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記者会見

谷垣禎一総裁ぶら下がり会見

平成23年3月30日(水)
於:党本部4階エレベーターホール

質疑応答

Q
ルース駐日アメリカ大使と会談されていましたが、どのようなお話をされたのですか。
A
アメリカ大使館に行きまして、ルース大使にお目にかかってまいりました。ルース大使を訪問したのは、災害が起こって、アメリカから手厚いサポートを頂いている。アメリカ政府、ならびに国民のサポートを頂いているので、そのお礼を申し上げたいと思って、まいりました。
ルース大使ご夫妻も23日には石巻市を慰問していただきましたし、米軍も原子力関係の専門家にも助けていただいています。いろいろな面でのサポートのオファーを頂いているわけです。そういうことのお礼を申し上げました。大使からは、この度の災害への大変手厚いお見舞いの言葉をいただきました。日本人は必ず立ち直れるだろうとの励ましもいただきました。私が申し上げた第1は、アメリカのサポートに対するお礼です。
2番目は、日米安保の重要性と言いますか、今回で日本国民が同盟国としてアメリカを非常に信頼すべきパートナーとして感じているんだと。特に、これから日本は復興に全力を挙げなければならないわけです。そういうことになると、ある意味では日本の対外的なプレゼンスというものが少し、どうしても国内にリソースを集中することになるので、対外的なプレゼンスという意味ではおろそかになる危険がある。そういうときにパートナーであるアメリカ、同盟国であるアメリカのプレゼンスが大事だと思っているということ。
特に、これから日本はもう1回、エネルギー政策をどうしていくかということが、日本自身の問題としても非常に大きな問題ですが、このことは世界のエネルギー政策に無関係というわけにはいかないだろうと思います。そうすると、例えば東シナ海のガス田、また南シナ海の油田の問題がどうなるか。要するにアジアのパワーバランスの問題が非常に動いてくる可能性がある。そういうときに、日米安保というものは非常に大事である。もちろん普天間問題、政権交代であまりうまくない動きになっていますが、そういう状況を踏まえて、我々は努力しないといけない。アメリカのそういう意味でのプレゼンスに、我々は非常に期待しているというようなことを申し上げてきました。
Q
大使からは、政府の震災対応個別の評価、懸念は示されましたか。
A
それは特にありません。日本政府はよく頑張っている。日本国民の勇気と言いますか、そういうものにも、感動したということでした。
Q
総裁から「日本国民が同盟国としてアメリカを非常に信頼すべきパートナーとして感じているのではないか」と、日米同盟の重要性を伝えたということは、民主党政権との違いを強調したかったのでしょうか。
A
特にそういうことではありません。確かに政権交代以来、普天間問題等が進展していないということがありますが、今の災害を受けて、この地域の平和、あるいはバランスという点から考えると、ますます日米安保というものが大事になっている。そういう私どもの認識と、日米安保というものに対する感謝、そういう気持ちを伝えたかったということです。
Q
普天間基地に関してのやり取りの詳細をお聞かせください。
A
それはそんなに長い議論をしたわけではありません。こういうもう1回、アメリカというものが日本の同盟のパートナーとしていかに大事かということを、国民が再認識した機会でもあると。そういう認識を踏まえて大きな問題等も、しっかりと方向を出していかなければいけないと、これは私が申し上げたことです。
Q
大使に対して、いろいろな面でのサポートについてオファーを頂いているとのことですが、今後のアメリカから支援できる内容についてのお話があったのですか。
A
大統領も同盟国として、あらゆる意味の援助を惜しまないとの方針がしっかりと出ているので、自分たちはそれでやるということでした。
Q
森喜朗元総理との会談で、与野党の復興に対する協力の関係に対しては、どのような助言があったのですか。
A
協力の関係ということで特にご助言を頂いたというよりも、やはり災害復興の面でどういうことを自民党としてやるべきかという面が中心でした。やはり我々には、相当手練(てだれ)がたくさんいるので、役所だけだとなかなか考えつかない点とか、飛び越えにくい点があるなと。あまり役所の内情を知りすぎるとなかなかできない点もあるんだよなと。小里貞利先生は、そういうところは蛮勇をふるう方だったから、あのような手練が自民党には、今でもたくさんいるんだから、うまく活用してやれとか。あるいは、少し大風呂敷でもみんながこれで行けるぞということを打ち出せとか、そういうことです。
Q
与野党の関係についてのアドバイス、言及はあったのでしょうか。
A
特にこの点で、そういうわけではありません。
Q
政府与党は、子ども手当法案の本体の取り下げを決めたようですが、これを政府与党からのどういうメッセージとして、自民党は受けとめていますか。
A
これは現実に、復興財源、災害復旧をやっていく財源は膨大になりますから、実態としてそういうことをやっているゆとりはないということだと思います。それならば、つなぎ法案を出す時に、そこをはっきりさせれば良かったと思いますが、そういうことではないでしょうか。
Q
与党の強引な国会運営が目立ちましたが、もう少し野党と話し合うような態度の変化は見られましたか。
A
それは本当にそういうことなのか、確かめながら行かなければいけないと思います。