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コラム

「国家の覚悟」が問われる領土問題

新藤義孝 党領土に関する特命委員長代理に緊急インタビュー

 8月10日、李明博韓国大統領が竹島に、15日には香港の活動家が尖閣諸島の魚釣島に不法上陸。衆院は24日、抗議決議(別項)を可決した。「領土保全と主権確立は国家成立の基本要素」と語る新藤義孝・党領土に関する特命委員長代理に、政府の対応の問題点や今後の対応策などについて聞いた。

新藤義孝・党領土に関する特命委員長代理

野田政権 誤った外交政策
竹島、尖閣諸島への不法上陸

―――政府の対応で問題点は。

 今回の問題は単発のものではなく、政権交代後、民主党政権が3年間にわたり誤った外交メッセージを発し続けた果てに招いた最悪の事態です。

 韓国はへリポートの改修工事を行うなど竹島への実効支配を強引に進めていますが、鳩山・菅・野田の3総理はこれまで日韓首脳会談で「竹島」という言葉を一度も使わず、具体的な抗議も行ってきませんでした。それは韓国側に「日本の竹島問題に対する抗議は形式的」と受け取られてしまうのです。

 一方、尖閣問題については、2年前の中国漁船衝突事件で、「那覇地検の判断」との名目で船長を釈放し、この時の対応が中国側に「日本は強く出れば屈する」との印象を与えることになりました。

 今回の尖閣不法上陸事件でも、活動家が海保巡視船にレンガを投げつけているのに、不法上陸以外に公務執行妨害など他に罪がないとして、入管法第65条の規定を適用し、わずか2日で強制送還してしまいました。

 活動家たちは「尖閣に上陸し、すしとラーメンを食べ、ビジネスクラスで送ってもらう」などと発言し、それによって日本の領土管理は甘い、事なかれ主義だ、というふうに世界に発信されてしまうのです。

―――わが国はどう対処すべきでしょうか。

 外交部会と領土に関する特命委員会では、竹島も尖閣も事態が発生する直前・直後に連日合同会議を開いて今後の対応を議論し、政府に申し入れを行いました。

 李大統領の竹島上陸と天皇陛下への非礼発言は絶対に許せないもので、断固たる決意のもと、韓国に謝罪と撤回を申し入れなければなりません。竹島問題の国際司法裁判所(ICJ)提訴はもとより、日韓の通貨スワップ協定(※)の更新中止など、対韓外交政策の全面的な見直しが必要です。

 また、尖閣不法上陸事件では、わが党は事実を明らかにするため記録ビデオの公開を求めるとともに、違法行為には厳正な対処をとるよう政府へ働きかけていきます。さらに、事態の再発防止について中国・香港当局に厳重な申し入れを行うとともに、尖閣諸島の警備体制強化を含めあらゆる手立てを講じなくてはなりません。

※通貨スワップ協定
自国の金融危機などに備えるため、各国の中央銀行がお互いに外貨準備を活用して、相手国の通貨を融通しあう取り決め。政府は昨年10月、韓国との融通枠を従来の総額130億ドルから700億ドルへ大幅に引き上げた。

――わが党は領土問題にどう取り組みますか。

 わが党は次期総選挙の政権公約に領土政策として、(1)領土問題を取り扱う組織を内閣府に設置(2)領土に関する歴史研究や、国際広報活動などを行う研究機関を新設(3)国境離島の管理・振興を図る「特定国境離島保全・振興法」、「無人国境離島の管理推進法」(国会提出済み)などの法整備 (4)尖閣諸島の有人化と海の有効利用・国有化(東京都との連携)―を掲げています。

 国家の基本である領土問題に毅然(きぜん)とした姿勢をとれない国は他国から信頼されません。領土問題への対応は「国家の覚悟」が問われているのです。

 来る総選挙では、領土問題に対するわが党の覚悟を示し、政権奪還を実現したいと思います。

李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する衆院決議(抜粋)

 8月10日に李明博韓国大統領が竹島に上陸した。我が国はこのことを強く非難するとともに、竹島の不法占拠を韓国が一刻も早く停止することを強く求める。また、我が国政府は、断固たる決意をもって、韓国政府に対し、毅然とした態度をとり、竹島問題について効果的な政策を立案・実施するべきである。

 さらに、8月14日、天皇陛下の韓国ご訪問について極めて不適切な発言を行った。友好国の国家元首が天皇陛下に対して行う発言として極めて非礼な発言であり、決して容認できないものであり、発言の撤回を求める。

香港の民間活動家らによる尖閣諸島不法上陸に関する衆院決議(抜粋)

 本院は、これらの行為を厳しく糾弾するとともに、厳重に抗議する。

 国内法令に則(のっと)り厳正な対応を行うのは政府の当然の責務である。政府は、違法行為に対し法に則り厳正に対処するとともに、こうした事態が再発しないよう、中国、香港当局に対し厳重な申し入れを行い、更に、尖閣諸島の有効支配を引き続き確たるものとしていくために、警備体制の強化を含め、あらゆる手立てを尽くすべきである。

 我が国は、主張すべきを主張し、措置すべきを措置し、領土・領域の保全を全うし、我が国の国益を、冷徹に、断固として守っていくべきである。

 

機関紙「自由民主」第2523号掲載

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