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記者会見

東京都知事選挙の結果を受けて 石破茂幹事長記者会見

平成26年2月9日(日)20:16~20:30
於:院内平河クラブ会見場
石破 茂幹事長

質疑応答

 (代表質問)フジテレビの佐藤です。東京都知事選挙で、自民党都連が推す舛添要一さんが当選確実となりました。ご感想をお聞かせください。
東京都民の皆さま方のご審判に心から敬意を表したいと思います。舛添候補の訴え、景気、医療、福祉、雇用、そういうものがそれぞれの地区の方々に、現実的なもの、希望の持てるものとして、具体的に理解していただいたと思っています。併せて、エネルギー政策についても、太陽光であるとか、風力であるとか、バイオマスであるとか、そういうものの比率を高めていくという訴えが現実的なものとして理解された。そういうものをきちんと解決した上で、2020年のオリンピック・パラリンピックを世界一の街・東京として迎えようという訴えが大きな力になったということだと思います。また、わが党並びに公明党の支持者の方々が献身的な活動をしていただいたことも勝因の一つだと理解しております。
(代表質問)フジテレビの佐藤です。舛添さんに、明日から新知事として一番期待することは何ですか。
それは、猪瀬知事がお辞めになった時期がちょうど予算の編成時期にあたっていたわけですが、しばらく都政に政治的な意思が働かなかった。都議会の皆さま方ともよく協力した上で、選挙で公約したことが一つ一つ具体的に動いていることを実感していただく、実行する。まさしく選挙で当選することは手段であって、目的ではないわけで、選挙において掲げたことを実行することによって、舛添氏を選んで良かったという実感を都民の皆さま方に持っていただくことを望みたいと思います。
 (代表質問)フジテレビの佐藤です。自民党総裁経験者である小泉純一郎元総理が細川元総理の応援に入りました。また、息子の小泉進次郎政務官も積極的に舛添さんの応援をしませんでした。そういったことについて、党内から処分を求める声が上がっているようですが、どのように対応されるのですか。
小泉純一郎元総理は、現職のわが党の国会議員ではありません。もちろん総理総裁をお務めになった経歴をお持ちですが、現在、党所属の国会議員ではないことから考えましても、特に処分の対象になるものとは考えていません。また、小泉進次郎政務官においては、今回、党本部として、今回、過去の除名の経緯等々に鑑み、党本部としての推薦はしていません。安倍総裁が党大会で舛添氏に対する支援を呼び掛け、また街頭に立ち、都民の皆さま方にご支持を訴えたので、わが党の姿勢は明確です。しかし、形式要件から言えば、党本部として、党所属国会議員に強制というやり方はとっていません。小泉進次郎政務官がご自身で判断され、ご自身で対応なさったことですので、政治家というのは全てそういうものですが、ご自身が責任を持たれるものだと思っています。
テレビ朝日の水頭です。今回の選挙では、脱原発が一つの争点となりましたが、この結果が今後の政権運営にどのような影響があるとお考えですか。
舛添氏のお話を、私は何箇所かご一緒してお聞きしました。あるいは政見放送、選挙公報等々を拝見し、拝読したところです。段階的に原発を減らしていく、そして電力の最大の消費地である東京も、東京としてできる限りのことをしなければいけないという主張でした。例えば、バイオマスについても具体的な言及がありましたが、経済成長を成し遂げ、それによって生み出された経済力を不安定さ、高コストが指摘される再生可能エネルギーをいかにして安定的なものにするか、あるいはコストを低減するかということに用いて、具体的に原発の比率を落としていく政策、舛添氏の掲げた政策はわが党の政策と符合するものです。したがって、私どもとしては、これもまた現実的に、そういうことが目に見える形を示していくという点において、私どもの政策というものを誠実に、着実に進めていく責任を負ったと考えています。
朝日新聞の三輪です。シングルイシュー選挙について、小泉元総理は郵政の改革を掲げ、解散総選挙を行い、大勝しました。今回はそのようなやり方が響かなかったのですが、その理由はどのようにお考えですか。
一つは、全くゼロだとは言いませんが、第一義的に、エネルギー政策は国が責任を負うものだということがあります。郵政民営化は地方の争点ではありません。まさしく国としてどうするのかということが、その解散の直前まで国会で議論され、参議院で否決されたという国政の課題そのものでした。しかし、今回の場合、第一義的に国の責任であることを有権者の方々がご理解いただいたということがあろうかと思います。同時に、わが党は都議選から風の選挙ではなく、それぞれの地域、江東区なら江東区、あるいは三多摩なら三多摩、それもそれぞれの選挙区、調布市なら調布市、八王子市なら八王子市という形で、どういう課題があるのか、それをわが党がどのような形で解決しようとしているのかということを具体的にお示ししてまいりました。ですから、舛添候補もそれぞれの街頭演説において、地域の課題を取り上げ、どうそれを解決するかという指針を示したと思っています。その二つが相乗効果となって、小泉元総理が企図されたかはわかりませんが、ワンイシュー選挙、単一争点の選挙を凌駕した、そういうような色彩の選挙にならなかったということではないかと思います。
産経新聞の力武です。地方選挙で党本部推薦候補が負けている中、今回は党本部推薦ではなかったものの、後半戦にかけて党幹部が多数応援に入り、全面支援体制をとりました。こうした戦い方が、舛添さんの勝利に、どのように影響したと思われますか。
それは何をもって投票したかということは、出口調査を見る限りにおいて、自分の支持する政党だからというのがそれほど高くなかったと認識しております。しかし、わが党としては、今回の選挙が猪瀬知事の突然の辞職という極めて異例な形で行われるようになったということ、非常に短い間に3回目の都知事選挙になったので、都民の方々のいわゆるうんざり感が底流にあるということ、非常に寒い時期に行われることもあって、関心が低くなるという懸念を当初から持っていました。したがって、我々として、支持していただける組織の方々にお願いし、都連の組織をフルに動かし、加えて、党所属国会議員にも東京の友人知人をご紹介いただくという運動も展開しました。それによって、わが党をご支持いただける一人一人に呼び掛けが届いたということは今回の結果に大きな影響があったと思っています。いろいろな経緯はありましたが、最後は一丸となって舛添候補の支援をした。私は、一体感の醸成は相当なものがあったと思いますが、お力を頂いた方々に、心から感謝する次第です。
フジテレビ佐藤です。まだ最終的な数字はわかりませんが、投票率がかなり低くなることが予想されます。このことをどのように分析していますか。
何と比較するかですが、前回は総選挙と同日という形だったのであまり比較の対象にはならないかと思います。それ以外とくらべても、むしろかなり低い状況になるのではないかと、現時点においては予想しています。そうでないことを願いますが。やはりそれは短い期間に立て続けに選挙があるということ、悪天候であるということ、今日は良い天気でしたがとにかく寒かったです。雪の影響も残っています。オリンピックをやっているかどうかは関係あるかわかりませんが、そういう投票率が下がる要因がいくつか重なったということは事実です。だから低くても良いのだということは全然なりませんので、今回、わが党として、投票に行ってくださいと選挙戦の序盤からかなり強くお願いいたしました。これから先、いろいろな選挙において、東京都知事選挙のみならず、国政選挙も含め、多くの選挙において低投票率が指摘されているわけで、それをどう上げていくかということは、外的な要因に責任を求めるのではなくて、我々として何ができるのか、引き続き、党として考え、実行していかなければならないと考えています。