総裁挨拶

政権奪還から3年半、経済最優先で取り組んできました。
中小企業の倒産は政権交代前から3割減少し、25年ぶりの少なさ。雇用は110万人増えました。全国津々浦々、誰にでも一つ以上の仕事がある。史上初めて、有効求人倍率が、47全ての都道府県で1倍を超えました。
今世紀最高水準の賃上げが、一昨年、昨年に続き、今年の春も、3年連続で実現。パートの皆さんの賃金も過去最高です。
まだ道半ばではありますが、アベノミクスは、確実に「結果」を生み出しています。
しかし、今、世界経済がリスクに直面しています。悠久の歴史を紡いできた伊勢志摩の地で、このリスクに共に立ち向かう意志を、G7のリーダー達と共有しました。
日本もあらゆる政策を総動員する。消費税率引上げを2年半延期します。総合的かつ大胆な経済対策を講じ、アベノミクスのエンジンを最大限にふかすことで、デフレからの脱出速度を更に上げていきます。
この道しかありません。
オバマ大統領による被爆地・広島への歴史的な訪問が実現しました。共に、全ての犠牲者に哀悼の誠を捧げました。日米が力を合わせ、世界の平和と繁栄に貢献する。その決意を新たにしました。
平和安全法制の成立により、北朝鮮による相次ぐミサイル発射にも日米が緊密に連携して対応するなど、同盟の絆は一層深まっています。
私たちの子や孫の世代に、平和で豊かな日本を引き渡す。そのためには、この日米の絆を壊すような無責任な試みを、絶対に許す訳にはいきません。
経済においても、外交・安全保障においても、日本を、4年前のあの混迷の時代に、後戻りさせてはなりません。
この道を、力強く、前へ、進んで行こうではありませんか。国民の皆様と共に、「誇りある日本」を取り戻すために。

自由民主党総裁 安倍 晋三