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政務調査会長記者会見

石破茂政務調査会長 記者会見

平成23年2月23日(水)
於:党本部4階平河クラブ会見場

冒頭発言

【石破茂政務調査会長発言】

本日政策会議を開催致しました。
「平成23年度予算 政府案の正すべきポイント」を通したところでございます。内容はお手元にお渡しした通りです。なぜこの予算案はだめかといえば、そもそも民主党にこのようなものを出す資格はないということでございます。この危機的な財政状況にもかかわらず、いわゆる4Kといっておりますが、子ども手当、高速道路無料化、高校無償化、戸別所得保障に拘泥をしている。さらに、CO25%削減のような雇用空洞化政策に拘泥している。そして、歳入の面から申し上げれば、財政健全化が完全に無視をされている。
44兆円といっておりますが、いわゆる財投特会、外為特会、鉄道建設支援機構、そういうものをかき集めているわけで、これは積立金とかそのようなものは、次の世代が使うべきものであって、天から降ってきたものでも、地から湧いてきたものでもない。要は赤字国債と本質的には変わらないというものでございます。そのようなものから財政健全化はなしえず、危うい財政運営と言える。
そして、今回の税制改正におきましても、法人税は減税をしたが、投資に関してはかえって増税になっている。これでは、理念がないと言わざるを得ない。同じような観点から経済成長にも繋がらないと考えております。つまり、4Kというものが残っているわけであり、われわれとしては、これは経済成長に資するところが乏しいと考えている。一方で、公共事業予算が削られているわけで、昨年予算が発表されたところでは、GDPの観点からマイナスになるという評価でありました。こういったことは認められない。そして、形だけの一括交付金に見られるように、地方軽視と言わざるを得ない。そして、2兆円削減といっているが、人件費削減も全くそのようになっていない。そのようなことから、われわれは政府予算に賛成することができないというわけであります。では、わが党ではどうするかということであります。
まず、国債発行額を減額せねばならんということであります。そこは、姿勢を示すということであります。プライマリーバランスを改善するということ、バラマキ政策、雇用空洞化政策からは撤退するということであります。政府の予算項目を全部洗いだして、予算削減できるとこはないかということを行い、削減をしております。そして、予算の重点化「特別枠」の活用、子育て・教育支援であります。子ども手当でありますが、わたしどもはそれをやめる、では元の児童手当に戻るだけかというご指摘をいただくわけでございます。元の児童手当に戻るというよりは拡充し、より政策実行性に資するような予算を提示していくところでございます。
当然のことでございますが、23年度予算から、ペイアズユーゴー原則は適用を致します。新規の政策を行う場合には、これは恒久的な財源を伴わなければならない。そして、社会保障制度の改革、消費税を含む税制の抜本改革、これは年金の国庫負担の3分の1から2分の1へというところも含むわけでございますが、安定した社会保障制度の確立というところを入れております。その他には、行政改革を徹底する。そして、外交・安全保障政策です。昨今の状況は外交・安全保障上極めて憂慮する事態であり、この予算ではとても厳しい。そこで、責任ある外交・安全保障政策ということで、予算を見直しております。
そのようなポイントを網羅したものを、わが党ならこうするというものを、本日政策会議で議論し、承認を頂いたところでございます。明日、シャドウ・キャビネットに諮ります。その後総務会にもお諮りいたしますが、シャドウ・キャビネットで承認が得られれば、総裁から皆様方に発表させていただきます。その他、本日の政策会議では、公債の発行の特例等に関する法律案、所得税法等の一部を改正する法律案を林芳正財金部会長からご説明頂きました。また、平成23年度地方財政計画について、地方税法等の一部を改正する法律案、地方交付税等の一部を改正する法律案、公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について坂本哲志総務部会長代理からご説明頂きました。これらの法案は、予算審議と一体のものでありますので、政策会議ではそれぞれの意見を述べ合うというところにとどめたところであります。最終的には、総裁、幹事長、総務会長も含めた執行部で決定するということで一任を頂いたところでございます。
また、本日の朝、ニュージーランド、クライストチャーチにおきます地震についての会議を開きました。外交部会では、北アフリカ・中東における情勢についても、意見の交換を行ったところでございます。これについては、新聞の報道がほとんど動いておりません。なんら現地の情報が確認できないということであります。政府専用機を飛ばすということでありますが、72時間原則というものがございます。72時間以内に手を打たなければ、生存率は極めて低下するということは広く知られたところでございます。1分1秒を争う時に現地の情報が入っていない、あるいわ政府専用機をもっと早く飛ばせなかったのかという議論がございました。もちろん邦人さえ助かればいいわけではなく、災害にあわれた方すべての救出を考えるべきなのでありますが、政府の対応で改善できるところはなかったのかということを議論したところでございます。以上です。

質疑応答

Q
予算の組み替え動議についてですが、外交・安全保障の見直しという話があったが、具体的にどのような議論があったのか。
A
すでに、外交部会、国防部会でかなり詳しい議論がなされたところでございます。われわれは、防衛予算の縮減傾向には歯止めをかけなければならないと考えております。人員の確保ということは必要であります。昨年度から縮減された防衛費を元に戻すというところが議論されているわけでございます。また、現下の情勢に鑑みまして機動力あるいわ偵察力、そういうものを向上させるためにはNBC、核、バイオ、ケミカルでございますが、NBCの偵察車を増加させるべきであるという議論、あるいわ潜水艦の退役年数を延ばすという話ですが、船が増えても無人艦というわけではいけませんので、相当に熟練した乗員が必要であります。そのような点について予算措置がなされなければ、船だけが増えても、実行性が上がらないということになります。そのような専門的な議論を積み重ねた上で、安全保障政策というのは、リアリズムの世界ですので、そういうものを向上させるべく予算の修正をしたいということであります。
Q
公債特例法、所得税法改正案、地方税法改正案等については執行部の判断ということですが、これらの中で、国民生活への影響が大きいから賛成した方がいいという意見はでなかったのか。
A
これはわが党として確固たる方針でありますが、このような予算であれば、かえって国民生活に打撃を与える、あるいは国の信頼というものを損ねる、財政のサスティナビリティというものを損なう、と考えております。このような予算は執行しないほうがよいと考えているわけでございます。政府がどのように対応するかわからないという段階で、関連法案についてあれこれ議論すべきではない。理屈からいえば、予算に反対ならば、関連法案にも反対ということになります。国民生活が大変だ、だからこんな無茶苦茶な予算でも通すべきだ、または無茶苦茶な法律案を通すべきだということにはならない。この予算の執行に手を貸すことになりますので、まずは政府の対応を見極めるということを考えております。バナナのたたき売りではありませんので、これには賛成、これには反対というような対応をするということにはなっていないというのがわが党の現状でございます。
Q
今週末から政府は開国の意味を広めようと言う事で、「開国フォーラム」というものを開催する。それについての受け止めについて。また、その資料の中で、開国すれば何でもよくなるという表現があることが与党内でも問題になっているが、それでも「開国」に向かうと言う政府の対応に関して、受け止めは。
A
何かに取りつかれたように、開国と叫んでいるが、そもそも今は鎖国なのかということです。日本の農産品の関税は、アメリカ、ヨーロッパと比べた時、アメリカよりは高いがヨーロッパよりは低いということであって、世界の中でも閉ざされた市場であるとは考えておりません。考える、考えないも実際そうでありますが。今、何をもって閉ざされていると考えているのか。それがなくて、開国と絶叫されても困る。そこの認識からして、そもそも間違っていないかと言うことであります。プラスは何なのか、マイナスがゼロということは世の中にはあり得ないのであって、プラスとマイナスを考慮した上で、プラスの方が大きいので、TPPに向けて舵を切る、しからばマイナスについてどのような手当をするかということも含めて、6月に基本方針を決めて、10月に具体的な対策をするということになれば、それは国民に対して正しい情報をインフォメーションすることになっていない。もし、開国フォーラムなるものをやりたいのであるならば、今の状況についての認識を示すべきである。そして、何がプラスで何がマイナスなのかきちんと示すべきである。そして、マイナスがあれば、それをどのような形で補うか、例えば、戸別所得補償を行うというのであれば、全ての農産品の関税がゼロになるのであれば、自給率上昇に資するものだけについて補償を行うという考えを改めなければならない。そうすれば、一体いくらかかるのか、その財源は何かということをきちんと言わなければ、あれもやります、これもやりますで、結局何もできませんでしたという子ども手当の二の舞になりはしないかということであります。今の政府の対応をみていると非常に危ない、民主党特有の癖が全く改まっていないと考えております。
Q
予算の重点化「特別枠」の活用とあるが、具体的にどのようなことが議論されているのか。
A
今日の政策会議では、このことについて具体的な議論はありませんでした。特別枠の活用については、明日シャドウ・キャビネットの了承を得た上で、改めてお話したいと考えますが、われわれとして考えていることは、成長戦略、地域活性化への後押し、そういうものを行う為に予算の重点化を行うと言う事を考えております。まず、公共事業費をバサバサと切りました。22年度予算は、21年度当初から比べれば19%減ということであり、23年度予算は14%削減するということになっております。地域の活性化を活かすためにも、このような削減は行うべきではないと考えます。直接支払いにつきましては、自民党時代に考えていた、農業・農村の多面的機能、これを評価するということであり、単にばらまくということではない。何に対してお金を払うのかという理屈付けをしっかりおこなった日本型直接支払いを行いたいというようなことを考えております。そのようなことを考えた上で、景気対策、成長戦略、地域活性化等々で重点枠というものを使いたいということであります。先ほど申しましたものは重複するところもありますので、精査した上で、これが特別枠の使い道であるというものを改めてお示ししたいということであります。
Q
政府専用機をもっと早く派遣すべきではないかという議論もあったとのことであるが、そうであるとすれば政府の対応のどこに問題があったと考えるのか。また、自民党内からも、地震が起きた後、総理が小沢氏の処分を決める民主党の常任幹事会のため1時間以上も院内にいたということに問題があるのではないかという意見も聞かれるが、政調会長の見解は。
A
政府専用機は千歳基地にあるわけであり、そこに救援物資が集積されているわけではありません。千歳基地からしかるべきところに降り立ち、人員あるいわ救援物資を積み込み、飛び立つということになるわけであります。これは、整備の関係上、千歳においてあるわけでありますが、これは本当に適切なのかということが1つあります。陛下あるいは総理が政府専用機をお使いになっている場合はどうするのだという事に関する対応はきちんと考えておかなければなりません。これは今朝の会議でも議論になりましたが、使えるものとしてはKC767、いわゆる空中給油機でありますが、これを飛ばした方が早いのではないかという議論がありました。政府で議論した結果、KCを飛ばすより、政府専用機を飛ばした方が早いということだそうでありますが、本当にそうかねというところは分かりません。1時間、1分が極めて大切な時に、時間を短縮するべきという議論はあるべきではないでしょうか。物資をどこに集積するか、あるいは人員をいかに迅速に編成し、飛行機に乗せるかということについて、私は今の政府の対応が全然ダメだというつもりはございませんが、さらに短縮できないかということは検討されなければなりません。
また、小沢元代表の処分に関する会議のため院内に長時間おられて対策が遅れたとするならば、これは大変由々しき問題であると考えます。総理がいなくても、これ以上ないという迅速な対応がなされたというのであれば、文句はございません。それが、そうではなかったのではないかということについて、わが党の中で議論があるわけであります。邦人さえよければいいわけではありません。日本の優れた救出技術があれば、現地の能力と相まって、より多くの方々を救出できるとすれば、これでベストだったのだと言い張ることはよくないと考えます。
Q
組み替え動議について、各党への働きかけについてはどのように考えておられるのか。
A
各党にご説明は致します。ただ、各党には各党のお考えがあるのであります。日本共産党では、軍事費を削って福祉にあてろといわれてもとてもじゃないし、みんなの党では、もっと人件費を削れと言われても実現可能性が本当にあるのかということになれば、完全に意見の一致をみることは難しいのではないだろうか。そうすると、かつて連立を組み、信頼関係の構築のある公明党と意見の交換あるいは共通認識の醸成というものを図っていかなければなりません。しかし、他党には他党の考えがあるわけであって、わが党としては、誠心誠意ご説明をするということであります。
Q
財政健全化を無視し暴走する危うい財政運営とあり、財政健全化というものを1つのメッセージにするお考えがあるようだが、自民党は政府案の税収より公債発行額が多いことを批判してきたが、国債発行額の減額というのは大体どの程度なのか。
A
これは、予算委員会の冒頭で、私案として私がお示ししたものでも、国債発行額が税収を上回るというものでございました。もちろん、わが党のかねてからの主張からすれば、税収が国債発行額を上回るものでなければなりません。数字をいじることで、税収の方が国債発行額より多いというものをつくるということは可能でありました。ただ、消費税を含む税制の抜本改革というものが今すぐにはなしえないという現在の中では、どうしても税収の方が下回るということにならざるを得ないと判断をしております。なるべく、国債発行額を抑えるということにはなっておりますが、それが税収を下回るということにはなっておりません。数字については、明日申し上げます。
Q
子ども手当について、元の児童手当に戻ると言うよりは、政策実行性の高い予算にしたいとおっしゃったが、具体的にはどのようなことを考えているのか。また、所得制限を緩和したり、額を増やしていくという事をしていくと、子ども手当と同じようになるのではないかと思うが、そのことについての見解はいかがか。
A
当然、所得制限は設けるものでございます。子ども手当のようにどんなお金持ちの家庭でももらえるという考え方はとっておりません。所得制限を設定することによって生ずる財源を、拡充にあてるということでございます。もうひとつは、現金支給というものの意味を全く否定するわけではございませんが、将来が不安なので子どものために貯蓄するとか、そういう動機に基づく貯蓄を否定するわけではありませんが、いずれにしても貯蓄に回ってしまうということ、あるいは親御さんが子どものためではなく、自らの為に使っちゃったということが無いとは言えない。それよりも、待機児童が多い問題の解消、あるいは、保育士さんの処遇がその果たしておられる仕事に比べて全産業平均の7割ぐらいと低い、直近の数字で290万円強ぐらいであったかと記憶しています。あるいは保育所のスペースの問題も長いこと改定されていない。そのような保育所の拡充を図る。むしろ児童手当の拡充ということもあるが、広くあまねくより質の高い福祉を望んでおられる方々に効果を実感してもらうということ、あるいは現場で崇高な理念に基づき大変な業務をこなされている方々にそれにふさわしい処遇を行う等々、これらを現物と言い切ってしまっていいかという事はあるでしょうが、より多くの方々に恵沢が及ぶ政策があってしかるべきだと考えます。
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