ニュースのカテゴリを選択する

記者会見

石破茂幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成26年4月7日(月)17:06~17:20
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

石破 茂幹事長

【安倍晋三総裁発言】

「本日、オーストラリアのアボット首相が初めて国家安全保障会議(NSC)に出席した。極めて有意義な議論が行われた」
明日、衆議院議長のところに伺うことになっているが、「選挙制度改革についても、しっかりやってもらいたい」

【石破茂幹事長発言】

「先程、滋賀県知事選挙、香川県知事選挙の候補者への推薦証交付を行ったところである」

質疑応答

NHKの西井です。みんなの党の渡辺喜美代表が辞任を表明しましたが、幹事長の受け止めと今後どのような説明が必要かご所見をお聞かせください。
代表を辞されたということだけを承っておりまして、その他の詳細は存じ上げません。なぜお辞めになるのかということが、迷惑をかけたとか誤解を招いたということではなくて、なぜお辞めになるのかということが、みんなの党を支持された方々に対する非常に意味のあるメッセージになるのではないかと思いますので、その辺どのようにお述べになったのか、会見の記録を拝読して、またコメントさせていただきたいと思います。
NHKの西井です。これから、みんなの党の中で新たな代表を選ぶことになると思いますが、みんなの党と自民党の関係について、何か影響があると思いますか。
それは新代表の下で、渡辺代表が今まで進めてこられた自民党との連携姿勢が、どのように議論され、みんなの党として方針をお決めになるのか、それを待ちたいと思います。私の印象では、前々回の日曜討論において、例えば集団的自衛権を巡って、浅尾慶一郎幹事長は極めて正確な理解をしておられたと認識しております。政策について、みんなの党で浅尾幹事長がどのような役職を果たされるかわかりませんが、政策についてきちんと吟味をし、みんなの党として、是々非々の立場、是は是として、非は非として行動されることになれば、それは議会政治にとって良いことではないかと思っています。
朝日新聞の三輪です。みんなの党の渡辺代表には、個人的運営について、批判があり、党も分裂しましたが、渡辺代表の党運営については、どのように見ていましたか。
私は、みんなの党の研究をしたわけではありませんが、やはり党運営というのは、党則があり、それに則って執行機関があり、そして、意思決定のシステムがあるということで、もちろん党を作るというのは、どれほど資金的にも、あるいは政策面においても、組織を構築していく面においても大変なことなのだということは、よく承知の上で申し上げたいと思います。それが党としてスタートし、多くの国民の信任を得て、一定の議席を得ているということであれば、それはかつて旧民主党が鳩山さんのいろいろな資金的なバックによってできたが、その色彩が払拭できないままで、民主党が機能しなくなったということが、過去にあったと記憶しています。
その党を作ったいろいろな労苦は、労苦として、多くの有権者の信任を得た以上は、党のシステムとして動くように変わっていかなければいけないものではないでしょうか。
東京新聞の宮尾です。集団的自衛権の行使可能な地域について、今日の安全保障法制整備推進本部では意見が出ませんでしたが、週末のテレビ番組で「地球の裏側まで行くことを完全に排除はしない」と発言されました。高村正彦副総裁は違うことを言っている印象を受けますが、改めて幹事長のご所見をお聞かせください。
それは、生起している事態がどのような事態であるのかということについて、まず着目をしなければならないと思います。
今日、私が申し上げたのは、そのことが拒否的な抑止力を増加させるものなのかどうなのか、ということについて、きちんとした認識がなされなければならないということを申し上げたつもりです。そこにおいて、わが国がどのような場合に行使を可能とするのかということは、一にかかって、それを可能とすることが地域の平和と安定、日本国の独立と平和にプラスになるのかどうなのかという一点が論ぜられるべきものだと思っております。それがそうならない、地域の平和と安定にも、あるいは日本国の独立と平和にも、全くプラスにならないものであると判断されれば、それは除外されるというのは、理屈も当然かと思います。
東京新聞の宮尾です。副総裁とは考え方の違いがあるという認識なのですか。
思っておりません。それは、副総裁も、「地球の裏側まで行くということは考えにくいことである」とおっしゃいました。それは、地域の平和と安定、国際の平和と安全ということを考えた時に、極めて事象としては想定しにくいことです。ですが、そういうところでそういうことが起こらないということを、最初から決めてしまうということが、事態において対応できることになるのか、あるいは拒否的抑止力を発現することにプラスになるのかならないのかという議論がこれから行われるものであって、今、ご指摘のように、私と副総裁の言い方が少し違ったからと言って、これがこれから先の党内の議論というものに影響を与えるものではありません。わが党として、今日も大勢の手が挙がって、時間の関係で全部お聞きできませんでした。これは次回承りたいと思いますが、非常に充実した議論がなされているものであって、「石破がどうだから」、「高村がどうだから」ということではなくて、わが党はそれぞれの議員がそれぞれの意見を述べ、議論をし、それによって意思決定をするものです。党の幹事長や副総裁がこうだからと言って、それで決まるような党運営はしたことがありません。
東京新聞の宮尾です。今日、秋本真利議員の事情聴取についての説明はありましたか。
ありました。これは、渡辺博道副幹事長から、ご本人帯同の上でご説明がありました。
東京新聞の宮尾です。ご本人も見えたということでしょうか。
はい。
東京新聞の宮尾です。どのような報告だったか、お聞かせください。
体調不良で採決に加われなかった、大変に迷惑をかけたという説明がありました。今日はその説明を聞かせていただいたということであって、この対応は後日追って決定致したいと存じます。
北海道新聞の上家です。国家安全保障基本法について、党公約ではそもそも国家安全保障基本法を制定して、集団的自衛権の行使を判断するという考えだったと思います。仮に上位法となる国家安全保障基本法を制定しないまま、例えば自衛隊法などの個別法を改正して、集団的自衛権の行使を可能とした場合に想定される問題点など、幹事長のご所見をお聞かせください。
それは国家安全保障基本法をつくったからこうなる、個別法の対応ではこうなるということで、具体的な結果に差が出ることはありません。どちらも同じ基本的な考え方に則ったものであって、個別法が先にスタートしたからといって、国家安全保障基本法に盛り込むべき理念が蔑ろにされたり、捨象されたりという事態が生ずることは、原理的にあり得ないことです。
読売新聞の工藤です。日豪のEPA交渉について、大筋で合意にまとまりそうだということですが、幹事長のご所見をお聞かせください。
これは具体的な中身について、全て精査したわけではありませんので、論評は具体的には致しかねます。しかし昨日、あるいは一昨日、非常に詰めた、あるいは侃々諤々の議論がなされたと報告を受けております。我々として、主に守るべき焦点は牛肉、自動車であると承知しております。わが方の交渉として、午前中の質問にもお答えをした通りですが、国会決議、あるいはわが党が農産物貿易に対して守るべき理念というものは、きちんと守られたと聞き及んでおります。具体的にそれがどの地域のどのような産品に対してどれぐらいの影響を与え、それがどのようにしてきちんと補填をされる、補填という言い方は正しいかどうかまだ断定はできませんが、それはきちんとわが党に対してご支持していただいた方、あるいはご支持いただけなくても、そのような産業に従事しておられる方々に、ご得心が頂けるものだと認識しております。
朝日新聞の三輪です。役員会で、総理から選挙制度についての発言がありましたが、これは第三者機関の設置に向けて、ちゃんとやってほしいということでしょうか。
そうですね。今まで、そういう審議会というものは、内閣の下に置かれるということはあって、三権分立の建前、建て付けから言って、どうなのかというお話がありましたが、「今度は、議長の下に」と、多くの党は考えているわけであって、それを三権分立というものをよく認識しながら、前に進めてもらいたいというような総理のご意思ではなかったかと聞いております。