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記者会見

石破茂幹事長記者会見

平成26年4月27日(日)20:25~20:34
於:党本部平河クラブ会見場
石破 茂幹事長

質疑応答

NHKの西井です。鹿児島2区補欠選挙で、自民党公認の金子万寿夫候補が当選確実となりました。この受け止め、勝因をお聞かせください。
勝因としては、安倍政権に対する評価、今後への期待というものが大きかったと思います。それと同時に、わが党が擁立した金子候補に対する評価、長年の実績があります。特に、県議会議員を長く務め、地元の実情というものをよく知っている。政権の中に入って、十分に働けるという期待があったし、地元の自民党、公明党の体制がうまく機能したということがあります。政権の評価、あるいは候補者に対する期待、そして地元の方々の懸命な努力が、このような結果になったと思っています。
NHKの西井です。政権への評価ということですが、今回の選挙戦では、どういった政策を訴えてこられたのですか。
消費税の税率が引き上げられて、初めての国政選挙でした。そのことに対して、私どもとして、消費税が引き上げられても、経済が回復基調を変えない、なかんずく地方、中小企業の方々に対して、消費税が引き上げられた影響を及ぼさないということを申し上げてまいりました。また、農業が盛んな地域でもあります。さとうきびを基幹産業とする地域もありました。TPPの交渉にあたっても公約、国会の付帯決議をきちんと守ると訴えてきましたし、先般のアメリカ大統領訪日の時にもきちんと私どもは主張したのであり、第1次産業に対するわが党、わが政権の政策も訴えてまいりました。ですから、国政選挙であると同時に、その国政のいろいろな施策が地方にどのような意味を持つのかということを訴えてきたつもりです。
NHKの西井です。今後の政権運営への影響について、後半国会で成長戦略も議論されると思いますが、どのような影響があるとお考えですか。
ある一定の御評価を頂いた、信頼、期待の気持ちを表明していただいたということですから、今回の結果を真摯に受け止め、決して驕ることなく、1票を入れてくださった方、ご支持くださった方々の思いに誠実に応えることが必要だと考えています。
朝日新聞の三輪です。今、幹事長は、「政権に対する評価ということもあった」とおっしゃいましたが、ただ安倍総理が鹿児島に入られた時、特に奄美に入られた時などは、あまりTPPや消費税、ましてや原発再稼働というものには一切触れず、奄美の振興に時間を費やしていました。幹事長が、奄美に入られた時も、そういう演説が多かったように思いました。そうした選挙でも、これは安倍政権への信任だと本当に言えるのかという疑問がありますが、幹事長のご所見をお聞かせください。
それは、私どもが消費税を責任を持って引き上げた、あるいは原発再稼働の方針、そういうことはきちんと訴えております。それは限られた街頭演説の中で、全ての課題を網羅して申し上げるわけにはまいりません。特に、奄美は、奄美振興法を新しく制定したという地域でもあります。そして長寿の地域であり、そしてまた子育ての地域でもあります。私ども奄美においては、これから先、今までやや経済的に遅れのあった奄美をどのようにするかということを限られた時間の中で訴えるのは当然のことであったと思っておりまして、消費税、あるいはTPP、あるいは原発というものを、争点から外したり隠したりというようなことは一切ありません。そういうことも含めてのご評価だと思いますが、時間のあったところ、特に私は奄美でも消費税の問題から逃げたつもりは全くありません。消費税が引き上げられても、一部の方が懸念しておられる、「地方にしわ寄せがいくのではないか」ということが、なぜないかということをご説明してきたつもりでして、争点から逃げたというようなご批判は当たらないものと思います。仮にそういうご批判があるとすれば、今後さらにそのあたりは丁寧に説明していく必要があるかと存じます。
朝日新聞の三輪です。徳洲会の問題があっての今回の選挙ですが、ただこれについても自民党は、政治とカネという問題に対して、どのような姿勢で臨むのかという総括のないままの選挙だったように思いました。また最後の方は、徳田毅前衆議院議員に関して、持ち上げるという言い方は良くないかもしれませんが、徳洲会に気を遣うような演説もあったので、それについてはどのようにお考えでしょうか。
これは私も奄美に入りました時に、あるいは鹿児島での第一声において、私どもの党に所属していた、当選時にわが党が責任を持って公認した候補者の問題に起因する選挙で、皆さま方に大変ご迷惑をかけているというような旨のことを申し上げました。これはもう百人が百人とも知っている。なぜこのようなことで選挙に至ったかということです。これもその問題を争点隠しにするとか、そういうことではありません。裁判で一定の決着を見ている問題ですが、政治とカネということは、他党の問題もあります。そういうことも含めて、民主主義のコストを誰がどのように負担していくのが正しいのかというお話を、きちんと誠実に詰めていく必要があると思っております。また、徳田毅前衆議院議員の今回辞職に至った本人の決断を持ち上げるという言い方がどうかは存じませんが、奄美の振興に対して本当に尽力してきたということは、徳田氏に一票入れた方々に対して、わが党として申し上げるべきことであったと思っております。ですから、徳田氏の功績をきちんと申し上げる。そして政治とカネの問題は、この本質がどこにあるかということで、わが党として今後とも誠実に取り組み、答えを出していくということです。