ニュースのカテゴリを選択する

記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成27年5月19日(火) 10:32~10:43
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

今朝の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、平和安全法制がすぐに審議に入れることを期待しているが、野党に抵抗があると聞いている。いずれにせよ、十二分に議論して、議論が熟せば採決するようお願いしたいというお話でした。
私(谷垣幹事長)からも、速やかな審議入りに向けて今、国対でご尽力いただいているが、丁寧に説明して国民の理解を得ながら成立に向けて全力で取り組んでいきたいということを申し上げました。あとは、昨日の役員会で申し上げたことと同様のことを本日はご報告しました。
あとのそれぞれのご発言は、昨日の役員会と同様であります。
茂木選対委員長からは、青森県知事選挙について、告示日に選対委員長ご自身が応援に入るというご発言がございました。

以上です。

質疑応答

Q
朝日新聞の笹川です。本日、維新の党が新しい代表を選出する見通しなのですが、それに関連して、いわゆる第三極について、みんなの党や維新の党など、一時脚光を集めながらなかなかその後行き詰るということが繰り返されていると思います。今の日本の政治状況で第三極というものの必要性について、与党の幹事長としてどのように考えていますか。
A
私は、三極、二極、いろいろあるのかもしれませんが、どのようになっているのか私自身はよく分かりません。ただ一つ思いますのは、選挙制度は小選挙区が基本になっておりますので、小選挙区が基本になっているときに、やはり多くの党がばらばらになっている状況ではなかなか野党は戦いにくいのではないかなと思っています。これは、ですから例えば振り返りますと、細川政権ができ、細川政権、羽田政権、我々は野党でしたが、そこで小選挙区を中心とした選挙制度が成立しまして、あの当時細川政権は8会派が連立をしたものであったわけですが、そういう選挙制度の下では、やはり8会派ではなかなか実際上戦えないということが基本にあったのだと思いますね。そういう形で、新進党という党にまとまっていった。これもご承知のように、ずっと新進党でいくわけではないのですが、それがまた一度瓦解して民主党がある意味で野党の中心になるという形がついこの間まであって、そういうことを見てきておりますと、小選挙区が核になっている選挙制度では、野党はどこかでまとまるという動きになっていくのではないか。ただそのときに、小選挙区制度というのは当初、政権交代可能な二大政党制というものをある程度想定していた方が多かったわけですね。そのときに、そういう議論で全然違う議論をおっしゃる方がいました。今の麻生副総理ですが、「谷垣、お前京都で見ていたら、二大政党に収斂していくというか、『俺は絶対共産党が好きなんだ』というやつが京都には相当いるんじゃないか。そうすると、必ずキャスティングボートを握る政党というのが、二大政党制と言っているが、小選挙区でもキャスティングボートを握るところが現れるぞ」というのが、麻生副総理の当時のお考えでした。具体的な党の名前は違いますが、やはりそういう中で、完全に小選挙区というわけではなく比例代表があったりしまして、どういう展開をしていくかというのは、やはり基本的に選挙制度があるのだろうと思います。選挙制度と離れて三極がどうなっていくかということを想像するのはなかなか難しいのではないか。私は、そういう選挙制度を前提とすれば、過去の例から見てそのような、それで一つに決まっていくわけではなくいろいろまだ可能性というか選択肢はありますが、どうなっていくのかなという思いで見ておりますが、それ以上の予測をする千里眼のような目は残念ながら持っていないということであります。
Q
テレビ朝日の千々岩です。今の小選挙区が中心である制度の下では、第三極というのはなかなか存続しづらいということですか。
A
いや、そうは言っていないのです。つまり、キャスティングボートを握るところが出てくる可能性もあると言っているわけですね。
Q
テレビ朝日の千々岩です。一つの政党が長く第三極として続くというのはなかなか難しいということですか。
A
それはまだ分かりませんね。それに、政党というのは結局、そういう制度があったら自動的にできるものというわけではありません。やはり逆に言えば、小選挙区というのは無理にひっつけるという、無理にというと言葉は悪いですが、先ほど申し上げたように、選挙に勝ち抜いていく以上団結しなければというので、それはそういう力が働くのだと思うのですが、他方、全然水と油のものが選挙の必要上一緒になったからといって、それは長続きするわけがないので、ですから今の野党の状況を見ていると、それぞれの党がどういうアイデンティティを持った党と自分たちを考えるのか、そして政界再編をするにしても、それがどういうアイデンティティを持った政党でやっていくのか。そういうことを考えていくときには、やはり核となって引っ張っていく政治勢力というものがなければ、ばらばらの人たちが集まってもそれはなかなかうまくいかない。それはまだ私にはよく分かりません。
Q
読売新聞の天野です。明日、今国会で初めてのQT(党首討論)がありますが、どのような議論を期待するかということと、民主党が岡田代表になって初めてですが、岡田民主党代表は「自民党に代わって政権を担える政党を目指す」ということを言っておられます。テーマは主に平和安全法制についてだと思いますが、幹事長はどういうような点に注目しておられますか。
A
一つは、岡田代表が民主党の党首として出てこられると思いますが、維新の党はどなたがお出になるのかなというのはまだ分かりませんね。本日、ある程度決まるのかもしれませんが、そこが一つですね。それからもう一つは、やはりいまおっしゃったように、事実上平和安全法制の議論のキックオフになるのではないかと思います。野党がそういう話題をお選びにならなければ別ですが、おそらく何らかの言及があるのではないかなと思いますね。それがどういう形で、かねがね申し上げているように、やはり国民によく問題点を理解していただけるような形になっていかなければいけないなと思いますが、今のところ、それくらいのことしか考えていません。
Q
共同通信の比嘉です。役員連絡会の高村副総裁のごあいさつで、「すぐにでも平和安全法制の審議に入れると思ったが、野党が難癖をつけている」ということでしたが、特別委員会の設置、それからその後の議論というのは今のところスムーズに入れるのでしょうか。
A
21日(木)から審議をしてほしいということをめぐっては、若干駆け引きというか抵抗というか、そういうものがあるようですね。それは今、国対でご努力の最中だと思います。
Q
共同通信の比嘉です。野党は審議の入り口でいろいろ抵抗というか、人数の問題や一括提出に反対するなどしておりますが、こうした野党側の主張をどのようにご覧になっていますか。
A
「説明が足りない」とか、「まだ法案も出していないのに」などと言っておられたのですから、法案が出されたらやはり手ぐすねを引いて「待っていた」と審議に応じてこられるのかなと、つまり高村副総裁はそういうことをおっしゃりたいのだろうと思いますね。
Q
共同通信の比嘉です。幹事長はいかがですか。
A
高村副総裁もそうおっしゃっているのですから、私もそう思います。
Q
NHKの瀧川です。維新の党の代表が選ばれますが、維新の党の代表が選ばれることに伴って、平和安全法制などの審議が遅れるなどという懸念はお持ちですか。
A
そういうことであってほしくはないと思いますがね。