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記者会見

石破茂幹事長記者会見(役員会・役員連絡会後)

平成26年6月24日(火)10:40~10:55
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

(役員会・役員連絡会の内容説明)
石破 茂幹事長

【安倍晋三総裁発言】

国会が閉会したことについて、大きな成果が上がったということについての御礼があった。
「成長戦略について、もし本日中に党内手続きが了すれば、本日夕刻閣議決定し、会見を行いたい」
「安保法制については、最後まで熟議を重ねてもらいたい。決めるときには決めるように」
法制局前長官の小松氏がご逝去になったことについて、哀悼の言葉があった。

【高村正彦副総裁発言】

「安保法制協議は手抜かりなくやっていきたい」

【佐藤勉国対委員長発言】

「JR貨物の事故問題について、国土交通委員会理事懇談会で、政府から報告を受ける」

 

 消費税率変更に伴う低所得者の方々、年金受給者の方々への給付についての広報がいまだ徹底できていない。これは政府任せにするのではなくて、党としても、消費税の税率が変更になったことにより、所得の低い方々に手当てをしているが、その部分が十分徹底していないことについては、せっかくこのような施策をとっているのに、ご存じいただいてないということは極めて問題であるので、党としても取り組んでまいりたい。

質疑応答

テレビ朝日の水頭です。安保法制の自公協議について、集団安全保障での武力行使に関して、閣議決定文案から明記を見送る方針を固めた報道もありますが、改めて、自民党として、幹事長として、どのようにお考えですか。
これは与党で協議をして決めることです。私どもの党として、主張すべきは、主張いたしておりますが、公明党の議論というものがどのように収斂していくのか、今の時点で予測をすることは困難であります。与党としての一致点を見出すべく努力をしていきたいということに尽きます。
NHKの西井です。今日の役員会、役員連絡会で、石原環境大臣の発言や都議の野次の問題等々、一連の発言について、幹部からの発言はあったのですか。
これは冒頭、私から、昨日も申し上げたことですが、この問題は、発言の内容も、その後の対応もそうであります。党全体の問題として、これを極めて厳しく受け止めなければならないということです。最も現場に近いのは、東京都連でありますし、現場そのものは東京都議会です。また、東京の関係者の方々で、本日、今後の対応のお話がなされると聞いております。党本部といたしましては、極めて重大な問題であると認識しておりまして、関係方面に対し、今後どうするのか、速やかに結論を出していただきたいということを申し上げた次第です。
読売新聞の工藤です。26日に、滋賀県知事選挙が告示されますが、幹事長は、争点はどのあたりにあると考えますか。また、与党として、どういう姿勢で、どんな態勢で戦っていくのか、お聞かせください。
これは、争点として、この滋賀という地域をどうするかということが、県知事選挙の最も大きなテーマです。今の政権が行っている経済政策、滋賀はいろいろな指標はかなり高いのですけれども、これをさらに滋賀の潜在力を最大限引き出していく。そのために国と滋賀県と、いかにして連携を取りながら、滋賀の持てる力をさらに引き出していくか、わが党としてそのために何をしていくのかということを訴えてまいりたいと思っております。これは国政選挙ではありませんので、その地域、地域のいろいろな課題というものを丁寧に取り上げ、そしてそれに県政として、どう臨むか、そして政権与党としてそれをどうサポートするかということを、地域の方々によくご理解を頂き、共感を頂くということだと思っておりまして、この知事選挙の持つ意味をよく認識しながら、政権与党としてこの選挙を戦っていきたいと思っております。
朝日新聞の三輪です。滋賀県知事選挙について、嘉田知事は脱原発、卒原発ということを掲げていましたが、ここでも原発推進派の知事を擁立することを自民党は目指していると思われます。この選挙結果が、今後の原発政策に与える影響というのはどのようにお考えですか。
私どもは、世界最高水準の安全が確認される、そして地域の方々のご納得、ご理解が得られなければ、原発を再稼働しないという方針です。滋賀に原発が所在しているわけではありませんが、隣県の福井県には原発が所在しています。ですから、原発推進派対卒原発派という受けとめ方にはなりがちですけれども、私たちとして、再生可能エネルギーの比率をできる限り上げていくということを申し上げているわけで、そこの手立てとして、安全、安心が最高度に確認され、地元の納得が得られたものを再稼働するということとともに、いかにして再生可能エネルギーの比率を上げていくかというお話もきちんとしていかなければならないことだと思っております。そのあたりの道筋をきちんとご説明をしながら、原発推進派対阻止派というようなことではなくて、どうやって我々として再生可能エネルギーの比率を上げようとしているか、そして安全、安心が確認されない原発は再稼働しないという方針であるということをきちんと申し述べてご理解を賜るということだと存じます。
朝日新聞の三輪です。ここでおっしゃっている地元の理解を得てというのは、滋賀県の理解も得てという意味で受け取ってよろしいですか。
それはどこの町村のご理解を頂くかということで、原発立地町村、あるいは半径何キロというのもあります。しかしながら、嘉田知事が卒原発ということで、突如として国政の党首として一昨年訴えられたということがあります。滋賀の方々も、このエネルギー政策のいろいろな判断をなさる、それは原発立地県であろうがなかろうが、それは問わないということだと思っております。特に滋賀県の嘉田知事がそういうことを訴えてこられた、原発推進派対そうではない者との戦いだと位置付けられるとするならば、それは我々としてそういうような位置付けをしているのではないと、安全、安心が確認されなければ動かさないということですし、また、それで原発をどんどんこれからつくりましょうみたいなようなことを我々言っているわけではありません。環境について非常に意識の高い滋賀県であるということをよく認識をしながら、日本全体のグランドデザインと、そして、また滋賀におけるそのような訴えというものを両立させるということが必要だと存じます。
産経新聞の千葉です。今週、河野談話に関する政府の作成過程の検証結果が出ましたが、この中で、韓国が事前に文言調整をしていたことや、慰安婦の女性に対する聞き取り調査がある種のセレモニーだったことなどが、改めて裏付けられたと思います。幹事長のご所感をお聞かせください。
それは権威ある政府の検証結果がそういうものであったということを、事実として認識をすることは極めて重要なことだと思っております。一方におきまして、談話そのものの見直しは行わないことを政府は明らかにいたしております。一回、国家として談話というものを出したわけでありまして、それは一種の日本国としての政治的意思の表明ということがあります。ですから、検証過程は検証過程としながらも、わが国として、一回、国家の意思として表明したものを覆すということはしないという政府の判断です。この両立というものをどう考えるかということをそれぞれがよく理解をしなければいけないことでありまして、政府として談話を見直すつもりはないということを明言しているわけですから、わが党もその趣旨に従ってやっていかねばならないことだと思います。
東京新聞の宮尾です。議会の野次について、鈴木章浩都議の野次は論外だとしても、ユーモアやウイットがある野次は良いのではないかという人も多いです。一方、その野次というもの自体に否定的な人もいらっしゃいますが、議会におけるいわゆる不規則発言というものはどうあるべきか、どのようにお考えですか。
それは人の感情、あるいは人間の尊厳、あるいは人権と言ってもいいのかもしれません。人権はもう少し広範な言葉なのかもしれませんが、それがそういうものを傷つけるということであるとするならば、いかに場内が笑いに包まれようが何しようが、それはやってはいけないことだという、それは決まりだと私は思っております。野次というのはいろいろな種類がありまして、そういうやってはいけないという野次があります。あるいは、本当にそういう人の尊厳とか人格とか感情とか、そういうものを傷つけることなくユーモア、私も何度もそういうものは聞いていますが、であれば、それは許容されるものだと思います。それが議事の進行を妨げるようなことがあってはならないのは、これはルールとして当然のことだと思います。また、野次の中には、意外と事の本質をきちんと突いたものがありまして、不適切な質問、あるいは不適切な答弁というものがあった場合に、それを、皆が発言できるわけではありませんから、そこを突くということも、そこは許容の範囲なのかもしれません。ただ、それが議事の進行を妨げないということと、それから尊厳、感情、そういうものを害しない、そして、また、あまり人を揶揄するようなことというのは、私自身はいかがなものかなと思っております。
朝日新聞の三輪です。選挙制度の第三者機関の設置が決まりましたが、そこでの議論に、どのようなことを期待するのかということと、ここでまとまった答申に対しては、自民党としては従うのかどうか、ご所見をお聞かせください。
それはどういう方が第三者機関の構成員になられるか、そこは議長がよくお考えになって、経済界の方、あるいは学識経験のある方、あるいは地方の声を代表する方等々、あの人選、こういうジャンルの方から出ていただきたいというのは非常に妥当なものであったと思います。そして、また、その人選にあっては、女性あるいは若い人の意見を反映させるということも配慮すべきだというのも、私はその通りだと思っております。議長の高い見識のもとに公平公正な方々が選ばれると考えております。その下でいろいろな議論が行われますが、これは公職選挙法の一部を改正する法律案ということになりますので、議会は議会としての独自性を持っていかなければなりません。しかし、議長の下に、衆議院としての了承の上に設置されたものですから、そこは自分たちとしてそこの意見というものを最大限尊重するということは当然のことです。