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党大会

ゲストスピーチ<要旨>
梶田 隆章 東京大学宇宙線研究所所長
(2015年ノーベル物理学賞受賞)

人類の知の地平を広げる貢献を
若い人材が総活躍できる日本へ

梶田 隆章 東京大学宇宙線研究所所長

本日は長年研究してきた素粒子ニュートリノの研究と将来について話したい。ニュートリノ研究のきっかけは、1981年に大学院進学と同時に、当時準備中だった観測施設「カミオカンデ」の実験に参加したことだった。博士論文を書き終えて半年くらい後に、カミオカンデの研究データを見ていて、ひとつの種類のニュートリノが予想より少ないことに偶然に気が付き、その解明に専念することになった。
それについて調べ、論文にして公表すると、世界の他の二つの実験で否定的な結果が得られた。その時に「2対1」で即負けと考えなかったのは、自分たちのデータへの自信と、科学者として真実を知りたいという思いがあったからだ。
結局、この問題に決着がつけられたのは、「スーパーカミオカンデ」という次の実験装置が作られたことが大きい。この世界一の装置を用いることで、ニュートリノに小さい質量があるという、今までの素粒子理論の枠組みを超えた新たな突破口を発見することができた。
なぜ、ニュートリノ研究が成功したか。100人を超える共同研究者が基礎科学研究にかけた情熱、チームとして建設と研究を一体となって進められたことなどが重要だと思う。また、当初から国際共同研究としてスタートし、国際的な研究者コミュニティで高く認知されてきたことも大きな要因だ。
日本が科学技術創造立国として世界に伍していくには、国民が広く高等教育を理解し支えていく雰囲気がつくられていかなければならないと考える。高等教育へのサポートをお願いしたい。基礎研究をしているわれわれは人類の知の地平を広げるような貢献をしていきたい。
そのような人類への貢献を目指す多くの若い人が総活躍できる日本社会であってほしい。それらを通して、日本を世界から尊敬される国にしたい。そのためには人材の育成が重要であり、それが大学に課された使命だと考える。

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