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まなびとプロジェクト

第60回まなびとプロジェクト(講師:阿達雅志参議院議員)を開催しました

投稿日:2015.12.15

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第60回まなびとプロジェクト(講師:阿達雅志参議院議員)を開催しました
第60回まなびとプロジェクト(講師:阿達雅志参議院議員)を開催しました

第60回まなびとプロジェクト(講師:阿達雅志参議院議員)を開催しました
第60回まなびとプロジェクト(講師:阿達雅志参議院議員)を開催しました

開催日:平成27年12月4日
講 師:阿達雅志 参議院議員
テーマ:「パラダイム・シフトする世界と日本の政治・経済」
対 象:中堅・若手による政策勉強会の皆様

 12月4日(金)、第60回「まなびとプロジェクト−異業種勉強会との交流」を開催しました。今回は、若手・中堅による政策勉強会の皆様を対象に党中央政治大学院副学院長を務める阿達雅志参議院議員を講師に「パラダイム・シフトする世界と日本の政治・経済」と題して講演を頂き、その後、意見交換を行いました。
 冒頭、阿達議員からは、「西暦2000年までの世界観では説明のつかない事象がその後、15年間の間で生じている。1つは、2001年9月11日に起きたニューヨークの『同時多発テロ』。2つ目は『リーマンショック』。3つ目は『福島第1原発の事故』だ。私はこの3つの出来事が、それまでの価値観では全く説明のつかない世界的規模で発生し、その後の世界の混乱を今でも招いていると言うことから、まさに『パラダイムシフト』ではないかと思う。
 ニューヨークでの同時多発テロは、攻撃そのものも旅客機がビルに突っ込むと言う衝撃的なものだが、冷戦終結後の唯一の超大国たるアメリカの力が、想像以上に脆弱だと言うことを示している。また、戦争は本来、国家と国家の争いだった考え方が、超大国といえどもテロリストに翻弄され、完全な解決の糸口さえ見いだせない状況を招いてしまった。その後のテロは全世界に伝播していて、米国のみならず、全世界共通の問題と混乱を今なおもたらしている。
 2つ目のリーマンショックだが、2008年9月に起きたが、結果として50兆ドルともいわれる金融資産が消えてしまったと言われる。本来、グローバル化と言われて世界の金融を米国がリードしてきたが、金融商品があまりにも複雑化し、そのごく一部に投機性を伴うものも混在していたが、結果としてサブブライムローンなるものの問題が顕在化して世界規模で金融混乱が生じた。しかし、これは今後も生じる危険を常にはらんでいる。それ以前の金融恐慌は、1929年にニューヨークでの株価暴落に始まったが、この時も、第1次大戦で唯一、戦禍を免れ工業製品を欧州に売って儲けていた後の在庫が余ったため、そして過剰な投資が行われその回収のために動いた企業によって生じた恐慌だ。それを何とかしなければとの思いから、世界はブロック経済化し第2次世界対戦へとつながったのだと思う。従って、あまりにも複雑化しすぎた金融システムが、将来再び、混乱を起こさないと言う保証はない。それほど不透明にもかかわらず、動いているカネは想像を絶するほどの巨額なカネが動いている。
 3つ目は、戦後の世界経済は、大量生産と大量消費に裏打ちされ、それがGDPはじめ国家の経済の指標の前提となっている。そうした経済を支える根幹はエネルギー問題だ。資源のない日本で、使用済み核燃料の議論を置いておいたとしても、原発はクリーンで夢の資源だと言い続けて、巨大な電力を維持するための強大で安全な装置のはずだった。しかし、3.11の震災により、地震の本来の影響ではなく津波。そして安全のはずの原発が停電して核燃料が溶け落ちてあの一連の事故が、しかも国民がライブでテレビを見ている目の前で起きてしまった。この衝撃は、原発の安全性だけではなく、今後の経済は、従来の通り、大量生産・大量消費を維持することができるのかを突き付けている問題だと思う。」と述べられました。更には、隣国の中国が抱えている在庫超過の問題や本来の国力はなんなのか等、闊達な議論が行われました。

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