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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成27年2月10日(火)10:38~10:53
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

(役員会の内容説明)

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、農協改革は大きな山を超えた。関係者のご尽力に感謝したいということ、また安保法制は具体的な法案を作っていく段階で、いろいろまだ大きな山がある。しっかりやっていきたいとのご発言がありました。
私(谷垣幹事長)からは、先週の全国幹事長会議では、選挙対策や農協改革等についていろいろな意見が出た。意見をしっかり踏まえて、また次回は党大会の前日に全国幹事長会議があるわけだが、選挙戦への態勢を整えて全国幹事長会議に臨みたい。
それから、総理が女性活躍というものを非常に強調されておられますが、女性局が非常に意欲がありまして、女性候補者のところに応援に行きたいという意欲を示しておりますので、女性候補者支援キャラバン隊のような態勢をつくるよう指示をいたしました。具体的にどうしていくかは選対等で考えていただくわけですが、そういう女性局の意欲も大いに活用して女性活躍につなげていきたいと思っている、というようなことを申し上げました。
また、今週からはもちろん平成27年度予算の審議に入っていくので、年度内成立を目指して政府・与党結束していきたい。
そして、高村副総裁からもお話が出た農協改革や安全保障法制、農協改革は昨日、基本的な方向は了承するということになったわけですが、それは大変ご努力を多とするし、また安全保障法制は、高村副総裁もおっしゃったように、まだいろいろな山場があるわけだろうが、いずれにせよこういう重要政策に対しては政府・与党一致結束していくという態勢を幹事長として作っていきたいということを申し上げました。
佐藤国対委員長、吉田参議院国対委員長からは、国会日程等々のお話がありました。
稲田政務調査会長からは、統一地方選挙対策、全国幹事長会議でも意見が出たが、しっかり政調としてもバックアップするものを作っていきたい。また農協改革は、骨子の了承を得たことに感謝したい。
二階総務会長からは、農協改革の骨子について総務会でもご報告をいただきたいというようなお話がございました。

以上です。

質疑応答

共同通信の比嘉です。今朝の自公幹事長・国対委員長会談ではどのようなお話が出たのですか。
国会の日程についてです。
共同通信の比嘉です。話題になっている農協改革や安全保障法制の与党協議についてはいかがですか。
特に議論ということはしておりません。井上公明党幹事長が「自公で大体調整したい」というようなことを言っておられました。多分吉川貴盛自民党農協改革等法案検討プロジェクトチーム座長がおやりになるのだと思いますが、吉川座長に申し上げたら「では公明党と連絡を取ります」という感じでした。その程度の話です。
読売新聞の天野です。橋下大阪市長などが進める大阪都構想についてうかがいます。橋下市長は、「二重行政がこれまでも良くなってきたしこれからも良くなっていくというメリットがある」というようなことを主張されていますが、幹事長は大阪都構想についてどのようなお考えを持っておられますか。
自民党として、自民党本部としてと言った方がいいかもしれませんが、政令指定都市と道府県の二重行政のような話は今までもいろいろ議論がありました。そこで、国会で地方自治法を改正した。今までは、例えば大阪府で東京都のような体制をとることはできなかったわけですので、今までの議論がありましたので、選択肢としてそういうものが採用できるような制度を作ったわけですね。それは自民党本部としては賛成し、そういう法律を作ったわけです。問題は、具体的にそれぞれの道府県でどういう制度を構想されるかはそれぞれのいわば自主的な話でありますから、党本部がいいとか悪いとかいうものではありません。そういう選択肢は作ったということまでは党本部の立場です。そしてその後、それぞれのところで考える具体的な制度がいいのか悪いのか、今大阪ではそれを巡って住民投票にかけようとされているわけですね。それの善し悪しは党本部としていいとか悪いとか言うべきものではないだろうと考えております。もちろん自民党大阪府連に所属される方々は、それに対して極めて批判的な意見、おそらく反対の意見を持っておられるわけですが、その二つを混同したような、「自民党は賛成しているではないか」とか「反対しているのは大阪だけだ」とかいうような議論は、その今の二つの問題の区別、つまり制度としては選択肢はあるのだということと具体的なあり方、案に賛成するか反対するかということ、この二つのことを混同した議論が私はあると思います。それはやはり間違いです。
テレビ東京の鵜飼です。本日、テロにまで発展したフランスのシャルリ・エブドという雑誌社の風刺画を集めた本が日本で出版されまして、日本にいるイスラム教徒の方も出版にあたってはかなり大きな反対を表明されていたり、また警視庁も出版社が襲われるのではないかということを考えていたりしたのですが、ISILの一件もあった中でこういった本が日本で発売されるということをどうとらえてらっしゃいますか。
まずこういう議論をするときにはっきりさせておかなければいけないことは、そういう本が出版されたからといって「けしからん」と言ってテロという手段に訴えるのは言語道断、許すべきことでないことは当然です。その上で、フランスの議論が私どもにとってはしばしば分かりにくいという感じを持つことがありますのは、フランスのいわゆる「ライシテ(laicite)」という考え方というのはなかなかある意味では日本人になじみくい、日本人という言い方をしていいかどうか分かりませんが、なじみにくいところもあるように思います。つまり、宗教を徹底的に批判しうることこそ表現の自由・言論の自由の本質であるという考え方が、非常に強調されているように私は思います。自分は信じていないが人の信じている宗教を揶揄するようなことが果たして適切なのかどうか、やはり問題は、表現の自由というものは極めて大事だと思いますが、同時に「寛容の精神」というもの、表現の自由と極めて密接な関係のある「寛容の精神」というものは必要だろうと私は思います。表現の自由といってもその「寛容の精神」と矛盾するようなものであって本当にいいのかどうかということは、非常に難しい議論だと思います。そして、これに関連しては今まで様々な議論がありました。表現の自由を強調される方は同時に「寛容の精神」というものがいかなるものかということを十分お考えいただきたい。これは自民党の立場というわけではありません。私個人としては、表現の自由を唱道される方は同時に「寛容の精神」ということも考えていただきたいと思っております。
東京新聞の宮尾です。戦後70年談話について与党内からいろいろな意見が出ておりまして、昨日は萩生田光一総裁特別補佐から「与党との事前協議は必要ない。事前検閲のようなものはいらない。与党としての意思表示は国会決議でやればいい」という趣旨のことをおっしゃっていました。一方で与党協議を求める声や、二階総務会長などは「野党を入れて議論すべきだ」とおっしゃっています。現時点で幹事長としてはどういう形の議論が望ましいとお考えですか。
まず有識者会議というものをやられるようですから、その議論がどうなるのかをよく見ていく。現段階で言えることはそのくらいだと私は思っています。
日本経済新聞の酒井です。冒頭の「女性候補者支援キャラバン隊」について、統一地方選挙で総理が候補者の応援に行くというのは異例だと思いますが。
総理がいらっしゃるのではありません。女性局が「女性候補者を自分たちは支援したい」という意欲を非常に持っておられるので、総理が女性活躍と言っておられることもあるから、その女性局の意欲は大いに活かしていこう。だから、女性候補者支援キャラバン隊のようなものを組むというか、全国各地に候補者がいらっしゃるから大勢で行くのかどうかなどまだ分かりませんが、そういうものを考えて、女性局の意欲を活かそうということであります。
共同通信の比嘉です。戦後70年談話について、萩生田総裁特別補佐の「事前検閲だ」という発言についてはどうお考えですか。
表現の問題であろうと思います。用語法としては適切であったかどうか議論があるかもしれませんね。検閲というと「検閲などしてはいけない」と自動的に言葉として反応が出てくるわけですが、用語法はいろいろあると思います。
時事通信の大沼です。今朝の自公幹事長・国対委員長会談で、そのことについて公明党側から何か意見はありましたか。
特にありません。「萩生田総裁特別補佐の発言について聞かれるぞ」というような議論がありましたが、その程度でございます。
NHKの瀧川です。安保法制の与党協議については、役員連絡会でほかの役員の方からスケジュールなど何か具体的な話はありましたか。
特にありません。