ニュースのカテゴリを選択する

記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成27年9月8日(火) 10:30~10:45
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、総裁選がルール通り行われて安倍総裁が再選された。しっかり支えていきたいということでした。
私(谷垣幹事長)からは、まず9月5日(土)に竹内黎一元衆議院議員が逝去された。謹んでご冥福をお祈りしたいというご報告をいたしました。竹内先生は、当選10回、科学技術庁長官、衆議院外務委員長、党経理局長等を歴任されまして、29年8か月の在職年数でございます。準党葬に該当するわけですが、葬儀の日時はまだ決まっておりませんが、準党葬をお受けいただけるかどうか現在ご遺族の意向を確認中でございます。また、参議院で平和安全法制や労働者派遣法の審議がまさに大詰めを迎えている。平和安全法制については修正協議も行われているが、なかなか厳しい状況であると認識していて、ただこの平和安全法制については参議院でしっかり結論を出して成立させられるように政府・与党結束して頑張ろうということを申しました。それから、本日、総裁選が告示されて、野田総裁選挙管理委員長からご報告をいただくということで、これは野田総裁選挙管理委員長からご報告がございました。残り3週間、緊張感を持って臨んでいこうということを申し上げたわけであります。
佐藤国対委員長からは、参議院と連携しながら上げられる法案はしっかり上げていきたいということでした。
吉田参議院国対委員長からは、各委員会の日程等々と努力して重要法案を成立させていきたいというお話がありました。
溝手参議院議員会長、伊達参議院幹事長からは、きちんとやっていくということであります。
茂木選対委員長からは、岩手県議選、酒田市長選の結果について、それから山形市長選についてもしっかり勝ち抜きたいというお話でした。
稲田政務調査会長からは、総裁選はルールに則って行われて、引き続き緊張感を持ってやっていきたいというお話でした。
二階総務会長からは、総裁選も終わって、これから重要法案の成立に向けて頑張っていこうということでした。
野田総裁選挙管理委員長からは、届出が安倍総裁のみであって、安倍総裁で決定というご報告がありました。
付け加えまして私からは、9月30日(水)までが任期ですので、その間に両院議員総会を持たなければならないのですが、参議院の会期末日程等々、もう少し様子を見て具体的な日時を決めたいということを申しました。

以上です。

質疑応答

NHKの瀧川です。総裁選に関して、安倍総裁の再選が今回、無投票で決まったということの意味について幹事長はどのようにお考えかということと、新たに任期に入る安倍総裁に望まれることについてお願いします。
無投票で決まったというのは、やはりいろいろな重要案件を今、国会で審議している最中であり、安倍総理が先頭に立って頑張っておられることもあって、こういう流れが出てきたのだと思うのです。ただ、私としてはいわゆるダブルトラックの場合のことをいろいろ心配しておりまして、ある意味ではこれで会期末の国会処理に全力で当たれるということで、その限りではほっとしているのですが、他方、わが党は大勢の党員、このところ党員増強運動にもかなり力を入れておりまして、党員の方々からは「自分の一票を行使したい」という気持ちも当然、あるだろうと思います。ですから、これから結党60周年の大会等々がございますが、そういう地方党員等々の気持ちというか党の運営に少しでも参画するというか、そういう気持ちにどう応えていくかというようなことも考えていかなければならないのだろうと思います。
2期目の総裁に期待することというのは、まだ任期が始まっていないので少し早すぎるかもしれませんが、これは私が度々申し上げておりますように、平和安全法制というのはこの国会でどうしても仕上げなければなりません。ただ、こういう安全保障関連というのは戦後日本では左右のイデオロギー対立がある意味では際立つ典型的な局面ですので、これを終えた後はやはり国民が共通して追求できるような目標というか、そういうところに焦点を当てていくということが必要ではないか。安倍総理もこのところあちこちで「経済対策等頑張らなければいかん」ということをおっしゃっております。あるいは「三本の矢である程度デフレも乗り越えつつある。それをさらに確実なものにしていきたい」などおっしゃっているのは、そういうお考えを示しておられるのではないかなと思います。
TBSの加納です。総裁の正式な選出の場は両院議員総会になると思いますが、その両院議員総会の日程について、幹事長はどのような点を考慮して決められるお考えでしょうか。
会期末というか重要法案の処理の日程、それから会期末処理が大体どのくらいのタイミングでできるのかということなど、まだ十分見えておりませんので、これだけ大きな案件を処理した国会の会期末というのはいろいろな問題が起きてくることも今までの例から見ていないわけではないのですね。その辺の整理をもう少ししていかなければいけない。まだちょっと確定的には申し上げられる段階ではありません。
時事通信の大沼です。両院議員総会を開く日程は、今の平和安全法制が通った後に設定した方が望ましいとお考えですか。
必ずしも望ましいと言っているわけではなくて、全体がやはり、重要な案件が同じ日に重なってしまうなど、そういうことが必ずしも好ましいことでない場合もありますので、今ちょっとその辺をどう収まっていくのかというのを見ているところです。
テレビ朝日の植村です。総裁選について、先ほど結党60年というお話がありましたが、振り返ってみると、総裁選に多数の方が出られて政策論争を交わして、それが自民党の活力になってきたと言われていますが、今回はそうはならなかったということで、今回の総裁選が自民党に与える影響についてどのようにお考えですか。
これは今、もう少し長い目で見ませんとまだ分からないですね。つまり、選挙というのはある意味で、今おっしゃったように、いろいろな論争を通じて問題点を明らかにしていくプロセスでもありますし、何よりも大事なことは、選挙を戦ってきちんとした結論を得るというのは、政治の上での正当性を与える根拠でもあり得るわけですね。しかし他方、民主主義というのは元々政治権力闘争ですね。実力で持ってやるのを頭数でやろうというと言葉が悪いですが、そういう要素がないわけではありませんね。ですから、やはり選挙というのは熾烈になればそこに非常な対立や軋轢、確執というものも生むことがないわけではありません。ですから、そういうものを含めてどういう影響がありどのようになっていくかというのは、実はなかなかまだ分からないところなのですね。ですから我々としては、選挙をやることのプラスの面、今度は対立候補がなくて、確かに選挙はやったのですが、そういった選挙論争を通じてのプラスの面を今後、どう補っていくのかということは考えなければいけないかもしれませんね。
共同通信の比嘉です。総裁選について今回、無投票になったのですが、その前提として立候補を模索していた野田聖子衆議院議員に推薦人が20人集まらなかったということがあります。この集まらなかった要因や先生方の考えについて幹事長はどのようにお考えですか。
自分でやってみますとなかなか20人集めるというのはなかなか簡単ではないのですね。今のご質問は「なぜ集まらなかったのか」というご質問ですが、「なぜ集まったのか」という逆に問いかけをする必要があるくらい、やはり20人の推薦人を集めるというのはなかなか簡単ではない。今までもそういう困難を体験された方はたくさんいらしたと思います。
共同通信の比嘉です。今回は幹事長がおっしゃるようにダブルトラックになる可能性があって、平和安全法制への影響を重く見た先生方もいたと思いますが、幹事長はその点についてどのようにお感じですか。
そういう考え方をされた方も多かったのだろうと思いますね。一人ひとり聞いたわけではありませんが。
テレビ朝日の植村です。総裁選について、事実上の再選という形になっていますが、国会は終盤戦となっていて、労働者派遣法の審議が参議院の方で本日、採決が予定されているように報じられていましたが、今のところ委員会では採決が提案されていないということで、強行採決もあり得るのではないかという話もあるのですが、今後、総裁選も終わって、国会日程を「決めるときは決める」という方針にガラッと変えていくようなお考えはありますか。
ガラッとではなくて元々「決めるときには決める」と、かねがね申し上げているように、強行でない方がいいに決まっています。しかし強行というのは、皆さん簡単に強行採決とおっしゃるが、採決の強行措置である場合もあり得るのですね。ですから、私どもはやはり、例えば60日ルールの適用についてもいろいろおっしゃる方がありますが、それはやはり参議院できちんと結論を出していただくということで、まずそれが大前提で進めていくのは当然のことだろうと思います。
岩手日報の本波です。先の岩手県議選の結果を受けた評価と、平和安全法制の影響はあったかということについて、お願いします。
私は、知事選の結果がどうなるのか、私どもも非常にある意味では心配をしておりまして、岩手県連もよく頑張ってくれたと思います。復興と同時に平和安全法制というものを論点なのだとおっしゃる向きもあったとかなり思いますが、この結果を見てみますと、論点にしようとしていた方々の、それぞれどういう論点でどのように攻撃・防御しようとするかそれぞれのお立場で違いますが、ここを論点として攻撃の対象とした方の狙いは必ずしも当たらなかったのではないかなと思っております。