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地方政治学校

「愛知政治大学院」が開催されました

投稿日:2016.02.16

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「愛知政治大学院」が開催されました
「愛知政治大学院」が開催されました

開催日:平成28年1月16日
講 師:河野太郎 国務大臣
テーマ:「時局講演」

 1月16日(土曜日)、愛知政治大学院第14期1月講座が開催されました。
●専門政治コース・一般コース
 第一限目の講師として国務大臣、第75代国家公安委員長、行政改革担当、国家公務員制度担当、内閣府特命担当大臣(規制改革、防災、消費者及び食品安全)である、衆議院議員 河野太郎先生を迎えして「行政改革の現状」に関して講義をして頂きました。
河野先生は「事業仕分けの元祖」として、無駄撲滅を前面に掲げて行政改革に早くから取り組まれていた経験と実績を持たれており、その積極的な活動は高く評価され、野党側からも一目置かれる存在であると言えます。
現在自民党政権下で行われている「行政事業レビュー」は2009年に自民党の「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」により「政策棚卸し」と称して初めて実施されたものの流れを汲むものであると言えます。その後、これは民主党政権下で「事業仕分け」として脚光を浴びるようになり、わが党による政権奪還後も安倍政権下においてさらに発展し、「行政改革推進会議」設置とともに、各府省が事業の予算執行状況を自ら点検する「行政事業レビュー(見直し)」として行われるようになりました。
一般に「事業仕分け」というと自民党政権から民主党政権下に変わった際に「自民党政権時代からの事業に対し民主党議員が無駄と判断した事業に対し鋭くメスを入れ廃止を連発する」というような様子がマスコミでも連日放送され、注目を集めたことはいまだに記憶に新しいものだと思われます。しかし実際には国会議員で初めて事業仕分けに取り組んだのは自民党の河野先生とそのチームであり、その後の改革の流れを築くのにも河野先生の努力があったことは忘れてはならないものです。それ故、今回の河野先生の入閣は安倍総理の改革路線に対する強い決意の表れであり、同時に総理の先生に対する期待の強さが伺われます。
今回の講演において現状の「行政事業レビュー」に関して実例を挙げながらわかりやすく詳説して頂きました。
第二次安倍政権になり、アベノミクスの効果により税収も今年度は60兆円に戻って来ました。しかしそういう状況にはあるものの「社会保障費」が依然続伸している状況は変わりません。そのため、他の予算は殆ど伸ばせないのが現状であるため、行政改革担当として従来から無駄が多いと言われている公務員の定数削減に着手され、特に外務省や警察の制度を含んだ見直しに着手されたということでした。
ただ、そうは言っても本年度の伊勢サミットや世界規模のテロに対する備えが必要となってくるため公安関係の要員を大きく減らすことは困難であり、また観光客をはじめとする多くの外国人の入国管理に関する外務省の職員の削減も困難な状況になっているのが現状です。そのため業務内容を精査し、内部の人員配置で人員が不足する部署の対応をさせるとともに、外務省職員の新規採用に当たっては英語のTOEFL100点以上を持っている人間に限るという条件を提示し、有能な人材を選抜して必要最小限の人員を確保するように決められたそうです。さらに、在外施設である大使館のコンパククト化にも着手し、今までのミニマム公館から更に職員の数を減らした公館を作るようにする等、少しでも無駄をなくす努力をされている状況をわかりやすく説明して頂きました。
また、世間で問題となったオリンピック・パラリンピック関連予算についても実際に内容を精査するといまだに事務局費や関連予算と称して、本来の目的との関連が疑われるようなものも見受けられる状況がある。そのため、今後も引き続き無駄と判断されるものはどんどんと指摘し、さらには民間で実施したほうが効率の良いものはそのように指導を続けてゆかれるとのことでした。
 最後に院生に対しては、政治を志すのも大切だが目的意識、例えば地域を良くするなどのしっかりした目標を持って活動して欲しいと述べられました。そして一番大切なことは「議員になることを目標にするのではなく、自分の目標達成の手段の一つとして議員を目指してほしい」と心のこもった温かいメッセージを頂きました。

●専門政治コース
 第二限目の講師として愛知政治大学院出身・在籍の新人地方議員との対話を開催いたしました。
 当政治大学院は開講以来、多くの人材を輩出してきました。特に現役議員として活躍されている出身議員はこの大学院に通うことにより政治の世界へ踏み出して行くきっかけを作られた方が少なくありません。今回はその中でも昨年の統一地方選で見事初当選した「初々しい議員、19名」のうち12名の方々に参加いただき、主に政治専門コースに在籍する院生との対話をして頂きました。
 形式としては各グループに分かれて議員と院生の対話形式で行われました。そのため各グループにおいて政策から選挙戦の実体験など、様々なやり取りが繰り広げられとても有意義な場が持てたと思われます。今回の講義に参加した院生の中には「次は自分が」と決意を新たにした方も少なくなかったように思われます。

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