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政策

「国土強靱化で日本を強くしなやかに」
災害に強い国土づくり議論 政策セミナー

2012年01月21日

「国土強靱化で日本を強くしなやかに」<br />災害に強い国土づくり議論 政策セミナー

「国土強靱化で日本を強くしなやかに」と題する政策セミナーでは、災害に強い国土づくりに向け、ハード・ソフト両面からの対策について議論を交わしました。

ハード面の対策として、高橋はるみ北海道知事は、首都圏直下地震に備え、首都圏のバックアップ体制を整備することを提起。続いて、尾﨑正直高知県知事は、東海・東南海・南海地震が想定される太平洋側は高速道路のミッシングリンク(未整備区間)が多数存在するとして、早急なミッシングリンク解消の必要性を訴えました。

一方、武部勤国土強靱化調査会会長代理は、わが国の文化や風土に対する視点から、「日本らしい日本、日本人らしい日本人の復活が、強くてしなやかな国にするためのカギになる」と説きました。

政治評論家の森田実氏は「良い教材がたくさんあるのにこれまできちんと使ってこなかった」と指摘し、安政元年の大地震で、庄屋の浜口梧陵が稲村に火をつけて大津波の襲来を知らせた「稲むらの火」の教訓を紹介しました。

こうした議論を受け、二階俊博同調査会会長は、国土強靱化を具体化するため「国土強靱化基本法案」「ミッシングリンク解消促進法案」を策定する考えを表明。また、今後、地方にも出向き、積極的に耳を傾ける方針を示しました。

会場には、地方議員ら立ち見が出るほどの参加者がつめかけ、質疑では、「国民の心を強靱化しないと日本は強靱化しない」などの活発な意見が出されました。司会は福井照同調査会事務総長が務めました。