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国会

第201回国会における二階俊博幹事長代表質問

2020年1月22日

二階俊博幹事長

自由民主党の二階俊博です。
私は、自由民主党・無所属の会を代表して、安倍晋三内閣総理大臣に質問致します。

まず一昨年、昨年と立て続けに発生した風水害によりお亡くなりになられた多くの方々に、心からのお悔やみを申し上げます。
また、被災された皆様に深甚なるお見舞いを申し上げたいと思います。

東日本大震災で被災され、未だに御不便なお住まいを続けておられる約7,000名の皆様にも、我々は決して皆様の御不自由な生活のことを忘れていないと、ここで申し上げておきたいと思います。

私たちは、復旧・復興の手を決して緩めないことを、改めてお誓い申し上げ、質問に入ります。

「我々は一人の生命も自然災害では失わない」
という強い決意をもって「国土強靭化国民運動」をはじめました。2011年の10月のことでした。

事前の防災・減災のための予算はゼロからのスタートでしたが、9年目を迎えた今、令和2年度予算案では4兆円を超える規模にまでもってくることができました。
平成30年12月には、3ヶ年で講ずべき緊急対策として、事業費七兆円、国費3.5兆円もの予算を、獲得することができました。
昨年策定された「新たな経済対策」に基づく令和元年度補正予算案まで加えますと、実に、事業費約10兆円、国費約5兆円もの規模になります。

それでも、まだまだ公共資本の整備は追いついていません。自然災害の脅威から身を守るためには、このスピードを加速させ、今できることは全てやりつくすという覚悟で、予算・組織・定員・体制を作ることが必要です。
これは多くの国民の切なる願いでもあります。

令和2年度までは臨時特別の措置が取られていますが、令和3年度以降も手を緩めることなく、しっかりとした予算措置を行うよう、政府には強く要望しておきたいと思います。安倍総理の答弁を求めます。

地球規模の気候変動に伴い、近頃は降雨量が増加し、海面水位が上昇し、水災害が頻発化・激甚化しています。一昨年、昨年の水害をみても、その影響は明らかであります。
防災・減災、国土強靭化のためには、必要な事業を明記した「中長期的な見通し」を作ることがまず必要です。
また、ハード対策だけではなく、ソフト対策も必要です。
国によるリスクマネジメントと、国と国民とのリスクコミュニケーションの徹底が急務です。

このように、国土強靭化の地平線を見据えた政策の充実が焦眉の急であると考えますが、安倍総理ご自身のお考えをお示し下さい。

日本は災害頻発国です。
いついかなる災害がどこで起こるかわかりません。
そのためにも、自分だけは大丈夫・安心という過信をすることなく、日頃から万全の備えをしておくことが肝要です。「安心は安全の敵だ」という基本を徹底することも大事です。
私たちは、これからも気を緩めることなく国土強靭化を、強力に推進してまいります。

国土強靭化は世界にも広がりを見せています。

2015年12月の国連総会で、実に192ヵ国の賛成で11月5日を世界津波の日に制定することができました。そして翌年から世界各国の高校生と共に、津波の脅威とその対策を学ぶ「世界津波の日高校生サミット」が始まり、今年で5回目を迎えます。

過去の開催では、開催地にちなみ、沖縄では「ゆいまーるの心」を、北海道ではアイヌ語の「イランカラプテの心」を大会のキーコンセプトにすえました。
我々は、全ての人の心と、大自然に寄り添いながら、力をあわせて生き抜いていかなければならないという決意を表現したものです。

何よりも命が大事、そして、寄り添い、助け合い、絆を深め合う心が大事という気持ちからです。
上から目線の思いやりではなく、思いあわせの哲学こそ、国土強靭化哲学の真髄であり、この哲学を世界に拡げて行きたいと考えているところです。
国土強靭化への想いについて、武田国土強靭化担当大臣に伺います。

昨年の、天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典において、天皇陛下に捧げられた楽曲の題名が、「RAY OF WATER」だったのは誠に象徴的でありました。国土強靭化でも世界の水問題にとりくんでいます。

2017年7月20日には、国連本部において、当時の皇太子殿下のビデオでの御講演をいただいた上で、私は、「水の未来」についてスピーチを行いました。
水は、生命の基本であり、SDGSの基本的なゴールになっています。世界の水問題は日本がリードして解決を図るべきだと思います。

天皇陛下になられても水に関する御研究は続けられると伺っています。日本人として水の未来戦略を確立することこそ、令和の新時代における我々の責務だと思います。
安倍総理の世界の水問題への対応方針を伺います。

昨年10月の消費税8%から10%への引き上げは、日本の行財政にとって、また全世代型社会保障の安定性にとって、確固たる基盤が築けたという意味で大変意義深いものでありました。政策の実現をもたらしたのは、言うまでも無く、政治の安定であります。

今後とも政府与党一体となって、この安定がいささかもゆらぐことのないよう、粉骨砕身の努力をしてまいりたいと思います。

一方、消費税アップの弊害、さらには東京オリンピック・パラリンピック後の景気後退を懸念する声も無いとは言えません。
この点について、私はかねてより、10兆円を上回る大規模な財政出動が必要であると申し上げてきましたが、昨年末、財政措置13.2兆円、事業規模26兆円の総合的な経済対策として取りまとめることができました。
この対策は、海外経済の下方リスクも含めて、「先手先手を取る」という考え方に立ち、その実現のための諸施策を、本年度の補正予算案、来年度の当初予算案に盛り込み、今後の経済運営に万全を期するものであります。
足元の日本の経済の評価と、先般の総合経済対策の狙いについて、安倍総理の御見解をお伺いします。

本年1月19日に、日米安保条約署名から六十年を迎えました。この節目の年に、安倍総理が内閣総理大臣でおられることに、歴史の偶然と必然を感じるものであります。

旧安保条約は、日本がアメリカに対して基地を提供する一方、アメリカには日本を守る義務がない「片務的」なものでありましたが、当時の岸信介総理は、日米を独立・対等な主権国家の関係にするべく、政治家としての信念にのっとって、アメリカに日本の防衛義務を課す「双務的」な条約に改定しようとしたのでした。
しかし、この岸総理の信念は、必ずしも当時の多くの国民には理解されたとは言えませんでした。
しかし、このときの日米安保条約改定が、平和国家としての我が国の発展と繁栄に結実したことは、当時の岸総理の信念がいかに正しかったかを見事に裏付けております。

このことは、たとえ、その時々の国民に、すぐには理解されづらいような政策であっても、真に日本国に必要な政策と信ずるものについては、その一歩先を見据え、信念を持って困難を乗り越え実現していくことこそ、真の政治家の責務であるということを見事に示していると思います。

現代は、ポピュリズムの時代と言われます。
むしろ、このような時代であるからこそ、60年前の岸総理の政治家としての行動は、現在の我々にとっての羅針盤となりうるものではないでしょうか。
このような「政治家のありよう」、あるいは「政治の果たすべき役割」について、安倍総理のご所見を伺います。

日本国憲法の、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という基本原理は国民の中に定着し、揺るぎないものとなっております。
その憲法の改正原案を策定し、議論をし、国民に発議する権限と責任を有するのは、国権の最高機関である国会の構成員である我々国会議員だけであります。
憲法審査会において様々な意見を出し合いながら、大いに議論をし、慎重に幅広い合意形成を目指していくことが、何よりも大切だと考えます。

憲法改正のスケジュールは、期限ありきではありません。あくまでも、憲法審査会において幅広い政党会派が参加して真摯な議論を積み重ねていく中で、自ずと定まってくるものと考えます。ゆめゆめ拙速に走るようなことがあってはなりません。
このような「憲法論議の在り方」について、安倍総理のご所見を伺います。

韓国との外交姿勢については、「問題は我々の世代で解決し、次の世代にツケを残さない」ということにしなければなりません。
今後ともその気持ちで外交努力を重ねていくべきだと思います。

報復の連鎖は、人類の未来に何の利益ももたらしません。中東情勢安定のため、イランと長年友好関係を築き上げてきた我が国がなすべき役割は、大変重いものがあると考えます。

今こそ日本外交の正念場と思い定めて、和の政治を旨として、緊張緩和のためのリーダーシップを発揮して頂きたいと思います。
私は、2017年に、中国共産党中央党校において、共に創るという「共創」という言葉を、日中外交史上初めて使い、演説を行いました。

世界の平和と安定は、日中が共に創り上げていかなければならないという責任感・使命感・決意を述べたものであり、日中の関係改善に長く取り組んできた 一人の政治家としての信念を述べたものであります。

もはや、日中新時代をむかえ、日本と中国は二ヶ国だけのことを考えてよい時代はとうの昔に過ぎ去り、日中は共に世界の平和と安定に責任を持ち、世界の国々をリードしていかなければならないと心の底から信じております。

今年は習近平国家主席をおむかえします。
歴史的に意義の大きい訪日として位置づけ、なんとしても成功させなければなりません。

安倍総理の日中新時代へのお気持ちをお伺いしたいと思います。

首里城の消失は沖縄のみならず、多くの国民が心を痛めています。私は昨年、年の暮れ、12月30日に現地に赴き、関係者の皆様を励ましてまいりました。

沖縄の人々の気持ちに寄り沿いながら、決して沖縄の人々の負担になることないよう、一日も早く再建を図るべきであります。
そして、新しい時代の新しい世界遺産として認定される。そんな夢を描いています。
衛藤沖縄担当大臣のお気持ちをお聞かせ下さい。

気候変動を緩和するために、脱炭素社会に向けた 取り組みを加速することももちろん重要ですが、気候変動への「適応」は、今まさに我々が対処しなければならない喫緊の命題となってきています。

これまでの延長ではない、抜本的かつ総合的な気候変動「適応」策を、国を挙げて調査・検討し実行することが重要と考えます。
安倍総理のご見解を伺います。

今年は東京オリンピック・パラリンピックの年です。
「ともに生きる」「ともに輝く」をテーマにパラリンピックが開催されることは日本人として誇りに思います。
そして、レガシーとして「心のバリアフリー」を、日本社会に、そして、世界の人々の間に深く浸透させることができれば、日本人としてこんなうれしいことはありません。
日本人の人間への深い優しさ、まなざしを世界中に広めるためにも「心のバリアフリー」の展開に対する努力をどのようになさるおつもりか、安倍総理にお伺いいたします。

私は二年前の代表質問で「国に生命を吹き込む政治」が今こそ必要だと訴えました。政治は聞く力が大事であり、気づきと気づきのコミュニケーションこそ、政治家の力量が問われると思います。
特別支援学校では、今日、教室の不足が生じ、教師やサポート体制もおくれているという現状です。
早急に手当てしなければなりません。

在宅介護をしている人々の生の声にもなかなか行政ではいきつかないところがあります。
我々も週末ごとに気をつけてコミュニケーションを図りますが、もちろん十分とは言えません。
介護離職ゼロというなら、在宅で介護している夫や妻や子供や孫の声に、じっと耳をすませる必要があると考えます。

就職氷河期に社会人になった人々、ひきこもったままの中高年の人々、原因不明の痛みを抱えた人々、悩みを誰にも訴えられずに孤独のまま諦めてしまっている人々など、困難に直面されている方々は沢山おられます。
そのひとりひとりの心のすみずみにまで、おだやかな光がいきわたるようなメッセージを、「聞く力」で届けることこそ「国に生命を吹き込む政治」であり、政治の役割そのものである。
こうした気持ちを強くしています。

私達は「一隅を照らす」政治を片時も忘れてはなりません。
安倍総理の現在のお考えを伺いたいと思います。

介護保険制度も20年を超え、第二バージョンの飛躍が求められています。
即ち、「地域の聞く力」が必要だということです。

ケアはプロだけに任せていてはいけないということです。地域ぐるみで介護が必要な皆さんの支援やケアを行う仕組みが必要であり、多機能で互いに支えあう「あったかふれあいセンター」のような地域福祉拠点の全国展開が必要だと思います。
安倍総理のお考えを御伺いいたします。

ホームランバッターは得意なコースのすぐ隣に弱点があると言います。
成功体験に酔うところから、失敗は始まると言われます。そういう観点で、全ての行政分野で点検をしてみてはいかがでしょうか。
それこそが「誰一人見捨てない、誰一人忘れない、誰一人ひとりぼっちで寂しい思いをさせない」という保守政治の精神の発現だと考えます。

「政治・行政は、国民ひとりひとりの人生への支援を行っているのだ。ひとりたりとも無駄な人間はいない。無駄な中山間地帯などどこにも存在しない」
という確信のもと、今後の日本の地方創生はあるべきだと考えますが、安倍総理のお考えをお示し下さい。

農林水産物・食品の輸出額は年々伸び、2018年は9068億円となりました。
本年4月1日から、農林水産省を司令塔として、輸出事業者へのきめの細かな支援を行うことができることになりました。
農林漁業者の皆さんの所得向上に資するよう日本の農業を輸出産業として育て上げていくことは大変重要であると考えますが、今後の輸出拡大にむけた安倍総理の御決意を伺います。

土地改良の着実な推進も重要であります。
土地改良は、農業の競争力が飛躍的にアップします。全国各地で日々頑張っている農業者の皆さんのため、土地改良の予算をしっかりと確保し、事業を着実に推進していかなければなりません。土地改良事業の推進に向けた、安倍総理の御決意をお聞かせください。
最後に、政治を行うに際し、大切なことは、「謙虚」、「丁寧」であり続けることであります。
学ぶべきところは謙虚に学び、正すべきところはしっかりと正していく。
こうした姿勢を改めて心に刻み、一致団結・総力結集してワンチームの力で新しい時代を前に進めていく。

このことを改めてお約束して、質問を終わります。

ありがとうございました。

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