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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員会後)

平成26年10月20日(月)17:39~17:57
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

(役員会の内容説明)

谷垣 禎一幹事長

役員会について申し上げます。まず安倍総裁からご挨拶がありまして、ひとつは小渕・松島両大臣が辞表を提出された。いろいろ国民に対して責任を感じるが、本人の意思を尊重して受理した。後任大臣を早急に選任して、遅滞なきようにやっていきたい。2年前の国民の負託に応えていくことが必要である。政府・与党さらに緊張感を持って国政を運営していきたいということをおっしゃいました。
高村副総裁からは、こういうときこそ全党一丸となってやっていきたいというご挨拶でした。
私(谷垣幹事長)からの報告は、二大臣の辞任は誠に残念であるが、万やむを得ないことであったと思う。高村副総裁の話にもあったが、こういう時こそ政府・与党一丸となって脇を締めてやっていきたいということを申し上げました。それから来年の党大会につきまして、明日の総務会で決定したいということで、1月18日に行いたいということを申し上げました。
佐藤国対委員長からは、大臣の辞任が今後の国会運営に悪しき影響なきよう細心の注意を払っていきたいというご報告がありました。 あとは選挙報告、特に沖縄に関する広報を徹底していこうということでいろいろな議論があったところでございます。

以上です。

質疑応答

NHKの瀧川です。大臣の辞任について、幹事長のほかに意見がありましたら教えていただきたいと思います。
ほかにというのはどういうことですか。
NHKの瀧川です。総裁、副総裁、幹事長以外にということです。
特段、みんなこういうときこそやっていこうとか、そういうお話でありました。
NHKの瀧川です。結束していくことを確認したということですか。
そういうことですね。
毎日新聞の影山です。2閣僚が同じ日に辞任したというのは、1993年以来の珍しいケースで、政権運営へのダメージがかなり大きいかと思いますが、松島大臣が辞任したことも含めて政権へのダメージをどのように考えていらっしゃいますか。
これは、松島大臣は小渕大臣の後、ご自身の言動が国政に停滞を招いてこれ以上国民に迷惑をかけてはいけないという判断をされた。総理もこれを尊重されたということで、政権に与える影響ということですが、これは要するに、あとこれをどうしていくかということと密接に関わっているわけで、後任は基本的に今日中に決めるとおっしゃったわけですが、遅滞なく国政を進めていく、我々も脇を締めて緊張感を持って政権を支えてやっていくということに尽きるのではないかと思います。
テレビ東京の鵜飼です。2大臣の後任についてですが、何かこういう方を検討しているなど具体的な名前は出ましたか。
それはありません。
テレビ東京の鵜飼です。役員会終わってから幹事長は残られていたようですが、これは何か特段役員会ではできない話をされていたのですか。
事務方と事務的な打ち合わせをしていたわけです。
テレビ東京の鵜飼です。松島大臣についてですが、ご自身はこのタイミングで、もちろん本人の意思とはいえ、辞任すべきだと思われますか。つまり、会見を聞いていましても、「私は何も犯罪になるようなことはしていない。ただ審議が止まることは避けたい」というような意見でしたが、野党側からしてみれば、審議を止めるようなクレームを入れることは容易なわけで、そういった度に大臣が辞任していては、それこそ国会運営が止まっていくような印象を持ちます。
松島大臣は私の後任でもあり、引き継ぎをしたときも、またそのあともお会いしていますが、非常に法務行政に意欲を持っておられたので、私自身も残念だなという思いがどうしてもあるのですね。ただ、先ほどおっしゃったように、「これ以上国政を停滞させてはいけない」と、これも閣僚としての責任だと思います。おっしゃるように、いろいろな国会での駆け引きというのはこの世界では当然ありますから、場合によると本当に閣僚辞任に値することだろうかというようなものが大きな問題になることも、今までなしとはしなかったということもありますね。ですが、やはり政治家というのはそこでいろいろな課題を果たしていくために、どう自分の出処進退を判断すべきかということは常に考えてなければならないし、松島大臣もそういうご判断になった。政治家の出処進退は、みなさんから見るとご批判もあると思いますが、我々はやはりそういう世界で生きていますから、閣僚をなさっている方が自身の進退をどう判断するかということにとやかく言うつもりはありません。そういう判断をされたということですね。
産経新聞の豊田です。小渕大臣の政治資金の問題と松島大臣のうちわの問題は、二人が女性であるということとは直接関係のない問題だったわけですが、お二人ともたまたま女性でいらっしゃるということで、今回のお二人の辞任が女性の積極登用の失敗例として責められたり、女性政策の推進に水を差すことがあってはならないのでそれを心配しているという声も聞きます。そう受け止められないためにはどうしていくべきだと思いますか。
今おっしゃるように、お二方の今回の問題にされたことは、女性であるとかないとかいうことに関係するものではないのは明らかですよね。ですから、今おっしゃったように、女性閣僚だからダメだったのだとか、そういう議論はナンセンスな議論ではないかと私は思います。むしろそういう中で、チャンスを与えられながら活かせなかったということをお二人は非常に悔しく思っておられるのではないかなと思います。そういう悔しいなという気持ちをどこかで活かしていただきたいなと私個人としては思います。
産経新聞の豊田です。後任についてですが、特に女性議員の先生から、女性活躍推進の意思を示すためにも、後任の方も女性を選んでいただきたいというような声もあるのですが、それについてはいかがですか。
それは総理のご判断ですから私がとやかく申しません。やはり今政権交代してそれぞれ人事も決めて、それぞれの人事のところで走っている。こういうタイミングで人事をやるというのはなかなか簡単ではないので、あまりいろいろ制約をつけると人事が難しくなってしまうのではないかと思います。総理がよくお考えの上で適切な判断をされると思います。
読売新聞の天野です。今回の2閣僚の辞任が少なからず国会の審議に影響を与えると思いますが、特に野党対策について、今後国会運営をどのようにされていくおつもりですか。
野党のご批判も、こういう閣僚にこういう問題が起こって、本来あるべき審議が進まないではないか。だから責任をとれという意見もあったわけです。ですからこういう問題は問題としてというと語弊があるかもしれませんが、国政に携わる者は、緊急課題というものはきちんと処理できなければいけない。これは例えば、広島であれだけの土砂災害が起こっている。それにどう対応いこうかというのは、与党野党問わないのではないかと思いますね。ですから、そういうことをよく頭において、野党とも誠意をもって話し合うということではないでしょうかね。
日本経済新聞の酒井です。今回の2大臣の辞任が政策課題に与える影響についてうかがいます。年末には消費増税10%への引き上げ判断が迫っています。消費税の引き上げは政権の体力がないとできないと思いますが、これは判断に影響を及ぼすのでしょうか。
消費税の是非ということと論理的な関連はないのではないかと私は思います。
NHKの瀧川です。今日韓国の柳興洙駐日韓国大使が幹事長のところにおいでになりましたが、ここではどのようなやりとりがなされたのか教えてください。
柳大使は、従前から日韓議連等々で日韓の親善・友好、それからその後も、日韓親善協会の役職を通じて日韓関係に非常に理解が深い方でした。前大使もやはりそういう方で、今国家情報院のトップをされています。非常に日本との関係を重視し、今まで経験の深い方を二大続いてこういう役職に指名されたということの意味は我々は深く受け止めるべきだというようなことを私からは申し上げ、大使のほうからも、そういったことに密かに自分も期するところがあると、そういうお気持ちを大使は強く持っておられることを強く感じました。ただお互いに日韓の関係は相当いいところにいって、お互い心の奥底ではやはりなくてはならないものを皆感じているのですが、隣の国であり、過去いろいろな歴史的な因縁があるがゆえに、時々頭を抱えるような難しい問題が生じますね。それはやはりお互いよく話し合っていくしかありませんね、というようなお話をいたしました。
NHKの瀧川です。仲井眞沖縄県知事と与世田那覇市長選候補がいらっしゃっていたと思いますが、この会談の内容と、双方の選挙についての自民党としての支援態勢についてお聞かせください。
沖縄は知事選も那覇市長選も非常に大事な選挙ですね。もちろん沖縄あるいは那覇の発展はいかにあるべきかという、沖縄県民や那覇市民にとって非常に大事な選択の機会であることは言うまでもありませんが、同時に我が国の基地のあり方等々をめぐって、日本全体の安全保障から見ても非常に大事なところであるわけですので、やはりそういう大事なところの選挙であるということをまず我々は十分に頭に置いていかなければなりませんし、現に置いているわけですね。ですから、やはりいろいろな、もちろん沖縄として沖縄の発展はどうあるべきかという議論は当然あると思いますが、私どもとしても、沖縄の地位向上と申しますか、そういうことにいかに国政として関心を持ち努力をしているか。例えばオスプレイの訓練基地を外に持っていくとか、日米地位協定も、環境補足協定というようなものも、これに限りませんがいろいろなことを我々も関心を持ち解決しなければならないと思ってやっているわけですので、そういうことも十分に周知していくようなことが必要かなと思っております。
読売新聞の天野です。今回の事態を受けて、総理と何かやりとりがありましたでしょうか。もしありましたら、ご紹介できる範囲で教えてください。
随時いろいろなやり取りをしておりますので、特にこれといってご紹介するようなやり取りはありません。
共同通信の比嘉です。先ほどの韓国の大使の話に戻ります。先日行われました靖国秋季例大祭に三閣僚が参拝したということについては話題に出ましたか。
出ません。
共同通信の比嘉です。5人の女性閣僚が登用されたことで、女性の活躍推進というのは安倍政権の目玉の一つであると思いますが、今回の辞任がそういった政策に与える影響ということについてはどのようにお考えですか。
これは先ほど申し上げたことですが、今回の両閣僚で問題になったことは、男性だから女性だからということではないだろうと私は思います。それから現に、もし小渕大臣が男性だったら、松島大臣が男性だったらああいう問題は生じなかったんだよなということは、論理的にも実際的にもあり得べからざることだと思いますね。だからそういった問題の影響を懸念する方があると思いますが、本質的には直接関係ないのだと思います。ですから、そういうことであなたもシュリンクされずに歩んでいただいたらいいのではないでしょうか。