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総裁記者会見

谷垣禎一総裁 定例記者会見

平成22年11月4日(木)
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

【谷垣禎一総裁発言】

まず、児童虐待ゼロを目指すキャンペーンの展開するためのパンフレットを作りました。これについて申し上げたいと思います。大変痛ましい児童虐待事件が発生しているのは、皆さんご承知の通りでして、今年の1月には、江戸川区で31歳の父親と23歳の母親が自宅で7歳の男の子を意識がなくなるまで暴行して、男の子が亡くなったことがありました。それから、6月には、23歳の母親がマンションに幼い男の子と女の子置き去りにしたまま、2か月放置して、衰弱により死亡させたとい大変痛ましい事件が起きたことはご承知の通りです。これは高齢者の所在不明問題と同様に、家族や地域の絆が弱くなってきた。そういう思いから、この前わが党の女性議員の方々と懇談した時に、わが党としても何らかの対応を考える、行動する必要があるということで、いろいろ議論していただいたわけです。政務調査会に、馳浩衆議院議員を座長とする児童虐待防止チームを設けまして、女性局と一体になって、児童虐待ゼロを目指す運動を展開していくことになりました。本日の会見には、丸川珠代前女性局長、石井みどり女性局長に同席していただいております。我々としては、先程申し上げましたように、家族、地域の絆が綻んでいるという認識と共に、痛ましい事件が起きているわけですが、子育てをしている親の方からの一種の悲鳴のように聞こえる部分もあります。そういう意識でこの運動をしっかり取り組んでまいりたいと考えています。以上が第1点です。
第2点目として、補正予算の対応ですが、現在、政調会で対策規模、財源、中身を軸とした基本的考え方を整理していただいています。これを基にして、具体的にどのように対応していくかということは、これからの議論ですが、それについては、きちっとまとまりましたら皆さんに報告させていただきたいと思っています。
第3点目として、日露関係です。先般、メドベージェフ大統領が国後島を訪問したことがありました。これまで積み重ねてきた日露の交渉の成果を無としかねない、大変看過しがたい訪問でした。極めて遺憾でありますので、政府には毅然とした対応をしていただかなければならない。それは先般の会見でも申し上げました。ASEAN(東南アジア諸国連合)の関連会議には、メドベージェフ大統領、ラブロフ外相等々、ロシア首脳も出席していたわけですが、この時に何故会談を求めて、北方領土問題への懸念を、わが国の菅総理、あるいは前原外務大臣に伝えなかったのか。あらゆる外交ルートを通じで、真剣に事態の打開を図ったのか、政府の対応に多くの問題を感じているところです。このロシアの態度の変化は、前回も申し上げたと思いますが、普天間基地をめぐる迷走、尖閣問題の無責任な対応といった、民主党政権が招いた日本外交の目を覆わんばかりの劣化、脆弱化に起因するものだと思います。民主党政権は、わずか1年の間に、わが国の重要な外交関係である日米、日中、日露を無用に混乱させた。もはやこれ以上、この政権に外交を委ねることはできないという思いを日々強くしています。
それから4点目の国会対応ですが、岡田幹事長が院内で、小沢氏と会談されたことまで聞いています。それがどのような結果であったのか、承知しておりません。しかし、先般の幹事長・書記局長会談で、この小沢氏の問題に関して、岡田幹事長から「今国会の実現に努力したい」との考え、方針が示されました。これは、今までは、小沢氏の判断であるという姿勢が滲み出ていましたが、与党としても、その与党としての責任を果たすために、関与が必要だという認識を岡田幹事長が示されたものと受け止めています。しかし、小沢氏はニコニコ動画に出演されて、国会招致に応じない意向を示したと聞いています。今日も小沢・岡田会談がどのようなものだったのか、よく承知していませんが、もしこれでうまくいかないということであれば、これは菅総理が前面に出て、この問題の解決を図るべきだと考えています。
それから、尖閣諸島における漁船衝突ビデオですが、先般、衆参両院の予算委員会理事会に出されました。編集されたものでは、事実が明らかにされたとは言い難いと考えています。わが党においては、領土に関する特命委員会が申し入れを行っていますが、政府は編集前の映像を全面公開すると同時に、一刻も早く国民、国際社会に事実を知らせるべく努力する必要があると考えています。
以上、いくつか申し上げましたが、尖閣、北方領土、普天間、あまりにも無策、無責任、迷走を重ねるということでありますし、公務員制度改革、朝鮮学校の無償化問題、財源の捻出、税制改革、さらには天下り全廃や、企業団体献金問題を含めまして、民主党政権が打ち出したものは、皆グラグラし、言葉を違えることが続いておりまして、うまくいっているものは、一体なんだろうと問いかけなければならない始末です。ということは、民主党政権の正当性というのは、もはや失われてしまった。今日のわが党の伊吹文明元幹事長の代表質問にもありましたが、小沢元幹事長を立てれば国が滅び、菅総理を立てれば民主主義が崩れるという袋小路に入っているということが言えると思います。私は、これ以上のごまかしは、わが国の損失を重ねるばかり。一刻も早く、解散総選挙を求めていくということです。

質疑応答

Q
一刻も早く解散総選挙を求めていくとのことでしたが、これは是々非々の方針からシフトしていくということですか。
A
基本的に、今のようなことを続けている限り、日本全体の劣化が加速してしまうという思いです。もちろん今は緊急のときですから、本当に国民生活に喫緊の課題である。こういうことになれば、全部それも是々非々でないとは申し上げませんけれども、大局的な判断としては、先ほど申し上げたことになると思います。
Q
民主党政権になって、日本外交が劣化しているとのご発言がありましたが、今月、日本でAPECが開催されます。これに対して懸念などがあればお聞かせください。
A
懸念というのは、根本的な問題に懸念があるわけです。つまり、わが国は日米安保を基軸にして、その上にアジアとの友好関係というだけではなく、いろいろな友好関係を築いていこうという基本的な方針をとってきました。ところが、普天間問題で鳩山政権のときに示されたのは、日米関係の基礎になるものの重要性というものを等閑視するというか、そういうところがあって、その上でアジアに近づいていけば、その足らない部分を補えると言わんばかりのことでしたから、基本的な骨格を欠いています。
また、日本にとって大事なアメリカとの関係、あるいは中国との関係。日本の今までの基本的なスタンスは、米中で問題がある時は日本が間に入る、というのは3カ国の関係で考えたときに、日本の基本的なスタンスだったと思います。ところが現在を見てみると、日中で問題があるときに、アメリカに入ってもらうと言わんばかりの体制になっている。そういうことであれば、米中が無媒介に接近するということも考えられないわけではありません。
やはり、我々が今まで取ってきた方針には、寄ってきたるべき根拠があって、それをあまりにも無思慮にネグレクトされている。そういうことから今度のAPECでも果たしてどういう基本方針で臨まれるかということを議論すればキリがありませんが、そういう基本的な外交の位置付けに、我々は極めて大きな問題意識を持っています。
Q
政府の補正予算について、どのような点で問題があるとお考えですか。
A
今日、石破政調会長が会見でおっしゃったと思います。我々が9月に出した経済対策の基本的な考えを踏まえたうえで、こういうふうに整理をされたわけです。私も基本的にそういうことだと思っています。一番、基本的な経済・財政運営、景気対策にも基本的にその方向性がなければいけない。乗数効果の低いところにバラマキをしても仕方がない。そういった色彩が完全に払しょくできているのもではないという認識に立っています。
その上で、どう行動していくか、どういうふうに対応するかはこれからの議論です。
Q
小沢氏の国会招致について、これがうまくいかなければ菅総理が前面に出てとおっしゃいましたが、その理由についてお考えをお聞かせください。
A
先ほど申し上げたように、公党の幹事長の岡田さんがおっしゃったことは、小沢さんの判断だけに任せるわけにはいかないということだったと私は認識しています。岡田さんがそのために公党間の会議で発言されたことですから、そのための解決にまずは尽力される、努力されるのは当然のことだと思いますし、今日の会談もそのための努力だったと思います。ただ、やはりそれでできないのであれば、今までも私どもも危惧していたのは、なかなか会談がでないのではないか。おできになってかなり進んだのならそれはそれで結構ですが、できないのであれば、当然、党の最高リーダーである菅総理、菅代表がお出になる場面もあってしかるべきだということです。
Q
小沢氏の国会招致に対する、菅総理のこれまでのリーダーシップをどのように受け止めていますか。
A
今まで少なくとも実現してこなかったわけです。実は、菅さんも代表選のときには、かなり明確にいろいろなことを発言されていたと記憶しています。終わったら、少しそういうところが影を潜めた。そのとき、そのときに具合のいいことをおっしゃるだけでは信頼は得られません。ですから、今まで実現していないわけですから、当面、それは岡田さんが努力されるのは当然だと思いますが、さてその流れがどうなっていくかと見て、今のような菅さんのお出ましになる場もあるかもしれないと思っています。
Q
本日、谷垣総裁は中国の唐家元国務委員と会談されますが、どのようなことを話し合われるお考えですか。
A
唐家さんは、一応、今は現職と申しますか、そういう立場を卒業されておられる方ですから、あまり杓子定規なお話ばかりでも仕方がないと思います。結局、この問題で、当面の尖閣の問題の解決だとか、他にも日中間にはレアアースの問題など、いろいろな問題がありますが、一番双方が考えなければならないのは、やや長期に見た場合は、お互いの日本の中では反中的な意識は少しずつ高まっているように思います。中国でも、反日的意識と申しますか、例えば各地でデモが行われるということで高まって来ている。
やはり長い目で見ると、お互いに自国民の感情を無視して、政治ができる、統治ができるわけではありませんし、外交関係を結べるわけではありません。長い目で見て、お互いにどうしたら良いのかということをやはり話していく。それぞれの今現在の問題処理の基本方針とは別に、そういう問題は、日中はどこかで話し合わないといけないと思っています。今日、お時間の関係もありますからどこまで話せるか分かりませんが、私としてはそういう問題意識を持っています。
Q
児童虐待防止キャンペーンについて、親の悲鳴も聞こえてくるような気がすると発言されましたが、貧困問題、格差問題、親が働けないという現状からも、このような虐待が起こる原因になっているのではないかと思いますが、自民党にその観点があるのか、お考えをお聞かせください。
A
単に、この問題を考えると、今の貧困とか、格差とかということだけでは必ずしもないのではないかと思います。貧困と格差ということだけに位置付けて良いのかわかりませんが、私の見聞きした範囲でつくづく感じるのは、親に可愛がってもらった経験がないと、なかなか子供の可愛がり方が、その時、その時可愛いと思っても、何か言うことを聞かないと憎らしくなるということがあるのではないかと思います。やはり親に可愛がってもらった記憶がないと、なかなか子供をうまく可愛がって育てることもできないのではないか。この中には、貧困の問題とか、そういうものが伏在していると思いますし、背景にはないわけではないと思います。
それから今申し上げた、地域、家族の絆というものの弱まりもあると思います。もっと幅広く考えれば、いろいろな問題が考えられるので、例えば、昔はやはり子供が道で遊んでいたことがしょっちゅうあったわけですが、今は子供の数が少なくなったこともあって、そういうところをあまり見られなくなった。道で遊んでいると危ないということもあるかもしれませんが、我々がやってきた街づくりそのものもどうなのか、いきなり問題を広げてしまいますが、多面的に検討していかなければいけないのではないかと思っています。
ただ、一応、この問題に関しては、十数年前に基本的な虐待問題そのものに関して議員立法はできていますが、それが十分に機能しているのかどうか、その点検を始めようというのが我々のキャンペーンの狙いでして、かなり分権化しているところもあるので、我々の地方議員がまずはそれぞれの地方議会でこの問題を十分に点検する、この問題に関してしっかりと質疑を進めていくというようなところから始める必要があるのかなと思っています。
Q
今朝、佐藤勉国対筆頭副委員長が、ニコニコ動画の発言だけでも不正常にしても良いぐらいだと発言されましたが、小沢氏と岡田幹事長の会談の結果によっては、今後、補正予算の審議についてどのような姿勢で臨むのでしょうか。
A
すぐに、これを補正予算と直接結び付けているわけではありません。しかし、全体国会で何を解明し、何をやっていかなければいけないかと全体の枠組みとして、煎じ詰めると今の問題につながってくる可能性も十分あると思っています。しかし、当面すぐ、こうだったらこうだぞということを私どもが言うわけではなくて、まずは国会の中で幹事長・書記局長会談の中で、整理をしたわけですから、その整理をきちっとやっていただかなければならない。ただ、その流れの中で見ると、小沢氏がそのインターネット動画に出演して、あのようなことをおっしゃったのは、かなり逸脱があるのではないかと、民主党としては、どのようにさばいていくのかということを我々は問うていかなければならないと考えています。
Q
小沢氏の意思としては出ないと言っているようなものですが、それでも岡田幹事長の努力を今後見ていくということになると、その間、審議が進んでいくということになると思いますが。
A
皆さん気が早いから、すぐ補正予算進むぞとおっしゃるわけですが、別に進んでいくのは、補正予算だけではありません。こうやっている間に、それこそ外交関係の無策もどんどん進展しているわけです。そういう意味での、我々の言わば焦燥感というのはあります。その焦燥感が先程申し上げた一刻も早く解散というところにつながっているわけでありますが、焦燥感と同時に幅広く見なければいけないということです。つまり、国会の中で問題解明というのは、何も小沢氏の問題ではありません。国民の今の景気や経済に対する思い、そういうものに焦点を当てて、問題を解明していく。できるだけ国会の中でそういう問題解明をよりよくできるのはどうかという観点から、我々としても真剣に対応したいと考えています。
Q
今日の午前中に、TPP参加の即時撤回を求める議連の方から、申し入れがあったと思いますが、今後党として、1つの考えにまとめる考えがあるのか、あるならいつまでにまとめるのか、ご見解をお聞かせください。
A
これは、皆さん割と気が短くて、すぐそういう問いかけをされるのですが、結論が良くても、プロセスが悪かったら、どうにもならないということもあるわけです。まず、その結論も良くないという意見もあると思います。やはり、もしこういうものができた時に、日本だけが外されるのはつらいねという議論も当然、わが党の中にもあります。そうしますと、果たしてプロセスと結論の良し悪しと、プロセスが妥当かという問題と併せて考えなければならないと思いますので、簡単に結論を出して、ああだこうだと言うと、裁きやすくなったと菅総理を喜ばせるかもしれませんが、やはり我々は懐の広さも必要かなと思いつつ、皆さんの意見を伺っているところです。
Q
特にまとめないということですか。
A
すぐそうおっしゃる。そんなことを申しておりません。だけど、あまり単線的な思考でもいけないのかなと。懐広くいろんな意見を見ながら、考えようということです。また、こういうことを言うと、谷垣語はもういらないと、どこかの新聞に書かれてしまうかもしれません。
Q
小沢氏の問題について、2日の与野党幹事長・書記局長会談で、岡田幹事長が「幹事長として責任を持って努力する」と発言されました。今日の小沢・岡田会談でこの責任が果たされたとお考えですか。また、会談の中では、「本国会中に実現すると受け止めているのか」との質問に対し、岡田幹事長は野党から言われて「期限を切ることはできないが、責任を持って努力する」とおっしゃいましたが、この努力をどのように受け止めていますか。
A
今日の会談の結論がまだわからないので、今のご質問に答えるのはまだ難しいです。やはり、マックス・ウェーバーではありませんが、我々の行動は、我々の負わなければならない倫理は、真実の倫理ではなくて、結果責任が問われるということだと思います。主観的には良いことを考えて、努力したけれど、個人と個人の関係では、「まあ仕方ないよ、君も頑張ったんだから」ということがありますが、政治の世界では、なかなかそういう議論だけでは行きにくいと思います。
Q
国対の会見では、民主党から財政健全化責任法に対して、前向きな声が聞こえてくるとの話がありましたが、それにどのくらい期待されますか。法案賛成を条件に、ある程度民主党と何か協力関係を築くお考えはありますか。
A
これはまだ何とも言えませんが、財政健全化責任法をきちっと協力して、あの法律に書かれていることを誠実に対応されるのであれば、これはかなり大きなことだと思います。当然のことながら、そうなると、この問題に関しては、協力して一緒に議論していくとい事を考えなければならなくなってくるということです。
Q
シャドウ・キャビネットについて、明日にも政権交代ができる体制を整えているとのことですが、農林水産担当が、農林と水産で分かれています。もし、閣僚を決めるとなると、どちらが大臣になるのですか。
A
そこまでは、まだ考えておりません。農林と水産を1つの役所にまとめていますが、かなり問題として、必ずしも共通と言えないところもありますので、ああいう形できめ細かくやろうとしました。ただ制度を変えない限り、農林水産大臣は複数置くことができませんので、その時になったら考えますが、今はそれぞれの分野で最善の策を考えて、努力していただきたいということに尽きます。それ以上のことは、まだお答えに窮するということです。
Q
児童虐待防止法が各自治体で有効に運用されているか、自民党の地方議員が総点検すると書いてありますが、その後、調査結果を公表する予定、その時期などは出ていますか。
A
まだ公表するタイミングとかを考えているわけではありませんが、やはり法律は作ったけれども、必ずしも十分に動いていない面もあります。法律そのものにも、十分現実に対応できていないところがあるのかもしれません。そういうことを点検していこうということです。それができたら、何らかの形で法改正を準備していくことになると思いますが、今の段階でそこまでまとめているわけではありません。
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