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政務調査会長記者会見

石破茂政務調査会長マニフェスト原案発表記者会見

平成22年5月14日(金)
於:党本部4階平河クラブ会見場

冒頭発言

【石破茂政務調査会長発言】

イレギュラーな時間に大変申し訳ございません。参議院選挙公約――便宜的にマニフェストと申します――これの原案につきまして、本日、政調全体会議、政権政策委員会、総務会の議を経まして、本日の夕刻よりパブリックコメントに付すということにつきまして、ご了解をいただきました。原案につきまして申し上げるものであります。
名前をどうするかということでございますが、この点につきましていろいろなご意見ございます。マニフェストという言葉がなんだか詐欺の代名詞みたいになってきておりまして、マニフェストという言葉を使うことについて「どんなものかねぇ」というご意見が相当にございました。ただ、選挙公約の文言でインターネットを引こうと思って入力しましても、自民党のマニフェストにたどり着かないということもございまして、やはりマニフェストという言葉は何らかの形で残さねばならないのではないか。しかし、わが党として、このマニフェストという言葉に何ら罪があるわけではございませんが、民主党のマニフェストのおかげでこの言葉の信用性というものが失われつつありますので、どういうような言い方にするかということにつきまして、なお議論がいるだろうというふうに思っているところでございます。
このマニフェストの原案を作るに当たりまして、政調会として心がけてまいりましたのは、1つは、一部の人だけで作らないということでございます。わが党の長い歴史の中で野党として国政選挙を迎えるというのは実はこれが初めてのことでございます。野党として国政選挙を迎える、それに向けての政権公約作りというのは初めての経験でございます。できるだけ多くの方のご意見をいただきたいということで、所属議員、あるいは選挙区支部長、現在議席を失っている人、あるいはこれから議席を得ようということで活動している人、また47都道府県連、すべてからご意見を拝聴したものでございます。まず、すべての人がご意見を述べられるということが心がけたことの第1。第2は国民の皆様方に本当に心に響くという言い方は良くないのかもしれませんが、「本当にそうだね」と言っていただける、そういうものを心がけてきたつもりでございます。ただ、本日お示ししますものの性格は、ずらずらずらと項目を並べたという印象をお持ちだと思います。ですから原案ということを申し上げているわけであって、これのストーリー性をどうするか、あるいは相互の連関をどうするか。それぞれの国民の皆様方にとって、この公約がどのような意味合いを持つものか等々につきましては、これから選挙日程を睨みながら作っていきたいと思っております。項目をずらっと並べまして、そのことについて皆様方のご意見を賜り、最終形にもっていきたいと思っているところでございます。この記者会見が終わりました後に、インターネット等々通じまして、パブリックコメントをかけます。その期間は、今月いっぱいということを考えております。今月いっぱいにご意見集め、また、今日の政調全体会議、政権政策委員会、また総務会等々で出ました意見もこれもパブリックコメントの1つのバリエーションと考えておりますが、それも合わせて聴しながら今週末から来週再来週、6月の第1週にかけまして、作業を進めまして完成形というものにもってまいりたいというふうに思っております。そういう性格のものでございます。
では、お手元にお配りをいたしましたペーパーに基づきまして、これは、詳細は後でよくお読みいただきたいと思っておりますけれども、概要をご説明いたしたいと思っております。そもそもどういう考え方に貫かれているかと申しますと、すべての人、すべての地域、それが安心、そして希望、そして誇りが持てるように、正しい改革を進めていく。そして荒唐無稽なお話ではない、比喩的に申し上げれば毛ばりみたいなものではない、実現可能な責任ある政策を提案・実行するという考え方でございます。いまこの国から安心でありますとか、希望でありますとか、あるいは誇りでありますとか、そういうものが急速に失われつつあるという認識を持っております。そして、この政策というものが、本当に責任があるものである、そういうふうに認識をしていただくことが公党としての責任であります。それを提案し実行するという考え方であります。家族、あるいは地域、わが国のかたち。それが民主党政権において、音を立てて崩れつつあると。この家族でありますとか、地域でありますとか、そういうものを壊そうとしている民主党政権の政治主導という名の下に行われている政治暴走、これを止めるのだというのが参議院選挙におけるわが党の役割であると、その様に認識をいたしているものであります。項目としては10項目ございます。
まず、第1にわが党として、自主憲法の制定、この国のかたちの根幹である憲法、この改正というものを掲げました。これはどこに置くのがふさわしいかまだ党内で議論もございます。パブリックコメントでいろんな意見を賜るということは考えているところではございますが、結党50年に当たってすでにわが党は憲法改正草案というものを策定し世に問うているところでございます。自主憲法をつくるということが、第1の項目であります。
第2の項目は成長戦略というものが、いまの政権にはまったく感じられないということであります。いろいろと場当たり的に出してきていますが、基本的にわが党が政権にありました時に作っていたものの焼き回しである。何ら新味は感じられません。ばらまくものがなくなったら終わりだということになってしまうわけでありまして、成長なくして、これから先の国家はない、当り前のことであります。わが党として強調いたしたいのは、内需も外需も拡大をしていかなければならないということでございます。ともすれば、外需というものへの認識が乏しくて、内需だ内需だというお話がありますが、わが国が昭和30年代40年代50年代の初頭、経済というものが隆盛を極めておった時代でありますけれども、良いものを世界に売るのだと。わが国は付加価値を付けて、高品質の物を世界で売るのだということで経済を作ってまいりました。もう一度、内需、あわせて外需を拡大していきたいというふうに思っております。また、現在、法人の負担というのは非常に重い。国際的にみても非常に重いということは、大勢の方が認識をしておられるところでございます。これは法人税というものを減税していかなければ、企業の活力というものがないと。日本からどんどん企業が流出するという懸念がいまや現実化するということでございます。そうすると雇用というものが失われる。企業と雇用というものは一体であります。これは法人優遇とかそのようなことを考えているわけではございませんで、雇用を守るためにも法人税を思い切って減税するということ。そしてわが国の経済の1番の問題でありますデフレを脱却するために、あらゆる政策を講じていくということであります。現在わが国が他国に比べて立ち遅れの感が否めない新分野、これは環境でありますとか、あるいはエネルギーでありますとか、あるいは農林水産でありますとか、そういう十分に競争力を持てるそういう新分野にこれから先、集中投資を行っていきたい。だらだらといつまでもお金を投資するのではなくて、本当に海外との競争に勝つという視点で集中的に投資をしてまいりたい。そういうことによって、経済成長を図っていきたいと思っております。それが2番目。
3番目でございます。これはわが党は常に申し上げていることでございますが、例えば子ども手当にいたしましても、高校無償化にいたしましても、農家戸別補償にいたしましてもそうですが、とりあえず選挙までやってみようというのが非常に多いと考えております。これが一時的な政策ではなくて恒久政策とするならば、恒久政策には恒久財源がなければなりません。私どもは、高校の無償化にも農家戸別補償にも、あるいは子ども手当てにも反対であります。しかしながら、恒久的な政策を掲げる以上は恒久財源をもたなければなりません。そのような観点からまず、憲法に財政均衡条項を導入したいと考えております。また、消費税の議論から逃げるということがあってはなりません。それは無駄を省いてからとか景気が回復してからとかその後に消費税増税というお話ではなくて、それは並行してやっていかなければならないと考えております。しかしながら、当然無駄も省くということですし、景気の回復も全力をあげるということですが、それができるまではこの消費税についての議論から逃げますよということであってはならないと思っております。わが国の財政状況はそのように生易しいものだとは思っておりません。そういうこと言っているのは政治家にとってのエクスキューズにはなりますが、次の時代の国民にとってより大きな負担をもたらすものだというふうに考えております。これは両方並行して行わねばならないと考えておりまして、抜本的な税制改革、そして消費税に逃げない。消費税に逃げ込まない。消費税から逃げない。恒久政策には恒久財源ということに取り組んでいかねばならないと考えております。
4番目。これも当り前のことじゃないかと言われますが、頑張る人が報われるという社会に必ずしもいまなっていないと思っております。すべての人にもれなくあまねくという形のいわゆるばらまき政策ということは、頑張る人も頑張らない人もそれは皆同じに取り扱うということでございます。頑張る人が報われる、そういう社会を実現していくためには、お金をばらまくという政策から、例えば、子育て。これは現物給付も含めまして子育て支援ということを充実していかねばならない。そして、年金、医療、介護につきましても、恒久財源をきちんと確保した上で、一生頑張って良かったねという実感を持っていただける、そのような年金、医療、介護の体制を作っていくということが4番目でございます。
5番目であります。これはキャッチフレーズ的に申し上げているのでありますが、手当てよりも仕事だ。ばらまきよりも雇用であるということであります。手当てを配るということよりも仕事を創出すること。そして、農林水産業、あるいは中小事業者の方々、そういう方々が、夢、希望、誇り、それが持てるような政策を展開してまいります。国際競争力、これを強めていかねばなりません。あるいは「コンクリートから人へ」という名の下に未来への投資であります、あるいは地域間の格差を是正する、そういうような公共投資を抑えるというやり方は明らかに間違いであります。未来への投資という観点から、国際競争力を強化し、地域を活性化するということを実現してまいりたいと思います。地域主権という考え方は、それは国のかたちとして私どもとして決して正しいものだとは思っておりません。私どもとしてあくまで地方分権という考えのもと、地方でできることは地方でということ、地方にあったような政策決定が行われなければなりません。権限を思い切って移譲するということ、権限だけではなくて財源、この充実を図っていかねばならない。特色ある地域政策を実現してまいりたいと思っております。道州制につきましてはいろんな議論がございますが、道州制の導入に当たって、どのようなプロセスで臨むかということ、そして、中央省庁はどうなっていくのかということ、そして、国会議員と地方議員の在り方、これはどうなっていくのかということについて必ずしも議論が十分ではなかったと思っております。私どもとして、道州制を導入するからには、国会の在り方がどう変わるか、中央省庁の在り方がどう変わるか、そのような理念、プログラム、あわせました理念法であるプログラム法であります、道州制導入基本法的なものを制定して、それを視野に入れながら、特色ある地域というものを創ってまいりたいと考えております。
6番は環境政策でございます。緑の地球と豊かな自然を守るということでございますが、いまの25%というものはかなり国際的に通用しない。あえて言えば一人よがり、自己満足的な政策だというふうに考えております。実現不可能な数字を掲げるのではなくて、私どもとしては15%というものを目指していきたいと思っております。そのような低炭素社会をつくってまいりますが、私どもとして、本当に国際社会で実効性のあるような新しい提案を作っていかねばなりません。そして、経済成長を阻害しないような環境政策、それは環境をないがしろにするということではなくて、経済成長も実現し、そして、環境にも寄与するという、そうようなものを含めました新提案を行い、国際交渉という場で主導的な立場を確保してまいりたいと考えております。また、環境の中では、いまの豊かな自然、失われつつある豊かな自然、鎮守の森でありますとか里山でありますとか、そのような豊かな自然を取り戻し、生物多様性の確保というものを図ってまいります。
7番目。外交安全保障であります。日米の信頼関係は本当に決定的に壊れかけているという認識を持っております。日米の信頼関係、これを早急に回復していかねばなりません。そして、各論のところに掲げてございますけれども、わが国として実効性のある防衛力というものをきちんと確保し、それが日米安全保障体制というものと相まって、国際社会、そしてこのアジア太平洋地域の平和というものの構築にさらなる役割を果たしてまいりたいと考えております。その一環でもございますし、本日政権政策委員会で決定を見たところでございますが、特措法に代わる一般法というものを早急に制定をしてまいります。北方領土、あるいは竹島、そういう領土問題がわが国にはございます。この解決のために、これは単に掛け声だけとか精神論だけとかいうお話ではなくて、実効性のある領土問題の解決に当たってまいりたいと思っております。
8番目。教育というものがいま非常に傷んでおります。もう一度、世界トップレベルの学力というものを回復していかねばなりません。そして、失われつつある規範意識、どうやって公のために迷惑を掛けず、そして、どうやって公のために何らかの寄与をするかという規範意識。そういうものが恐ろしくいま壊れつつあると考えております。教育を再生し、必ずしもこの言葉が適当かどうか私はまたご意見をいただきたいと思いますが、なかなか学習についていけないという方、そういう人たちに対して、きちんとした教育を施していかねばなりません。これを仮に言うとすれば落ちこぼれ、この言葉はもう一度工夫が必要だと思いますけれども、それが出ないような、そういう教育に変えてまいります。給付型奨学金というものを創設いたします。高校無償化するというよりも、本当に意欲があり、必ずしも経済的に恵まれない方、そういう方々に対して給付型奨学金というものを作ってまいります。また、いま留学したくない、海外で学びたくないという子どもたちが増えているわけでございますけれども、そういう子どもたちに対して、きちんとした給付が行われるということも重要だと考えておりまして、子どもたちの夢を実現するために、ばらまきではない、新しい政策というものを展開をいたしてまいります。
9番目。政治行政への信頼を取り戻すということでございます。私たちはいまの民主党のやり方が正しい政治主導だとは考えておりません。官僚というものを一切使わないというやり方は、国家資源の使い方として決して有効なものではないと思っております。本来の意味の政治主導というものを確立するためには、政治家、国会議員がきちんとした見識、そして使命感、統率力、それを持って、国民共有の財産であります官僚組織というものをいかに活用するかという視点が不可欠であると思っております。その前提ということでも必ずしもありませんが、国会議員の数というものは減らすということであります。これは道州制の議論とも関わってくることでございますけれども、国会議員の数を減らすというのは、単に減らせばいいというわけではございませんが、やはり地方議会等々、本当に思い切った削減をしている中にあって、国会がいまのままで国民の皆様方にいろいろなことをお願いをするということはとても理解が得られることだとは思っておりません。数を減らしたとしてもいまの2倍働けばそれでいいんだという考え方もございます。数が減るのがそのまま嫌だということではなくて、国会議員の数が減ったとしても、いまよりもより働く国会というものをつくっていきたいというふうに考えておりまして、このどのくらい減らすか。たとえば10年で3割というような、そういうような目標数値も載せるべきであるという意見が今日も出ておりました。実際に国会の機能というものを国民のために十分に働くということにしていきながら数を減らすということは、これはバナナの叩き売りではございませんので、2割とか3割とかそういうことを単に言うわけではなくて、どうすれば国会が国権の最高機関として、全国民の代表者としての役割が果たせるかということもあわせ考えながら、数字を入れるということも今後検討してまいりたいと思っております。無駄の撲滅、天下りの根絶、公務員がそういうところに行くのが悪いと申し上げているわけではございません。ただ、能力とか意欲とかそういうのと関係なく公務員であったということだけで、そういうポストが得られるということがあってはならないと思っております。徹底した能力というのを重視をしながら民間、あるいは官僚であったということ、そういうことの垣根を取り払うという意味で、天下りというものは根絶してまいりたいと思っております。ICT遷都。何も東京でなくてもできることはたくさんあるでしょうということでございます。これを地方に移していくということで、地方の雇用、仕事も増やしながら、行政効率化というものを図ってまいりたいと思っております。
最後の10番目。わが国のかたちを守るところは、外国人地方参政権、これは憲法から考えまして相当に疑義があると私どもは考えております。夫婦別姓ということになりますと、夫婦が姓が違う、あるいは親御さんと子どもさんが姓が違うということが家族というものを壊すことになりはしないか。やはり家族の絆というものを重視をしながら、いまの夫婦別姓、親子別姓そういうような法案には反対をしていかねばなりません。この2つだけ掲げているというのは、少し違和感があるかもしれません。当初はここに憲法というものが入っていたわけでございますが、やはり憲法というのはトップに上げるべきだということもございまして、わが国のかたちを守るというところの中に外国人地方参政権、あるいは夫婦親子別姓ということには賛成できないということを明記をいたしてまいります。
各論はそれぞれお読みをいただきたいと思っておりますけれども、それぞれの地域にとって、あるいはそれぞれの方々にとって、この自民党の政策ということによって、それがどう変わるのか。単に羅列的総花的に並べたのではなくて、国民お1人お1人、あるいは1つ1つの事業者の方、事業体の方、自由民主党というところの政策でこのように自分たちが変わるんだねということの認識を、実感をしていただけるように、今後そのような工夫を施してまいりたいと思っております。
原案としていま考えられるものを提示をいたしました。そして、ご覧をいただきますと、後ろの方にJファイルというものが付いてございます。ページで言うと、15ページからでございます。これは民主党風に申しますと、という言い方も変ですが、インデックスと言っていたものがございます。政策総覧みたいなものでございますが、この基本的な政策、もちろんこの中に入りますが、それぞれの各論、それぞれのお仕事の方々、あるいはそれぞれの立場の方々、そういう方々のご要請というものを、このJファイルというものに可能な限りもれなく掲げてまいりたいと思っております。このJファイルというものがわが党の政策の本体でございまして、それをストーリー性を持たせ、あるいはメリハリを利かせたものと、このJファイルと、2種類のものを提示してまいりたいと思っております。選挙法の許します範囲内で、いろいろな情報を発信をしながら、有権者の信を問うてまいりたいと思っておりますし、時間的にかなり急いでおりますのはもう一度多くの議論をいただきたいということが1つ。もう1つは党の政策は知らないと、そういう人が国会議員に立候補するということはあってはならないことで、党の政策というものは誰でも語れる。立候補者に限らず、応援に回る者、あるいは地域の党員の方々、全てが自民党の政策を理解をし、語れるということを目指しまして、かなり時間的に余裕を持って作業を進めてまいりました。「私はこんな公約は読んだこともない」とか「こんな公約は知らない」とか「私の考えは違う」とか、そのようなことであっては、責任政党としての体をなしません。そういうことで時間的な余裕を見ながら、作業を進めておるところでございます。また作業の進捗にあわせまして、このような会見を開かせていただきたいとこのように思っている次第でございます。私からは以上です。

質疑応答

Q
消費税率についてなんですけれども、3ページをみたら、いろいろなものに必要なのはわかるのですけれども、これをパッと見た時に、一般の国民は、「じゃあ何パーセントなんだろう」と、思うと思うのですが。これは今後明記するのかということと、あと、一部税調なんかでは慎重な意見も。明記について慎重な意見もあったかと思うんですけれども、今回まぁこういう表現になっている背景を少しお示しください。
A
税率につきましては、これを明記しないということを決めたわけではございません。ただ、基本的な考え方といたしまして、少子化対策、そして基礎年金の国庫負担割合が2分の1に上がるということも1つの要素でございます。もう1つは自然増分をどれだけ見るかということ、そして消費税以外で賄われているものの費用、こういうものを全部入れたならば、いったい何パーセントになるかというシミュレーションはきちんと行ってまいります。その上で、法人税をどこまで下げるかということ、消費税を導入した場合に、地方消費税についてどのような取扱いをするかということ、複数税率を設けました時に、どれだけの減収になるかということ、多くの前提を置きませんと、消費税を何パーセントにするということは決められるものではございません。私たちとして、こうなんて言うんでしょうね、意欲とか、心意気とか、そういうものだけ書くつもりはございません。こういうものについていろんな前提を置きながら、国民の議論に付すにふさわしいシミュレーションというものをこれから先、いまももちろんやっていることではございますが、精査をしていきたいと思っております。ただ、こういう考え方に基づけば、こうなるねということが、わかっていただけるものであることを示すために、そういうシミュレーション、それに入れる数字というものは、今後明らかにしてまいりたいと考えております。税率を入れないということをいまここで断言をして、決めたものではございません。
Q
じゃあ、何パーセントか出てくることもあるということでよろしいでしょうか?
A
こうなったらこう、こうなったらこうというものは、これはかなり専門的なお話で、税について相当な知識がないと、何が書いてあるかよくわからんねということでございます。どういうふうにこうなった場合、こうなった場合、順列組み合わせはいくらでもできてまいりますので、それがご理解いただきやすいような、議論に付しやすいようなものは、提示をするように今後作業を進めてまいりたいと思います。
Q
民主党はですね、マニフェスト企画委員会が、来年度の子ども手当についてですね、現行の増額の1万3千円を減らすことを検討すると。つまり、それは現物で支給するということを決めたようなんですけれども、これは最初の総選挙のマニフェストからかなり方向性が変わってきていると思うのですけれども、これについてはいかがでしょうか。
A
他党のことについて論評するつもりもございませんが、それもバナナのたたき売りみたいな話ですね。1万3千を減らしましょうと。じゃあ1万円ですか7千円ですか6千円ですか、じゃあ児童手当との関係はどうなりますかというようなことになってまいります。私たちとしては、とにかく一律にこれだけ配るという考え方は採るものではございません。本当に働くお母さんなり、働くお父さんなり、そういう方々が何を1番望んでおられるか、それは保育所の増設でもありましょう、保育士さんを増やすということでもありましょう、あるいはこれは女性の方ばかり考えてもいかんのでありまして、働くお父さん方が子育てをしやすいような環境をつくるということでもございましょう。そういうようにお金をあまねく配るということではない、私どもとして、基本的に現物支給という考え方で今後進めてまいりたいと思っております。これはもうとても財源がないので、2万6千円って言っちゃったけれども、これをどうやって減らそうかというようなやり方は私どもとは根本的に考え方が異なるものでございます。
Q
農業政策で2つ。1つはやはり民主党の今日のマニフェスト企画委員会で、例の個別所得補償の2011年からの本格実施について、1兆円の財源規模を書くかどうかについては、今日結論を留保したということについて、どう思われるのか。あと、今日のこの自民党の原案で、「JAこそが地域の担い手」という言葉が入っているのですけれども、その言葉に込めたどういう思いがあるのかということをお願いします。
A
農家個別所得補償政策につきましては、これが、カロリーベースの自給率を上げるということにかなり偏ったものだという認識を私は持っております。農家の経営というものを考えた場合に、カロリーベースの自給率には寄与しないけれども、例えば野菜であるとか、果樹であるとか、あるいは花であるとか、そういうものも非常に大事な農業の生産物だというふうに思っております。カロリーベースに特化をしたような戸別所得補償政策というのは、農家の経営そのものを歪めるものだと思っておりますし、あわせて、その財源を土地改良のお金をバサッと切って回すということはですね、どうやってこれから先、集落営農でありますとか、あるいは大規模化でありますとか、農業の基本的なインフラストラクチャ、それでなくてもいままで造った農業の施設というものが、老朽化しつつあるわけです。そういうものをいっさい削って、その分で所得補償ですよという考え方は基本的に間違いだと私どもは考えております。むしろ、私は、どうやって農家の手取りを増やすかということに注目をしてやっていかなければならないと思っています。というのは、これはもう何度も申し上げていることですけれども、いかにして付加価値を上げるか、いかにしてコストを下げるか、どうやって農家の手取りを増やしていくかということに寄与する政策というものを考えたつもりですし、今後もパブリックコメントをいただきながら、より充実したものにしてきたいと思っております。
それからJAの位置付けでございますけれども、「JAこそ地域の担い手」というのは、かなりの思いを込めて書かせていただきました。これは日本国中あちらこちらでそうだと思うのですけれども、町村合併によりまして、町役場もなくなっちゃいましたと。村役場もなくなっちゃいましたと。町長さんも村長さんも議員さんもいなくなっちゃいましたと。そういう地域がたくさんあります。そういうところで暮らす方々が、本当に疎外感持っている。そういうような実情を考えた時に、JAのもともとの理念というのは、「1人は万人のために、万人は1人のために」と、みんなで助け合いながらやっていこうねという共同の精神こそが、JAの根幹であると思っております。私自身、農林水産大臣在任中に長野県佐久市というものを訪問させていただきました。そこにおいてはJAが本当に大きな役割を果たしていて、地域の医療においても、あるいは集落を守るという意味合いにおいても、本当に大きな役割を果たしていたと。ここでお話をいろいろな方に聴かせていただいて、これが共同の精神なんだよということ、それが私の原体験になっております。JAのみならず、それは土地改良区でもあるでしょう。あるいはPTAでもあるでしょう。社会福祉協議会でもあるでしょう。ですけど、みんなで助け合おうねという理念、それがなくてどうして地域が守れるのかということでありまして、JAにおかれてはそういう地域を守る1つの主体として、さらなる役割を果たしていただきたい、そういう思いで書かせていただいたものでございます。
Q
高齢者医療についての記述なのですけれども、高齢者医療の対象年齢を65歳以上とすると。この意味するところはですね、現行では75歳で区切った長寿医療制度、高齢者医療制度を、75歳で区切るというのを止めて、65歳以上で1つの制度にすると、そういう理解でよろしいのでしょうか。
A
基本的にそのような考え方に基づいております。本当に長く社会に貢献をされた方、そしてこれから先も若い世代にいろいろなことを教えていただかねばならない方々、そういう方々が長生きして良かったなぁと言ってもらえるようなやり方、そしてまた、聞けば本当に元気で、100歳現役という言葉もございますけれども、元気で健康で65であれ、75であれ、85であれ、そういうような人生を営んでいただけるような、そういうような制度の再設計が必要だと考えております。
Q
物価目標についてですけれども、これまで党内では、物価目標というと反対する人が必ずいて、なかなかできなかったかと思うのですけれども、今回どういうふうに変わっていって、こう入れることになったのかをお願いします。
A
現下のデフレの状況というのは、いままで我々が経験したことのない、そういう深刻な状況だというふうに考えております。物価の安定というのは、高くなった物価をどう下げるかねぇということであったわけで、それが明確にインフレターゲット論を採るわけではございませんが、このいろいろな構造的な要因によっていまのデフレというものが起こっている。だとするならば、物価が、もちろんハイパーインフレなどということはあってはなりませんし、1回採った政策というものを途中で変更することというのは極めて難しいことではございますけれども、物価というものが安定的に推移をするということはやはり政策として考えるべきではないだろうか。それは金融政策だけでできるものではございません。他の政策が果たす役割も大きいのでございますけれども、その物価の目標というものは、やはり政策として掲げるものではないだろうか。掲げる価値があるものではないだろうかというふうに考えておるものでございます。単純なインフレターゲット論ではございません。
Q
成長戦略についてなんですけれども、塩崎さんのところで特命委員会で、目標を4%と掲げたりですね、あと雇用1000万人と数値目標を入れていましたけれども、今回見たら入っていないようなんですが、この扱いについて伺いたいと思います。
A
これは先ほどの消費税と同じ考え方でございます。実際に荒唐無稽な数字を掲げても、それは公約全体の信ぴょう性を失うものである。しかしながら、仮に2%となった時にですね、そういう国家に誰が投資をするのかねという話もあるわけで、いったい何パーセントであれば実現が可能か、そのための手法はどのようなものなのかということはこの後よく精査をしていかなければなりません。塩崎委員会の結論というものは十分この考え方のベースになっているものでございまして、消費税とあわせまして、実現可能な数字を入れることを現時点で排除しているものではありません。
Q
ではそれは最終的に調整する?
A
調整いたします。
Q
財政規律のところで2点お伺いしたいのですけれども、1つは消費税のところはこれを見ますと全額社会保障に充てるということで、財政健全化に充てるのではないということだと思うのですけれども、そうすると法人税を下げるとすると、どうやって税収をあげるのかという見通しをどう考えているのかというのを教えてください。2点目は反対に歳出の方なんですけれども、総額のシーリングとか優先順位をどう付けるかという考え方がここであまり触れられていないようなのですが、この点について。
A
消費税で財政の均衡が図れるというほどいまの財政状況は生易しいものだとは私は考えておりません。そういう大それたことという言い方はおかしいかもしれませんが、まず、それは全額医療福祉に充てるのだということで、とにかくこれ以上借金を増やすということには歯止めをかけていかねばなりません。もちろん法人税を減らすということで当面減収は起こります。減収は起こりますが、それよりも雇用というものは確保しなければならない。そして、「いまのままであれば中国に行きます、シンガポールに行きます、インドに行きます」みたいなですね、どんどん企業が流出するという事態をまず止めなければならない。そして、集中的に投資をすることによって、私は法人税を減税すればただちに景気が良くなって税収が増えるというようなことを考えているわけではありません。そんな生易しい話ではありませんから。まず借金をこれ以上増やさないということ。プライマリーバランスということを頭に置きながら、消費税というものをこの巨額の債務返済に充てるということは現在のところは考えておりませんし、そのようなことになりますと、下手な話虻蜂取らずということになると思っております。これは経済財政の好転を待った上で、消費税を上げるなんぞというそういういいかげんなことも書きません。やはりそれは両方並行して行うべきものであり、経済は生き物ですから、その後、消費税率をどうするか、あるいは法人税率をどうするか、ただ、私は基本的には法人税率をまた上げるという道は採るべきでないと個人的には思っております。それから会見の中では申し上げませんでしたが、いわゆる投資的なものに対する減税というものは相当に入れていきませんと、新産業というものはできません。そういうものもありまして、当面減収ということもございますけれども、消費税で財政の健全化を図るという考え方を当面採るものではございません。
歳出は無駄の見直しということでやってまいりたいと思っております。シーリングを復活させるかどうかということにはなお議論が十分尽くされているわけではございません。シーリングのやり方について、かなり財政が硬直的になったということを私どもは思っているところでございます。シーリングをかけなくても財政規律を維持するということは可能なのではなかろうかと、民主党の去年の、というか今年度予算ですかね、そういうような予算の組み方を見ると、シーリングを外したことによってああいうとんでもないことが起こったわけで、だけどもシーリングというものをそのままの形で復活させることが正しいかという議論はこれからもしていかねばならないものだというふうに思っております。私どもは長く予算編成をやっておりましたが、あのシーリングのやり方をそのまま全面的に復活させるという考え方には必ずしも立っているものではございません。なんらかのシーリング的なものは必要だと思っておりますが、従来のやり方をそのまま踏襲するという考えは採らないものでございます。
Q
2点。子ども手当てのところで、「全面的に見直します」とありますけれども、これはどういう見直しなのか、もしくは廃止を念頭に置いているものかということです。同じく自民党が民主党の政策でばらまきと言ってきました高校の授業料の無償化、このことには教育の分野でとくに言及がないのですけれども、そちらに対する見直しとかはないのでしょうか。
A
高校無償化につきましては、これは基本的に行わないという考え方で臨みたいと思っております。これもよく言われておりますように、公立と私立、この差がございます。そして、高校がいつから義務教育になったのかねというお話もございます。むしろ本当に高等教育でありますから、本当に高等教育を受けたいという思いのある方々、しかし、なお経済的に困窮状態にある方々、その方々については十分な支援をしてまいりたいというのは先ほど申し上げた通りでございますが、そういうものに振り替えていきたいと思っているところでございます。
Q
奨学金とかに変えるということで、高校無償化は基本的には廃止ということで?
A
左様でございます。それから子ども手当についてどうするのだということですけれども、これを見直すということにつきましては、先ほどの質問にお答えしたのと重複しては申し訳ないのですが、保育の充実、保育所、あるいは待機ゼロ、保育士の方々の処遇改善、そういうものも含めてやってまいりたいと思っています。いまの民主党のやり方もそうですが、児童手当というものについて、これも制度的に相当直さなければならない部分があると思っておりますけれども、児童手当というものをもう一度、いまだってなくなったわけじゃありませんが、児童手当の地方の負担というものを考えていきながら、何が1番本当に有効な子ども、あるいは子育て家庭に対する支援なのかということは児童手当との関係で最終案までには決定したいと思っております。
Q
廃止ではない?
A
廃止ということまではまだ申し上げておりません。
Q
憲法の部分は、国民投票法の改正案の発議の緩和条件が入っておりませんが、これはもう最終的な案にも入れないということでよろしいのでしょうか。
A
ここはですね、本当に党内で異論がないというものは何なのだというふうに突き詰めていくと、やはり財政健全化。すなわちこれはもう法案の党内手続きも通ったものでございますので、これであれば異論がないということでございます。ここは、御紙が今日書かれておったようなですね、別に保利さんと私の対立があるとかそういうお話ではございませんが、全部出すんだということになると、これは賛成だがこれは反対だと、いわゆるその党内のお話ではなくて、国民投票に付した場合、あるいは国会でのご論議をいただく時に、これは賛成だ、これは反対だ、みたいなご論議があるのではないか。そこについて、せっかく改正案の提案ができたという時に、まず異論のないものを出してはどうだろうかということになると、財政健全化だねということになるわけでございます。ここをどう取り扱うかは今日の総務会でも、あるいは政権政策委員会でも議論がございました。これは、本当に憲法って変えられるんだということ、そこを動かしていくことが大事なのではないだろうか。中にはですね、自民党の憲法改正案なのだから、9条入れないでどうするんだという方もあります。それはもちろんそういうものも全部入れて、パッケージで問うということもあるべきでしょう。ですから、保利先生はひとつひとつ出すということについて反対をするということよりもまず党内で憲法の改正草案を出してからまた年月が経っていることでもこれあり、もう一度ちゃんとした議論が必要ではないかということをおっしゃっているのではないかと私は思いますけれども、いま党内でまったく異論は、まったくゼロとは言いませんが、ないものは財政の健全化ではないかと。いまの時勢に鑑みそういうことではないかと思っております。3分の2を2分の1に引き上げるということについては、かなり本質的な議論の部分で異論を唱える向きがまったくないというわけではございません。そういうような認識のもと、今回、財政健全化というものに絞っているものでございます。これをどうするかはなお議論を尽くす必要があろうかと思います。
Q
もう1点は、Jファイルというものがありますが、先ほど会長はこれが自民党の政策であるとおっしゃいました。民主党の場合、名前は違いますがINDEXというのと、それからマニフェストの中身の違いが、指摘されていますけれども、この整合性の、自民党としてはどう捉えるのか。それから、Jファイルというのは、いつまでに作られるのか。
A
マニフェストに書いてあるとか、INDEXに書いてあるとか、いやINDEXに書いてあるけど、マニフェストに書いてないから公約じゃないとかですね、そんな無茶苦茶なことを言ってもしょうもないことであって、Jファイルに書いてあるものと、マニフェストと言うかどうかは別にして政権公約に書いてあることが、相反するということは絶対にしてはならないことだというふうに書いてございます。マニフェスト書いてないけど、Jファイル見てねというのはまだ許せるのですが、その逆というのはおかしいんじゃないのと。INDEXには書いてあるけれども、マニフェストに書いてないから、公約じゃないんだなぞというですね、そういう人を馬鹿にしたようなことだけは絶対にやってはいかんと思っております。政権公約に書いたものはすべて入っているということでございますし、Jファイルに書いてあるものの中で政権公約と矛盾したようなそういう項目を設けることはございません。
それからいつまでにJファイルを完成させるのかということでございますが、これはできるだけ、数としては少ないかもしれないけれど、本当にこれやってほしいんだというようなお声に応えるものでありたいと思っております。現在、組織本部の方でいろいろなご要望というものを持ってこいという話ではなくてですね、こちらの方から御用聞きに上がるという作業をいま継続しているところでございまして、これいつまでというのは私は責任を持って答える立場にございませんが、このマニフェストというものが印刷にかかりますような時期までには、きちんと取りまとめたいと。できればそれはまた公開なり何なりしてですね、多くのご意見を賜るという機会も作りたいと思っております。ただ、これは相当に厖大なものになりますので、それを街中で配るということになれば、かえって一般の有権者の方々には煩瑣になるかもしれませんので、そこの使い分けはしていかねばなりませんが、Jファイルと公約の間で齟齬があるということはないようにいたしてまいります。
Q
財政規律の部分なんですが、財政健全化、中長期のですね、財政再建目標の中には数値目標みたいなものはマニフェストの中に書かないのか、どうなのかという点が1点と、物価目標のところですが、これは単に政府が掲げるということを言っているのかそれとも日銀にですね、そういうインフレターゲットを導入するという制度的なそういうものを作るという意味なのかどうなのかお伺いします。
A
中長期的なものを出すのは、それは作文はいくらでもできますが、本当に私どもが考えねばならないのは、公党が公約として出します以上は、それが自縄自縛になることはよく考えていかねばならないことだと思っております。それはいいかげんなことを言うということではなくて、ある程度定性的なものにならざるをえないのではないかというふうに思っておりまして、数字まで仔細に書き込んだ中長期の目標というものを示すということはなかなか難しいのではないか。ただ定性的にこういう形に持っていくというようなことは、それは載せたいと思いますけれども、これ経済のシミュレーションというのはあんまり当たったためしがありませんでね。やはり構造的にこういうふうに変わるべきだというものは入れていかねばならないと思っております。そこにおいて、ある程度数字の実感が持てるようにいたしますが、数字がその通りになるとは全く断言はできませんので、ある程度は実感を持っていただけるような数字を入れた定性的なもの、何言ってるんだというようなことになるんでしょうけれども、そういうものを工夫をしていかねばならないと思っております。それから、物価目標についてですが、これは日銀法をどう考えるかという問題、そして、日銀の使命をどのように考えるか、それから中央銀行の独立性というものをどう考えるかということに畢竟帰着をする問題なのだと思っております。ここは日銀法をどう考えるかということの議論が、必ずしも収斂をいたしておりません。そこは政府と日銀との役割分担を考えながら、中央銀行の独立性というものも尊重した上で、どこまで書けるかという議論はもう少し詰めさせてください。
Q
2点お願いします。1つは、前回総選挙から今回までの間で、自民党が批判してきたこととして、郵政民営化の話と普天間の返還の話があると思うんですが、それについて自民党が参院選で勝った時にどうしていくのかというのを具体的に。例えば、埋め立てで辺野古にという案でもう一度戻すとか。それが1点と、あともう1点が、Jファイルとマニフェストの形があったと思うのですが、マニフェストにもJファイルにも書いていないけど、総裁が何とかかんとか「する」って言った場合、それは約束と私どもは認識していいのか、それは個人的な発言かもしれないのか。その2点をお願いします。
A
郵政の民営化につきましては、いまお配りいたしました紙の2ページ「郵政民営化を着実に実行し、利用者の利便性の向上を図りつつ、民間資金の効率的、生産的な運用を図る」ということを書きました。これはいま政府から法案が出てきているものでございまして、わが党の対案をというものをまさしく実務的に最終的に詰めておるところでございます。従いまして、それに即した書き方になろうと思っておりまして、現在議論が党として決定をしておりません以上、こういう書き方になっておると。党として決まったらそういうふうに書くということであります。
普天間の問題につきましては、ここもまだペンディングみたいなことになっております。それは、沖縄のわが党の組織というものはどのように考えるかということを、選挙を前にしてまったく無視して書くということはできません。やはり沖縄の問題でございます。そしてまた沖縄の他の地域がどのようにしてそれを担うのかということもですね、「漠たる、皆さん担ってくださいな、全国知事会さんご理解くださいな」みたいなそんないい加減なことを言っても仕方がないのであって、やはりその地政学的な抑止力の持つ意味ということを勘案をしながら相当に精緻なものを書いていかねばなりません。また、わが党としていま公式に、ガバメントとして米国政府と交渉できる立場にございませんので、そのことを抜きにして公約というものに掲げるということにはやはり一定の限界があるだろうというふうに思っております。それにしても1番大事なことって言うのかな、1番大事なことっていうのは表現として良くないですね、我々が最も重視しなければならないことの1つは、2014年までに普天間の危険性を除去するということのために、何ができるのか。やらねばならないことはそういうことなんです。1番にやらなければいけないことは。普天間の危険性を除去するためにできること。なおかつ合衆国の理解が得られること、沖縄の理解を得られること、かなりそれは難しいことなのですけれども、いくつかの可能性について示すということをいま否定するものではございません。ただ、いまのこの時点、つまり鳩山さんがですね、「5月31日までにやるんだ」とまだ言っているわけでございますから、なんというんですかね、帽子から鳩が出るような手品というべきか、そういうことができるかどうか私は知りませんが、私どもとして本当に政府の対応というものを見極めながら、これは書いていきたいというふうに思っております。
最後のご質問はマニフェストにも書いてないと。Jファイルにも書いてないと。しかし、谷垣さんがですね、言ったことについてはどうなのだということでありますが、わが総裁はそのようにいいかげんな人ではありません。Jファイルでありますとか、あるいは政権公約でありますとか、そういうものは総裁、本当に生真面目な方でいらっしゃいますので、それはきちんとお読みになってご発言をなさる、私はそのことについて確信を持っておりまして、ご懸念のようなことはわが総裁に限っては絶対にありえないことだというふうに私は考えております。
Q
消費税の時期なんですけれども、ムダ削減と並行するということですが、であれば、時期というのはいつお考えでしょうか。
A
これはですね、今度は参議院選挙でございますので、わが党が国民の皆様方から多くのご信任をいただいたとしても、ましてや半数改選でもございまして、わが党が政権党として政策を運営するという立場にはなりません。そうしますと時期としてどうなのかといいますと、それは政権を獲得したらということになります。ただ、それがですね、民主党さん、鳩山総理かどうか知りませんが、次の総選挙が終わったらと彼らは言っているわけで、あの、私は解散権を持っている人がそういうこと言うのはなんかおかしいのではないかと思っております。それは、他党の批判をするのがいまの私の立場ではありませんけれども、このようにして財政の状況は危機的である、そして高齢化というもの、少子化というものはものすごいスピードで進んでいると、加えて企業の海外流出というものが止まらないとすればですね、私が彼らの立場であるならば、そういう状況1日も早く直していくために政策を出し、信を問う日が1日も早くあるべきだということなんだろうと思っております。私どもは解散せよということはこれから先も言い続けますが、そしてそうあらねばならないと思いますが、じゃあ、時期についてどうなのだと問われれば、私どもはその時期を決める立場にないということはご理解をいただかねばなりません。
Q
あの、政権獲得後ただちにということですか。
A
わが党は仮にその選挙になれば、そのことを掲げて選挙を戦うということになるのではないかと。その時に誰が総裁で誰が政調会長かは存じませんので、そのことを私は断言するわけにはまいりませんが、それは解散に追い込むということを言う以上、われわれはこういうことをするのだということをきちんと掲げてやるべきだというふうに思っております。
Q
国会議員の定数削減のことなんですけれども、いま2大政党制で良いのかというような議論があるかと思うんですけれども、選挙制度の関係でこの議員定数の削減というのをどういうふうにお考えになられますか。
A
これ、今日の政権政策委員会でも相当な議論が出ました。議論としてはですね、バリエーションがいくつかございまして、ひとつは民主党のように比例区を思い切って削減する。ということは、限りなく単純小選挙区に近づくわけで、そうすると言い方は私は好きではありませんが、死に票というものがものすごく増える。それがイギリスの選挙の1つの反省点だったのではないかと思っております。1つの議論はそういう議論。私はこれは正しいとは思っておりません。もうひとつは相似形的に、小選挙区、比例区、例えばいまで言えば300と180、これの比率というものを維持しながらですね、10対6というべきか5対3というべきか、これを維持しながら相似的に少なくしていくんだという考え方が2つ目。3つ目は、これは衆参あわせて、衆議院も廃止し、参議院も廃止し、1院制にするべきだという意見。それから、少し定数削減ということとダイレクトに結びつくものではありませんが、選挙制度変えろというご意見。これがまったく収斂をみておらないというのが本当のところでございます。それで、私の経験から言ってもですね、小選挙区比例代表並立制なるものを導入するまでに、まる3年以上、そのことで党が割れる喧嘩になりましたけれども、喧々諤々の議論を行ったという原体験がございますので、これがそう簡単に収斂するお話だとは思っておりません。だとすればやり方として、1院制のお話になりますと憲法改正を伴いますので、やはり基本的にいまの比率を維持しながら相似形的に縮小ということになるのではないだろうかと。あくまでこれは推測でございますけれども、単にですね、それがまとまっていないので、数も全然減らせませんというのは詐欺に近いことだと思っております。
Q
診療報酬の大幅な引き上げについて、「大幅な」という言葉に込めた意味合いについてが1つと、年金についてなんですけど、新たな物価制度とありますけれども、これはいまのマクロ経済スライドで高齢化に応じて年金額が変動していくという仕組みは見直すべきという考え方でよろしいのでしょうか。この2点。
A
診療報酬につきましては、どのように財源を確保するかということとあわせて議論していかなければならないことでございますけれども、診療報酬体系というものが、かなり実際の医療の現場の感覚からは乖離したものになっているという感じは実感として私は持っております。これを実際の感覚に近いものに変えていかねばならない。やはり開業医であれ、勤務医であれ、そのことに費やしたいろんな労力にふさわしい診療報酬体系に変えていかねばならないが、それはもう気持ちとしてはそうだけれども、お金はついていかないからねということであってはならないので、ここは消費税率のお話とリンクすることだというふうに思っております。また、物価スライドについてはやはり高齢者の方々がお買い求めになるものというのは、若年者とは相当に違ったものがございます。例えば、車はあまりお買い求めにならないでしょうし、パソコンもあまりお買いにならない、まぁ、お買いになる方もありますけれども、いわゆるですね、私たちの世代でもとても付いていけないような高度なコンピュータを用いたいろいろなからくりみたいなものはですね、なかなかお買い求めになることはないのではないだろうか。むしろ若い世代というものがなかなかこう自分たちの世代ではまだ関心がないけれども、高齢の方々が充実した人生をさらにこう深めるためにですね、お買い求めになるものというのは、私は全部それが言えるわけではありませんけれども、相当差があって、マクロ物価スライドとはやはりこれは実態が乖離しているのではないかというふうに思っております。高齢者の方々の生活実態、あるいはお感じの実態に即したスライドにしていかなければならないというのが、ここに書いた意味でございます。
Q
自主憲法制定の項目を1番前に持ってきたということで、党内でなお議論が必要ということだったんですけれども、もうひとつ具体的にどんな議論が現時点で展開、交わされているのかということと、あと、先ほどの質問に出ていましたけれども、農業関係で「JAこそ地域の担い手」と強調されてますが、これはかつての政権与党時代の有力支持団体へのメッセージも込めているのでしょうか。
A
憲法のところはですね、そんなにこうなんて言うんでしょう、イデオロギー的な議論があったわけではございません。やはりその前回の総選挙のマニフェストで、わが党はマニフェストに掲げたと。しかし、項目の1番末尾であったということについてのご批判はございました。やはりじゃあ、真ん中にするかとかですね、上から3分の1にするかとかそういう性質の議論ではございませんので、入れるとしたらトップに行くのではないかという考え方がやや多かったように思いますが、いやいやと、世の中の方々の関心事、それは憲法は大事だろうさと、大事だろうけれども、日常の暮らし、雇用、収入、そういうものの方が有権者の方々はご関心が高いのであって、やはり有権者の方々に提示する公約としては、やはり関心が高いものを順にするべきではないだろうかというですね、そういうべき論の方、相違がございまして、まだ議論は必要だということになっているものでございます。
それからJAについてのお尋ねがございました。それは、団体に対してですね、いろんなメッセージを込めたという意味で私は書いたつもりはございません。JAの在り方として本当にいま地域というものが、壊れかけている。あるいはその地域に暮らす集落崩壊、限界集落どころか集落消滅、集落崩壊というのは、私、本当に目の当たりにしているものでございます。そこにおいて、それはもちろん行政機関がやらなければならない部分はあるのですけれども、それがもう大合併でですね、本当にそういうものができなくなっちゃったと。そして、また議会というものもなくなっちゃったという時に、誰がそういう役割を果たしてくれるか。そして誰がそういう理念に基づいて組織を運営してきたかといえば、JAが本来の持っているものとはそういうものではなかっただろうかというふうに考えております。JAがまるで銀行みたいだとか総合商社みたいだとかそういう批判はありますが、その共同の1人が万人のためにというのは、これ、必ずしももうかる話ではございません。もうかる話じゃないし、例えばその長野県佐久市なぞというところに行きますとね、医師の方もそこはその厚生連というのですけれども、その農協の組織が病院を作ってるわけですが、そこはそのお医者さんのお給料も安いと。看護師さんのお給料も安いと。だけども、辞職率は非常に低いと。私は農林水産大臣当時にそこへ行って、「なんで?」って聞いたらば、「だって大臣、これが共同の精神じゃないか」と言われて私はすごく自分を恥じた思いがあります。やはりそういうような長野県というのは医療費も、1人当たりの医療費がたしか全国で1番低かったと思いますし、平均寿命はたしか全国で1番長かったと思っております。JAの持っている精神というものが、地域再生のために生きるやり方というのは、私は実感として見ているものでございますから、メッセージというよりも、メッセージという意味で言うならば、そういうようなJAであってくださいというような思いで書いたJAに対するメッセージでございます。
Q
さっきちょっと触れられたあえて書かれている夫婦別姓に反対しますとかいう話とかですね、集団的自衛権もそうなのですけれども、その保守色というかそういうのがちょっと前面に、ちょっと強まって出してきているのかなと思うんですけれども、そういう色を強くしている背景というのは保守層に訴えたいということなのか、そこはどういった意図なんですか。
A
夫婦・親子別姓については、ほとんど党内のコンセンサスだというふうに考えております。本文をご覧いただければいいのですけれども、働く女性の方々の姓の用い方について私どもとしてきちんとした法案というのを準備をしてまいりたいと思っております。保守色というよりも、やはり家族の絆とか家庭の連帯というものが国家や地域というものを語る前にあるべきではないかということでございまして、それは私自身はあまり保守色というふうには考えておりません。あわせて党内のコンセンサスとしておおむねそのようなことではないかということが、長い議論、とくに法務部会を中心とした議論の中で醸成をされてきたので、それをそのまま書いたというものでございます。また、集団的自衛権につきましては、こういうような書き方というのは相当に工夫したものでございまして、集団的自衛権の問題に正面から取り組みということを書きました。実はその「集団的自衛権ってなんですか?」と聞かれてですね、きちんと答えられる人もほとんどいないということでございます。正面から取り組むというのは、それは定義というのがどういうものなのか、世界190いくつの国があって、わが国だけがこれを行使できないとしているのはいったいどういうことなのか。そして、集団的自衛権を日米安保体制というのはどういう関係に立つのかみたいなお話をきちんと国民に向かって問いかけていかなければ、基地問題なぞというものは決して解決しないと私は思っておるところでございます。で、正面から取り組むというのはそういう意味であり、加えて法治主義、平和主義、そして文民統制というふうに書かせていただきました。集団的自衛権=大東亜共栄圏、いつか来た道というようなことにならないように、例えば集団的自衛権というのは、そもそも大国の横暴から小国がお互いを守り合うためにできた権利ですというと「へぇ?」というようなことになりましてですね、集団的自衛権というものがなんで国際連合が創設された時にあえて入れられたかと言えば、拒否権を持っているアメリカ、ソビエト、イギリス、フランス、中華民国、このうちの1カ国でも拒否権を行使したら国際連合助けに来てくれないよという話ですよね。そしたらば小さな国々は蹂躙されるがままということになる。それではいかんということでできたのが集団的自衛権だというところからお話をはじめると、だいぶ光景が変わって見えるのだろうと思っております。あるいは歴史的にみて、アメリカのベトナム戦争でありますとかソビエトのチェコスロバキア侵攻でありますとか、集団的自衛権というものを用いているけれども、それは正しい集団的自衛権の使い方ではなかったというふうに国際法的に認定されているものもございます。どうやって国会がそれを統制するか。そして、平和主義をどうやって貫くか。そこにおいて文民統制がどのように担保をされるか。法律においてどのようにきちんと書くか。その恣意性をどのように抑えるかという議論はその次でございます。ですから、これが保守色が強化されたとかそのような認識は私は持っておりません。本来議論するべきことをしないできたということはわが党として大いに反省をせねばならないことだと思っております。判断は国民の皆様方がなさることですが、議論を避けてきたという反省は私自身持っています。
Q
先ほど財政再建目標について、数値目標は難しいというお話があったんですが、前回の衆院選のときにですね、プライマリーバランス黒字化の時期ですとか、対GDP比での債務残高の引下げの時期ですとか、ある程度の数値を示されていたと思うのですが、これはやはり与党と野党の立場の差ということなのでしょうか。今回そういった事項について示されないのは。
A
それは、先ほど中長期とおっしゃったので、プライマリーバランスの時期というのは、むしろ中期よりはもう少し手前ではないかなというふうに思っております。ですからその数値を今後入れることはありうべしだということを申し上げました。これは長期なぞというものはわかりません。正直言って。世界経済がどう変わるかわかりませんし。ですけど、短期の目標というものは示すということを十分行う価値があると思っております。
Q
財政再建とか基地とかそういうことよりも、意外と国民生活に身近な方がインパクトがあったりするので、あえて質問するんですけど、13ページの教育のところで、大学の入学を9月、高校卒業後はボランティア体験、ボランティア活動というちょっと変わったというか目新しいのが入っているのですが、これの理念というか、効果、メリット、狙いを。
A
ひとつは大学の入学時期というのは世界のほとんどが9月であるということでございます。それにやっぱり高等教育、大学教育、あわせていきたいと思っております。ただ、わが国として例えばその我々の仕事もそうですし、予算もそうですが、4月が年度はじめということになっておりますわけで、高等学校も中等学校も小学校もみんな9月ということよりはですね、大学に受かりました、これで後はもう楽しいですね、遊びましょうねということになっては絶対にいかんのだということがありまして、そこから大学に入るまでの間、社会に自分たちが何ができるのだろうかという期間はやはり必要なのではないだろうかというふうに思っております。それはどのようなものを選ぶかというのはこれからまた考えて行くところでございますが、大学教育を受けるにあたって、それまで高等学校でずっと勉強してきたわけですね。大学に入れば本当に自分の専門性というものを活かして勉強していくことになる。これは6・3・3・4をどう変えるかということとも本当にリンクをする話なのですけれども、大学生活に入る前に、高校を卒業して社会に出られる方もたくさんおられるわけです。そうすると社会というものはどういうものなのだろうかと。人々はどうやって営み、行っているのだろうかということは、ある程度身につけた上で、大学生活を送るということは大きな意味があるのではないかと私は思っております。それはもう学校によって、あるいは文系理系によって違うのかもしれませんが、さぁ大学受かっちゃったと、楽しいなというような、私はそういうことであってはならないと思っておりまして、高校を出て働かれる方も大勢いられることを考えた時に、やはり社会の営みということについての実感を子供たちに持たせることは重要ではないかと思っております。
Q
欧米だとギャップイヤーといいますが、そういうようなことでしょうか。
A
はい。だいたい似たようなイメージと思っていただいてけっこうです。
Q
マニフェストと直接関係ないのですけれども、小沢幹事長がですね、再聴取について、検察側が早ければ来週にも再聴取を行うよう要請していますが、あらためてこの問題についてですね、どんなことを求めていきたいか。
A
私はですね、再聴取に応じるということは、それは当然のことだと思っております。問題は、「私はまったく潔白である」ということであるならば、やはり公開の場において、国会で少なくとも参考人招致であれですね、政倫審であれ、それは報道に公開された場でお話しになるべきだというふうに思っております。検察の再聴取で、検察官がこんなことを聴きましたと、小沢幹事長がこのように答えましたということが公になるわけではありません。あるいは報道というものをシャットアウトした政倫審というものでは、いったい何が語られたのか、国民が知るという機会は奪われたままということになろうかと存じます。だとすれば本当にこのちょっと聞いただけではよく仕組みのわからない陸山会事件というもの、これについて1番事情をご存知なのは小沢さん本人でございますから、少なくとも公開の場において、その潔白性というものを国民の多くが納得される方式でやることはそれは政権党の幹事長としての国民に対する義務であると私は思っております。
ここで本文終わりです
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