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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成28年3月8日(火)10:32~10:47
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、予算審議は順調に進んでいるがよろしくということであります。
私(谷垣幹事長)からも、高村副総裁と同様のことを申し上げました。また、選挙制度改革については先週、細田幹事長代行らと大島衆議院議長の所へ伺って、党内の議論、党の基本方針について報告した。大島衆議院議長は、各党の話を聞いて、3月中に何らかの結論を出したいというお考えだったということを申しました。それから、10日(木)に熊本県知事選挙の告示でありますが、勝利に向けて万全を期したい。加えて、衆院北海道5区補選も、多くの議員が現地入りしておりますが、今週末12日(土)に江別市で総決起大会が行われます。それを皮切りに、各地区での総決起大会が開催されていくが、必勝態勢をしっかりつくっていこうということを申しました。それから、今週末は党大会でありますが、参議院選挙勝利に向けて一致結束していくことを確認する党大会としたいということを申しました。
佐藤国対委員長からは、本会議日程について、TPP関連法案が提出されるので特別委員会設置について協議していくということでした。
河村議運委員長からも、同様の趣旨のご説明と、加えまして選挙制度改革について、大島衆議院議長が各党から報告をいただいているところであるというお話がありました。
吉田参議院国対委員長からは、参議院予算委員会の日程、本会議の日程について、各委員会が開会するということ、順調に進んでいるがしっかりやっていきたいというお話でありました。
溝手参議院議員会長、伊達参議院幹事長からは、しっかり慎重にやっていきたいということでした。伊達参議院幹事長からは、北海道5区補選についてもしっかりやりたいというお話がありました。
茂木選対委員長からは、参議院選挙での自公協力について今、協議中である。また、13日(日)の党大会後に参議院選挙公認証交付をするというご報告がありました。
稲田政務調査会長からは、閣法の法案審査を今週中に終えるということでした。
山口組織運動本部長からは、平成27年党員数についての報告がありました。党員数は98万7182人ということで、対前年比で約10%、約9万人増えたということです。党員数は3年連続増である。120万党員獲得運動がスタートした平成26年からの2年間で約20万人増となるなど、一定の成果は収めることができたのですが、党勢拡大はまだ道半ばであり、引き続きこの目標の達成に向けて党勢拡大を強力に展開していきたい。各都道府県別の党員数一覧は、この後、掲示をする予定であります。
木村広報本部長からは、わが党の政策を分かりやすく訴えるファックスニュースを作成中である。それから、報道機関の世論調査についての報告と、米・米粉レシピコンテストを開催するというご報告がありました。

以上です。

質疑応答

NHKの瀧川です。党員数について、120万人という目標は達成できなかったわけで、この理由をどう考えるのか、またこの達成に向けて今後、どうしていくのか。これにはペナルティが課されていたと思いますが、これをどういう扱いにしていくのか、お考えをお願いします。
120万党員獲得運動ということでありますが、昨年末では100万を目標としておりましたので、98万7182人というのは、若干届かなかったのですが、毎年増やしているということで、一定の成果はあったということだろうと思います。目標を達成できなかった要因は、例えば職域党員の回復がまだ平成21年の野党転落前の水準にはなかなか回復していないのです。それから、国会議員の目標達成もまだもう少しやっていただく余地が残っているのではないかと思います。それから、ペナルティはどうかというご意見がありまして、これはちょっと今、いろいろまた組織運動本部でも整理をしていただいているのですが、党員の不足分に対する貢献金というのは総務会で決定し党大会でも決めたことですので、この基本方針に変更はありません。ただ、貢献金というのはあくまで手段で、目的はいかなる選挙にも勝利できる足腰をつくるということが一番の目的ですので、その辺を踏まえて今、具体的にどうするかは組織運動本部で練っていただいています。
共同通信の小笠原です。弊社の取材ですと、党員獲得について、新規獲得が0人だった国会議員の方もいらっしゃるということですが、その辺の事実関係はいかがですか。
0人というのはなかったのではないかと思いますが、目標達成していない方があるのは事実ですので、組織運動本部を通じて引き続き党勢拡大を働きかけなければいけないと思います。
日本経済新聞の田島です。TPP関連法案について、本日、閣議決定されて国会に提出されますが、政府はこれまで今国会での成立を目指してきました。ただ、審議日程が窮屈なことから今国会での成立は難しいとの見方もありますが、幹事長はあくまでも今国会での成立を実現すべきだとお考えですか。
当然、それを目指して進んでいくということです。
日本経済新聞の田島です。法案が成立した場合、追加の農業対策など求める声も出てくると思いますが、こうした声に幹事長はどのように答えていくお考えですか。
当面、まず今のまとめたものをきちんと実現できるようにしていくということが一番大事ではないでしょうか。
日本経済新聞の田島です。TPPについては、7月の参議院選挙でどのように位置づけて、どのような形で訴えていくお考えですか。
訴え方はこれからいろいろよく練っていかなければなりませんが、やはりこれだけ大きな自由経済圏が太平洋を挟んでできる、これは極めて大きなチャンスだと思います。すでにいろいろ国会の議論のなかでも言及されておりますが、このことによるメリットというのは非常に大きなものがありまして、例えば海外に進出するときに、知的財産権みたいなものがすぐ侵害されてしまうなどというようなことが取り払われる。やはり地方で優秀な能力を持っている中小企業等が海外に進出しようという場合に非常に大きなツールになるのだろうと思いますね。あとは要するに、これによってある意味でダメージというよりかいろいろな困難が予想されるところにはそれ相当の手も今、打っておりますので、そのことも十分に申し上げていかなければいけないと思います。
朝日新聞の笹川です。保育園に落ちたことに関するブログが話題になっていますが、安倍総理は国会答弁のなかで当初、このブログについて「匿名なので事実かどうか確認できない」とされていましたが、昨日は保育拡充の姿勢というのを強く表明されました。この答弁の移り変わりを見ますと、この問題を政権として深刻に受け止めているのかと思いますが、いかがですか。
ある意味で待機児童の問題というのはどちらかというと大都市特有というか、私の周辺でも、母親が働いているがなかなか保育をどうしようか悩んでいる方が多いので、それに対するしっかりした対策が必要だということは当然だろうと思います。ただ、やはり特にネット上の匿名のものというのは扱い方が難しいですね。私は、その辺の難しさというのは十分意識しておかなければいけないと思います。
朝日新聞の笹川です。一方、そのブログがきっかけになって国会前での抗議活動もありましたが、昨年の平和安全法制を巡るイデオロギー対立とはまた違う抗議だったと思いますが、いかがですか。
最近は、これはむしろ皆さんに教えていただきたいのですが、昔はテレビで報道されるとそれに連動していろいろな市民間の動きが起きてくるということもあったのですね。今、そこがまた、テレビというよりネットとかそういうものによって世論が動き、あるいは当然、我々の世界は、そういう報道などをある意味でどのように使うかという綱引きがあったりする世界ですから、ネットを利用した社会運動のあり方というのもずいぶん出てきて、皆さんのなかには、そう言うと申し訳ないですが、むしろ今までのオーソドックスなメディアがそれに引きずられているというような面もあるのかもしれません。私は、あまりそういう世界の事情をよく分かっておりませんので、あまり立ち入ったことを言うのは差し控えますが、そういう情報手段と世論の喚起の仕方、政治、社会運動のあり方などというのもずいぶん変化をしているなと。それは十分に意識しておかなければいけないと思っておりますが、70歳を過ぎますとなかなか今の動きは十分理解できているかどうか分かりませんので、もうこれ以上多言を弄するのは差し控えたいと思います。
朝日新聞の笹川です。世論が喚起されてこの問題が政権を揺るがすような大きな課題になるというご認識はありますか。
ずっと待機児童対策というのはやってきました。なかなか進んでいかないのは進んでいかない理由もあると思います。例えば、少子化、かなり進んできていることは進んできていると思うのですが、なかなかやはり子供の数が少ない、そうすると継続的な人員配置が必要ですから、そこが難しいなどいろいろがあると思うのですか。それに対してやはり一つ一つ手を打っていくことが必要だと思います。
毎日新聞の佐藤です。参議院選挙に向けた野党の選挙協力について、一部の選挙区では共産党が民主党候補を推薦するという動きも見られますが、こういう動きが参議院選挙の情勢にどのような影響を与えるとお考えでしょうか。
参議院選挙の動向もありますが、やはり日本政治全体にどういう影響を与えるかというと、私はあまり日本政治全体の健全な発展には良い方向だとは思っておりません。これは繰り返し、冷静崩壊後の日本政治がどういう方向を目指して歩んできたかということを申し上げておりますから、そういう私の持論をご存じであれば、私の申し上げていることは繰り返す必要はないだろうと思います。ただ、短期的には意見が違っているものであろうと、集まってくるとそれなりの効果があるだろうと思います。ですから我々もそれに対しては油断することなく臨まなければいけませんが、どっちの方向に進んでいくのかあまり明確な方向性が出せない集団がたくさんできてくるのは、日本政治の健全な発展のためにはマイナスではないかなというのが私の考え方です。
NHKの瀧川です。役員連絡会のなかで選挙制度改革について意見交換があったということですが、いかがですか。
若干、意見交換はありました。いずれにせよ、アダムズ方式というのが十分にまだ国民の前で議論されていないなど、そういうような議論もあったところで、それは確かにそういう面もあるのですね。ただ、どういう形で取りまとめていくかというのは、これからまた細田幹事長代行ともよくご相談をしていかなければいけないと思っています。