
- 開催
- 2020年10月23日
- 講 師:
- 小此木 政夫 慶應義塾大学名誉教授
- テーマ:
- 「日韓基本条約締結の経緯」
10月23日(金)、中央政治大学院主催「2020まなびとスコラ・オープン講座 日本の近現代史から学ぶ憲法 『まなびと夜間塾』」の第16回講座を行いました。講師には、小此木政夫慶應義塾大学名誉教授をお招きし、「日韓基本条約締結の経緯」と題してご講演いただきました。
小此木先生は、「戦前は朝鮮半島は日本の領土であった。そして1965年に『日韓基本条約』を締結して国交が回復されたことはよく知られている。では1945年の日本の敗戦から1965年の条約締結までの20年間はどうだったのか?と聞くとあまり知られていない」と述べ、前提となる問題提起をされました。そして、「冷戦の激化と朝鮮戦争を経て、日本は1951年にサンフランシスコ講和条約を結び、独立主権を回復したが、そこから14年の歳月をかけて日韓両国の努力により締結された条約だ」と、条約締結の経緯を説明されました。
また、条約の中身について「日韓両国は、植民地支配の過去を法律的に生産し、関係を正常化した。条約には基本文書以外にも、財産・請求権、経済協力、漁業、在日韓国人の法的地位、文化財の引き渡し、紛争解決に関するものから構成される。しかし、経済協力にしても使途などは韓国側は勝手に近代化に投資をするなど、両国ともに自国に有利な解釈の余地を残すなど、問題をはらんでいた」と解説されました。
中谷学院長をはじめとする参加者からは、「賠償金の使途について、徴用工への賠償金に当てられなかったことを初めて知った」「今の日韓は冷え切っているがそれはなぜか?」「明治以降、韓国から利益を享受したことはあるのか?」などの積極的な意見が出されるなど、闊達な議論となりました。
詳しくは下記動画をご覧ください。
https://youtu.be/ZPuCgmQSXZk
講演録は下記をご覧ください。
2020.10.23 第16回「まなびと夜間塾」小此木政夫先生.pdf


