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記者会見

石破茂幹事長記者会見(政府与党協議会後)

平成26年6月16日(月)12:33~12:43
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

(政府与党協議会の内容説明)
石破 茂幹事長

【菅義偉官房長官発言】

「いよいよ会期末を控えている。閣法は80%ぐらい成立の目途がついている。なお、閣法、議員立法含めて、会期内可能な限り成立を期したい」
「骨太の方針、今月の取りまとめに向けて加速中であるが、これをよろしく頼みたい」

各党から国会の状況、骨太の方針への対応、滋賀県知事選挙等々についての発言があった。
会期末になる。会期延長は考えてないので、「会期が終わりました。人はいなくなりました。いろいろなことが決まりません」というようなことがないように、よく、そこは自公で連携を取りながら、いろいろなスケジュール感について綿密に調整し、国会が開いていようが、開いてなかろうが、国政は動いているので、遺漏なきよう期したい。こういうときは極めて重要であるので、よく自公間で政府とも調整の上、連携をとりたいと思っている。

質疑応答

 NHKの西井です。集団的自衛権の与党協議について、明日第7回目の協議が行われます。高村副総裁が示した新3要件のたたき台について、公明党の意見を聞くということですが、この公明党は、要件を厳格化するために、更なる修正も必要ではないかという意見もあります。幹事長は、今の文言のままでいくべきだとお考えですか。
 そこは当たり前の話ですが、両方の考え方がありまして、さらに厳格化をするべきであるという考え方と、集団的自衛権というものが新3要件のままで使えることにより、いろいろな選択肢が生まれ、抑止力が増すという考え方があります。そこに明確な基準をどのように見出すかということは、これからそれぞれの立法を行う作業と併せて、さらに詰められる議論だと私は思っていますが、新3要件というものは、非常に重要な意味を持つものなので、そこは自公で今週相当詰めた議論をしなければいけないと思っています。ですから、あの高村副総裁が示した新3要件のどこをどのように修正し、それがいかなる意味を持つものであるのか、言葉遊びをやっているわけではありませんので、それがどのような意味を持つものなのか、それがわが国の平和と安全、地域の平和と安定に、どのような意味をもたらすものであるのかというところまでお話をすることになると思います。そこは公明党のご意向というものも十分に承りながら、それからわが党も主張しなければいけないことは、なぜなのかということもきちんとお示しをしながら、両党の信頼関係の中で結論が出るものだと思います。
 NHKの西井です。幹事長は先日、「8事例について、この要件の中で行使可能だ」と発言されましたが、この文言の調整等が行われるにしても、この考えは変わらないということでしょうか。
 この8事例では、これはできませんということが私の今の考えの中では思い浮かびません。その8事例とも極めて重要なものであって、やらなくても対処できる、あるいは、他の法律的な組み方で、組み立て方で対処できるものだとは思っていないということです。
 朝日新聞の三輪です。今後も集団的自衛権を行使する際のその歯止めについて、国家安全保障基本法の中にも歯止めというものがきちんと入っているのですが、そうしたものは今後の与党協議の議論でも入っていくと考えてよろしいのですか。
 歯止めという言い方が正しいのか、要は集団的自衛権が行使可能であるということに名を借りて、それが乱用されることがないようにということは、幾重にも厳格でなければなりません。そうすると、国会の事前承認、これは防衛出動でもそうですが、その歯止めをどうするかということであり、政府が集団的自衛権を行使するということを表明した場合に、それがいかなる理由に基づくものであるかという疎明責任、説明責任のようなものをどのようにするかとか、それは閣議決定の内容とは、また違う立法論の問題になってくるのだろうと思います。安全保障基本法というものは、いずれにしても、いつかの時期に定められなければいけないものだと私は思っていますが、安全保障基本法の中に盛り込まれたいくつかの乱用を防ぐための手立てというものは、もちろん今後何らかの形で担保される必要はあると思います。
 朝日新聞の三輪です。ということは、今回の閣議決定の中にそういう要件が入ることはないということですか。
 それはわかりません。それはここで入るとか入らないとか断言はできません。事細かに、「1、何々」、「2、何々」、「3、何々」という形はあまり閣議決定の文言になじむものだとは思いません。
 朝日新聞の三輪です。ただ、閣議決定をするまでに、そうした要件を、別でも良いので決めておくということにはならないのですか。それとも、そういう歯止めは先送りするということですか。
 いや、その先送りというネガティブな言い方ではなくて、例えば、わが党でそれを了承するに当たって、わが党で党議決定をしている安全保障基本法に盛られたそういうものは明確に反映をさせるべきであるというような意見が出るとか出ないとか、それはこれからやってみなければわからないことですし、それは私が全部決めるわけではありません。それはもっと、公明党の側においても、それが全て閣議決定の文言になるわけではないでしょう。政党の意向、自民党の意向があり、公明党の意向があり、それを踏まえた上で閣議決定がなされるわけですから、そういうのはまだ先のことですから、全く予断を許しませんし、こうだということを断定的に申し上げるつもりはありません。やはり自民党の意向、公明党の意向というものは明確にされるべきであり、そして連立政権ですから、それを踏まえた上で閣議決定がなされるということでなければ、政府与党一体という言葉は何だということにならないでしょうか。
 自民党の岐阜県連が、集団的自衛権について、国民生活に重大な影響を及ぼす案件にもかかわらず、性急なスケジュールで検討が進められている、より慎重な議論を求めるという意見書を政府に出すように、県内の全ての市町村議会に要請したということがありましたけれども、これは党本部として、今後何か対応されるのですか。この件についての受け止めをお聞かせください。
 それは期限がいつまでにということではなくて、議論がどのように行われているのかということについてのご意見ですから、実際に決まるまでに、きちんとしたプロセスを経ているということは大事なことなのでしょう。ですから、私どもとして、一昨年の総選挙、あるいは昨年の参議院選挙で公約を決めるにあたり、それぞれの公約の説明会は、それぞれの地域の政調会長にもお越しをいただいて、つまり党本部だけで決めるのではなくて、広く地方組織まで呼びかけてやっているということです。実施状況を子細に点検しているわけではありませんが、これはいつも私が言っているように、それぞれの所属議員がそれぞれの地域においてご説明をするということがいかに大事かということは申し上げております。ですから、私もこの週末、いくつかの党の関連の行事で集団的自衛権についてのご説明もいたしました。東京での丁寧な議論も必要でしょう。同時に、安全保障法制整備推進本部において、毎週、毎週、全議員参加の形で議論をしている、それを、わが党所属国会議員がそれぞれの選挙区に持ち帰ってきちんと説明する。そういうことも必要なことだと私は思います。中央がどうの、地方がどうのということがなるべくないように、中央、地方一体の党運営というものは、それは政策に関しても同様であります。