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記者会見

名護市長選挙の結果を受けて 石破幹事長記者会見

平成26年1月20日(月)9:30~9:40
於:党本部4階エレベーターホール
石破 茂幹事長

質疑応答

(代表質問)テレビ東京の内田です。昨日行われた名護市長選挙で、普天間飛行場の辺野古移設に反対の立場を取る現職の稲嶺進さんが、移設推進の立場を取り、自民党推薦の末松文信さんを破って当選しました。票差は4000票ですが、幹事長の受け止めをお聞かせください。
民意が示されたことに対して、我々は、それを厳粛に受け止める姿勢を持たなければならないと思います。末松氏の実質的な運動期間が極めて短かった。そして、なぜ名護・辺野古なのかということについて、なかなかご理解を頂けなかったということだと思います。この選挙の結果を、真摯に厳粛に受け止めて、今後自民党として、対応していきたいということです。
(代表質問)再選した稲嶺さんは、選挙後の記者会見で、「辺野古埋め立てを前提とした手続、協議は全て断る」と明言しています。政府与党として、今回の選挙結果が、辺野古移設に与える影響について、どのようにお考えですか。
これは市長が、市長の権限として、行政的に問題があると、埋め立てにしても、あるいは上下水道の問題にしても、いろいろあります。行政の長として、政治目的で反対だということではなくて、行政の長として、このような問題があるので、ということであれば、それは行政の権限の行使として、当然あり得ることですが、政治目的で、一切そういうことは認めないと言うことはあまり正しくないと思います。
NHKの西井です。今後、基地移設そのものが遅れることも予想されますが、これは全体の移設計画にどのような影響が出てくると思いますか。
それは辺野古に建設する新基地の完成を急ぐという方針でやっています。やらなければならない第一は、普天間基地の危険性を除去するということでした。それは本土への分散移転と、可能な限り沖縄の負担を本土で負担するという考え方の下でやっているものですが、やはりあの地域に、海兵隊の輸送を任務とする部隊、それが展開する基地は必要です。本土だけで全部引き受けられるものではありません。そうすると普天間の危険性を一日も早く除去する。住宅密集地の真ん中にある危険な基地の危険性を除去するためにも、辺野古の完成を急がなければならないと思っています。これは、目的が普天間の危険性の除去、今の一番良くない状況をどうすれば早く除去できるかということにあったわけで、今回の結果で、早期完成に支障が出ることが懸念されていますが、そこは丁寧に説明しながら着実に進めるということしかありません。
琉球新報の島です。地元の首長が明確に反対している中で、移設計画を進めることについて、どのようにお考えですか。

先程申し上げましたが、なぜ名護なのかということのご説明を着実にやっていくしかありません。それは、今までもそうでしたが、喜んで引き受けるところは、どこもありません。そして、この地域に一定の抑止力が必要だということは、日本全体のみならず、このアジア太平洋地域、それはフィリピンであり、マレーシアであり、そういうような地域まで含んだ、全体のために必要ですということがあって、それはなぜ名護なのかというご理解を得ることが極めて難しいということは、今までもそうでしたし、これからもそうだと思っています。そこのご理解を頂くことは本当に大変なことですが、それをこれからもやっていくしかないだろうし、選挙中も申し上げましたが、我々はお金を積んで、人の心を買おうとか、買えると思ったことは一度もありません。ただご負担をお願いするからには、日本全体の思いによって、その地域の雇用、所得、医療、福祉ということで、何とかご負担をお願いするからには、恩返しというか、そういうことをしていかなければならないと訴えてきましたが、そのどちらも時間が足りなかった、十分なご理解をいただけなかったということだったと思います。選挙中に訴えてきたことは、これからも変わらないということです。

琉球新報の島です。石破幹事長がおっしゃった500億円の基金は、負担をお願いするための恩返しということで、これからも継続されるのですか。

それはどうでしょうか。「スエマツビジョン」を実現するためには、それは必要だという判断でした。財源の裏付けがなければ、絵に描いた餅に過ぎない。わが党が支援する末松氏がビジョンを打ち出した。それに対応する形で、そのビジョンを実現可能とする財源というものを提示したわけです。稲嶺市長がどのようなお考えなのか、このことについて、言及がない以上は、それはこうなったらどうすると申し上げることは、あまり適切ではないと思います。ただ負担をお願いするからには、という思いに変わりはありません。そこは市長がどのような判断をされるか、名護市民の雇用の改善、医療・福祉の充実、所得の増加について、どのようにお考えなのかということを待たなければ、お話しすることは適当ではないのではないでしょうか。

琉球新報の島です。改めてお聞きしますが、選挙期間中に幹事長がお約束したのは「スエマツビジョン」であって、この選挙結果に関しては、違う話だということなのでしょうか。
稲嶺さんがどのような政策で、これから先、医療や雇用や所得増大を実現しようとしているのか、それは稲嶺市長がご判断になるもので、国として、「これだ。これを呑め」ということを言うのは、名護に限らず、どこでもそういう手法は取らないのではないでしょうか。稲嶺市長がこういうことだということで、県並びに国に対して要望することに対して、きちんとお伺いし、しかるべく対応することになると思います。政府と一体となって決めることですので、党だけの判断で申し上げるわけにはまいりません。