平成29年4月11日

数字にはなかなか表せない国民の幸福度や充実度。GDPに変わる新しいモノサシを作ろうとしている新経済指標検討プロジェクトチームは、11日、「さとり世代」の言葉を世に広めた本家本元の原田曜平さん(博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー)を招き、勉強会を開催しました。
原田さんによると、「近頃の若者たちは、長引く不景気とケータイ化により、上の世代が若者だった頃に比べると縮こまったスモールライフを送るようになっている。程度の差はあれ、先進国の若者の多くがこうなっている」とのこと。その上で、若者目線の「幸せ指標」を作るにあたっての、いくつかの興味深い示唆を与えてくれました。
さとり世代は、(1)将来不安を感じていながら、今をエンジョイしていて、そこそこの幸せを求めている。(2)変化よりも長い付き合いに価値を見出している。(3)ママっこ男子が増えている。(4)ジモトやいつもの仲間(イツメン)を好む。(5)憧れよりも、共感や一体感を求める、など。
原田さんが分析するリアルな若者の姿に、PTメンバーは、納得したり、苦笑したりしながら聞き入っていました。質疑応答では、こうした傾向は今後も続くのか、若いスポーツエリートの出現と悟り世代のギャップをどう捉えるべきか、フランスのエリート教育との比較など、活発な議論が行われました。プロジェクトチームでは、近く提言案を取りまとめ、関係閣僚に申し入れを行う予定。
「新経済指標検討プロジェクトチーム」
座 長 林 芳正 参議院議員
事務局長 福田 達夫 衆議院議員