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党大会

平成28年 党運動方針(案)

新たな挑戦、躍動する日本へ
~参議院選挙に勝利し、一億総活躍社会の実現へ~

前文

わが党は昨年、立党60年を迎えた。「政治は国民のもの」との立党の原点をあらためて心に刻み、今後も国民政党、責任政党として、国民と共に次なる時代を歩んでいく決意である。
政権復帰から3年がたった。その間、20年近く日本経済を低迷させる原因となってきたデフレから脱却するため、わが党は経済最優先で取り組んできた。その結果、名目国内総生産(GDP)の拡大、税収の増加、雇用情勢の改善など、多くの経済指標が政権復帰前より大幅に好転し「もはやデフレではない」という状況をつくり出すに至った。
また、厳しさを増す安全保障環境に対応するため、平和安全法制を整備し、戦後70年間守り続けてきた不戦の誓いをより確かなものとするための強固な基盤を築くことができた。
さらに、安倍晋三総理は昨年秋、金融・世界経済に関する首脳会合(G20アンタルヤ・サミット)やアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議などに出席し、積極的な外交を展開した。開催が途絶えていた「日中与党交流協議会」も7年ぶりに再開することができた。
かつて、おごりが生まれ、国民の厳しい審判を受けて政権を失った苦い経験とその反省の上に立って、今後も、さらに高い緊張感を持って政権運営・政策推進に当たる姿勢が不可欠である。
本年、わが党は「一億総活躍」への挑戦を始める。
それは「女性も男性も、失敗を経験して再チャレンジする人も、障害や難病のある人も、誰もが活躍できる社会」「若者と子供は夢を持ち、お年寄りは安心感を持てる社会」「多様性の中からアイデアが生まれ、イノベーションが湧き起こる社会」をつくることである。
人口減少問題に果敢に立ち向かい、50年後も人口1億人を維持するとともに、経済の好循環によって内需を押し上げ、わが国が今後も力強く成長を続けられるよう「戦後最大のGDP600兆円」「希望出生率1.8」「介護離職ゼロ」との3つの的に向け、新しい「三本の矢」を放っていく。
経済成長の果実を全国津々浦々に届けるため、地方創生へのさらなる挑戦を続け、それぞれの地方が自らの情熱と創意工夫で未来を切り開く意欲的なチャレンジを応援する。とりわけ、少子高齢化や人口減少が進行する地方にもしっかりと目配りし、持続可能な地域づくりに努める。全ての人が安心して暮らせる豊かな地球環境を保全し、低炭素、資源循環、自然との共生に取り組む。
本年はわが国で主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)が開催される。国際連合安全保障理事会の非常任理事国の重責も担う。「日本が世界の中心で輝く年」としなければならない。
わが党は党外交、議員外交を通じて、安倍総理が展開する地球儀を俯瞰する外交を支援し、よりよい未来、よりよい世界を築くために挑戦する国際社会で、リーダーシップを発揮できる日本を実現する。
今後も、普遍的な価値で結ばれた日米同盟を外交の基軸に据えるとともに、積極的平和主義の旗の下、国民の命と暮らしを守り世界の平和と安定に貢献するための平和安全法制の施行に向けて、万全の準備を進める。
また、わが党は拉致問題、核・ミサイル開発問題の解決に向けて断固たる姿勢で臨み、北朝鮮に対して具体的な行動を取るよう強く求めていく。領土問題については、法と歴史に基づいてわが国の強い意志を示すとともに、返還要求の運動を続ける。
勤勉と自立を旨とし、家族や地域社会の絆を重んじる「和」の精神を受け継いできた日本人は、世界中の尊敬を集めてきた。わが党は日本の歴史、伝統、文化と先人の優れた知恵に学ぶとともに、日本人の美徳を親から子、子から孫へと引き継ぎ「日本らしい日本」を守る。
今後も靖国神社参拝を受け継ぎ、国の礎となられたご英霊の御霊に心からの感謝と哀悼の誠をささげ、不戦の誓いと恒久平和への決意を新たにしていく。
国のかたちを決める憲法改正については、国民的な議論と理解を深めるとともに、国民の負託を受けた国会で正々堂々と議論する。
本年は夏に参議院選挙が行われる。わが党と公明党との連立政権が結束して着実に政策を進めるための安定した政治基盤を固める選挙であり、わが国の将来を左右する極めて重要な戦いである。わが党は公認・推薦候補者の全員当選を目指して戦い抜く。

1.全党員・党友が一致結束し、参議院選挙を必ず勝ち抜く

本年最大の政治決戦となる参議院選挙は、安定した政治基盤の下、日本を大きく前に進めていくため、是が非でも勝ち抜かなければならない。全体の勝敗を大きく左右する全国32の1人区での勝利を最重点に位置付けながら、選挙区、比例代表の各選挙において全員当選を目指す。
わが党は今日までに、ほぼ全ての選挙区で候補者の擁立を終えた。選考された候補者は、自らが"最良最強の候補者"となるべく、常に謙虚な姿勢で、有権者一人一人と丁寧に接する心構えが欠かせない。選挙区選挙は今回「1票の格差」是正のため、鳥取と島根、徳島と高知が統合され合区となるが、地方の声がしっかりと国政に届くよう、最大限の支援態勢で臨む。
一方、比例代表選挙では、広く国民に支持される有為な人材の擁立を進めている。わが党はネット投票などで有権者が候補者を選べる「オープンエントリー2016」を導入、政党史上かつてない画期的な公募にチャレンジしている。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられることを踏まえ、わが国の未来を担う若い世代による政治・選挙への参加を促す取り組みを強化していく。
衆議院にあっては、いつ選挙が行われても勝利できるよう各議員、支部長は常在戦場の心構えを持ちつつ、参議院選挙を「自らの選挙」と位置付け、全力で取り組むことが何より重要である。
参議院選挙の前哨戦となる1月の沖縄県宜野湾市長選挙は、党本部と党沖縄県支部連合会、友党の公明党が緊密に連携しながら候補者を支援し、与野党対決型の選挙の中で、相手候補に大差で勝利することができた。また、昨年の統一地方選挙で行われた41道府県議会議員選挙においても、全体として1,153議席を獲得し、24年ぶりに改選過半数を上回った。
これらの勝利はわが党が長年、政権を担ってきた経験や豊富な人材に加え、全党員・党友が一致結束して地道な活動を行い、地方組織が地域にしっかり根を張っていることによるものであり、わが党の強みを最大限に発揮した結果といえる。
わが党はこれら選挙の勝利を基盤に、今後、4月の衆議院北海道5区補欠選挙をはじめ、6月の沖縄県議会議員選挙など、各地で行われる選挙で確実に勝利する。
そして、日本経済の再生など、直面する内外の政策課題に真正面から向き合って結果を出し、国民の信頼を得ながら、政治を大きく前に進めるため、参議院選挙を必ず勝ち抜き、安倍政権とわが党の基盤をよりいっそう強固なものにしていく決意である。

(1)「強い自民党・愛される自民党」へ強靱な党組織を構築
わが党が国内外に山積する課題に強い責任感と実行力を持って対処する責任政党として、本年夏の参議院選挙をはじめ各級選挙で勝利するためには、組織の足腰を鍛錬して党の基盤をさらに強化し「強い自民党・愛される自民党」をつくり上げることが不可欠である。
そのため、地方に根差したきめ細やかな組織活動を充実させ、人と人、地域と地域とをつなぐ強靱(きょうじん)な党組織の構築を図る。
わが党の理念や政策に賛同する党員を増やすことは、組織活動の柱である。2年にわたる「120万党員獲得運動」で党員は増加したが、党勢拡大はまだ道半ばである。引き続きこの運動を強力に展開し、目標達成を目指す。
保守系地方議員との連携はわが党の選挙基盤を充実させる上で極めて重要であり、引き続き都道府県支部連合会と協力して連携強化に努める。
青年局では、街頭活動・研修活動や青年関係団体との交流、広報活動、台湾をはじめとする国際交流に引き続き力を入れつつ、選挙権年齢の引き下げを見据え、若者との新規交流事業を強力に推進していくことで党組織を強化・拡充し、参議院選挙必勝を期す。「TEAM−11」も継続し、被災地の復興を力強く後押ししていく。
女性局では、政策活動として児童虐待防止「ハッピーオレンジ運動」の継続と、女性特有の健康問題への対策を推進する。さらに、党勢拡大に寄与すべく、地域密着型の集会などを全国各地で開催し、支部組織の活性化へつなげるとともに「暮らしにやさしく、政策に強い女性局」を目標に、政策提言活動を展開する。
また、女性活躍のさらなる推進の下、女性候補の発掘と重点的な支援を行う。
遊説局では、参議院選挙および各重要選挙において必勝を期すべく、最大限の支援態勢の下、活動を展開する。参議院選挙に向けて開催される各支部連合会主催の政経セミナーや決起大会などへ精力的に党役員などの派遣を行い、必勝に向けた環境整備に努める。
党と国民との懸け橋である友好団体には、自ら足を運んで党に対する理解を求めるとともに、忌憚(きたん)ない意見交換を通じて交流の緊密化に努める。また、職域党員の増加を図る一方、新たな友好団体との関係構築に取り組む。
わが党と友好的な関係にある労働組合とは、今後も労政局を通じて積極的な交流を図り、働く人々の生活の安定と向上、賃金と職場環境の改善につながる政策の実現に努める。
中央政治大学院では、全国の支部連合会と連携し、現在40校の「地方政治学校」で研修活動を行っているが、本年は参議院選挙に向けて地元での活動に加え、東京研修の充実を図るとともに、未設置7県の開校を目指す。
また、若者の政治への関心を高めるため、学生対象の「国会議員事務所インターンシップ」を拡充する。そのため、党関連機関の協力を得て、学生、大学などへさらに積極的に働き掛け、多くの学生の参加を促す。

(2)参議院選挙の勝利に向け、国民の共感を得る広報活動を強力に展開
本年の広報活動は、一億総活躍社会を掲げる安倍政権の政権基盤を強化するため、参議院選挙の勝利に全力を挙げる。
今夏の参議院選挙は、ネット選挙が解禁されてから3回目の国政選挙であるとともに、18歳選挙権の導入が見込まれる国政選挙である。若者との親和性の高いデジタルツールと従来のアナログツールを融合させた選挙運動を行い、国民にわが党の魅力を効果的に伝えていく。また、候補者の主義・主張や人柄が有権者に伝わるよう、候補者陣営と連携した広報活動を展開する。
安倍政権が掲げる一億総活躍社会などの重要政策を責任政党として着実に実現するためには、国民による政策理解と後押しが必要不可欠である。一億総活躍社会をはじめ地方創生や女性活躍などの重要政策の理解促進のため、党ホームページや動画チャンネル「Café Sta」などを通じた、適時的確な政策情報の発信を強化する。
また、昨年成立した平和安全法制の着実な施行に万全を期すため、平和安全法制への国民の理解を深める広報活動に徹していく。
党機関紙誌では、機関紙「自由民主」、女性誌「りぶる」において、わが党の政策と活動を紹介し、支持拡大を図る。また、参議院選挙対策として、候補者の重点政策や活動などを紹介することにより、候補者の人となりや魅力を伝えていく。
世論形成に影響を持つマスコミの報道に党の政策や主張が正確に反映されるよう、党役員による記者会見内容を「JIMIN情報サービス」としてメール配信するなど、情報提供に努める。
また、取材要望や資料の問い合わせなどの窓口として、党執行部をはじめ党内の各機関などとの連絡調整を行い、取材する側に立った丁寧な取材協力活動を行う。

2.一億総活躍社会実現のための重点政策

(1)「復興・創生期間」がスタート。"現場主義"でさらなる復興加速化
本年は東日本大震災の発災から6年目を迎え「集中復興期間」から「復興・創生期間」に移行する、重要な節目の年である。わが党は引き続き"現場主義"の視点を強め、さらに復興の加速化に取り組む。
まず、被災者支援については、長期避難者の心のケアやコミュニティ形成などの取り組みを強化するとともに、仮設住宅での避難生活から恒久住宅での新たな生活に向けて、各地域の特有課題に対応する細やかな支援を敢行する。
また、復興道路や復興支援道路、その他、多くが完成時期を迎える住宅や新たなまちづくりも着実に推進する。さらに、販路創出、雇用のミスマッチ対策、企業立地などの取り組みを強化してまちのにぎわいを取り戻していく。
原子力事故災害からの復興・再生については、帰還困難区域の長期展望の策定を急ぎ、その他の区域について、遅くとも事故後6年となる来年までに避難指示を解除し、住民の帰還が可能となるよう、除染や放射性廃棄物の処理、中間貯蔵施設の整備を着実に進める。
さらに、早期帰還の促進と新生活支援、事業・なりわいの再建など、生活面、産業面、行政面を一体として支援することで、福島の復興・再生を加速する。

(2)強い経済と財政再建の両立
昨年9月、安倍総裁は未来を見据えた新たな国づくりを進めるとして「希望を生み出す強い経済」「夢を紡ぐ子育て支援」「安心につながる社会保障」から成る「新三本の矢」を打ち出した。
「強い経済」なくして未来への希望を生み出すことはできない。企業の収益が増え、雇用や賃金の増加を伴う「経済の好循環」をよりいっそう確かなものとし「GDP600兆円」を実現するため、平成27年度補正予算や平成28年度当初予算、平成28年度税制改正などを中心にあらゆる施策を講じていく。
厳しい交渉の結果大筋合意した環太平洋パートナーシップ協定(TPP)は日本の良質な製品、サービスを世界に売り込むチャンスであり、グローバル企業はもとより、高い技術力を持つ中小・小規模事業者にも新規市場が開かれることになる。
われわれはTPPを契機に「新輸出大国」を実現するため、海外へ積極的に展開する中小・小規模事業者の営業活動や人材育成を支援する体制を総合的に整備し、日本の「稼ぐ力」を強化していく。また、わが国経済の競争力の向上のため、引き続き法人税改革に取り組んでいく。
賃金の引き上げを通じた消費の喚起を後押しするため、中小企業の生産性向上・下請け取引の適正化、地域の付加価値創造力の強化に取り組む。
IoT、ビッグデータや人工知能などの発展により産業構造が大きく変容する時代を迎えていることを踏まえ、日本が世界の中で競争力を失わないための制度見直しや研究開発の加速化、社会実証を通じた産業化などの対応を推進する。
また、エネルギー基本計画やエネルギーミックスに基づき、経済再生に不可欠な安定的かつ低コストのエネルギー需給構造を実現する。具体的にはエネルギーシステム改革を着実に実行するとともに、徹底した省エネ、再エネの最大限導入と国民負担抑制の両立などを戦略的に進める。
原子力については、その依存度を可能な限り低減させつつ、安全性の確保を大前提に、原子力規制委員会によって新規制基準に適合すると認められた原子力発電所の再稼働を進めるなど、重要なベースロード電源として活用する。
経済再生・デフレ脱却と同時に財政健全化へ向けた努力を続けた結果、平成28年度予算における国債発行額は前年度から2.4兆円の減額となっており、公債依存度はリーマンショック前の平成20年度以来の水準まで回復している。
引き続き「経済再生なくして財政健全化なし」との認識の下「2020(平成32)年度における国・地方の基礎的財政収支の黒字化」目標の達成に向け、財政の健全化に向けた取り組みを継続していく。平成29年4月の消費税率引き上げ時に軽減税率制度を導入するに当たっては、責任を持って安定的な恒久財源を確保する。

(3)一億総活躍のエンジンとして「地方創生」を深化させる
「人口減少・超高齢化というピンチをチャンスに変える。地方創生は、日本の創生である」との認識の下にスタートした「地方創生」も2年目を迎えた。
昨年6月に閣議決定された「まち・ひと・しごと創生基本方針2015」に基づき、地域の「稼ぐ力」「地域の総合力」「民の知見」を引き出すことを通じ、官民連携や地域連携という新たな「枠組み」や地方創生を担う新たな「担い手」、地域の生活経済実態に即した新たな「圏域」をつくり、地方創生を深化させ、具体的な事業を本格的に推進する。
地方は少子高齢化や過疎化の最前線であり、地方創生は一億総活躍社会の実現に向けて最も緊要度の高い取り組みである。また、TPP協定を真にわが国の経済再生、地方創生に直結するものとすることが求められている。
こうした認識の下に一億総活躍が掲げる「少子高齢化に歯止めをかけ、50年後も人口1億人を維持する」ための政策議論を一億総活躍のエンジンとして、議論の中核を担っていく。

(4)将来と今の「安心」につながる社会保障制度の充実
消費税財源はその全てを社会保障に充て、着実に社会保障制度の充実を図る。軽減税率を導入した場合であっても、安定的な恒久財源を確保することによって、社会保障の充実と安定化はしっかり実施していく。
わが国の安定的な成長を図り「GDP600兆円」を実現していくため、賃金・最低賃金引き上げとともに、個々人がその持てる力を最大限発揮できる全員参加の社会の実現を加速させる。また、賃金引き上げの恩恵が及びにくい低年金受給者を支援する。障害の有無にかかわらず共生する社会を実現するため、障害者および障害児の支援に関わる施策を通じて障害者の活躍を推進する。
「希望出生率1.8」がかない、全ての子供たちが夢と希望を持って成長していける社会の実現に向け、若者の就労支援とともに、病児・病後児など多様な保育の受け皿の整備とこれを担う保育士確保を着実に進める。
子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、子供の居場所づくりの推進や学習支援、ひとり親家庭に対する児童扶養手当の機能の充実を図るなど、子供の貧困対策を着実に推進する。併せて、児童養護施設退所者の支援など社会的養護の推進に取り組むとともに、児童虐待の第一線機関である児童相談所の体制の強化を図る。
「介護離職ゼロ」の実現に向け、地域包括ケアシステムの構築を図るため、地域医療に携わる者と介護サービスに携わる者が共に連携する医療・介護提供体制の充実や認知症施策などを推進する。
福祉ニーズの多様化・複雑化に備えるため、質の高い福祉人材の養成、離職した福祉人材の再就職支援、中高年齢者を対象とした研修など人材確保に取り組む。さらに、外国人技能実習制度の適正化などを内容とする見直しなどを図る。
革新的な医療技術の実用化を推進し、医療関連産業の国際競争力の向上を図るとともに、予防・健康管理の推進を通じた健康長寿社会の実現を目指す。
強靱・安全・持続可能な水道を構築する。生活衛生関係者の組織基盤の強化を通じた衛生水準の向上を目指す。高齢化が進む戦傷病者・戦没者遺族・原爆被爆者の援護とともに、先の大戦の記憶を次世代へ継承するための支援を行う。

(5)「すべての女性が輝く社会」の実現を目指す
人口減少という逃れられない課題を克服し、持続可能な社会・経済を確保するには、女性の活躍は欠かせない。女性の活躍は一億総活躍のための極めて重要な柱である。
「女性活躍推進法」の実効性を確保すべく、取り組みの「見える化」や、認定制度、公共調達の活用により、企業の取り組みを促す。
指導的地位に占める女性の割合を30%とすることを目指し、女性参画の拡大に向けた取り組みや将来に向けての人材育成を進める。また、政治の場への女性のさらなる参画も促進する。
性別にかかわらず希望に応じて仕事・家庭・地域に関わることができるよう、働き方改革や男性の意識改革、仕事と子育て・介護などの両立支援を進める。また、起業や再就職、地域活動など女性の多様なチャレンジを支援する。
非正規雇用の女性やひとり親家庭への支援、「マタニティハラスメント」などあらゆるハラスメントの根絶、女性の健康の包括支援、性犯罪被害者支援などにより、女性の安心・安定した生活基盤を整備する。

(6)努力が報われる農林水産業の実現に向けて
TPP大筋合意を受け、日本の農政は「農政新時代」というべき新たなステージを迎えている。
まず、TPPの影響による生産者の不安を払拭(ふっしょく)し、希望を持って生産に取り組めるよう万全を期すとともに、中山間地域を含む美しく活力ある農山漁村を守っていく。また、成長産業化に取り組む生産者がその力を最大限に発揮するため、攻めの農林水産業への施策の推進に全力を挙げる。
さらに、農林水産業・食料政策の方向を明確にするとともに、生産者の努力では対応できない分野の環境を整える。
このため、人材力を強化するシステムの整備、生産資材の価格形成の仕組みの見直し、生産者の所得向上に資する流通・加工構造の確立、基盤整備を円滑に行うための土地改良制度の在り方の見直し、戦略的輸出体制の整備、原料原産地表示などについて具体的内容を詰める。
林業についてはCLT(直交集成板)など新たな製品・技術の開発・普及の加速化、木質バイオマスの利用促進などにより新たな木材需要を創出する。また、間伐などの森林整備・保全による森林吸収源対策に積極的に取り組む。
TPPなどの国際環境の変化にも対応できる強い水産業を実現するため、持続可能な収益性の高い操業体制への転換、担い手対策、資源管理の推進、国産水産物の輸出拡大などを進める。

(7)教育格差の解消、超スマート社会の実現、東京オリパラでレガシーを創出
高校生等奨学給付金や大学等奨学金事業における無利子奨学金の拡充、所得に連動して返済できる奨学金制度の導入などに取り組み、子供の未来が家庭の経済的事情によって左右されることがない社会を築く。また、本年6月から満18歳以上の若者も選挙に参加できるようになるので、教育現場での主権者教育の充実、政治的中立の確保などに努める。
平成28年度はわが党の議論を踏まえて策定された「第5期科学技術基本計画」の初年度に当たる。本計画で掲げられた「超スマート社会」の実現(Society 5.0)やイノベーション促進に向けた好循環システムの構築、学術研究・基礎研究、人材育成などの基盤的な力の強化に向けた取り組みを進めるとともに、政府の投資目標(対GDP比1%、5年間で総額約26兆円)の確実な達成に努める。
2020年オリンピック・パラリンピック東京大会については「オリパラ基本方針」に基づき、国民総参加による「夢と希望を分かち合う大会」の実現、次世代に誇れる「レガシー」の創出のため、大会準備を加速させる。

(8)防災・減災対策など国土強靱化
―暮らしの安全・安心に向けた国土強靱化―
遠くない将来の発生が懸念されている首都直下地震や南海トラフ巨大地震をはじめ、地震、津波、豪雨・豪雪、土砂災害、火山噴火などのあらゆる自然災害から一人でも多くの命と財産を守るため、ハード・ソフト総動員の防災・減災対策、戦略的なインフラ老朽化対策などの国土強靱化を推進する。
このため、安定的・持続的な見通しを持って計画的に公共投資を行い、改正品確法などにのっとり、建設産業の担い手の確保・育成、建設現場の生産性向上を進めつつ、住宅・建築物、道路・トンネル・橋・河川・鉄道・空港・港湾・海岸などの耐震化・老朽化対策を進める。
また、水害・土砂災害対策、密集市街地対策、避難路の整備や無電柱化、帰宅困難者対策、代替性のある交通・物流ネットワークの形成に取り組む。加えて、消防力の充実・強化、自衛隊の災害対処能力の向上、地震、津波、火山などの観測・監視体制の強化、情報伝達の迅速化などに取り組む。
さらに「世界津波の日」(11月5日)の制定を踏まえ、世界各国の防災意識の向上と防災教育の充実、実践的な防災行動の定着に向け、国土強靱化国民運動の世界展開を図る。

(9)わが国の国益、領土・領海・領空、国民の安全・安心を断固として守る
本年は国連安保理非常任理事国および伊勢志摩サミット議長国として、国連改革を推進するとともに、世界の平和と安定、繁栄に主導的役割を果たす。また、地球儀を俯瞰しながら、積極的な平和外交、経済外交を展開し、日米同盟を基軸に据えつつ、自由、民主主義、基本的人権、法の支配などの基本的価値を共有する国々との連携を深化する。
慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認した日韓合意をはじめ、昨年からの近隣諸国との関係改善の流れを、本年はいっそう加速させる。韓国との新しい時代の協力関係、中国との戦略的互恵関係を構築するとともに、ロシアとは、G7の連帯を重視しつつ、北方領土問題の解決、平和条約の締結に向けて対話を重ねていく。
国際社会の平和と安定および繁栄の確保に主体的に貢献するため、政府開発援助(ODA)を積極的・戦略的に実施する。また、国際テロの脅威の増大を受け、情報収集体制を強化するなど、在外邦人の安全確保に万全を期す。
さらに、日本の「正しい姿」を世界に示し、いわれなき非難には断固として反論するなど、戦略的対外発信を積極的に推進する。これらの基盤として、欧米主要国並みに外交実施体制を拡充することを目指す。
拉致問題について、北朝鮮は特別調査委員会設置後、1年半以上にわたり調査結果報告を行わずに不誠実な対応を続けた上で、本年1月の核実験実施、2月の弾道ミサイル発射、さらには特別調査委員会の解体宣言など、わが国および国際社会への挑発と暴挙を繰り返しており、極めて遺憾である。
政府は昨年に党拉致問題対策本部から申し入れた提言を踏まえ、わが国独自の対北朝鮮措置を決定したところであり、今後も政府と一体となって、米国をはじめ国際的な連携を強化し、あらゆる手段を尽くして被害者全員の即時帰国を実現する。
国際秩序が揺らぎを見せ、わが国を取り巻く安全保障環境がいっそう厳しさを増す中、昨年の平和安全法制の成立を受け、国民の命や平和な暮らし、わが国の領土・領海・領空を守り抜くため、切れ目のない対応を可能とする体制の整備に全力を注ぐ。
また、新たな日米防衛協力のための指針の下、沖縄の基地負担の軽減に努めるとともに、日米同盟の強化や友好国との防衛協力を推進し、わが国の抑止力の向上を図る。自衛隊の国際平和協力活動などの国際貢献についても、より積極的に取り組んでいく。
さらに、抑止力・対処力の双方を高めるべく、防衛力の質と量を確保し、統合機動防衛力の構築を目指すとともに、昨年の防衛装備庁の設置を受け、戦略性を持って国内の研究開発や友好国との防衛装備・技術協力を促進し、防衛生産・技術基盤の維持・強化に尽力する。
また、国内の治安・テロ対策として、本年5月の伊勢志摩サミット、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催に向け、警戒警備・水際対策、情報収集・分析、サイバーセキュリティ対策などを抜本的に強化し、安全の確保のため万全の体制を構築する。

(10)国民のための行政改革を断行する
歳出改革こそ政治が責任を持って取り組むべきであり、政府の予算編成および行政事業レビューのプロセスとも連動して効果的・効率的ではない事業を洗い出し、事業の改善や透明性の向上、予算の縮減、廃止、効率化などを求める。
基金や特別会計、独立行政法人などについても不断の見直しを行い、基金の余剰資金の国庫返納や、特別会計の積立金・余剰金などの一般会計の財源としての活用、独立行政法人の独自財源収入の増加や事業費抑制などを通じての国の一般会計からの繰り入れや運営費交付金の抑制を進める。
マイナンバー制度の導入に伴い、個人番号を活用した手続きの簡素化や添付書類の削減など、国民の利便性向上に向けた行政の効率化について検討を行う。

(11)国民各層の理解を得つつ、憲法改正を推進する
わが党は結党以来、自主憲法の制定を党是に掲げている。
そのため、憲法改正や「日本国憲法改正草案」の国民への理解を促進するため、支部連合会や選挙区支部主催の憲法改正研修会を継続して開催する。同時に、憲法改正推進本部においては、適宜、有識者などを招請し本部会議を開催する。
憲法改正については、現行憲法の主権在民、基本的人権の尊重、平和主義の3つの基本原理は継承しつつ、憲法改正を目指す。その際、憲法改正について国民各層の理解を得つつ、衆議院・参議院の憲法審査会や各党との連携を図り、憲法改正原案の検討・作成を目指す。
憲法改正国民投票法および公職選挙法が整備され、憲法改正のための国民投票は、現実に実施できる状況にある。しかし、実際に憲法改正を行うには、憲法改正原案について衆参両院の3分の2以上の賛成および国民投票における過半数の賛成が必要である。そのため、国民各層、各種団体との協力、憲法改正推進本部と組織運動本部との連携の下、憲法改正賛同者の拡大運動を推進する。

以上

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