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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成27年6月26日(金) 10:33 ~10:45
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、本日から平和安全法制の審議が粛々と進んでいる。極めて当然のことであって、粛々と進めていこうというお話でした。
私(谷垣幹事長)からは、昨日、重要法案の一つである農協法が委員会で可決された。これは大変、国対中心に現場が頑張っていただいた。また、本日から平和安全法制の審議が再開されているが、しっかり議論を重ねて成立させていこう。それから、特措法が施行されて、昨日から東京オリンピック・パラリンピック担当大臣が新設されて遠藤利明衆議院議員が就任された。オリンピックには、テロ対策、あるいは猛暑のシーズンでありますから暑さ対策等々、様々な課題があると思われるわけですが、党としても成功に向けてしっかり政府をバックアップしていきたいということを申しました。 佐藤国対委員長からは、平和安全法制の審議日程についてのご報告がありました。
吉田参議院国対委員長からは、参議院を来週から正常化するということ、また各委員会の日程についてご報告がありました。
茂木選対委員長からは、群馬県知事選について投票率を上げていきたい。また、被災地の選挙がこれから始まるというお話がありました。
稲田政務調査会長からは、骨太、成長戦略、規制改革の政調全体会議が昨日、開かれて一任を受けたというご報告がありました。
二階総務会長からは、党が一致団結して平和安全法制に取り組んで前に進んでいくようにしていこうというお話でした。

以上です。

質疑応答

NHKの瀧川です。二階総務会長から、平和安全法制の取り組みについて「国民により分かりやすく」という提案があったと伺っております。これに対して幹事長も検討されていくお考えを示されたということですが、これはどういうイメージで、今後どのようなことをやっていくということですか。
今までもこれはいろいろな提案があって、例えば「分かりやすい解説をしてほしい」とか「映像はないか」などいろいろなことがあって、その都度対応してきたわけです。例えば、「できるだけ『ふるさと対話』みたいなものをやって、いらした方々の反応も党本部に伝えてくれ」など、いろいろなことがありますので、そういうことを一度整理して、何をやるべきかということをまた組み立てていこうという感じです。
NHKの瀧川です。今後、さらに対話集会みたいなものを増やしていくということですか。
これはそれぞれお考えがあると思うのですね。例えば、これはそれぞれの好みもあるのかもしれませんが、私は街頭みたいなものをやるより車座集会みたいなもので対話をした方が私自身は効果がある、有効である、我々自身もいろいろな方がどうお考えなのかよく分かると思っておりますが、人によっていろいろ好みがあるかもしれません。そういうようなことをちょっと一度整理してやっていきたいと思っています。
朝日新聞の笹川です。昨日、自民党内の若手の勉強会「文化芸術懇話会」で、出席した議員の方から「マスコミを懲らしめるために広告料を出さないように経団連に文化人を送って働きかけてもらう」というような意見が出たり、講師として招かれた百田尚樹氏からは「沖縄の2紙はつぶさなければならない」というような発言が出たりしたということですが、これについてどのようにお考えですか。
党外の方が講師で見えてどういう話をなさったかは、私はそれぞれのお考えがあると思いますね。だから私は、それについては特段コメントをしようとは思いません。白熱した議論のときは、いろいろメディアの方から見れば不愉快な発言も出るかもしれません。またメディアの方に時々、私どもに不愉快な発言があるのも事実でございまして、時々そういうことでお互いにボルテージが上がるということはあると思いますが、「冷静に双方いきましょう」ということではないでしょうか。
共同通信の比嘉です。「マスコミを懲らしめるために広告収入を出さないように経団連に頼んでくれ」という発言は、自民党議員の発言でして、しかもその場に加藤官房副長官も同席するなど、間違うと政府が、あるいは自民党がそういうような依頼をしたと取られかねない状況ですが、いかがですか。
加藤官房副長官は「分かりました、やる」などとはおっしゃっていないと私は思います。いろいろな意見がありますからね。しかし、その態勢でそういうことをやろうと決めたわけでもありません。いろいろな意見があると思います。メディアもいろんな意見がおありで、時々双方、刺激的なことを言い合うこともあるのかもしれません。だから私はさっき申し上げたように、「冷静にいこう」と申し上げているわけです。
共同通信の比嘉です。ただ、これは自民党議員の発言として、「気に入らない言動については規制しろ」という意味だと思うのですね。これについて幹事長はどう思われますか。
そういう意見をおっしゃった方にそこは聞いていただきたいと思いますが、「そうなってそうしろ」ということになったわけでもないでしょう。それぞれの企業が当然、どういうところにスポンサーになるか、それぞれ企業がご判断になるべきだと私は思います。
朝日新聞の笹川です。昨日、もう一つ予定されていたリベラル系の議員の方たちが開いている勉強会が中止になりました。党の幹部の方から「時期が悪い」という指摘があったということですが、これについて幹事長は把握されていますか。
それは分かりません。
朝日新聞の笹川です。幹事長ご自身としては、このような勉強会を開くこと自体についてはどのようにお考えですか。
率直に申しますと、今それぞれ血の気の多い人たちですから、ときどき血の気が多くなり過ぎて発言が右であり左であることは時々あると思います。私は、そういうクールマインデッドでやっていただきたいとは思っていますね。
TBSの加納です。「分厚い保守政治を目指す若手議員の会」の第一回会合のときに幹事長はメッセージを出されて、「時宜を得た会合だ」ということを示されていたと思いますが、昨日中止になった会合について、これから開くことに関して幹事長はどのようにお考えですか。
冷静にやっていただくのは大いに結構なことだと私は思いますがね。
TBSの加納です。「分厚い保守政治を目指す若手議員の会」では、血の気の多い発言はあまり見られないような印象を受けますが、その辺りはいかがでしょうか。
私も長い間見てきますと、我々もそう血の薄い人が少ないものですから、やはり全体としてはいろいろな議論が起きますよね。
テレビ東京の小林です。文化芸術懇話会でそういった発言が議員の方から出たということで、昨年の衆議院選挙のときに幹事長がおっしゃっていた「謙虚な政権運営」というところからすると謙虚さに欠けるのではないかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
ただやはりメディアに対して「我々としてはちょっとこの表現はどうかな」と思うときに、それに対して批判・反論をすることは当然あっていいと私は思います。むしろなければいけないと思っています。ただそこはやはりその主張の仕方にも品位が必要かなという感じがいたします。
テレビ東京の小林です。最近、自民党の議員に取材をお願いする際に、以前は受けていただいていたのですが、今は幹事長室の許可を取らなくてはいけなくなったという回答があるのですが、その点についていかがですか。
私はちょっと知りません。そういうようなことを指示しているということはないと思います。
テレビ東京の小林です。そういうことを指示していることはないということですか。
取材に対して幹事長室の許可を求めろということはないと思います。
テレビ朝日の千々岩です。テレビ出演などについて幹事長室として何かコントロールされているというようなお話があるのですか。
それは基本的にそれぞれの政治判断で出るということだと思いますよ。ただ時々、失言や、あるいは、我々の社会も「何で今、そういうことをそういう表現で言うのかな」と思うことが、ないわけではないですね。そういうことが一波万波を呼んで大きな事になるということが今まで経験しなかったわけではありません。だから、そこはさっきからクールマインデッドというような言葉を使っておりますが、「何で今、そんなことを言うの」というようなことはないようにして欲しいと心から、それはそう思っています。
テレビ朝日の千々岩です。それは、出演はおそらく各議員の個人の判断になるべきだということですが、そこは党として答弁ラインなどを決めればいいというだけの話だと思うのですが、いかがですか。
答弁ラインというか、そこは答弁ラインを決めているわけではありませんが、そんなことはまったく決める必要もないと思いますが、やはり全体としてどういう議論をしているのかをしっかり把握していただきたいなと思います。それで、「今、そういうこと言うことないだろう」というようなことは、やはりできるだけ賢明に対処していただきたいと思っています。
テレビ朝日の千々岩です。実際に、党の方から出演を自粛してくれというような話が多少聞こえてくるのですが、そういうことを実際にファクトとして受け止めた上で質問しているのですが、そういう動きについて幹事長としてはどのようにお考えですか。
さっき申し上げたように、基本的にそれぞれ政治家たるもの自分の判断で出る、出ないは決めたらいいと思います。ただ、それぞれの時期で、「何もこんなときに言わなくても」など今までいくつも例があるのですね。それからなかなか、こういう表現が適切かどうか分かりませんが、しばしば売り言葉に買い言葉とか、我々も時々、そういう手法を使わないわけではないですが、相手を挑発させて言わなくてもいいことを言わせるということも論争のテクニックとしてないわけではないので、そこはやはり冷静にやっていただきたいと、それはつくづく、祈るような思いでそう思っております。