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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員会後)

平成27年4月13日(月)17:53~18:08
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

(役員会の内容説明)

谷垣 禎一幹事長

本日の役員会ですが、安倍総裁からは、平成27年度予算の成立の御礼がありまして、後半国会に向けて、重要法案の成立に向けて政府・与党結束してやっていきたいということ、また、統一地方選挙で成果を挙げたことの御礼、後半戦も勝利をして、景気回復や地方創生の実現に取り組んでいこう、というようなご趣旨でした。
高村副総裁からは、安保法制の与党協議を明日からスタートするというご趣旨です。
私(谷垣幹事長)からは、統一地方選挙の御礼と、10道府県知事選挙での勝利をはじめ堅調な結果を残すことができた。特に道府県議選では、公認候補当選者数が前回より34名増えた結果、24年ぶりに過半数を占めることができたということ、それから、これはアベノミクスを地方にまでさらに推し進めてほしいという国民の声であって、引き続き統一地方選挙後半戦に向けてしっかり戦っていきたい。政府・与党連携して政策推進に全力で取り組んでいきたい。それから、さらに来年の参議院選挙に向けた準備を、今回の結果の分析も踏まえながら進めていく時期に来ているということを申しました。また、国会は今後重要法案の審議に入っていくが、しっかり説明責任を果たすことで国民の理解を得ながら成立を目指していきたいと申しました。
佐藤国対委員長、吉田参議院国対委員長からは、それぞれ国会日程についてご報告がありました。
溝手参議院議員会長からは、選挙ご苦労さま、後半戦も頑張ろう、ということでした。
伊達参議院幹事長からは、特に北海道知事選につきまして、オール野党の戦いは初めてだったという、選挙を踏まえての感想がございました。
茂木選対委員長からは、統一地方選挙の御礼と結果についてのご報告がありまして、今回の勝利を後半戦始め今後の選挙に活かしていきたいということでした。
稲田政務調査会長からは、後半国会は緊張感を持ってやっていきたい。地方創生を後押しできるように政策議論を進めていきたいというご発言がありました。
二階総務会長からは、参議院選挙の準備もしっかり始めなければいけないというお話がありました。
田中組織運動本部長からは、平成26年度党員数について報告がございまして、党員数は89万6984人で、対前年比で約15%、約11万6000人増となった。平成25年度党員数は約78万人でございます。それで、平成27年は、120万党員獲得運動の総仕上げの年であるので、目標達成に向けて全党を挙げて取り組んで、強靭な党組織を構築していきたいというご報告がありました。

以上です。

質疑応答

NHKの瀧川です。改めて、本日未明に判明した統一地方選挙の結果の受け止め、勝因、それから今後の党の姿勢についてお聞かせください。
まず知事選ですが、10の知事選がございまして、全部私どもの推薦した現職ですが、当選を果たせたというのは大きかったなと思っております。特に、与野党対決の形になりました北海道、大分県、これは最初から重点選挙区という扱いでしたが、勝つことができました。それから、奈良県もなかなかこれも相当厳しい面があるということで、与野党対決という形では必ずしもありませんが、重点区ということでやっておりました。これも勝つことができまして、10知事選で勝てたというのは非常に大きな成果であったと思います。それから政令指定都市については、5つあるわけですが、私どもは浜松市を除いた4つで推薦を出しておりまして、相模原市、静岡市、それから広島市ですね。これは、結果圧勝と申し上げていい形だったと思いますが、札幌市長選挙は残念ながら及ばなかった。この敗因分析もよくやらなければいけないことの一つでございます。これは、我が党としては、今までご質問をいただいたときに、「必ずしも党が十分に結束できていなかった」ということを申し上げております。時々、やはり敗れるときには我が党の、悪い面とあえて申し上げますが、そういう面が出てくるわけですので、要因についてはよく分析しますが、当面さしあたってそういうことを考えているということです。
   それから、先ほども申し上げましたが、道府県議選挙については、24年ぶりに全道府県の過半数を取れたというのは大きいことだったと思います。41あったわけですが、そのうち40で自民党が第1党の座を占めることができた。これは、今の全体の中で、これが常に功を奏するかどうか分かりませんが、積極的な候補者の擁立を図った、これが今回はプラスに働いているということではないかと思います。それで、統一地方選挙でこれなりの然るべき結果を出すことについては、どこに原因があったかはいろいろな見方が、地域地域でいろいろ違うと思いますが、総じて言えば、アベノミクスによる経済好循環というものがようやく動き出してきておりますので、それを各地方に実感していただこうというのは、昨年暮れの衆議院選挙でもほとんどの自民党の候補者がそれを言って戦ったわけですが、いわばそういうことを現実に動かしていくためには今度の統一地方選挙は勝たなければならない。それに対する有権者の期待があったということが一つではないかと思っております。
NHKの瀧川です。後半国会に向けて、あるいは政策の実行に向けて、党としてはどのような姿勢で臨んでいかれるおつもりですか。
これは、後半国会はいろいろな案件がありまして、対決国会と申しましても、かなりの部分は与野党が一致するものが多い、今回もそうだろうと思います。しかし、ある意味で目玉となっているものは、対決法案になっていく可能性が高い、なかなかそういう意味では難しい国会だと思います。ですから、これも繰り返し申し上げていることですが、政府・与党としては、なぜそういう施策を法律にして通す必要があるかという基本的な視点・論点というものを十分丁寧に説明していくということではなかろうかと思っています。
日本経済新聞の酒井です。二階総務会長から参議院選挙について発言があったということですが、出席者の方から、いわゆる全国比例、組織・団体の候補者の擁立をすべきではないかというお話だと伺ったのですが、もう少し具体的にお願いします。
結局、我々が野党になったときに、全国比例代表についてもそれぞれうまくいったとき、いっていないときがあったわけですが、野党になったときにやはり私どもから離れていくというか距離を置く勢力というか団体・組織もあったわけですね。そうすると、もう一回与党になって、全体の態勢を今整えているわけですが、その辺も十分にらみながら、今党員獲得運動をやっておりますのも、かつてはもっと党員がおりましたのが野党になったときに減ったわけですので、それを取り戻さなければいけないということでやっているわけですが、全国比例等々についてもそういう観点から十分どこが出してもらえるのか、どこから出してもらうのがいいのか、というようなことをしっかり議論してやっていく必要があるね、ということだと思います。
日本経済新聞の酒井です。そういう議論をしていくべきだという発言が二階総務会長からあったということですか。
議論するだけではなくて実際に擁立しなければいけないのですがね。
日本経済新聞の酒井です。9月の岩手県知事選に民主党の元復興大臣の平野達夫氏が立候補されるということで、自民党の方にも何らかの話があると思いますが、その辺り、知事選への対応とその後の補選について幹事長はどのようにお考えですか。
まだ岩手県連がどう考えているのかということを十分に聞いているわけではありません。岩手県連にもいろいろお考えがあると思いますが、県連会長はかなりそういったことも考慮に入れながら今お考えになっているのではないかなと思っておりますが、まだ結論が出たわけではありません。そういうわけですので、補欠選挙をどうしていくかというところまでまだ議論が進んでいるわけではないと思います。
日本経済新聞の酒井です。自民党としては何らかの支持をする可能性はあるということですか。
その辺は、最後どういうところでまとめるのか直接、県連会長は鈴木俊一先生だと思いますが、直接まだ鈴木先生から現時点でのお考えを伺ったわけではないので、これ以上は控えたいと思います。
産経新聞の豊田です。党員獲得について、党員が高齢化して若い方が入ってきていないであるとか、一度出ていかれた方が戻ってこられていないなど、いろいろ減少の要因はあると思いますが、幹事長は党員がかつてほどいないという主な要因はどこにあるとお考えですか。
今、先ほど申し上げたように120万人を目標にしているわけです。一番多いときは500万人を超える党員が自民党に入ってくださった。そのときは比例名簿が拘束式であった。ですから、党員を集めた数で順序を決めていたという面がありましたので、各団体が候補者を出そうということでこぞって党員を集めていただいたということが背景にあったと思います。今は拘束名簿式ではありませんので、それと同じようなことを直ちに望めるかどうかは、また条件が違うだろうと思います。ただ、やはり一つは野党のときに離れていった方々がいらっしゃるわけで、党勢を立て直すためにはやはりそこを元に戻さなければいけないと思います。これはおそらく与党をやり野党を経験した党が、我が党に限らず皆直面する課題ではないかと思います。
産経新聞の豊田です。党員獲得運動の際に、党員になることのメリットとして、総裁選に参加できるというメリット以外に魅力を感じてもらえる要素がないという声も聞かれますが、党員獲得の際の勧誘文句というか、「こんないいことがあるのだ」というようなメリットなどは党として何かお考えでしょうか。
ふるさと納税のことをお話になっているのかと思いながら聞いておりましたが、「党員になったらこういうおまけがつくよ」というのは、なかなか簡単には、「それでまたいいのか」ということもあるのではないかと思います。優等生的な答えをすれば、「党の活動に魅力があるから、見返りを求めないで『やはり自民党に頑張ってもらいたい』という方を増やす」というのがやはり一番、あまり模範的すぎてこれでどこまでいくかということは思わないでもありませんが、やはりそれが一番基本ではないかと思いますね。