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記者会見

定例記者会見(役員会後)

平成23年1月25日(火)
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

昨日、政府4演説がありました。菅総理が外交について、事前に外交演説のような、これまで例のないことをやった。皆さん方がご存じのように、アメリカの一般教書演説でも、どこかでプレス・カンファレンスがあって、研究所とかで、国の外交はこうあるべしというようなことは、絶対にやらない。だから、菅さんは何を考えているのか。国会を構成している議員は、国民の代表として集まっているのだから、国会を軽視しているし、国民がその後ろにいることを、何か勘違いしている。私は演説を聞いていて、どっちに本当は力が入ったのかとの疑問を持った。
また、民主党両院議員総会での総理の発言メモを見たが、「野党に協議を逃げようとする姿勢が見える」と明確に言っている。「それでは国会に意味を持たない」、国会に意味を持たないことをしているのは、さっきの外交演説にしても、自分だ。野党というのは、私たち自民党を指しているのか、社民党を指しているのか、公明党を指しているのか、はっきりしてもらわなければ、公党に対する侮辱だと思う。ここのところは、はっきりしてもらわないといけない。今週1週間の政治日程は決まっている。衆参で、誰が審議に入らないのですか。非常に不誠実な話であり、政治とカネの問題は、27日に岡田幹事長が何と言ってくるのか、結論を待つが、それにしても去年から2か月間にわたって、不誠実だ。1月4日の年頭総理会見で、あれだけ大騒ぎして、政倫審に参加してくれませんかと言った。そういったものを1つ1つ超えて、みんなが本当に議論できる関係を作るのが、与党の仕事だということがわかっていない。そんな中で明日からいよいよ代表質問がスタートする。

【谷垣禎一総裁発言】

「政府演説があったが、協議しよう、協議しようということだろうが、都合の良いことは言うけれども、自分たちのウィークポイントについては何も触れていない。マニフェストであれだけ言っていたことと、今度やろうということが全く違う。気合を入れて臨む」との発言があった。

【大島理森副総裁発言】

「総裁の決意を実現できるように、全員でバックアップしていこう」との発言があった。

【石原伸晃幹事長発言】

党大会の御礼と、「代表質問と予算委員会でしっかりした論戦を通じて、民主党の欺瞞性を突いて、自民党が考えるこれからの日本が良いのか、民主党が考える結果の平等のために無駄なお金をばらまく政策が良いのか、そういうことをしっかりお示しして、菅内閣の打倒、解散総選挙に追い込みたいので、ご協力をお願いしたい」と発言した。

【逢沢一郎国対委員長発言】

「27日(木)の与野党幹事長・書記長会談で、どのような回答が返ってくるか見守りたい」との発言があった。

【脇雅史参議院国対委員長発言】

「参議院の代表質問は、中曽根弘文参議院会長、岩城光英SC総務大臣、有村治子SC環境副大臣の3名で行う」
「昨日、民主党の羽田参院国対委員長に抗議したが、衆議院で前原外務大臣の外交演説が長く30分ぐらいであった。4演説トータルで1時間半と約束している。そういうことがあったのかは、わからないが、参議院では顔を1回も上げることなく、早口で読み、何を言っているかわからなかった」との発言があった。
冒頭で申し上げたように、菅総理が国会、国民に語りかける前に、外交の指針を発表したのと、ある意味では似ていて、本当に国会を軽視している。ただ読むだけなら、原稿を配れば良いだけの話だ。どうなっているんだと抗議して、羽田国対委員長から前原外相に電話したそうだが、「衆議院で長いと叱られて、急いで読んだ」との答えが返ってきた。それでは、答えにならない。演説なのだから。

【中曽根弘文参議院会長発言】

「しっかり参議院として対峙していく」との発言があった。

【石破茂政調会長発言】

党大会前日のワークショップの御礼があった。

【小池百合子総務会長発言】

本日の総務会についての発言があった。

【河村建夫選対局長代理発言】

「216選挙区で支部長が決まっており、残り40選挙区程度で公募実施中であり、2月中にはおよそ9割が確定できて、いつでも臨戦態勢が取れる」との発言があった。

【茂木敏充広報本部長発言】

メディア、特にテレビで自民党を扱う時間と民主党を扱う時間の対比についての発言があった。

質疑応答

Q
逢沢国対委員長から27日の幹事長・書記局長会談についてのご説明があったとのことですが、幹事長会談のお話がどのように今後の国会審議に影響するかという話が役員会であったのですか。また、この件について、幹事長はどのようにお考えですか。
A
1点目のご質問は、見守るしかないねと。ただ我々も子どもの使いで出てきているわけではありませんので、その対応いかんによっては厳しく追及していかないと、昨年2度も呼び出されていますから。今年は、正月から大騒ぎに巻き込まれていますので、答えによっては、しっかりと厳しく対峙していかなければいけないと思っています。
Q
基本的には、証人喚問を求める姿勢には変わらないということで、民主党が31日に要望している予算審議に影響がある可能性があるのですか。
A
何と言われるかです。岡田幹事長は、国会に招致する方法は、政倫審への出席と証人喚問。自分たちは政倫審が望ましいと。今、政倫審を断念したとなれば、残るのは証人喚問です。予算委員会の理事の方も差し替わったし、委員の方も差し替わった。それだけだったら駄目ですけども、我々の要望に応ずるなら、それはそれで多としますよ。わからないですけど。これまでのことから言っても、口ばっかりだから。
Q
昨日の施政方針演説の中で、総理からTPPについて6月をメドにというお話もありました。自民党として、スケジュールも含め、意見集約など、どのようにお考えですか。
A
政調会長を中心にやっていますけれども、私もその議論を紙で読んでいますけれども、何がメリット、デメリットで、実際に本当に関税率を全部ゼロにするのか。例外品目は本当に2%程度なのか、あるいは、乳製品でもあったように、ニュージーランドの18年みたいな長い調整期間を設けられるのか、設けられないのか。これは、説明を聞く限り、まだ政府内でも確固たる情報がないのではないか。経産省の話を聞くとやらないといけないと思うし、農水省の話を聞くとやってはいけないと思う。私がこの程度だから、これはなかなか難しい問題です。
私は何度も言っているように、対中国への抑止カードとしては、間違いなく意味がある。アメリカが、バイのFTAをやらないということを言った時は、我々は決断しなければいけない。政府が決断しなければいけない。まだ、そこのところもはっきりわかりません。FTA等々では、例外品目のボリュームが多いですから、その交渉をオーストラリアにしても、ニュージーランドにしても、アメリカにしても、日本とバイでやるのかやらないのか。もうTPPができたら、もうバイのものは一切やらないというのであれば、これまた持つ意味が変わってくる。そこのところがまだ情報収集を党としても進めている。個人的にも話を聞いて、財界とも話をしていますし、JAの方とも話をさせていただいています。いつか間違いなく結論を出す。早い方が良いのではないですか。
Q
かつて石破政調会長や幹事長自身も、統一地方選挙までに、3月中に、とお話しされたこともありますが、その方針に変わりはありませんか。
A
その当時よりも問題の複雑さが明らかになって来ていると思います。まだ関税と農業の話しか聞いていませんが、金融界から保険の話、銀行の話、投資の話を聞いていません。知的財産の話も聞いていません。この辺にもいろいろ問題があることは間違いなので、こういうこともクリアしていかないといけないと思っています。ただいつまでも、やるかやらないかわからなくて、農業を保護したらやるみたいな、そういう曖昧なことでは、この問題は、実はこの国として、留まることができない問題だと認識しています。
Q
菅総理は、自民党が3月中に結論を出すことを前提にして、演説の中で話されましたが、現時点では、そのスケジュールは難しいのですか。
A
自分たちが3月にやったら良いんじゃないの。そういう風に勝手に言うのなら。民主党が与党、政府なんだから。消費税にしたって、社会保障にしたって、我々はもう案を出しているんですよ。消費税は当面10%、年金は保険方式、2分の1国庫負担。彼らは案が出てないじゃない。自分たちの速度が遅いからと言って、人のことを言う前に、3月中に彼らが出すべきだよ。そこまで言うんだったら。それは政府の責任でしょう。という印象を持ちました。
Q
防衛大臣直轄の情報保全隊の不当調査について、今日の国防部会で防衛省はそれを否定しています。幹事長のご所見をお聞かせください。
A
酷い話だね。本当だとしたら。それは自分がスパイだとは言わないよ、スパイは。あれはスパイ機関だから。
Q
国会審議も始まりますが、自民党はどのように対応されるのですか。
A
事実だとしたら、これは憲法問題です。だから否定するでしょう。スパイは、スパイをしていませんと。間抜けな話だけど。わが党の国防大臣が、現職であった時に、あの組織はありますから、どのような組織かはわかっている。その中で話せる話、話せない話があると思います。そういう形で追い込んでいく。
通達も酷いからね。この問題の結論も出ていませんので。それは否定しますよ。ロシアのスパイとは違う。
Q
昨日の全議員・選挙区支部長懇談会で、谷垣総裁から「安全地帯で鉄砲を撃てば勝てるという状況ではない」という発言について、執行部の皆さんはどのように理解されていますか。
A
何のセンテンスかがわからない。私はちょっと記憶に、印象に残らなかった。
Q
稲田朋美副幹事長の「今国会、解散・総選挙に追い込めなければ、執行部、全員責任を取るくらいの覚悟で、是非ともやっていただきたい」という発言に対する、総裁の発言だと思います。また、「肉を切らせて骨を切る」とも発言していますが。
A
そちらは印象に残っているんだけどね。私たちは、常時戦場だと思っていますし、どこかの政党と違って、結論が出せない時は、責任は何らかの形で取らなければいけない。総裁も私も、今の執行部は、全員同じ気持ちだと思いますから、特にその部分は気になりませんでした。