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国会

第192回国会における二階俊博幹事長代表質問

平成28年9月27日

第192回国会における二階俊博幹事長代表質問

私は、自由民主党・無所属の会を代表して、安倍内閣総理大臣の所信表明演説に対し質問いたします。

冒頭、このたびの一連の台風被害に遭われ、不幸にもお亡くなりになられた方々に、心からの哀悼の意を表しますとともに、北海道や岩手などで被害に遭われた人々に、深くお見舞いを申し上げます。

総理は早速14日、北海道の被害現場をご視察され、2日後の16日、閣議において、激甚指定をお決めになりました。河川の氾濫、住宅や農地への浸水、道路の決壊、土砂災害などの状況は誰が見たって激甚なわけですから、はじめから「激甚だ」という判断で積極的に関わっていかなければ、迅速な復旧は実現できません。

内閣府防災がリーダーシップをとり、過去のあらゆるノウハウを駆使し、特例を認めていく。農地、住宅地などのインフラ復旧には査定前着工の活用や査定の簡素化、人手の確保など、スピードを上げなければなりません。特別交付税措置も十分な配慮が必要です。熊本地震の時と同様、特別交付税の枠外に復興基金を作ることや、様々な中小企業補助金の優先的配分、観光支援のための交付金制度、風評被害の未然防止なども、当然考えることが、政治の責任です。
復旧復興に当たる総理のご決意を、最初にお伺いします。

私は8月28日、急遽、北海道の深川市や美瑛町など3カ所に入り、現地の被害状況をつぶさに見てまいりました。一目見て激甚災害とわかる程の状況であり、直ちに党本部に対策本部を設置し、副幹事長の皆さんを北海道と岩手県に派遣しました。以下、派遣団の報告に基づき質問いたします。

北海道の農業再生は日本全体の問題です。表土流出や土砂が堆積した農地の復旧を急がなければ、農作物の安定供給が危険にさらされます。既に都内のスーパーでは玉ねぎやジャガイモなどの価格高騰も見られ、今年の作付けができなければ、来年以降も価格高騰は続く見込みです。鉄道・道路網の寸断で、農作物の輸送コストアップも生じています。農作物の安定供給や輸送コスト高騰対策、営農支援策等について、農林水産大臣のご決意お伺いします。

足寄町特産の長芋やゴボウは共済の対象外でした。その他一部ハウスやポテトチップ工場のじゃがいもなど適用外のものもあり、未曾有の自然災害に共済はどう対応できるのか、農林水産大臣にお伺いします。

来年の春には雪の流結倒壊も予想され、被害がさらに広がり、農地やインフラの原型復旧では来る災害に対処できないとの声もあります。

岩手県は5年半前の東日本大震災からようやく復興し、安定軌道に乗る矢先の被害となりました。5年半もの間に、2度の大きな災害を受けられた岩手県には、東日本大震災同様の手厚い財政支援が必要であります。

岩泉町では、高齢者グループホームで、避難するいとまもなく9名もの尊い人命が失われました。避難は早めにするに越したことはありませんが、「避難準備情報」などの名称や意味が直感的に分かりにくく、緊急性を感じ取れなかったことが指摘されています。
社会福祉施設の早期避難体制や、避難情報の呼称について、早急に改善を図らなければなりません。

サケマスの孵化施設もやられました。北海道では、流木被害で沖合の網も損壊し、4年後の再生産ができるかどうか大変深刻な状況です。こうした漁業支援に、農林水産大臣はどのように取り組むお考えでしょうか。その方針を伺いたいと思います。

東日本大震災から5年が経過し、復興は新たなステージに入りました。岩手・宮城など被災地においては、来春までに約9割の災害公営住宅、約7割の高台移転の事業が完了し、平成30年までには、住まいに関する復興事業が、概ね完了する見込みです。

これからの5年間で必ず復興を成し遂げ、大災害の教訓を決して風化させることなく、新しい東北の展望を開く総仕上げに向け、国が全力をあげて取り組まねばなりません。

一方、東京電力福島第一原子力発電所事故からの復興、原子力事故被災地域の再生については、来年3月までの避難指示解除に向けて道筋がついてきていますが、廃炉問題などは中長期的な対応が必要であり、国が前面に立って福島の再生に取り組んで行くことが不可欠であります。
東北の復興に対する、総理のご決意を改めてお伺いいたします。

災害に「待った」はありません。自然災害は「忘れた頃にやってくる」と言われてきましたが、今は「忘れないうちに次から次へ」とやってきます。従来では考えられないレベルの災害が、考えられなかった地域で起きています。将来の首都直下地震や南海トラフ等の地震の発生も懸念をされています。

こうした自然災害の変化に対し、私たち自民党は、強くしなやかな国づくりのため、国土強靱化に取り組んで参りました。

「コンクリートから人へ」という言葉がありましたが、今や国民の生命を守るためには、国土を強靭化しなければならないことは、日本全体の共通認識になっていると思います。

「三百年に一度の洪水の為にスーパー堤防を作るのか」と批判された方が、野党第一党の大幹部の中におられますが、いまや、三百年に一度の洪水が、明日起きても不思議ではありません。

総理の国土強靱化に対するお考えと、国民的運動への取り組みについて、お伺いします。

昨年12月の国連総会において実に142か国の共同提案国の賛同を得て、「世界津波の日」の決議案が全会一致で採択されました。今年は「世界津波の日」の元年です。国際社会が連帯して自然災害に対峙していくスタートの年としたいと考えています。

この「世界津波の日」を記念する最大のイベントとして、今年は「世界津波の日 高校生サミットin 黒潮」を高知県黒潮町で開催いたします。次世代を担う若者たちが、若き津波大使として、津波による被害や復旧・復興の現実を正しく認識するとともに、世界に向けて何ができるのか、自ら考え議論し、心を通わせていく機会にしたいと考えております。

4年後の東京五輪には、多くの選手や観客がわが国を訪れます。その開催中、万万が一にも首都直下地震が起こったとしても、誰もケガをさせることなく、一人の生命も失わせないことが開催国日本・東京の責任であり、国土強靱化の使命であると考えています。この際、防災先進国である日本から世界に向けて、総理の力強いメッセージを発すべきだと考えます。総理のご意見をお伺いします。

総理も力を入れておられるWAWにおいても、防災における女性のリーダーシップ研修が開催されると聞いております。女性が輝く社会づくりは一億総活躍の根幹です。国土強靭化の面でも、連携を深めることが重要であると考えます。

また、現在、地方公共団体において、地域強靭化計画の策定が進んでおりますが、この取り組みは、地域における安心・安全とコミュニティーの力を高めると同時に、新たな技術や産業の創出等を通じ、地域活性化にもつながってまいります。

このように、国土強靭化は一億総活躍、女性活躍、地方創生ともしっかり連携していかねばなりません。

長年観光の仕事に携わってきた一員として、2020年に訪日外国人4000万人を目指すという目標は大変高いハードルのようでありますが、これ以上チャレンジングな仕事はないと感じています。

インバウンドは成長戦略の柱であり、地方創生の起爆剤です。東京でオリンピック・パラリンピックを楽しんでから地方の温泉に泊まり、おいしい日本食を味わっていただく観光客も増えると予想されます。

地方創生の目玉の一つに、リニア中央新幹線の早期着工と整備新幹線の加速を掲げています。大都市間交通網の整備はもとより、基本計画路線も含め、地方創生に役立つ幹線鉄道ネットワークの構築は忘れてはなりません。

地方創生廻廊とはどういう考え方なのでしょうか。また、去る8月2日に自民党総務会で決定された「未来への投資を実現する経済対策案等に関する付帯要望事項」を、政府はきちんと受け止めるものと考えていますが、国土交通大臣、これら地方の切実な願いに、国土の均衡ある発展の観点からお答え下さい。

観光立国を進めるためには治安対策は欠かせません。海外の方にも、日本が世界で一番安全な国であると認識してもらえるよう、治安関係機関の人的・物的基盤の拡充を更に進める必要があります。

私は先日沖縄を訪問し、クルーズ船の港等を見て参りました。いっぺんに5000人ほどの外国人観光客がクルーズでやってくる。これまでの観光の常識では到底考えられなかったことでありますが、これは嬉しい反面、入国審査の現場は悲鳴をあげているのが実態です。入管、税関機能の向上等、やるべき課題は山積しています。

沖縄は、日本にとってはもとより、私たち自民党にとっても大変重要な位置づけであり、経済面、安全保障面など話し合うべきテーマは山ほどあります。難しい問題もありますので、柔軟に耳を傾けていく必要があります。お互いの心を通わせながら始めていくためにも、今回、自民党内に沖縄担当の副幹事長も任命し、今後沖縄との間で、定期的に意見交換を行っていく予定であります。総理。沖縄にかける意気込みをお伺いします。

TPP協定は、アジア・太平洋地域の十二か国、世界のGDPの約四割、人口八億人という巨大な一つの経済圏を作りだしていくものです。企業や消費者がTPPのもたらす利益を一日も早く享受するためにも、わが国が率先して協定を承認し、早期発効に向けた気運を高めていくことが重要です。

TPPの発効には、米国の承認が不可欠ですが、現職のオバマ大統領は任期中に承認するとの明確な意思を示す一方、民主・共和の両大統領候補は、いずれも否定的な姿勢を示しています。仮に米国から再交渉を求められても、応じるべきではありません。

わが国は農林水産品の関税撤廃の例外について、他の11カ国平均が1.5%にとどまる中、2割近く獲得し、最善の成果を得ましたが、いまだ不安を感じる方々もおり、昨年11月に取りまとめた「TPP関連政策大綱」の中で、攻めの農林水産業への転換や、重要5品目を中心とした、経営安定のためのセーフティネット構築に万全を期すこととしています。

TPPがあるかなしかにかかわらず、夢と希望の持てる農政新時代を実現しなくてはなりません。資材価格の引き下げ、流通・加工の構造改革は不可欠であり、党内では、この秋に成案を得るべく、連日熱心な議論を重ねています。農業団体の皆さんも自発的に努力を重ねています。このような不安や課題に、どのように取り組むのか、総理にお伺いします。

総理の外交は目を見張るものがあります。世界の中心で輝く日本を作る。それを体現したのが伊勢志摩サミットでした。主要国首脳が神宮の凛とした空気に触れる。これ以上にない舞台で大成功を収めました。まず、サミットの成果について総理にお伺いします。

オバマ大統領の広島訪問は歴史的であり、永遠に語り継がれる外交成果であります。日米は戦火を交えた時代もありました。先人の辛い経験のもと、今日の日本の繁栄があります。米国は11月に大統領選を控える変化の年ですが、総理は今後日米関係をどのように強化していくのでしょうか。

私達は唯一の被爆国として、過去を語り継ぎ世界平和に一層貢献していかねばなりません。オバマ大統領の広島訪問を果たした、総理の主導的役割は言葉に尽くせない位重要なことであります。今後、核兵器のない世界の実現に向け、総理は各国にどのような働きかけをしていくのでしょうか。総理のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

総理のパワフルな外交はまだまだ続きました。8月下旬のTICAD、9月に入ってからは日ロ首脳会談、G20、ASEAN関連首脳会議、国連総会、そして歴史的なキューバ訪問。これまで延べ百を超える国・地域を訪れ、国会が始まる直前まで大変な活躍ぶりでありました。一連の会議を通じ、特に、日中、日韓関係改善への手ごたえや世界経済の行方、キューバへの経済支援等について、総理のお考えをお聞かせください。

私は、先般ベトナムとインドネシアを訪問し、各国首脳と会談して参りました。中でもインドネシアでは、日本が中心となり提唱した東アジア・アセアン経済研究センター"ERIA"において、各国のASEAN大使と意見交換し、日本の指導的役割に対する感謝と同時に、今後も地域の発展や格差の縮小と持続的な成長に日本が寄与してもらいたいという強い要望が寄せられました。私から、日本とASEANの連携のため、日本に各国大使をご招待したいと申し出たところ、積極的なお返事を頂きました。総理は、ERIAを通じたASEANとの連携や今後ERIAをどのように活用するお考えでしょうか。

11月にはペルーでAPEC首脳会議、12月には東京で日中韓サミット、プーチン大統領が総理のお地元山口をご訪問されるとのこと。これら会議を前に、特に、暴挙を繰り返す北朝鮮に日中韓でどう連携強化していくのか、また北方領土返還の道筋や日露平和条約締結への総理の意気込みもお伺いします。

北朝鮮は今月、五回目の核実験を強行し、本年二十一発目の弾道ミサイルをわが国の排他的経済水域に落下させる暴挙を行っております。言語道断であり、断じてこれを容認することはできません。昨日、衆参両院本会議において、五度目の核実験に対する抗議決議を、全会一致で採択したところですが、この際、ミサイルの残がいを海から引き上げてくる、調査研究等も積極的に考えるべきであります。

拉致問題も、一昨年に拉致被害者をはじめ全ての日本人の調査をわが国に約束し、特別調査委員会を設置したものの、一度も調査結果報告を行うことなく、本年、委員会の解体を一方的に宣言したことは、極めて遺憾であります。

核・ミサイル・拉致問題の一刻も早い包括的な解決に向けた総理のご所見を伺います。

日本と世界の平和と安定を守るため、昨年取り組んだ平和安全法制の成立から一年経ちました。駆け付け警護や宿営地の共同防衛などの新任務は、現地情勢や部隊の訓練などを良く見極めて行うものと考えますが、総理に改めてご見解を伺います。

私たち国民は、先月の天皇陛下のお言葉を真摯に重く受け止めなければならないと思います。政府におかれては、有識者会議で議論を深め、陛下のお気持ちに沿うような結論を出して頂きたいと思います。

さて、政権発足から3年9か月。政権交代前の薄暗い時代は過去のものとなりました。アベノミクス、地方創生、一億総活躍。数々の政策を果断に実行し、実績を上げて参りました。今国会では「未来へのチャレンジ」が始まります。今や、地方の党員の皆さんをはじめ各級議員も一致団結して、私たち自民党はまさにやる気に満ちています。

わが党は、衆参415人の議員を擁する大政党となりました。お陰様であります。国民の皆様からの期待を一身に頂戴している状況です。自民党は国民政党として、常に目線を低くして、国民の皆様からの期待に応え続けなければなりません。
先の参議院選挙で頂戴した期待を裏切ることのないよう、党員一人ひとりが気を引き締めて、戦わなければなりません。党運営においては、スピード感を持って当たりたいと考えています。

新体制になって初めての国会です。みんなで力を合わせて頑張って参ることを国民の皆様にお誓いし、私の質問を終わります。

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