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記者会見

定例記者会見(役員会後)

平成23年2月8日(火)
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

昨日来、民主党の皆さんが社民党にすり寄ろうとする姿というものは、政治の信頼を著しく失墜しているような気がしてならない。普天間基地の問題を元に戻せと言うところと、どうして一緒になろうとしているのか。そういう態度を見せれば見せるほど、今、衆議院で予算委員会が行われているが、国会で協議しようという総理の言葉がむなしく聞こえてならない。

【谷垣禎一総裁発言】

「愛知県知事選挙は残念であった。愛知6区補欠選挙があるので、立て直して気を引き締めていく」
「予算委員会の集中審議で、徹底的にマニフェストの問題を追及していただいている」。話を聞いていたが、マニフェストが財源的に破綻していることをほぼ認めているのではないか。「明日は党首討論があるので、全力を挙げて頑張っていく」との発言があった。

【大島理森副総裁発言】

「愛知県知事選挙について、党員党友の皆さん方、ご苦労であった。愛知6区補欠選挙の必勝態勢を築いてほしい」
「国会はさらなる論戦が始まるが、衆参連携していきたい」との発言があった。

【石原伸晃幹事長発言】

「本日の予算委員会の社会保障などマニフェストの財源問題等の集中審議について、引き続きなぜマニフェストが破綻しているのか、マニフェストが破綻している以上、そこで約束したことで、選挙で勝利した。国民をだましたことになるので、解散総選挙に引き続き追い込んでいく姿勢を強めていく」
「昨日の事であるが、小沢元代表の問題で、石川知裕議員をはじめ、初公判が行われているが、政治とカネの問題について、民主党の皆さんはご自身で何も決められない。何も決められない以上は、しっかりとこの問題でも追及を緩めない」とすると発言した。

【逢沢一郎国対委員長発言】

「民主党に、小沢元代表の証人喚問対応を中央公聴会議決までに求める」
「石川知裕議員辞職勧告決議案を提出する」との発言があった。

【脇雅史参議院国対委員長発言】

「野党の連携は大事なので、衆参一体で取り組んでいきたい」
「参議院から見ていても、中井予算委員長の横暴が目につく。その点について、院が違うけれども、しっかり注視していく」との発言があった。

【小坂憲次参議院幹事長発言】

愛知県知事選挙についてと、「藤井官房副長官が『問責などというのは話にならない。衆議院のカーボンコピーなら参議院はいらない』という発言は、看過できない」との発言があった。

【石破茂政調会長発言】

「本日の総務会で、財政健全化責任法の修正版を了承してもらう」
「1人1法案という提言に対して、かなりの本数が集まった」との発言があった。

【小池百合子総務会長発言】

「総務会室(601号室)が禁煙になった」との発言があった。

【河村建夫選対局長代理発言】

各種選挙についての発言があった。

【今村雅弘団体総局長発言】

「友好団体との『日本を立て直す懇談会』を2月から3月にかけて開催する」との発言があった。

【保利耕輔憲法改正推進本部長発言】

「明年が講和条約発効60周年であり、わが党の党是に、昭和30年の立党時から、自主憲法制定を掲げている以上、その時の時代背景並びに、党是というものを若い人に継承していく作業のスピードを上げて行う」との発言があった。

質疑応答

Q
愛知県知事選挙が終わりましたが、大村氏の処分はどのようなものになりますか。また、衆議院愛知6区の補欠選挙が行われますが、どのような対応をされますか。
A
総務会預かりになっているので、総務会の方で適宜、適切に判断いただいた後に、必要とあらば、党紀委員会が開かれることになると思います。
(愛知6区については)支部長がすでに丹羽秀樹氏に決定しているので、丹羽氏を中心に選挙を行っていく。菅改造内閣ができて初めての国政選挙なので、全力で対応させていただきたいと考えています。
Q
東京都知事選について、自民党幹事長として石原都知事の擁立を求めるお考えはありますか。
A
幹事長としては、ぜひ出ていただきたい。家族としては、休ませてあげたいというところです。
Q
石原都知事は、4選出馬について前向きに考えておられますか。
A
「ケセラセラ」という感じです。
Q
愛知県知事選の開票結果を見ると、大村氏や河村氏が大勝していて、既存政党が大きく負けている現状です。これは既存政党への不満の表れとも取れますが、幹事長のお考えをお聞かせください。
A
県民の皆様の声は謙虚に受け止めなければならない。それが選挙の結果だと思います。大村氏が獲得した票と、他の候補の累積した票を比べると、大村氏の獲得した票の方が多いです。今、ご指摘があったようなことを十分に謙虚に受け止めて、そして連携できるところは連携して、また対峙するところは対峙していく。
財源なき減税はやってはいけないことだと思います。これはなかなか相入れることはできない。その他の政策で、これからどういうことをやっていくかは分かりませんが、そういうものは、元々仲間なので見守りたいと思います。
Q
統一地方選では、どのような連携をして、またどのような対立軸を示すのですか。
A
統一選というよりも、一般論として、これから何をされるか分からないので話もしていないですし、そういうものを見て判断することになると思います。まったく知らない人ではないからということです。
Q
大村氏と連携している河村氏について、ポピュリズムという批判の声がありますが、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A
減税の財源がなくて、減税するということは、将来に借金を背負わせるということですから、どう考えても、どんなに人気があろうが相入れることのできない政策だと考えています。もちろん歳出を削って、あるいは私の住んでいる杉並区では、前の区長は基金を積んで、その範囲内で減税をしていこうと。新区長になってこれはゼロに戻りましたが、減税というのは活力をどう生み出すかということですから、借金をして減税して活力が出るのであれば誰もやっているわけです。借金が残って活力が生まれない。モラルが崩れる。その点は、私たちはそこに与することはできないと考えています。
Q
明日、菅政権において初の党首討論が行われますが、自民党としてはどのような問題点を指摘して、追及していくお考えですか。
A
予算委員会が開催されていますが、茂木敏充氏、棚橋泰文氏が質問しています。マニフェストで言っていることとやっていることが全然違います。子ども手当2万6千円、暫定税率廃止、高速道路無料化。言っていることが破たんしています。社会保障にしても、消費税を増税するとは一言も言っていません。最低補償年金、最近では税方式ではないと、保険方式なんだと。最低補償年金部分は誰が見ても税方式です。そういう詭弁を弄する。そういう点を今日は、マクロの大きいフレームで茂木氏が、もう少し突っ込んだ部分を棚橋氏が。昨日の予算委員会で、子ども手当の問題で止まったことについては、小泉進次郎氏が再質問します。
それを受けて、谷垣総裁がこれだけマニフェストで約束したことを守っていなくて、マニフェストに書いていないことをやろうとする以上は、国民の皆様方に信を問うか、謝るか。そのどちらもしないということは許されない。これらを中心にして、菅総理に論戦を求めていく。そのような形になるのではないかと思っています。谷垣総裁は、非常に気合が入っています。
Q
東京都知事選について、幹事長としては石原都知事にぜひともとのことですが、どのような理由でそのようにお考えになるのですか。
A
愛知県の話もありましたが、政治状況が混とんとしてくる中で、もちろん私どもは支援はしていますが、過去3回の選挙では推薦をしていません。ある意味では、非常にニュートラルな立場にある。そして正論を発言する石原都知事という政治家がこういう政治状況の中で必要ではないか。既存政党の自民党の幹事長として考えるからです。
Q
政治状況というのは、閉塞感という意味ですか。
A
そういう意味です。地域政党が非常に支持を受けるのは事実だと思います。与野党全部、みんなの党、共産党を含めた票よりも、1人の政治家が獲得する票が多いということはすごいことではないでしょうか。この声を一過性のものだとか、これはポピュリズムだと簡単に切り捨てる政治状況にはない。日本の置かれている既存政党への批判もあるでしょうし、国民の皆様方の熱望もある。それは既存政党、55年の歴史のある自民党としては謙虚に受け止めなければならない。元自民党には属していましたが、今の都知事はどの政党にも属していないわけですから、民主党の一部、公明党も支持して下さっている。そういう知事が東京、首都にいるということは、日本の政治にプラスだと考えています。そのような話を面と向かって父親にはしませんが。
Q
小沢一郎元代表への処分問題について、民主党の岡田幹事長は、党員資格の停止で調整をしているようですが、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A
民主党としてどう処分されるかは、野党がとやかく言うことではないと思います。ただ本当にできるのかなと。また口だけではないかというような心配、恐れを感じています。これまでの言動、党としての体質を見ると、何も言われているようなものが何も出てこなかったら、民主党を支持している人ががっくりくるのではなくて、政権与党ですから、見守らないと何とも言えませんが、いつまでもズルズル、何にも出来ないとなれば、一体何なんだという全体に対する不信感を生んでしまう。それくらい重要な問題だと思います。そういう重要な問題であるという認識は本当に持っているのかと。昨年からの証人喚問の話を聞いていても、ちょっとクエスチョンマークがつく。
ですから、私たち野党が責任を持って、菅さんの先週の予算委員会の答弁で、野党と話してくれと手をあげてしまったわけです。1月は自分で私がリーダーシップ、責任を持ってやると言っていたのに任せますと言ってしまった以上は、私たちはそれでその問題がうやむやになるのでは、もう民主党に自浄能力がないと。この問題について、何もできないと世間は見ていますので、野党の責任で証人喚問を、先ほど逢沢国対委員長は中央公聴会までにやれと。結論を出せと。こちらの方で区切って求めていくという話なので、そういう形で明らかにすることが重要なことだと思っています。
Q
中央公聴会までに証人喚問を求めるということで、小沢氏に対して処分が出たとしても、それと証人喚問の実現は関係ないとお考えですか。
A
それは関係ないと思います。処分は民主党の処分であって、外から見ていて漠然たる不安をこれまでの政治行動、民主党議員の行動から見て、まだこれだけ言って何も出なかったら、それは民主党だけではなくて、すべてにかかってくるのではないか。そんな漠然たる恐れを感じています。
Q
民主党が社民党にすり寄っていることについて、普天間問題や法人税減税など考え方の違いがあるにもかかわらず、このような行動に出ていることについて、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A
ずっと内政の話をしてきましたが、外交というものを見たときに、菅さんになって日米基軸だと言いだして、日米中正三角形論なんて知らないだと。これもまた開き直っているのですが、そうは言っても、今は日米関係が良いとは思えません。総理がいつアメリカに行くかも決まっていない。普天間問題もどんどん先送りされている。あるいは日中関係も今は良いのでしょうか。日中関係も相当悪くなっているのではないでしょうか。今度、中国の方と会いますが、中国も心配しています。心ある人たちは。あるいは日露関係、この間、ロシア大使がわが党に来て話をしていましたが、これも責任をなすりつけてクビ。世界の大国との関係がどこもよくないという事態は初めてだと思います。それこそ講和条約が結ばれてから。
そんな中で、普天間問題に、またここで法律案を通すために社民党の言うことを聞いて、やはり止めますよということをもしやれば、これは自殺行為です。何を考えているかわかりません。本当に何を考えているかわからない。社民党はそういうに決まっているじゃないですか。連立離脱した理由は、福島党首が離脱したときの理由は普天間でしょう。副党首だって同じことを言いますよ。それをわかっていて、アプローチしているということは、ご質問にあった通り、もうそこまでやるかもしれないよということが表に出るだけでも、日米関係がおかしくなるんです。
民主党という政党は、何を考えているのかとみんな見ているのですから。そういう国会の中で法律を通すということは内政的に感じますが、実はそのテーマは多岐にわたっていますので、そういうことをやることによって信頼が崩れていきます。何を考えているか分からないと思われることが、日米関係にとってマイナスだと思います。そこまで考えてやっているのであれば別ですが、場当たり的なように、外から見ているとそう見えます。