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記者会見

石破茂政務調査会長 定例記者会見

平成22年3月17日(水)
於:党本部4階平河クラブ会見場

冒頭発言

【石破茂政務調査会長発言】

おはようございます。本日の政権政策委員会でございますが、毎度同じ事を申し上げておりますが、参院選に向けた公約作り、これを具体的なスケジュールに乗せて進捗しております。これはわが党所属議員全てに、何を優先すべきかと、要はどの政策も「これは要らん」などというものは無いのでありまして、何を優先すべきか、ということについてのアンケートを頂いております。これをそれぞれのテーマごとに取り纏めて、今後のマニフェスト作りに活用したいと思っております。ただ、出さない人もいますので、出さないで文句言われてもこれは困るのでありまして、もう1回アンケートを出す等、全部の議員が何か述べよということであります。出さないで文句を言うことはあってはなりません。マニフェスト作りは予定通り進めてまいります。
次に国会提出法案の審議を行いました。それぞれについて申し上げることは致しません。後でご質問があればお応えしたいと思いますが、雇用保険法等の一部を改正する法律案、これは反対でございます。修正を致したいと思っております。詳細は担当の方にお尋ねください。ということでございます。私からは以上です。

質疑応答

Q
鳩山邦夫さんの離党に関する政調会長の受け止めと、今日の政権政策委員会でその話が出たかどうかについてお伺いします。
A
政権政策委員会では、その話は一切出ておりません。また、どう受け止めるかということは、昨日もTVで申し上げた事でございますが、それは政治家の判断というのは自分が自分の責任において行うべきことであり、(その結果)判断は有権者がなさることであるという風に私は考えております。ただ、全てを承ったわけではありませんので、正確ではないかもしれませんが、私が見聞きする範囲内において、何のための離党なのかが分かりません。政策についてなのか、党運営なのか、政策について鳩山議員が「ああである、こうである」ということをわが政調の場でご発言になったということを、私は承知しておりません。では政策ではないのだと。とすれば、党運営なのかといえば、党運営について「かくあるべし」というようなご発言もあまり承った事がありません。とすれば、政界再編のための離党なのかということになると、何を軸として政界を再編するのかということが分かりません。それは政策とも関連することであります。そうすると、分からないことだらけということになっておりまして、なんとも論評の仕様がない。それは、坂本竜馬となって、舛添議員あるいは与謝野議員の橋渡しをするのだと。あるいは平沼議員との橋渡しをするのだということですが、それは薩長同盟でもですね、利害を超えて日本国のために一緒になろうという話なのでしょうが、それがどういう日本国を作ろうとしているのかが分からない。とにかく幕府を倒そうということであれば、とにかく民主党政権を倒そうと言うことかもしれません。ただ、薩長同盟とか江戸時代から明治時代にかけての動きには、もっといろんな要素があるんですよね。いろんな要素があり、背後に外国の勢力があり、朝廷の思惑というものがあり、それを簡単に歴史になぞらえるというのは相当無理があるのではないかなという思いが、私にはしないではありません。何にしても、国民に対する説明責任というものをきちんと果たすべきだと思います。何のためにということですね。それなくして行動を起こされるということに対しては、私は違和感を覚えております。賛成も致しません。評価も致しません。
Q
園田幹事長代理が関連した動きで辞表を出された。執行部の幹部クラスで舛添さんの勉強会に出席されている方もいらっしゃるが、それについてどのように受け止めておられますか。
A
私と園田前幹事長代理は当選同期であります。そして、本当に政策面においても、政局観においても、国家に対する使命感においても、尊敬すべき信頼すべき方だと思っております。今、党が置かれている現状についての認識は相当部分、私自身共有いたしているところでございます。園田前代理のご発言というものを、我々執行部としては本当に真摯に受け止める必要があると思っております。それは、「執行部の中にいて執行部批判をするということはいかがなものか」という園田さん独特の責任感、倫理観にもとづいて離れられたということだと思いますが、自民党議員として、これから先執行部という立場を離れて色々おっしゃることについて、我々はそれを決して傍観視してはならないのだと。「勝手なこと言っている」という、そういう態度は絶対にあってはならないのだと思っております。今後私自身は、園田さんとは、いろんな意見交換をしながら自民党再生の為の力と知恵を授かりたいものだなと思っております。
Q
園田さんの発言を真摯に受け止めるとありましたが、現段階で会長の中で党再生あるいは党改革に向けての考えがあればお聞かください。
A
私はいろんな提言ご意見というものに対して日限を区切ってきちんとした回答をなすべきだと思っております。言いっ放し、聞きっ放しというのは全然良い事ではありません。刻々と参院選は近づくのであり、民主党政権が1日も長く続けば続くほど国は滅亡の淵に追いやられるのだと思っております。となると、いろんな提言に対して聞きっ放しというのは良くない。「執行部代われ」というご提言があれば、では、どのように代えるんだと。総裁を含めて代えるということにするならば、総裁選の実施も当然踏まえた上でやって頂かなくてはなりません。それは、「去年やっといてまたかよ」というご批判は必ずある。そこまで覚悟した上でのお話ですかということでもありましょうし、総裁はともかくとして、執行部皆代えなさいということであれば、一体誰がやるのだと。そしてどのように代えるのだということなくして、ただただ「代われ、代われ」と言うのであれば、それはなかなか理解を得にくいものではないでしょうか。私どもは、党員達によって選ばれた総裁から任命された執行部としてやっております。勿論、自分の方が上手にやるという方があれば、それは党の為国の為に喜んで代わるべきものでありましょう。それが示されないまま、とにかく代わってちょうだいな、ということは、党員に対しても国家に対してもあまり責任のある態度だとは思えない。どうすれば、より党が良くなるかと言う事に基づいてなされた提言には、真摯にきちんとお答をするということだと私は思います。体制が今のままで行くにせよ、代えるにせよ、スピーディにやるべきだと。そして国民の多くが、特に自民党支持者の多くが「なるほどね」と思って頂けなければなりません。国会議員のみの自民党ではありませんので、地域で本当に頑張っている地方の党員の方々、あるいは今議席を失っている方々が、どのように思っているのかということを優先順位としては上の方で考えて行くべきものだと考えております。
Q
一部の議員の方から、「シャドーキャビネットを作れ」という提案が執行部に寄せられたという話がありますが、それについてはどう考えておられますか。
A
それも今と似たようなお話で、ではどういう方がやるべきなのかということでございます。去年もそういう議論がありましたが、私は当選期数に関係なく、自分の頭で考え、自分の頭で話せ、そして政府の閣僚達と議論して必ず勝てる人材ということで今の部会長の皆様方にお願いをいたしました。部会長には大臣経験者は1人も入っておりません。政調の副会長の方々の中には大臣経験者もおられますが、責任者である部会長は若い方々にお願いをし、それぞれの現場、現場で本当に良くやっていただいていると思っております。そういう方々がそのままネクストキャビネットになることが良いのか、いや、そうではないのだということなのか。私はそこがよく分かりません。ただ、今の内閣いかがなものかねということが言われているわけで、そうすると、この人がわが党であれば大臣なのだと。政策はこうなのだということが、両方セットになって示されねばならないと思っておりまして、今の部会長の方々が、1番私が、若くて信頼している方だと思っております。そうじゃないんだということであれば、どういう風にするんですかねと。そして、誰がそれを任命するんですかねということが当然伴います。部会長は政調会長が任命をいたしておりますが、シャドーキャビネットということになれば、それは総裁がご任命になるのか、党則上シャドーキャビネットはないわけであって、そこをどうするんだということをクリアしなくてはならないと思います。作ることについては、私はネガティブではありません。ただ、決まったことに対して、「ああだこうだ」と、自分が入っていないから気に入らないとか、そんなことは頼むから言わないでくれということでございます。
Q
参院選に向けた公明党との選挙協力について、谷川参議院幹事長が「やめたほうが良い」と言われたがその発言をどのように受け止めておられますか。
A
これは谷川先生の言い回しですから、何が真意なのか私は分からないところがありますが、これまでの自公連立とは何だったんだろうねということ。そして、共に協力をしながら、減らしたとはいえ、今の議席を得たということをどう考えるのかということだと私は思います。「連立野党」というのは無いわけでありますから、独自の道を歩く、ということもあるべきだと思います。昨日の子供手当ての議論を聞いていましても、むしろ民主党に対して批判的なトーンが強かったと私は聞きました。より良い国づくりを目指すためにどうなのだということがまずあってしかるべきなのだと思います。それは外交においては普天間の問題であり、日米同盟の問題であり、内政においては財政規律あるいは経済成長政策なんだと思います。そこにおいて、目指すべき国家像、それに対する手法を共有するのであれば、それは選挙協力というものは当然あってしかるべきものではないだろうかと思っております。それが共有出来なければ一緒にやることは何の意味も無いということでありまして、まず、そこから話を進めるべきことではないだろうかと思います。それをふっ飛ばしてですね、「協力なんてありえんで」とか、そういうことにはならないのではなかろうかと思います。まずそこから議論があるべきだろうと。そして、選挙協力というからには、どちらか一方のみが与えられ、どちらか一方のみが与えるだけと、そんなものは続くわけがないのであって、そこは選挙の戦術の問題になるし、選挙区の事情も異なるんだろうと思っております。一概に「もうやらへんで」というのは、それはやや誤解を与えるご発言なのかも知れません。真意は全然私、谷川先生と話しておりませんので、私が見聞きする範囲で申し上げました。