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記者会見

高市早苗政調会長 記者会見

平成25年10月10日(木)

冒頭発言

(役員会の内容説明)

本日はまさにTPPの現地に入られた方々と議員団と、政府からの報告を聴取する会議が行われているところでございますので、大変御多用の時間かと思いますが、よろしくお願い致します。

先程、政調審議会を開催致しました。案件はお手元にありますように、法案が3本、条約が3本でございました。全て了承を致しまして、明日の総務会に諮ることになります。臨時国会の会期が短い中で多くの法案が提出される見込みですので、政調会と致しましては、活発な充実した議論を行いまして、政府と十分な調整も図ってまいりたいと思います。

質疑応答

Q
TPPに関する条約の解釈について、重要五項目586品目全てが聖域で、このうち1品目でも書ければ公約違反、あるいは交渉から離脱すべきだという解釈でよろしいでしょうか。
A

公約発表会の時にもご説明申し上げました。選挙管理委員会に届ける正式な公約集、小さい方の冊子ですね。それから自民党の総合政策集としての「Jファイル」の扱い、これは自民党としてこういった政治を目指すと言う総合政策集でございます。正式な公約集の方に記載させて頂きましたのは、「交渉力を駆使し、守るべきものを守り、攻めるべきものは攻めることにより、国益にかなう最善の道を追求します」ということでございました。これが参議院選挙の公約です。
昨年、12月の衆院総選挙公約では「聖域なき関税撤廃を前提とする限り、TPP交渉への参加に反対します」と書かせて頂いております。
今回の5品目との関係でございますけれども、これは自民党から国益を最大化する上で守りぬいてほしいと政府に強い要望をしているものでございますので、派遣議員団からの報告も今行われている事と思いますけれども、最善の道を追求していくということが必要です。それから、5品目と言いましてもタリフライン数が586でございます。西川委員長の方で一つひとつしっかりと精査をする旨の発言があったやに承知しております。
わが党としては、公約に掲げたことを守れるように政府に足らざる点は申し入れをしてまいりたいですし、また、積極的に政府の作業を補完してまいりたいとこのように考えております。

Q
重ねて確認なのですが、586品目全てを守ることが公約ではないという解釈でよろしいでしょうか。
A

タリフラインの数が5品目だけで586になるということでございますので、おそらく西川委員長の方でひとつひとつ産地の状況、日本の生産者をしっかり守る。そして日本の食の安全を守る、消費者の利益も当然ながら守って行く、それにかなうものかどうか、どの程度の影響があるのか、こういった精査はさせて欲しいということであったと理解を致しております。
ただ、TPP交渉の細目につきましては、現段階では政調マターではありません。83条機関、総裁直轄機関であります機関でやっておりますので、その結果を受けまして、今度は政調の方として前々から申し上げておりますことでありますけれども、やらなければいけないのは、政府が十分にわが党の主張に配慮しながらしっかりと交渉を進めていただき、その結論が出た時に、今度は、出口は我々が関与するものでございます。1月から申し上げておりますけれども、入口論、これは政府の専権事項でありますので、昨年のわが党の公約、この公約を守って頂けるという条件の下で交渉参加をわが党は容認したわけでございます。出口は、署名をした後の手続きですね。これは皆様ご承知の通り、条約に署名をし、その条約案の閣議決定に先立ち、与党の審査を受けてオッケーとなったら閣議決定がなされ、国会に示され、国会で批准され、そこで初めて正式に締結、効力を発揮することとなるわけでございます。わが党なりに分析をいたしまして、ここだけは守り抜いていただかなければ日本国の食糧安全保障も守れない、日本の成長にもつながらない、食品安全も確保できない、そういったことがありましたらそこのことはしっかりと守っていただく。それが円滑な国会批准手続きに向けて不可欠なことだと考えております。引き続き党内83条機関でご議論いただき、また結論が出てまいりましたら、政調でもしっかりと審査をさせていただきます。

Q
仮に関税が撤廃される品目が出た場合は、来年度予算で補助金を付けるなどといった対応が必要だとお考えでしょうか。
A

現在はまだ丁々発止の交渉中でございます。日本国の国益を最大化するために最善の努力を尽くしていただいている交渉事ですから、様々な局面があるかと思いますが、全力で政府が取り組んで下さっていることを確信いたしておりますので、現段階で仮のご質問にはお答えできません。しっかりとわが党の主張を申し入れ、お手伝いできるところをお手伝いしていくということでございます。

Q
確認ですが、会長がおっしゃっている入口論というのは、条約の署名までは政府の専権事項という理解でよろしいのですか。
A

交渉に参加する、しないの判断ですね。
ここは政府がお決めになることだということで、入口論と申し上げました。
しかし、署名に至るまでの交渉の過程で、わが党も議員団を派遣いたしております。そしてまた政府に対しても「これは守っていただきたい」という内容についても申し入れをいたしておりますので、これは与党と政府が一体となり、協力をしながら進めていく、最善の結果を導き出していく過程であると思います。ここは与党としても関与させていただいていると理解しております。

Q
もう一点。西川TPP委員長の発言については、党内からも「支援者に説明できない」「ウソつきだ言われている」という声が上がっておりますが、西川発言についてあらためてどのようにお考えですか。
A

私は、、西川委員長が記者ブリーフィングをされたときのお答えぶりについての記録を頂戴いたしまして、読み込んでおりますけれども、報道では本当にごく一部の発言が取り上げられておりました。
けれども、しっかりと西川委員長は、「抜くことを前提にするのではない」と、これとこれは抜いて投げてしまうというようなことではない旨をおっしゃっています。それから、11カ国相手では検証する必要があるものもあると、それも農業者に痛みが出ないかどうかということをしっかりと見ていく旨もおっしゃっております。農業を守るのが大切な問題で、どうすれば農業を守りきれるか検討する必要があるということも述べておられます。これを読んでいただければ、自民党所属の議員であれば、西川委員長の発言の真意がお分かりになることだと思います。まだ一部報道で皆様断片的に理解をされている状況だと思いますので、西川委員長には、メモを多くの自民党国会議員に読んでいただく、理解していただくということがいいのではないでしょうかということを申し上げておきました。

Q
社会保障の3党政調会長会談の日程は決まりましたでしょうか。
A
明日午前に開かせていただきます。
Q
民主党に対してこれから議論を開始していくことになるかと思いますが、大まかな議題について言える段階であれば教えてください。
A

申し訳ございません。今日の段階ではまだ与党側からの提案内容については申し上げることはできません。
しかしながら、社会保障制度というのは政権が代わるたびにあまり大きくころころ制度設計が変わることがあってはいけないと思っております。政争の具にすることなく、与野党で責任を分かち合っていく。昨年の三党合意に至ったのはこういった考え方でございますので、私たちはこういう経緯を踏まえながら、責任感をもって三党協議を続けてまいりたいし、そう求めていく予定でございます。

Q
冒頭、高市政調会長がおっしゃったように、臨時国会に法案が山積みの中で色々精査されているかと思いますが、先日、最高裁で婚外子の判決がでた民法の改正の関係ですが、一義的に政府がだすもの、スケジュール感として臨時国会でやるべき、あるいは急ぐべきものではないなどについてどのようにお考えでしょうか。
A

最高裁というのは、日本国憲法81条の規定によりまして、一切の法律、命令、規則、処分、憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所という位置づけでございます。ですから、最高裁で違憲判決が出た以上、政府の方では、それなりの措置を考えていかれる、早急に検討をしておられる最中だと思いますので、政府の対応を見守りながら、こちらの議論を進めさせていただきます。

Q
特定秘密保護法案について、自民党は先日大筋で了承したと思いますが、公明党との調整が残っているかと思いますが、政調会長会談はあるのかということと、その法案のスケジュール感として臨時国会で成立させるべきだとお考えでしょうか。
A

自民党では、インテリジェンス・秘密保全等検討PT、町村信孝座長の下で十分に議論され、一定の方向性を得たものと理解しております。今後、政審・総務会と党内手続きがありますので、来週にでもと考えておりますが、石井政調会長とも電話で情報交換をいたしておりますが、公明党ではヒアリングなどの手続きを踏みながら、いま検討中であると理解しております。与党として責任をもてる内容にするためにはしっかりとした調整が必要であると思っておりますので、公明党のほうで、結論がこういう風にでました、こういう意見がありました、こういったところに課題がありますなどの話が正式にありましたら、そこで政調会長会談になりますか、それとも、まずはPT座長、実務責任者同士の会談になりますか、方法については、これから検討をしなければいけないのですが、速やかに検討をすすめさせていただけたらと思っております。

Q
今臨時国会中に成立を図るべきとお考えですか。
A
私はそう期待しております。