体の離反というものも、ご存知の通り手のひらを返すようなことも経験しました。
そのような中で参院選がありました。参院選で私たちが何を訴えるか。その発信力として、ネクスト・ジャパンという組織を作り全国遊説を行いました。しかし、ネクスト・ジャパンがあり、政権政策委員会がある。それではどちらが政策の責任者なのか。当然に、自分がという思いが、両方とも識者の方が就任されていますので、そこのところを整理しないと、与党は内閣を組織してきますので、そこの代表が大臣であって、その方々と対峙するのが国会で、そこが主戦場ですので、そこで意見のぶつけ合いをしていかなければなりません。
そのために部会長が大臣、いわゆるシャドー・キャビネット、大臣という言葉はおこがましいと政調会長が申していますが、影の大臣という形で、先方の大臣と対峙する。そしてシャドー・キャビネットの方が各委員会の理事に入っていただく。こちらの方は、部会長が理事に入っていただいていますが、これをより明確化する。ここのところがシャドー・キャビネットを設立、本日ご内諾をいただいた、総務会にご報告しなければなりませんが、役員会でご了解いただいた経緯です。
Q
政権奪還を成し遂げた場合、シャドー・キャビネットのメンバーがそのまま大臣に就任するという認識でよろしいですか。
A
仮の話ですが、今回も人事は原則的に留任なく、入れ替えが行われつつあります。ですから、もちろんメンバーがまだ決まっていないので、皆様方の論評が出ないところだと思いますが、政調会長と総裁の先見として、谷垣内閣ができたときに、仮に今、総選挙を行って第1党をとって、谷垣首班がされたときは、すぐに大臣として就任していただける方々を選ぶ。これは政調会長の強い決意のご開陳が過去にもありました。そのメンバーを見ていただいたら、ご質問に対する明確な回答になると思います。
Q
シャドー・キャビネットは、意思決定機能があるのですか。また総務会との関係について、お考えをお聞かせください。
A
組織図的に言いますと、政務調査会の下に並んでいます。そして部会長をもって影の大臣としてやっていただきますので、当然にそこで決定したことは、総務会にかけ了承されれば、党の正式な政策になるものと考えています。
Q
シャドー・キャビネットの人選について、選任までのスケジュール感をお聞かせください。
A
私の専権事項ではないので、総裁が総理大臣、政調会長が官房長官、人事にあたっては当然に総理、官房長官をもって、適材を排出することになっていますので、総裁並びに政調会長で、今、人選が進んでいるものと思います。
Q
小坂参院幹事長から野党連合をしっかり組めるようにとの発言があったと思いますが、これをうまくまわしていくには何が必要とお考えになりますか。
A
野党連合は、参院が主戦場になると思いますが、みんなの党から共産党まで幅広くいますので、やはり信頼関係の醸成が第一、そして2番目が政策、そういうところに尽きると思います。