ページ内を移動するためのリンク

グローバルナビゲーション
グローバルナビゲーション終わり
ここから本文です

バックナンバー メールマガジン

メールマガジン 2011.9.16 Vol.518

┌───┐絆 がんばろう日本!
│\_/│JIMIN News Packet=3
└───┘2011.9.16 Vol.518

  【台風12号災害「一刻も早く3次補正、激甚災害指定を!」
                ~谷垣禎一総裁定例記者会見から~】

■この土日、台風12号の現地視察をいたしましたので、それについて申し上げたい
と思います。和歌山県、三重県、奈良県の被災地を訪問したわけですが、
現地の被害状況を確認すると共に、地元自治体の方々、並びに地元住民の方々から、
大変な流木が田畑に流れてきたりしましたが、流木の除去とか今後の生活保障、
生活再建への要望であるとか、河床に随分土砂が流れて高くなっている。
堤防があっても、すぐに堤防から溢れるようになっている。そういう川床の
土砂堆積の話とか土砂ダムの決壊の心配など、こういった不安の声を伺って
きたいところです。

■政府・民主党は、「コンクリートから人へ」というキャッチフレーズの下で、
治水・利水、これらは国民の命を守ることにつながってくるわけですが、防災ダム、
こういうときに一番の基本的なライフライン、孤立した集落がたくさん出ている。
災害復旧して、重機を入れようにも道が崩壊している。
命の道、あるいは津波・洪水には堤防等が大事ですが、そういったものを「無駄」と
して徹底的に軽視した。その結果として多くの国民の命や財産を失うことになった。
危険に晒すことになった。それは厳粛に受け止めなければならないことだと思います。

■そういった自省を前提にいたしますと、一刻も早く3次補正、3次補正だけでなく、
今までの予備費の迅速の使用ということもあると思います。十分な予算措置を行う。
激甚災害の早期指定も迅速に行う。そういう形で現地の復旧活動の後押しをして、
被災地の住民の方々の不安に政治がこのようにしているというメッセージを
早く出さなければならないわけです。平成23年台風12号災害対策本部は、
石破政調会長に本部長をやっていただいますが、今日会議を開き、被災3県から
寄せられた全ての要望項目について、政府の取り組みを確認して、早期実施を
求めたところです。引き続き、地元の皆様の声を最大限に受け止めて、
全力を挙げて安心・安全の確保に努めるということです。

[9月15日 党本部・平河クラブ会見場] 

***INDEX********************************************************************
 ★今週のNEWSラインナップ★
    
  【1】第178回臨時国会 谷垣禎一総裁代表質問<全文>[衆院本会議]
  【2】谷垣禎一総裁の代表質問に対する野田総理の答弁<全文>[衆院本会議]
  【3】台風12号災害 谷垣禎一総裁が被災3県を視察
  【4】福島県の原発事故警戒区域内を視察 [畜産・酪農対策小委員会]     
     
 ★NEWSクローズアップ★
  下村博文SC文部科学大臣に聞く「反日教育に血税 3党合意にも反する」   

 ★JIMINインフォメーション<国際政治・外交論文コンテスト ほか>

============================================================================
 【1】第178回臨時国会 谷垣禎一総裁代表質問<全文>[衆院本会議]        
============================================================================
【1】はじめに

■私は自由民主党・無所属の会を代表して、昨日の野田総理の所信表明演説について
質問致します。先般の民主党代表選では当初の劣勢を覆すための多数派工作を優先し、
かつ、代表・総理就任後は党内融和の人事に努めたためか、総理ご自身の持論は
いまだはっきりとしません。本日は総理としての経綸を堂々と語っていただければと
存じます。

■まず、今般の台風12号に伴う豪雨被害について、亡くなられた方に深く哀悼の
意を表すとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
私も現地に伺いましたが、記録的な集中豪雨によって甚大な被害が生じています。
地域の孤立や土砂ダムの崩壊のおそれといった住民の方々の不安を払拭すべく、
政治のメッセージとして迅速な激甚災害の指定と予算措置等による十分な対応を
強く求めます。

■また、東日本大震災についても、仮設住宅におられる方を含め、いまだ8万人を
超える方々が不便な避難生活を余儀なくされています。こうした災害について、
被災地・被災者に寄り添いながら、一人一人にきめ細かな生活支援の手を
差し伸べるとともに、被災地全体としての復旧・復興を早期になし遂げることは、
党派を超えた責務です。

■3月11日以来、わが党は長らく政権を担ってきたことで培った知識と経験、
草の根のネットワークなど持てる力を総動員し、その対応にあたってまいりました。
初期段階における緊急物資の支援や政府への申し入れに始まり、政策提言に
おいても3次にわたって577項目を挙げ、精力的にはたらきかけました。
これらの提言に基づき、政府は十数本の法案を提出・成立させる運びとなり、
それで足らざる部分についても、わが党主導の議員提出法案により、復興基本法や
津波対策推進法などをはじめ多々成立に至っています。
一日も早い復旧・復興を成し遂げるべく、腰の重い政権、行政府を
日々督励することで、野党としての責務を果たしてまいったわけです。

■さらには、発災直後は政府が全力で人命救助や原発の鎮静化等にあたるべく、
国会審議を一時取り止め、その後は各党・政府との協議会を設置するなど、
国会運営においても十分に協力してまいりました。
震災に関わる政府提出法案についても、合意を得るべく修正案を提示することを
もって与野党協議に積極的に応じ、成立に至っております。
わが党は、この復旧・復興について、政権に全面的に協力するとともに、
自民党こそが、これらを成し遂げ、その任を担うにふさわしい政党だとの気概を持ち、
今後とも総力を挙げてまいることを国民の皆様にお約束いたします。
野田総理におかれても、こうしたわが党の決意を真摯に受け止め、
政府・与党として十分な内容の復旧・復興対策を早急にとりまとめ、
わが党にお示しください。その際は、胸襟を開いて協議に応じたいと存じます。

■なお、わが党は今後編成される第3次補正予算については、復旧・復興施策や
経済対策を盛り込んだ17兆円に及ぶ原案を、7月上旬には作成済みです。
これは既に先の政権にも提案してありますので、十分に今後の予算に反映して
いただくとともに、既に自民党が提出している3法案、すなわち二重ローン救済法案、
私学復旧助成法案、原発事故調査委員会法案についても、臨時国会において早急に
結論を得るとの合意が与野党間でなされております。
政府・与党は復旧・復興を促進すべく、その合意を迅速に履行されることを
強く求めます。

【2】民主党政権の本質について

■さて、このたび野田政権は、総理の醸し出す雰囲気が、上滑りな発言・行動を
繰り返した鳩山元総理大臣や菅前総理大臣とは好対照をなしているとの
受け止めもあり、ひとまず高い支持率でスタートしましたが、替わったのは
民主党政権の表紙に過ぎなかったことが早くも露呈しつつあります。
すなわち、一川防衛大臣の「安全保障の素人」発言、小宮山厚生労働大臣の唐突な
たばこ1箱700円への増税発言などが相次いだかと思うと、鉢呂経済産業大臣が
失言と福島県民を冒涜する子供じみた振舞いを繰り返した末、辞任するという事態に
陥りました。重厚そうな表紙を1枚めくった途端、浅薄な思いつきと不用意な失言・
行動のオンパレードという民主党おなじみのドタバタストーリーが繰り広げられおり、
所詮中身は変わっていないのだなという思いを強くせざるを得ません。

■私は、党の綱領すらいまだ定まっていないという事実が、民主党のこうした体質の
根源と考えます。政党は、本来、共通の政治理念をもつ政治家の集まりであり、
政党には、その政治理念を実現するための政治目標を示した綱領があるのは当然です。
わが自由民主党は、自助・共助・公助の理念に基づく綱領を定めています。
ところが、民主党は、単に政権交代だけを目的とした寄せ集め的な選挙互助会に
過ぎないために、綱領がないという国際的にも稀な政党となっています。
社会党の綱領の下にいた方々、国家より市民という市民運動家、わが党から出て
いかれた方や既存政党の壁に阻まれ、やむを得ず新党に身を寄せた方、空いている
選挙区から当選した方々もいます。
このように野田総理という表紙の下は、綴じられてすらいない薄っぺらな紙が
ただバラバラ積み重なっているだけです。このような成立からして無原則、無責任、
無秩序な民主党が、思いつきから来る不用意な発言・行動を繰り返す閣僚を輩出し、
国家の大事にどのように臨むかについて無定見なまま、右顧左眄し、
ときには児戯に類した振る舞いを繰り返すのは、ある意味当然の帰結とも言えます。

■野田総理は、民主党代表選の過程で、わが党や公明党との大連立を「101回
プロポーズしてでもなし遂げたい」とおっしゃいました。
しかし、綱領すらない政党は、政党としての基礎的な要件を欠いており、
野田総理は「民主党が大好き」であっても、われわれから見れば婚姻年齢にすら
達しておりません。先程来申し述べた通り、東日本大震災からの復旧・復興には
党を挙げて協力してまいりますが、それ以上の課題を共に解決していこうという
思いがおありになるのであれば、今の鵺のような状態から脱して、
民主党とは何者なのかというアイデンティティをはっきりさせていただくため、
綱領をしっかり作っていただきたいと存じます。
民主党代表として綱領をお定めになる気があるかどうかお答えください。

【3】基本政策・民主党マニフェストについて

■復旧・復興についてのわが党の協力姿勢は先ほど述べたとおりでありますが、
政府・与党に構造的な問題があれば、野党がいくら協力したところで事を
成すことはできません。
そこで、国政の基本方針について、その方向を大きく左右する民主党マニフェストの
取扱いについて伺います。過去の過ちに対する真摯な反省、謙虚な姿勢を
欠いていては、そこに何ら進歩はありません。

■先般、わが党と民主党、公明党は民主党マニフェストの見直しについて
合意いたしました。野田総理は、内閣発足に際してわれわれに対し、
「約束したことだから信頼してください」と述べ、その遵守を確約しましたが、
公党間の合意は守られるのが当然であって、そもそも民主党代表選でこれを白紙に
戻すかのような主張をする候補がいたこと自体が異常であります。
しかも、その候補が相当数の得票を稼ぎ、かつ党内融和の掛け声の下で
その多くの支持者が政権入りしたのを目の当たりにすれば、幾ら野田総理ご自身は
誠実そうに見えても、果たして本当に3党合意が守られるかについては、
大きな危惧を抱かざるを得ません。

■さらに申し上げれば、その野田総理からして、代表選で示した自らの政権構想の
中では「今こそ、マニフェストを含め政権交代の原点に立ち戻る時」と
明言されており、一体どちらが本心なのか測りかねます。
まず伺いますが、この代表選での政権構想は3党合意とは明確に矛盾しており、
悪く言えば野田総理は二枚舌をお使いになっているのではないかと考えますが、
どのように理解したらよいか、総理の見解を伺います。

■本当の誠意というものは態度に表れるものと考えますが、3党合意の直後に、
民主党が組織を挙げて「『子ども手当』存続します」という題名で、3党合意で
子ども手当の恒久制度化が決まったかのようなビラを35万枚も用意・配布し、
党の機関誌にも同様の記事を掲載させたことには唖然とさせられました。

■3党合意では、24年度以降の制度について「児童手当法に所要の改正を行う
ことを基本とする」と明確に記載されており、報道各紙の受け止めも「子ども手当
廃止、児童手当復活」というものであったのに対し、舌の根も乾かぬうちに何を
根拠にこのような荒唐無稽な解釈を持ち出せるのか、理解しかねるものでした。
最終的にわが党の抗議で撤回されたとは言え、一向に過ちを認めようとせず、
自己弁護に終始し、公党間の信義どころか国民をも欺き続ける民主党の体質を
まざまざと見せつけられたと感じました。

■改めて、新たに民主党代表になられた野田総理にこの事件に対するご見解を
伺うとともに、3党合意を踏みにじった行為に対し、明確な謝罪を求めます。
そのうえで、3党合意の解釈として、戻るべき原点は民主党マニフェストの
子ども手当ではなく、自公政権時代の児童手当であることを改めて明言して
いただきたいと存じます。わが党では、今回の3党合意について、子ども手当に
ついては撤回され、児童手当を復活させるととともに、
その内容を拡充することが合意されたと支持者に説明していますが、
このとおりでよいか念のため確認いたします。

■子ども手当ビラに表れた民主党の体質は、8月26日に公表された
「マニフェストの中間検証」にも如実に表れています。そこでは、既に国民の
大多数がデタラメであったと認識している民主党マニフェストが実行できていない
要因について、想定外の税収減、ねじれ国会、更には東日本大震災といった
外的要因のせいであるというこじつけを行うことに終始しています。
マニフェスト策定時の財源面の検討・検証が不十分であった点については、
あくまで二の次という取扱いにされていますが、こうした順序でマニフェスト
未達成の要因が語られることについて総理は適切とお考えでしょうか。
真摯な反省が足りないと考えますが、お考えをお聞かせください。

■具体的に申し上げれば、マニフェストで9.1兆円行うこととされていた
歳出削減が2年間で2.6兆円にとどまったということについて、
税収が減ったから、あるいはねじれ国会があったから、財務副大臣や
財務大臣であった野田総理や行政刷新担当大臣であった蓮舫大臣が大鉈を
振るえなかったとするのは苦し過ぎる言い訳です。さらには、この2年間の
予算は震災前に編成されており、財源が捻出できなかったこととは全く無関係です。
従って、マニフェストの目標削減額が所詮絵空事であったか、
野田総理や蓮舫大臣が十分な仕事をなされなかったかのいずれかでしか
説明できないはずですが、そのいずれとお考えか、総理の見解を求めます。

■なお、これらマニフェストの構造的な問題点については、民主党政権発足以来、
鳩山元総理、菅前総理を通じて再三再四私から指摘してきた事柄ですが、
耳を覆って一顧だにされませんでした。
野田総理は、これらを理解していただけるかと期待しておりますが如何でしょうか。

■マニフェストの個別政策についてさらに申し上げます。
高校授業料無償化については、菅前総理が退任間際のどさくさ紛れに朝鮮学校の
無償化手続の再開を高木前文部科学大臣に指示しましたが、これは国民不在の
許しがたい暴挙です。朝鮮総連の傘下にあり、その思想教育の是正も行わず、
「国際的・国内的な状況も砲撃事件以前に戻ること」とされた手続き再開の条件も
満たされてはおりません。
3党合意との関係でも、高校授業料無償化について見直しを行うこととなっている
以上、朝鮮学校を無償化の対象とする是非についても当然見直しの俎上に載せて
然るべきです。にもかかわらず、民主党政権が勝手に無償化手続の再開を決定し、
野田内閣になってもなおこれを撤回しないことは、重大な背信行為と考えます。
直ちに撤回を求めますが、お考えを伺います。

■さらには、三党合意においては、「高校無償化及び農業戸別所得補償の
平成24年度以降の制度のあり方については、政策効果の検証をもとに、必要な
見直しを検討する」とされ、これらを含めて24年度予算の編成プロセスなどに
あたり、誠実に対処する」こととされています。
これに対し、野田総理が8月23日に財務大臣として策定された「平成24年度
予算の概算要求作業について」には、「『高校の実質無償化』及び『農業の戸別所得
補償』については、所要の額を要求する」とされており、東日本大震災からの復旧・
復興対策に係る経費と同様の表現とされていることは問題と考えます。
こうした表現は、あたかも制度の維持に必要な金額は幾らでも要求できるかの
ような表現と言わざるを得ず、これに沿って概算要求がなされるとすれば、予算編成
プロセスにおける誠実な見直しを求めた3党合意に明確に違背することになると
考えますが、いかがでしょうか。
野田総理自らが策定された文書に関わる問題です。ご見解をお聞かせください。
この朝鮮学校の高校授業料無償化審査手続の再開撤回と9月末の概算要求段階に
おけるマニフェスト施策の見直しは、野田政権の3党合意遵守に向けた試金石です。
わが党としてその動向を注視し、その実現を徹底的に求めていきたいと
考えております。

■民主党マニフェストは、結局、内実はバラバラで政党の体をなしていない
民主党ゆえに編み出された欠陥商品です。
すなわち、本来、限られた財源の使途については、侃々諤々の党内議論を調整する
必要があるはずですが、そうした総合的な調整が図られることなく、子ども手当に
関しては小宮山議員、高校無償化については鈴木議員、高速無料化は馬淵議員、
年金改革については古川議員といった、分野ごとに最も大きな夢、空論を語った
議員の意見が悉く採用され、いわば「最大公倍数」のような安易な積上げで
作られたのであり、そんなものが実現可能性に乏しいのは当たり前です。
今回の組閣では、閣内に小宮山厚生労働大臣、古川国家戦略担当大臣といった
マニフェストを巡る混乱の、そもそもの原因を作った方々が顔を揃えており、
これではマニフェスト見直しがきちんと進むかについて率直に懸念を感じます。
各大臣の任命に当たってマニフェスト策定に対する責任をきちんと考慮に入れ、
それに対する真摯な反省を確認した上で任命を行ったのか、総理に伺います。

■改めて振り返れば、マニフェストは、バラマキ4K政策や年金制度改革のみならず、
後期高齢者医療制度の改革、自動車関連諸税の暫定税率の廃止、温室効果ガスの
25%削減をはじめとした産業空洞化政策など、絵空事とも言うべき空論の
オンパレードであり、政策効果や実現可能性の検証も十分になされておらず、
実際に殆ど実現していません。また、「コンクリートから人へ」というスローガンも、
この相次ぐ大規模災害を経験してみると、被災地の不安を煽るものとしかなって
いません。はたしてその総括はなされたのでしょうか。
さらに、野田政権は、東アジア共同体構想の否定、政調会への法案事前審査制の導入、
事務次官会議及び自公政権下の経済財政諮問会議の事実上の復活など、
マニフェストからの逆走を加速化させており、もはやマニフェストは、やるべき政策の
ポジティブリストではなく、やらない政策のリストか、やってはいけない政策の
ネガティブリストではなかったのかと思わせるほどです。
これでは、この民主党マニフェストの上に成り立っている民主党の現在の多数の議席
ひいては民主党政権の正統性は完全に崩壊したと言わざるを得ません。
黒を白と言い続ける苦しい言い訳に終始するのではなく、潔くマニフェスト全体を
撤回し、有権者にお詫びしたうえで信を問い直すべきだと考えますが、総理の見解を
伺います。

【4】総理の資質等について

■次に、野田総理ご本人の宰相としての資質に関して伺います。
総理は過去2代の民主党政権において財務大臣をはじめとした要職、最重要閣僚の
座にありました。いわばその失政に関して連帯責任を負うてしかるべき立場です。
その総理から過去の反省について何ら聞こえてこないことは無責任の誹りを
免れません。この政権を担うことの責任感も所信表明演説からは感じられません
でしたが、まずはこの2年間の政権の総括・反省、自らの責任について、
総理の基本的な考えをお聞かせ下さい。
また、無反省なのは民主党政権のお家芸の感があり、新政権発足直後から、
党役員や閣僚の無責任な放言がやまないところです。その中でも、被災者の心を
踏みにじる鉢呂前経済産業大臣の振る舞いは、とりわけ看過できません。
本件は、泥にまみれて仕事をするための適材適所ではなく、党内融和ばかりに心を
砕いた不完全な組閣の結果であり、総理の任命責任についても厳しく問わざるを
えません。復旧・復興の妨げとなる大臣を閣僚に任命したことに対して総理は
どのような責任をとられるのか、誠意ある回答を求めます。

■資質に関して、野田総理の政治家としての理念について伺います。
総理は「保守」の政治家を標榜されているようですが、その実態は極めて
疑わしいものがあります。先ほど述べた綱領なき政党に所属していることは
もちろん、総理は「国民の生活が第一、マニフェストの理念は堅持する、中間層を
厚くする」との姿勢です。
しかし、マニフェストに掲げられたバラマキ施策が中間層を厚くするのでは
ありません。中間層とは自助努力による安定的な経済成長に支えられた、安定的な
雇用とそれによって得られる所得によってつくられ、維持されていくものです。
経済政策の基本はもとより、バラマキを排し、あくまで自助を重んじる
保守の理念をまったくもって理解されていないのか、あるいは党内向けに
あえて詭弁を弄しているのか、総理の見解を求めます。
それに加え、日教組のドンたる輿石参議院議員を幹事長に据えて党運営や政策に
ついて重責を担わせたこと、子どもは家庭ではなく社会で育てるという理念に
基づく子ども手当を創出した小宮山厚生労働大臣など、総理の保守哲学に相反する
人事についても、保守政治家としての矜持を失い党内の声に抗しきれなかった
結果とも思えますが、総理の認識をお聞かせ下さい。

■一向にやまない民主党の政治資金問題について伺います。
鳩山元総理の「子ども手当」問題、小沢元代表の陸山会事件、前原政調会長の
外国人や脱税関係企業からの献金問題、同じく蓮舫行政刷新担当大臣の脱税関係
企業からの献金問題、そして野田総理ご自身も外国人及び脱税関係企業からの
献金問題を抱えています。
クリーンな政治を掲げる民主党内に蔓延するこの風土病について、誰からも十分な
説明はなされてきませんでした。総理は国会においても説明責任を果たすべきで
ありますが、この場においてもその経緯と責任について、誠実な答弁を求めます。
これに関して、小沢元代表の党員資格停止処分の取扱いについても、
今後どのような方針で臨まれるのか、併せてお答えください。

【5】政策各論について

■その他、内政・外交に関わる政策の各論について伺います。
現在政府・与党において検討されている第3次補正予算について、その財源が
大きく取り沙汰されております。
先の民主党代表選において、野田総理とその他4人の候補者の間で、
最も大きな見解の相違が見受けられました。しかし、財源なくして責任ある政治は
行えません。第3次補正予算の復興財源は、財政規律に対する揺るぎない決意を
内外に示し、国債市場への信認をも高めるべく、増税により償還を明確に
担保された復興債によって全て賄うのか、建設国債を発行することもありうるのか、
総理は明確にお答えください。また、日本郵政の株式の売却益を充てることも
検討されているようですが、問題点も多々指摘されており、
政府・与党の統一された方針としての答弁を願います。

■こうした中、政府の税制調査会の議論は混沌としているようですが、
復興基本法、復興の基本方針、さらには野田総理が代表選を通じて主張した
方針と齟齬を来すような意見が政府内部から平然と聞こえてくるところに、
民主党政権特有のガバナンスの欠如を感じます。野田政権の一員である
各府省の政務三役がこのような主張を繰り返すようでは、
政権の体をなしません。意見集約への総理の決意をお聞かせください。
そのうえで、党内融和を掲げる総理におかれては、是非挙党一致での覚悟を
持った具体的な成案を我々にしていただき、また、国民に問いかけていただく
ことを期待しますが如何でしょうか。

■歳出削減については、捗々しい実績が見られないことは先程申し上げた
通りですが、こうした状況を見るにつけ、一世を風靡した「事業仕分け」とは
一体何だったのかという思いを強くせざるを得ません。
昨年の仕分けに至っては、民主党政権の下で閣議決定に盛り込まれた施策や、
政治主導の名の下に各府省政務三役が概算要求に盛り込んだ施策、
さらには一昨年の仕分けで一旦廃止とされたはずの施策までが仕分けの対象と
されており、マッチポンプショーもいいところでした。
また、最も仕分けの対象としてふさわしい民主党のマニフェスト自体が対象と
なってこなかったことは不当と言わざるを得ません。
公開の場の議論をあえて避け、身内の検証に委ねてきた結果が先程の客観性を
欠いた「マニフェストの中間検証」だった訳です。
野田総理はその担当者であった蓮舫大臣を改めて行政刷新担当大臣に
任命しましたが、馬脚を表したと言える行政刷新会議にこれ以上何を期待して
いるのか、蓮舫大臣も目的は財源確保のためではないと予防線を張られている
ようですが、総理の考えを伺います。

■消費税を含む税制抜本改革については、平成21年度税制改正法附則
第104条において、23年度中にその法制上の措置を講ずることとされており、
次期通常国会にはいよいよ消費税率引き上げの幅と時期を含む具体的な税制改革の
内容を盛り込んだ法案が提出されることになります。
まずは法案をスケジュール通りに提出するのかどうか、総理の強い意志を
再確認するとともに、これに向けてどのような準備を進めていくおつもりか、
お答えいただきたいと存じます。

■6月の「社会保障・税一体改革成案」策定の過程では、民主党内では、
経済状況の好転を実施の条件にすべきなどといった意見が強く、消費税率が
10%に引き上がる時期も「2010年代半ば」などと曖昧になりましたが、
消費税率の引上げ時期については、徒な先送りにつながらないよう、その考え方を
整理する必要があると考えます。
その際、民主党は消費税率引上げについて国民に信を問うこととしているものの、
あくまで引き上げ時期は、政治的な解散時期との関係ではなく、
経済情勢との関係で決せられるべきであり、民主党の自己都合の結果として
経済との関係で不適切な時期に消費税率が上がることになっては本末転倒です。

■具体的には、任期満了まで引上げ時期を先送れば、施行までに法案提出後
1年半以上という長い期間を空けることになり、タイミングを逸することと
なりかねません。むしろ、施行を前倒しし、その前に信を問うという判断も必要に
なるかと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。

■いずれにしても、消費税を含む税制の抜本的改革については、先程申し述べた
東日本大震災からの復旧・復興対策経費に係る税制措置の動向などをも踏まえつつ、
総合的に具体的な設計を図る必要があります。
まずは民主党内でお家芸の百家争鳴の状態を乗り越え、政府・与党一体の
揺るぎないご提案として具体案をお示しいただいたうえで、われわれも協議に
応じるのが政党政治の王道ではないでしょうか。

■歴代の民主党政権の泣き所でもある外交・安全保障について伺います。
鳩山元総理は、普天間基地移設問題で迷走を重ね、沖縄県からの信頼を大きく
損ねたうえに、日米同盟にも大きな傷跡を残しました。
野田総理は日米同盟重視を掲げていますが、この沖縄県との基本的な信頼関係が
欠如したままで、今後普天間問題をどのように解決に導くのか、
具体的な答弁を求めます。
また、総理は、「東アジア共同体などといった大ビジョンを打ち出す必要はない」
と考えておられるようですが、これは鳩山政権の外交政策・理念を否定するもの
なのでしょうか。
外交・安全保障政策については、一川防衛大臣の「素人発言」に端無くも
あらわれたように、当該分野についての経験不足の感は否めず、
野党としても非常に心配するところでありますので、総理の基本的なお考えを
お答えください。

■福島原発事故の収束に向けた対応とエネルギー政策について、
総理の所信表明演説を伺う限り、今後の方向性はいまだ曖昧模糊として
不透明との感が否めません。先の見通しが立たないままでは、被災者の生活不安と
企業の電力不足への懸念を払拭することも覚束ないわけです。
今後の経済成長にも重大な影響を与えるこれらの問題について、菅前総理は
「脱原発」を華々しく掲げました。
野田総理はその内閣において重要閣僚の座にあったことに加え、中心となって
原発対応にあたった枝野前官房長官を経済産業大臣に任命されましたが、
この路線を引き継ぐのか転換するのか明確にお答えください。

■本日は野田政権の基本姿勢等について伺いましたが、予算委員会も開催せず、
僅か4日で臨時国会を打ち切るなど、これは国民に対して説明責任をまったく
果たさない暴挙であると言わざるをえません。
この「与党の審議拒否」に断固抗議します。大震災からの復旧・復興や円高対策等、
国会で議論すべきことは山積しています。場外の与野党協議ばかりを求めながらも
国会審議を行わないとは本末転倒、国会軽視も甚だしい限りであり、
これでは容易に協議に応じるわけにはまいりません。なぜ早々に閉じるのか。
本件は与野党の信頼関係を大きく損ねることでもあり、国民に対して納得のいく
説明を総理に強く求めます。

【6】おわりに
 
■野田総理は、国民から見放された鳩山元総理・菅前総理とは異なり、
一見ポピュリズムや思いつきを排除した路線でスタートされましたが、
民主党の体質そのものが変わらない限り、早晩行き詰まることは必定です。
本来は民主党の党内改革こそが必要なのでしょうが、党内融和を強調する総理には、
早くからその選択肢を放棄してしまったようです。
このままでは国民のために泥臭く働く前に、民主党の泥沼、泥縄体質にからめ
捕られ、鳩山政権、菅政権同様に奥底に沈んでいくだけに終わりかねません。

■また、信なくば立たず、政権の正統性が無ければ、結局は国民の支持は得られず、
立ちゆかなることは必至です。マニフェストの見直しや、かつてあれほどわれわれを
非難した信を受けないままの総理たらい回し、貴方の著書によれば、与党のトップが
交代する際には、民意を問うべきであるとまで言われており、政権の正統性は
もはや崩壊しているのは明らかです。

■野田政権や民主党政権の本質はどこにあるのかは今後とも明らかにしていく
必要がありますが、今般こうした不都合な真実を覆い隠すべく、予算委員会も
開かずに済ませようとしたことには、民主党の構造的な隠蔽体質が改善されて
いないことを示します。

■今や民主党は、自民党を否定することによってのみまとまりを維持し、
政権の座に居続けることだけがその存在目的となったことは、先般の不信任案の際の
菅前総理と鳩山元総理の合意によって明らかとなりました。その民主党から協力を
と呼び掛けられたところで、単に国会運営を円滑にするための多数派工作に堕して
しまいかねません。

■この正統性なき政権が居座る理由に、震災復興を挙げています。
しかしながら、マニフェストを見直したことで、虚偽で政権を簒奪したまま、
被災地も含めた全ての国民との契約違反の状態がこれ以上続くことに対して、
どう弁明するのでしょうか。これには正心誠意の真心ならぬ下心を感じざるを
えません。

■野田政権の政権運営は、本当に真心からのものなのか、党内をまとめ、国民を欺く
ための中庸の殻をかぶった妥協の産物、二枚舌に過ぎないものなのか、われわれは
国民とともに、厳しく見極めなければなりません。
野田総理の人物が「本物」であれば、現下の政治的・政策的矛盾を解消し、
被災地のみならずわが国が復興するための方法は一つしかないことを、
その真心から理解することを期待し、私の質問を終わります。

[9月14日 衆院本会議場]

============================================================================
 【2】谷垣禎一総裁の代表質問に対する野田総理の答弁<全文>[衆院本会議]        
============================================================================
自民党の谷垣総裁から、多岐にわたるご質問をいただきました。
ありがとうございました。

■まず、民主党の綱領に関するご質問がございました。
菅前総理が民主党の綱領について検討する旨の発言をされ、党の前執行部でも
検討課題としていたことは承知しております。
ただし、誤解のないように正確に申し上げますと、法的に政党届を提出する際には、
綱領、基本政策、党規約等の提出が義務づけられており、民主党は綱領として、
「私たちの基本理念」を届け出ております。
これは、1998年4月27日に現在の民主党を結成した際に、結党に参加した
議員が熱心な議論を重ねた上に、既成の政党の綱領も吟味、検討した上で、
新しい政党として、綱領という古い概念と既成概念を乗り越えていくと結論し、
あえて「私たちの基本理念」という簡潔な文章にまとめ上げたものでございます。
菅前総理も前執行部も、このことは承知しながらも、常に政党たるもの、理念と
政策を磨き上げ、時代に適合したものを目指すという観点から、綱領の検討という
問題提起について積極的に受け止めたと理解をしており、谷垣総裁のご提言に
ついては、党として受け止め、結論はともかくとして、検討してまいりたいと
考えます。

■続いて、3党合意についてのご質問がございました。
民主、自民、公明の3党間では、8月4日に政調会長レベルで「子どもに対する
手当の制度のあり方について」を、また8月9日には幹事長レベルで「確認書」を
取り交わしております。
私は、民主党代表に選出をされた翌日、組閣を行う前に、自民、公明それぞれの
総裁、代表と党首会談を行わせていただき、その場で、3党合意について、
私が約束したのだからぜひ信頼して下さいと申し上げました。3党の合意、確認に
ついては誠実に履行してまいります。
また、マニフェストの原点とは、国民の生活が第一の政治、チルドレンファースト、
物から人への投資など、理念を大切にしたいという意味であり、また、政権交代と
いう勇気ある選択をしていただいた国民の皆さまの期待にこたえ、直面する危機を
乗り越えていくという決意を申し上げたものであり、3党合意と矛盾するもの
ではありません。

■続いて、子供に対する手当、3党合意についてのご質問をいただきました。
8月18日に、当時の岡田幹事長が党としての見解を表明しており、私としても
同じ立場でございます。すなわち、現在の子ども手当がそのまま存続すると
誤解されかねない表現があったことについては不適切であったと考えています。
この点については率直におわび申し上げたいと思います。
いずれにしろ、児童手当法の改正で対応するということは確認されており、同時に、
3党合意においても中学生までの子供を支給対象とするなど、以前の児童手当が
そのまま復活するものではないことも事実であります。
今後、合意に基づき、3党で十分に協議を行い、年末までに具体の制度について
お取りまとめいただきたいと考えております。

■続いて、マニフェストの中間検証についてのご質問がございました。
谷垣総裁ご指摘のマニフェストの中間検証は、当時の岡田幹事長のもとで設置
されたマニフェスト検証委員会において8月26日に取りまとめられたものです。
その中では、マニフェストに掲げた政策で実現できていないものがある理由として、
経済状況の変化、ねじれ国会、東日本大震災、マニフェスト作成時の検討、検証が
不十分などが列挙されています。
私としては、この理由の中に順位づけがあるとは考えていません。
いずれもがマニフェスト実現のハードルとなっていることは事実であり、中間検証は
事実をそのまま記載していると考えています。
検討、検証の不十分は民主党自身の責任であり、そのことから、中間検証でも真摯に
反省しなければならないとしており、この点についても私の認識は同じでございます。

■マニフェスト財源についてのお尋ねがございました。
マニフェスト財源の捻出について、実現可能性の検証に不十分な部分があったことは
事実と考えています。
公共事業の見直し、事業仕分け等を通じた、いわゆる埋蔵金の確保については、
マニフェストに記載した金額に2年間いほぼ達することができました。
一方で、補助金や人件費の削減、租税特別措置の見直し等については、これまで
全力を挙げてきたものの、マニフェストに掲げた金額には達していません。
この点については、検証に不十分な点があったことを率直に認めなければならないと
考えています。
今後、マニフェストについいぇは、3党合意を踏まえて進めていきたいと考えており、
御党からも積極的にご意見を頂戴したいと思います。

■続いて、概算要求作業と3党合意についてのご質問がございました。
8月9日に結んだ3党合意は、「高校無償化及び農業戸別所得補償の平成24年度
以降の制度のあり方については、政策効果の検証をもとに、必要な見直しを検討
する。」とされています。
8月23日の財務大臣通知において、両施策について所要の額を要求するとしたのは、
まさに3党合意に基づき、その扱いを今後の予算編成プロセスにゆだねる趣旨で
ございます。
現体制のもとでも、3党合意を引き続き遵守することが重要と考えており、
両施策については、3党合意に沿って予算編成過程における調整を図ってまいります。

■閣僚の任命とマニフェストについてのお尋ねがございました。
閣僚の任命については、あくまで適材適所の人選を行ったつもりです。
また、マニフェストについては、先月、民主党のマニフェスト検証委員会が
マニフェストの中間検証をまとめたところでございます。中間検証においては、
国民との約束の多くが実現されている一方、マニフェスト策定後の経済状況、
ねじれ国会、また当初の検討が不十分だったものもあったこと等により、
実現できなかったものもあることに対し、真摯に反省することを明確に述べています。

■マニフェスト撤回、総選挙についてのお尋ねがございました。
まず第一に、東日本大震災及び原発事故の被災者、被災地の復旧復興については、
この内閣が取り組むべき最大かつ最優先の課題であります。
あわせて、台風12号被災地の復旧復興についても全力で取り組んでまいります。
また、マニフェストに掲げた基本的な考え方は現時点でも誤ったものとは考えて
おりませんが、政策は優先順位を定め、先の3党合意を踏まえて進めていきます。
政治主導、政策決定の一元化、外交ビジョン等についても、これまでの政策の方針を
否定するものではなく、方向性が間違っているとは考えておりません。
野田内閣として、目の前の危機、課題を一歩一歩着実に乗り越えていく方針であり、
政権担当2年間の教訓を踏まえて、改善するべきは改善をしていきたいと考えて
おります。
こうしたことを国民の皆さまに誠実に説明し、ご理解をお願いし、しかるべきときに
審判を仰ぎたいと考えます。しかし、少なくとも、今は解散のときではないと
確信をしております。

■過去の内閣に在籍したこと等についてのご質問がございました。
私が過去2代の政権で副大臣、大臣を務めたことは、事実でございます。
これまでの民主党政権の歩みには、大きな意義もあれば、反省すべき点もあります。
そのことは、8月に党でまとめたマニフェスト中間検証でも述べているとおりで
ございます。
そのことは十分に踏まえた上で、私の所信表明演説では、何よりも、当面の国難とも
いうべき事態、震災からの復旧復興、原発事故の収束、そして厳しい経済情勢への
対応に全力で当たるべきことを述べました。こうした問題を一つ一つ解決する、
仕事をする、実行する政治を目指していきたいと思っております。
また、被災者の心情に配慮を欠いた不適切な言動によって辞任した閣僚が出たことは、
まことに残念でございます。失われた信頼を取り戻すためにも、内閣が一丸となって
原発事故の収束と被災者支援に邁進することを改めてお誓い申し上げます。

■次に、政府・与党人事についてのご質問がございました。
谷垣総裁が言われる保守の定義については、よく分からない部分がありました。
その上で申し上げれば、民主党人事及び閣僚の任命については、民主党の人材の
幅の広さを生かしつつ、あくまで適材適所の人選を行った次第であります。

■政治資金に関する説明責任と小沢元代表の処分に関するご質問をいただきました。
わが党議員の名前をいろいろ挙げられてのご質問でございますが、
政治家個人としての政治資金の問題に関しては、政治家それぞれが説明し、適正な
措置を講じるべきものと考えます。また、それぞれの方が記者会見や国会答弁等で
説明はしてきたところと考えております。
私個人の政治資金の問題については、これまで国会答弁等でお答えをしてまいり
ましたけれども、最近ご指摘をいただいた外国籍の方からの寄附問題に関しては、
誠実に対応していきたいと考えており、現在、専門家にもご協力をいただき、
調査をしています。結果が出ましたら、改めてご報告をいたしたいと考えて
おります。
また、小沢元代表の問題につきましては、前執行部における措置でしたが、
党内手続きについては手順を踏んだものと理解しており、これから公判が
開始されるということも踏まえ、新しい執行部においても、状況を見定めながら
適切に対処していきたいと考えています。

■復興財源としての復興債の発行や日本郵政株式の売却についてのお尋ねが
ございました。
東日本大震災の復興事業を建設公債、赤字公債ではなく償還債という国債で
賄うことについては、4月29日の3党合意に盛り込まれるとともに、
自民、公明両党の賛成も得て成立した復興基本法にも規定をされております。
復興基本方針でも、先行する復興需要を賄う一時的なつなぎとして、発行するのは
復興債と記載をされております。従いまして、この復興基本法及び復興基本方針に
沿って対応をしてまいります。
日本郵政株式会社の株式については、いわゆる日本郵政株式売却等凍結法により、
その処分が停止をされています。現在、継続審議となっている郵政改革関連法案が
成立すれば、政府保有義務がかからない株式は売却が可能となりますけれども、
現時点では、日本郵政グループの事業、経営の見通しが立っておらず、
具体的な売却の時期、収入を見込むことは困難であります。
今後、郵政改革関連法案の早期成立を目指すとともに、財源確保の観点から、
株式の売却に向け、そのための環境整備を含め、努力をしていきたいと
考えています。
仮に売却が確定した場合には、それ以降の時点における復興の財源フレームの
見直しの際に売却収入を織り込むことになります。

■復興財源についてのお尋ねがございました。
東日本大震災からの復旧復興のための財源については、復興基本法及び復興の基本
方針に基づき、次の世代に負担を先送りすることなく、今を生きる世代全体で
連帯して負担を分かち合うことを基本とし、復興債については、あらかじめ
その償還の道筋を明らかにすることとして検討を進めております。
現在、復旧復興のための具体的な税制措置については、税制調査会において
検討しており、今後、具体的な税目、年度ごとの規模等を組み合わせた複数の
選択肢を東日本大震災復興対策本部に報告した上で、与野党間での協議を経て、
同本部において決定することとなっています。
1日も早い本格復興に向けて、現下の経済情勢も勘案しつつ、まずは複数の選択肢を
早急にまとめたいと考えており、与野党協議においては、各党各会派の皆さまの
積極的なご参加をお願いいたします。

■行政刷新の取り組みについてのお尋ねをいただきました。
これまで3回にわたって実施してきた事業仕分けにより、行政の透明性を飛躍的に
高めるとともに、大幅な無駄の削減を実現するなどの成果を上げてきたと認識を
しています。
また、事業仕分けは、独立行政法人改革や特別会計改革といった大きな改革の
動きへとつながり、行政刷新の取り組み全体を進める原動力となっているところで
ございます。
行政刷新の取り組みは道半ばです。仕分けの手法を深化させ、行政に含まれる無駄や
非効率を根絶し、真に必要な行政機能の強化に取り組んでまいりたいと
考えております。

■続いて、税制抜本改革のスケジュールについてのご質問をいただきました。
若い世代を含め、国民が将来に不安を持たないようにするため、社会保障のための
安定財源を確保し、あわせて財政健全化を同時に達成するための社会保障と税の
一体改革は、どの内閣であっても先送りをすることのできない課題であります。
消費税を含む税制の抜本改革の具体的な内容を定める法案については、
社会保障・税一体改革成案に基づき、平成21年度税制改正法附則第104条に
示された道筋に従って、本年度中の法案提出に向けて準備を進めてまいります。
各党各会派の皆さまにおかれましては、法案成立に向けて与野党で合意形成できる
よう、社会保障・税一体改革に関する政策協議にご参加をお願いいたします。

■消費税率の引き上げ時期についてお尋ねがございました。
社会保障・税一体改革成案においては、「社会保障給付の規模に見合った安定財源の
確保に向け、まずは、2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで
引き上げ、当面の社会保障改革にかかる安定財源を確保する」とされております。
また、経済との関係においては、成案において、税制抜本改革の実施は経済状況の
好転が条件であることを明文化し、その実施過程においても、予期せざる経済変動が
生じた際には、柔軟に対応する仕組みとすることとしております。
いずれにせよ、具体的な税率の引き上げ時期については、今後、政府・与党内の
議論及び与野党協議等を踏まえ、改革の具体化を図る中で決定したいと考えており、
実施をする前には総選挙で民意を問うべきものと考えております。

■普天間飛行場の移設を含む日米同盟関係についてのご質問をいただきました。
同盟を基礎とした日米の信頼関係は、長い歴史を持つものであって、軽々に揺らぐ
ものではありません。
普天間飛行場移設を初めとする日米間の諸課題を着実に実施していくことは、
その信頼を維持強化し、日米同盟をさらに深化、発展させるために極めて重要です。
普天間飛行場の移設問題については、同飛行場の固定化を回避し、沖縄の負担軽減を
図るべく、全力で取り組みます。
沖縄において県外移設を求める声があることは承知しておりますが、
現在の日米合意は、全体として、少なくとも現状に比べると沖縄の大きな負担軽減に
つながると考えており、引き続き、沖縄の皆さまのご理解を得るべく、誠心誠意
努力してまいります。

■東アジア共同体構想についてお尋ねがございました。
私の政権では、大きな構想を打ち出すというよりも、当面の諸課題に着実に
取り組んでいくことがむしろ重要であるとの認識を述べたものであり、
東アジア共同体構想を否定しているわけでは全くありません。
豊かで安定したアジア太平洋地域の実現は、日本の平和、安定、繁栄にとって
不可欠であるとの考えのもと、ASEAN、東アジア首脳会議、ASEAN地域
フォーラム、APECなどの枠組みを活用し、開かれた形で、重層的な地域協力の
ネットワークを強化していく方針でございます。
このような地域協力に関する基本的な考え方に変わりはございません。

■外交、安全保障政策についてお尋ねがございました。
わが国を取り巻く安全保障環境が不透明性を増す中、地域の平和や安定を図り、
国民の安全を確保するため、外交的な努力とともに、昨年末に策定した防衛計画の
大綱に従って動的防衛力を構築しつつ、日米同盟を一層深化させていく考えで
ございます。
同時に、利害を共有するパートナー国との関係を強化すること等を通じて、
新たな安全保障環境に対応していく所存でございます。

■脱原発に関するご質問をいただきました。
国民の不安を和らげ、安心できるエネルギーのベストミックスを目指していくという
方向性については、菅前内閣と同じ考えであります。
具体的には、原子力発電について、脱原発と推進という二項対立でとらえるのでは
なく、中長期的には、原発への依存度を可能な限り引き下げていくという方向性を
目指すべきと考えます。
同時に、安全性を徹底的に検証、確認された原発については、地元自治体との
信頼関係を構築することを大前提として、定期検査後の再稼働を進めます。
国民が安心できる中長期的なエネルギー構成のあり方について、幅広く国民各層の
ご意見を伺いながら、エネルギー・環境会議を中心に、今後冷静に検討してまいり
ます。以上でご答弁とさせていただきます。

■谷垣総裁、御無礼しました。2問答弁漏れがございました。大変失礼いたしました。
一つは、高校無償化に関する朝鮮学校の審査再開についてのご質問でございました。
朝鮮学校の審査手続については、菅前総理が関係閣僚と相談し、事態が昨年の
砲撃以前の状況に戻ったと総合的に判断し、審査手続の再開を指示されたところで
ございます。朝鮮学校を指定するかどうかについては、今後、文部科学省において
厳正に審査を行うべきものと考えております。
また、高校無償化の平成24年度以降の制度のあり方については、3党合意を踏まえ、
政策効果の検証をもとに必要な見直しを検討してまいります。

■もう一つ、臨時国会の会期についてのご質問がございました。
政府としては、大震災からの復旧復興、原発事故の収束、円高対策を含めた
経済対策に取り組むため、3次補正の準備に全力を尽くすことを最優先に考えて
おります。
また、国会の会期については、国会において、各党会はでのご議論の上、ルールに
したがって決められたものと理解をしています。

[9月14日 衆院本会議場]

============================================================================
 【3】台風12号災害 谷垣禎一総裁が被災3県を視察
============================================================================
谷垣禎一総裁は、10日と11日の両日、台風12号によって甚大な被害にあった
和歌山、三重、奈良の3県を訪問し、「激甚に相当するのは、被害を見れば分かる。
前倒しで、激甚災害に位置づけなければならない」との考えを示しました。
谷垣総裁が視察したのは、和歌山県那智勝浦町、三重県紀宝町、奈良県十津川村など、
大規模な土砂崩れで寸断された道路や、住宅が崩壊した被災現場で、ヘリコプターで
上空からも河川の氾濫状況を確認しました。
また、谷垣総裁は、仁坂吉伸和歌山県知事、鈴木英敬三重県知事、荒井正吾奈良県
知事ら被災地の首長と相次いで会談。激甚災害の早期指定などを求める首長の切実な
声に、谷垣総裁は、「1日も早く激甚災害に指定し、第3次補正予算に位置付けて
いかないといけない。わが党として総力を挙げて対応する」と述べました。
また、記者団に対し、「想像を絶する被害だ。道路が寸断されれば、自衛隊などが
復旧に入れなくなる。基幹的な道路は整備しないといけない。『コンクリートから人へ
』が、まやかしであったことは、はっきりした」と強調しました。
視察には、二階俊博(和歌山3区)、田野瀬良太郎(奈良4区)、三ッ矢憲生(三重
5区)の各衆院議員らが同行しました。

============================================================================
 【4】福島県の原発事故警戒区域内を視察 [畜産・酪農対策小委員会]    
============================================================================
畜産・酪農対策小委員会は9日、東京電力福島第1原子力発電所から20キロ圏内に
ある福島県浪江町、南相馬市の警戒区域内を視察しました。
これは、原発事故による畜産・酪農への被害とその対応策を調査するのが目的で、
福島県を視察するのは飯館村、郡山市に続いて今回が3回目です。
防護服に身をつつんだ一行は、酪農家3戸を訪問。餌が得られず、畜舎内で餓死・
白骨化した、悲惨な状況を目の当たりにした議員からは、「今からでも遅くないから、
国レベルの対策をしっかり取り組む必要がある」との声が聞かれました。
その後、南相馬市で行われた意見交換会では、生産者団体から「除染対策について
具体的な方向性を早く出して欲しい」「賠償の早期支払いを進めて欲しい」「価格下落
対策と経営再開支援の充実を早く打ち出して欲しい」などの要望から出されました。
江藤拓委員長は「長い戦いになるが、一も早く元に戻れるように全力を尽くして
いきたい」と述べ、早速14日鹿野農林水産大臣に経営支援や除染などの対策に
早急に取り組むよう申し入れを行いました。

 【東電福島原発事故「警戒区域内」にある畜産農家に対する
                   支援強化についての申し入れ】

                          平成23年9月14日

                           自由民主党 政務調査会
                          農林部会
                          畜産・酪農対策小委員会


去る9月9日、東京電力福島第一原発事故による警戒区域内である福島県浪江町
及び南相馬市内の畜産農家を視察し、関係者との意見交換を行った。
現状は、添付の写真の通りであり、この現状と関係者からの要望を踏まえ、
左記の3点について申し入れを行うので、鹿野大臣におかれては、これを速やかに
実行するよう強く要請する。

                   
                 記


一.未だ畜舎の中で無惨なまま放置されている現状を目の当たりにし、
  大変な憤りを覚える。畜産農家の心情に鑑み、一刻も早く畜舎内の清浄化を図る
  こと。

二.畜産農家は、多くの牧草地を所有し、更には多大な設備投資を行っている現実が
  ある。政府は家畜の賠償補償に止まらず、借入金の返済猶予や経営再開までの
  生活補償など全般に渡って対策を講じること。

三.今後野田内閣において、被災者の皆様の心情を傷つけるような言動は、
  厳に慎むこと。

                                   以上

農林水産大臣
 鹿野 道彦 殿


============================================================================
           ★NEWSクローズアップ★
  下村博文SC文部科学大臣に聞く「反日教育に血税 3党合意にも反する」     
============================================================================
菅直人前総理は総辞職前日の8月29日、朝鮮学校の高校授業料無償化適用の審査
手続き再開を、唐突に高木義明前文部科学大臣に指示しました。
金正日体制を支える思想教育を行う朝鮮学校への授業料無償化適用は、国民の理解を
得られるものではありません。
無償化手続き再開の即時撤回を求める下村博文シャドウ・キャビネット文部科学
大臣に聞きました。

■菅前総理の誤った判断

―菅前総理が朝鮮学校無償化手続き再開を指示しました。

【下村SC大臣】
北朝鮮の拉致問題について、わが国が軟化したとの誤ったメッセージとなるばかりか、
外交問題に発展しかねません。
菅前総理は昨年11月23日の北朝鮮による韓国・延坪島への砲撃事件を受け、
無償化手続きを停止させ、再開の条件として「国際的・国内的な状況が砲撃事件
以前に戻ること」としていました。
ところが、北朝鮮はその後、謝罪をするどころか、8月10日には、同島付近の
海上で砲撃を行っています。8月29日時点で「国際的・国内的状況」が、砲撃
事件前に戻ったとは誰も思いません。日本政府が「韓国と北朝鮮の間で砲撃事件は
解決した」という勝手な外交判断をしたことになりかねません。
また、この問題で、韓国や同盟国である米国とも事前に調整していません。
菅前総理が、総理の権限で何の説明もないまま、一方的に再開を指示したのです。
誤った判断だと言わざるを得ません。わが党は、菅前総理、高木前文部科学大臣を
国会に参考人招致し、明確な説明を求めていく方針です。

―わが党が朝鮮学校の無償化に反対する理由は何ですか。

【下村SC大臣】
何もわれわれは、民族差別するわけではありません。金正日体制を支える思想教育を
行う朝鮮学校に国民の血税を投入することが大きな問題なのです。
例えば、朝鮮学校で使用している「現代朝鮮歴史」の教科書では、大韓航空機事件を
「でっち上げ」とし、拉致問題については、日本政府が「極大化し、反朝鮮騒動を
大々的に繰り広げている」と記載し、北朝鮮のミサイル発射は、「人工地球衛星」の
発射だと主張しています。
また、わが国政府は、朝鮮学校を朝鮮総連の下部組織であると明確に位置づけて
います。朝鮮総連幹部と朝鮮学校の校長などの人事は一体化しています。
朝鮮総連は北朝鮮の下部組織にあたりますので、北朝鮮の意向に沿った人材育成が
行われているのです。
こうした教育内容を問わないまま、反日教育を行っている学校に、国民の血税を
投入するということは到底、認められません。

―野田佳彦総理は「厳正に審査を」と述べるにとどまっています。

【下村SC大臣】
手続き的には文部科学大臣が定める規定で、教育内容を基準とせずに、外形的な
条件を満たせば無償化の対象となります。
確かに、教育内容について、無償化指定後に「留意事項」によって改善を促す規定が
あるものの、これはどの程度教育内容が改善されたかを調査するにすぎません。
従って、審査手続きが再開されれば、事実上無償化の対象となってしまうのです。
しかし、野田総理の判断で、無償化手続き再開を中止することは可能です。
わが党は、臨時国会では野田総理、中川正春文部科学大臣に対し、新内閣は「国際的・
国内的な状況」が砲撃事件以前に戻ったと考えているのかなど、一つひとつ矛盾点を
突きながら、無償化手続き再開の即時撤回を強く求めていきます。

■給付型奨学金を創設し頑張る子供を支援

―3党合意により高校無償化の見直しが決まりました。この問題に対するわが党の
基本的な考え方は。

【下村SC大臣】
朝鮮学校の無償化手続きを再開するということは、高校無償化を前提にしている
わけですから、3党合意に反します。3党合意を履行するため、政府は高校無償化の
抜本的見直しをしなければなりません。
そもそも、わが党は民主党のバラマキ的な高校無償化自体に反対です。
所得制限を設け、支援が真に必要な子供に対し、負担の軽減措置を図っていくことが
基本的考えです。
具体的には、給付型奨学金を創出して経済的ハンディキャップに関わらず、頑張る
子供達を支援していきます。
それから、高校無償化は厳密に言えば、公立高校の授業料無償化で私立高校は含まれ
ません。現在、民主党政権は、私立高校に就学支援金を支出しているとはいえ、
公私間の授業料の格差は従来に比べ広がっていますので、公私間格差の解消を図って
いかなければならないと考えています。

<機関紙「自由民主」2478号より掲載>

============================================================================
  ★JIMINインフォメーション<国際政治・外交論文コンテスト ほか>★
============================================================================
□衆院北海道4区候補者(選挙区支部長)公募【9/30締切】
  → http://www.jimin-douren.co.jp/
■衆院北海道1区候補者(選挙区支部長)公募【10/31締切】
  → http://www.jimin-douren.co.jp/ 
□国際局「国際政治・外交論文コンテスト」【11/25消印有効】
  → http://www.jimin.jp/involved/campaign/113868.html
■中央政治大学院「まなびとプロジェクト」第4期募集【10/28締切】
  → http://www.jimin.jp/involved/campaign/113467.html
□機関紙自由民主「政治川柳」募集中!
  → https://youth.jimin.or.jp/cgi-bin/senryu/form.pl

ここで本文終わりです
ローカルナビゲーション

ページトップへ