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メディア短評 葉上太郎(地方自治ジャーナリスト)

不漁を直視する社説が相次ぐ 海洋環境の変化と厳しい現実

不漁に関する社説が目立つ。
秋田県の県魚ハタハタは一時禁漁までして資源を守ったが、昨年の漁獲量(1トン)は「記録が残る1952年以降で最低だった。禁漁直前の91年の71トンを大幅に下回った」と秋田魁新報は述べた。「県の調査で0歳魚は23年に初めて採捕ゼロとなり、24年も続けて取れなかったという」と事態の深刻さに言及し、「家庭で気軽に食べられなくなれば県民のハタハタ離れが進み、食文化も廃れてしまいかねない」と論じた。
日本海側ではスルメイカの不漁も続き、北國新聞は「当分の間、太平洋側の漁に軸足を移し、しのいでいくほかない」と記す。だが、イカ漁の拠点・小木港(石川県能登町)では高齢化も加わって、太平洋側まで漁に行ける中型船が「この数年、1隻2隻と減り、現在7隻になった」と嘆いた。
不漁の原因は何か。同紙は「詳しいことは分かっていない」、秋田魁新報も「資源量の減少だけでなく、地球温暖化による海洋環境の変化などが複雑に絡み合っているとみられる」。つまりは根本的な対策が取れないという事だ。
そうした中、秋田魁新報は...

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