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公開憲法フォーラム 石破総裁あいさつ(要旨)
2025年5月3日

憲法が施行されて本日で78年。国民主権、基本的人権の尊重、平和主義、この基本的理念は、民主主義、平和主義国家としての歩みの礎として大きな役割を果たしてきた。他方、昭和22年に施行以来、社会、国民意識の変化、わが国を取り巻く国際情勢の変動を経てもなお、一度も改正されることがないまま今日に至っている。
憲法はその国の最上位法であり、ある意味、その国の姿を現すものである。現状にそぐわない部分、あるいはより良く変えていかねばならない部分、そういうものがあるのではないか。果断に見直しを行い、議論し、主権者である国民の判断に委ねることが必要である。
わが党の憲法改正実現本部の役員が欧州議会憲法問題委員会の訪日議員団と意見交換を行った際に、憲法改正が一度もないというのは、本当に正当性は失われないのか、新しい時代、新しい世代と乖離をしていないのか、といった指摘があったと聞いている。
わが党は立党以来、憲法改正を掲げてきた。国民の皆さま方に問うテーマとして、「自衛隊の明記」「緊急事態対応」「合区解消・地方公共団体」「教育充実」を掲げている。今年2月に決定した党運動方針では、「各会派と連携し、緊急事態対応や自衛隊の明記などに関する条文案の起草、国会による発議、国民投票での過半数の賛成に力を注いでいく」とした。憲法改正は政治が、そしてわが党が積極的に国民の皆さま方に働き掛けていくことが大事だ。古屋本部長の下、全国各地で対話集会を開き、機運の醸成に向けて取り組んでいる。
今、わが国を取り巻く安全保障環境はかつてないほど厳しいものがある。人口減少、地方の衰退は歯止めがかからない。首都直下地震や南海トラフ地震、いつ何が起きてもおかしくない状況だ。緊急事態対応、自衛隊の明記を最優先に取り組んでいきたいと考える。