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党大会

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平成26年概観

平成26年は、安倍総理が掲げるアベノミクスを、更に強力に推進させていくための政治的安定基盤を確立した年となった。また、全国各地で、記録的な豪雨災害や噴火、地震による被害が多く発生し、自然災害の脅威と防災・減災対策の重要性を改めて認識させられた。

1月24日召集の第186回通常国会は、「好循環実現国会」と位置付けられ、景気回復の実感を全国津々浦々まで届けるための規制改革や成長戦略関連の法案、4月からの消費税率8%引き上げに対応する補正予算等、多くの法案を成立させることができた。特に26年度予算は、戦後3番目の早さで成立し、閣法成立率は96.5%に達する等、衆参のねじれ解消を十分実感させる成果を収めた。
3月からは、国民の命と平和な暮らしを守るため、あらゆる事態を想定して切れ目のない安全保障法制を整備する為の与党協議がスタートし、自衛の措置としての武力行使の新三要件等、安全保障法制整備の基本方針を取りまとめ、7月1日閣議決定された。
4月には衆議院鹿児島2区補欠選挙が行われ、わが党公認の金子万寿夫候補が当選した。その他の地方選挙においては、東京都知事選挙や福島県知事選挙等で勝利することができた一方、滋賀県知事選挙、沖縄県知事選挙はあと一歩及ばなかった。
一票の格差問題については、与野党協議での合意形成が整わず、衆議院議長の下に有識者からなる「選挙制度調査会」を設置し、選挙制度の検証や定数削減等について議論することとした。9月3日に安倍総理は、人心を一新し、日本を取り戻す闘いの第二章に臨むため、内閣改造と党役員人事を刷新した。高村正彦副総裁は留任し、新たに谷垣禎一幹事長、二階俊博総務会長、稲田朋美政務調査会長、茂木敏充選挙対策委員長の党4役が就任した。同日に第二次安倍改造内閣が発足し、改造内閣の課題を「元気で豊かな地方の創生と女性が輝く社会の実現」と位置付け、新たに地方創生担当大臣と女性活躍担当大臣を創設した。9月29日には第187回臨時国会が召集され、地方創生や女性活躍に関する法案や災害対策に資する法案の成立を目指した。
安倍総理は就任以来、国会日程の合間を縫い、「地球儀を俯瞰する外交」を展開し、オバマ米大統領やプーチン露大統領を始め、首脳会談を精力的に行ってきた。11月には、就任から節目の50カ国目として中国を訪問し、約3年ぶりとなる日中首脳会談を習近平国家主席と行い、戦略的互恵関係の原則を再確認し、日中関係改善に向けた歩みを進めた。
11月18日に安倍総理は、経済再生と財政健全化の両立を実現するため、まずは国民全体の所得を押し上げ、地方経済にも景気回復の効果を十分に波及させていくことで、消費税率引き上げに向けた環境を整えていくために、消費税の10%引き上げについて1年半延期することを決断した。同時に、国民経済にとって重い決断をする以上、速やかに国民の信を問うべきであると判断し、11月21日に衆議院を解散した。
第47回衆議院総選挙は12月2日に公示され、わが党は「景気回復、この道しかない。」を掲げ、安倍政権2年間でのアベノミクスの実績と、経済の好循環の流れを止めることなく全国津々浦々へ広げ、国民生活を豊かにしていくことを公約として選挙戦に臨んだ。12月14日に投開票が行われ、わが党は291議席を獲得。公明党と合わせて与党で3分の2を超える議席を確保し、前回の政権奪回選挙と遜色ない結果を残した。特に、前回初当選議員の再選率が極めて高かったことにより、過去数回の選挙で続いた大量当選、大量落選という、いわゆる「振り子現象」に終止符を打つことができた。まさに、安定した政治を望んだ国民の意思が示された結果であった。
12月15日には、自公党首会談で連立政権の継続が確認され、12月24日には第188回特別国会が召集され、安倍総理が衆参両院で首班指名され、第3次安倍内閣が発足した。総選挙直後から、平成26年度補正予算や税制改正、平成27年度予算編成作業に入り、国民に約束した経済の好循環を一日も早く確かなものとするために、全力で取り組んでいるところである。

主な選挙結果

昨年11月21日に衆議院が解散され、第47回衆議院議員総選挙が12月2日公示、14日投票の日程で施行された。安倍総理自ら「アベノミクス解散」と命名し、「景気回復、この道しかない。」と訴え、経済政策をさらに強力に推進し、景気回復の実感を全国津々浦々まで届ける強い決意で戦った。
今回、いわゆる0増5減に伴い小選挙区の区割り改定が実施され、福井、山梨、徳島、高知、佐賀各県の定数が1議席減り、小選挙区295議席、比例代表180議席、計475議席で争うこととなった。また、総選挙では初めて、インターネット選挙運動が実施された。わが党は291議席を獲得し、友党の公明党とあわせると与党で326議席を得て、総議席の3分の2以上を占めた。小選挙区では223議席を得て、18県で議席を独占した。比例代表は68議席を獲得し、前回より11議席増やした。今回の選挙で、いわゆる「振り子現象」に終止符を打った。投票率は戦後最低の52.66%だった。得票数は、小選挙区で2,552万票となり前回から若干減少したものの、比例代表では1,765万票を得て、前回より100万票余上乗せした。得票率は、小選挙区で約48%、前回比約5%増加し、比例代表でも約33%を得、前回比約6%増加した。
選挙結果は、過去2年間の安倍政権に対する実績が評価された結果といえるが、我々は、より謙虚に国民の声に耳を傾けながら政権・党運営を進める必要がある。また、前回初当選した議員の多くが再選を果たしたが、次回に向けて、「選挙力」をさらに強化する必要がある。
このほか、4月には徳田毅氏の辞職に伴う衆議院鹿児島県第2区補欠選挙が実施された。わが党は新人で前県議の金子万寿夫氏を擁立し、民主党、日本維新の会、結いの党、生活の党が推薦する元職の無所属候補との事実上の与野党一騎打ちを制し、初当選した。
また、13の都府県知事選挙(福島、東京、石川、長野、滋賀、京都、和歌山、山口、香川、愛媛、長崎、宮崎、沖縄)と、4政令市長選挙(新潟、大阪、福岡、熊本)が施行された。長野、和歌山、山口、香川、長崎、宮崎の知事選挙ではわが党推薦の候補者が勝利。東京都知事選挙と福島県知事選挙でも支援した新人候補が圧勝した。政令市長選挙においても福岡、熊本両市で推薦した候補者が他を寄せ付けない強さを見せて快勝した。一方、滋賀、沖縄の両県知事選挙では推薦候補が敗北した。
昨年末の総選挙と同日に実施された茨城県議会議員選挙では41議席(定数63)を獲得した。
今年もすでに各地で選挙が始まっている。越年選挙となった佐賀県知事選挙(1月11日投票)では推薦候補が敗れたが、1月25日の山梨県知事選挙と北九州市長選挙ではわが党推薦候補が勝利。2月1日の愛知県知事選挙でも県連が推薦した候補が圧勝した。
そして、本年4月には第18回統一地方選挙が実施される。10道県の知事選挙(北海道、神奈川、福井、三重、奈良、鳥取、島根、徳島、福岡、大分)、5政令市の市長選挙(札幌、相模原、静岡、浜松、広島)、41道府県議会議員選挙、17政令指定都市の市議会議員選挙が実施される。その後も、青森、岩手、群馬、埼玉、大阪、高知の知事選挙、大阪市長選挙が行われる。また、本年後半には、岩手、宮城、福島各県の県議会議員選挙と仙台市議会議員選挙も実施される。
わが党は、これらの地方選挙において着実に議席を確保し、党の支持地盤を拡大・強化させるとともに、来年の参議院選挙の準備態勢を加速させる。

政策活動

〈はじめに〉
平成26年はアベノミクス実施の2年目の年であった。アベノミクス"三本の矢"の効果により、株価は回復し、行き過ぎた円高も是正された。アベノミクスの効果が確実に顕われ、実質GDPは6四半期連続でプラス成長し、わが国経済も回復基調となった。
しかしながら、まだまだ業種間にばらつきが見られ、その効果が地方や中小企業・小規模事業者にまで波及していないこともまた事実であった。平成26年は、第三の矢の成長戦略を着実に実施し、生まれ始めた経済の好循環を確実なものとし、地方の隅々までアベノミクスの効果を行きわたらせることが最大の課題となった。
回復基調にあったわが国経済であったが、4月に消費税率が5%から8%へと引き上げられたことや災害等の影響により消費に落ち込みが見られ、7-9月の実質GDPについては年率換算でマイナス1.9%となり、4-6月に続いて2四半期連続のマイナスとなった。
安倍総理は、これらの経済状況を総合的に判断し、予定されていた消費税率の10%への引上げを平成29年4月まで延期することを決断した。消費税率引上げの延期とアベノミクス継続に対する民意を問うため、「景気回復、この道しかない。」と11月21日に衆議院を解散。12月2日公示・14日投票の日程で衆議院総選挙が行われた。
選挙の結果、わが党は291議席を獲得し、公明党とあわせて衆議院で再可決のできる3分の2以上の議席を得ることができた。これは、アベノミクスをはじめとする2年間の安倍内閣の実績が信任されたことに他ならないが、我々はこの結果に決して驕ることなく、国民の負託に応えていくことを決意し、公明党との新たな連立政権合意を行った。
両党は景気への影響を考慮し、選挙後直ちに議論を開始し、年末の休日を返上して、緊急経済対策や来年度予算編成の基本方針の策定、さらには税制改正大綱の取りまとめに取り組んだ。

〈平成25年度補正予算及び平成26年度予算の成立〉
「好循環実現国会」と位置づけられた第186回通常国会において、2月6日には、「好循環実現のための経済対策」を実現するための平成25年度補正予算(5兆4654億円)が成立した。この補正予算と一体的に編成された平成26年度当初予算(一般会計総額95兆8823億円)は、3月20日に成立。予算の年度内成立は3年ぶりのことで、戦後3番目の早さであった。
わが党は、補正予算とあわせ15カ月予算を成立させ、これを切れ目なく執行することで、消費税引上げによる景気失速を防ぐことに全力を挙げた。

〈地方創生など主な政策論議〉
平成26年は、第186回通常国会、第187回臨時国会、第188回特別国会が開催され、活発な政策論議が行われた。党内では政務調査会を中心に、1年を通じ様々な政策活動が行われたが、国会論議を含め、注目を浴びた主なものは以下の通りである。 地方創生地方創生はまったなしの課題であるとの認識の下、総裁直属機関として「地方創生実行統合本部」を設置し、政府と一体となって取組みを開始した。12回にわたる会議を開催し、11月19日には『真の地方創生実現に向けて』と題する緊急提言を総理に提案した。
地方創生に向けた基本的方針を定める「まち・ひと・しごと創生法」を成立させ、それを受けて、「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」及び「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定。年末の緊急経済対策にも反映させた。 女性の活躍地方創生と並ぶ二本柱である女性の活躍についても、同様に「女性活躍推進本部」を設置し、党としての推進体制を敷いて議論を開始した。「女性活躍推進法」は、解散総選挙によって成立には至らなかったものの、子育て支援の充実をはじめ具体的な政策について緊急経済対策に反映することができた。

集団的自衛権

総裁直轄機関の「安全保障法制整備推進本部」を新設するとともに、与党協議の場として「安全保障法制整備に関する与党協議会」を設置し協議を重ねた。
与党協議会では事例集(15事例)に沿って具体的な検討が行われ、11回に及ぶ議論の末、7月1日に「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障体制の整備について」を了承。わが党内においても了承され同日、閣議決定された。

エネルギー基本計画
震災前に描いてきたエネルギー戦略を白紙から見直し、数カ月にも及ぶ党内・与党内での議論を踏まえ、エネルギーを巡る国内外の環境の大きな変化に対応した新たなエネルギー基本計画を決定した。

消費税率の引上げ
7-9月の実質GDPは前期比で年率換算マイナス1.9%となり、安倍総理は、景気状況などを総合的に判断した結果、消費税率10%への引き上げは平成29年4月まで延期することを決断。その間に経済の好循環を作り上げることに全力を傾注することを決意した。税率引上げを延期する際には、景気条項を削除することとし、財政健全化への決意も明確にした。

〈議員提出法案〉
国会に提出される法律案の多くは内閣提出のものであるが、緊急を要する法律、国会議員ならではの視点による法律などについては、議員が中心となって立法化される。平成26年に開催された国会で成立した主な議員提出による法律は下記の通りである。解散総選挙により審議未了廃案となった法律案も数多くあった。

◎第186回通常国会で成立した主な議員提出の法律

  • 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部改正法
  • アレルギー疾患対策基本法・国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する法律・介護・障害福祉従事者の人材確保のための介護・障害福祉従事者の処遇改善に関する法律
  • 過労死等防止対策推進法
  • 過疎地域自立促進特別措置法の一部改正法
  • 行政書士法の一部改正法・国民の祝日に関する法律の一部改正法(山の日)
  • 日本国憲法の改正手続に関する法律の一部改正法
  • 水循環基本法・雨水の利用の推進に関する法律・東日本大震災復興特別区域法の一部改正法・公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部改正法・宅地建物取引業法の一部改正法
  • 建築士法の一部改正法・地域自然資産区域における自然環境の保全及び持続可能な利用の推進に関する法律
  • 学校図書館法の一部改正法
  • 花きの振興に関する法律
  • 養豚農業振興法
  • 内水面漁業の振興に関する法律
  • 国会法等の一部改正法(特定秘密)

◎第187回臨時国会で成立した主な議員提出の法律

  • サイバーセキュリティ基本法
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の一部改正法
  • ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部改正法
  • 財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律の一部改正法・社会保険労務士法の一部改正法
  • 外国人漁業の規制に関する法律及び排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律の一部改正法(サンゴ対策)
  • 鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律の一部改正法
  • 空家等対策の推進に関する特別措置法
  • 北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律の一部改正法・私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(リベンジポルノ対策)
  • 国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部改正法

(解散総選挙で廃案となった法律案)

  • 臨床検査技師等に関する法律及び医療法の一部改正法案
  • 脳卒中対策基本法案
  • 死因究明等基本法案・女性の健康の包括的支援に関する法律案
  • 女性が活躍できる社会環境の整備の総合的かつ集中的な推進に関する法律案・国外犯罪被害者の遺族に対する弔慰金の支給に関する法律案・瀬戸内海環境保全特別措置法の一部改正法案
  • 公的資金再生事業者と同種の業務を営む事業者との対等な競争条件の確保に関する法律案・特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案・国等が行う公共工事についての地元建設業者の受注の確保等に関する法律案・公認心理師法案
  • 北海道観光振興特別措置法案
  • 公職選挙法等の一部改正法案(18歳投票権)

〈どこでも政調会の開催〉
政務調査会として、行政とは異なる「政治の立場」、「党の立場」から実効性のある政策をスピーディーに打ち出すため、政務調査会長はじめ政務調査会の役員が自ら全国各地の「地方の現場」に足を運び、問題の本質と解決策とを見出すことを目的として『どこでも政調会』を下記の通り8回にわたり開催した。各会場でいただいた貴重なご意見は、中間報告として取りまとめ、経済対策や選挙公約に反映した。

第1回 10月5日(日) 高知県 /  第2回 10月11日(土) 北海道
第3回 10月19日(日) 沖縄県 /  第4回 10月22日(水) 山形県
第5回 11月2日(日) 山梨県 /  第6回 11月3日(月) 和歌山県
第7回 11月15日(土) 静岡県 /  第8回 11月30日(日) 富山県

〈第47回衆議院総選挙政権公約の作成〉
11月21日衆議院が解散され、12月2日公示・14日投票の日程で第47回衆議院総選挙が行われた。解散から公示まで2週間を切るというハードスケジュールであったが、「政権公約2014」と「政策集2014 J-ファイル」(電子版)を作成した。政権公約は、アベノミクスの成果を数値で示しながら経済再生を前面に打ち出した第1部と政策バンクとして幅広い政策を掲げた第2部とで構成した。あわせて、広報本部と協力し、政策パンフレットも作成した。

〈経済対策の策定と平成27年度税制改正大綱のとりまとめ〉
選挙終了後直ちに、緊急経済対策と来年度の税制改正大綱、さらには予算編成の基本方針を取りまとめた。

(緊急経済対策)
「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」は、経済の脆弱な部分に的を絞り、かつスピード感をもって対応することで、経済の好循環を確かなものとするとともに、地方にアベノミクスの成果を広く行き渡らせることをめざすものとして策定した。そのポイントは、(1)地域の実情に配慮しつつ、消費を喚起する、(2)しごとづくりなど地方が直面する構造的な課題への実効ある取組みを通じて地方の活性化を促す、(3)災害復旧等の緊急対応や復興を加速化する、の3点で、事業規模は3.5兆円(経済効果0.7%程度)となった。

(税制改正大綱)
平成27年度税制改正大綱は、わが国の当面の最重要課題であるデフレ脱却・経済再生を後押しするとともに、地方創生に向けた税制に主眼を置いて取りまとめた。具体的な内容としては、(1)平成27年度を初年度とし、以後数年で、法人実効税率を20%台まで引き下げることを目指す成長志向に重点を置いた法人税改革、(2)住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の延長・拡充(最大3,000万円)、(3)NISA(小額投資非課税制度)の拡充・ジュニアNISAの創設、(4)企業の本社の東京圏から地方への移転、または地方における拡充の取組みを支援するため地方拠点強化税制を創設、(5)商店街やショッピングモール内などにおける消費税の免税手続きを「免税手続カウンター」でまとめて行えるようにするため外国人旅行者向け消費税免税制度を拡充、(6)結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置を創設、(7)消費税率引上げ時期の変更に伴う対応などを決定。過去に例のないスピード感をもって取りまとめ、平成27年度予算につなげていくこととした。

〈終わりに〉
我々は昨年の総選挙で国民の皆さんから大きな力をいただいたが、この結果に決して驕ることなく、真摯な姿勢で対応すべきことを肝に銘じなければならない。本年も政策課題は山積している。我々は党の総力を結集して、経済再生に向け、この道を真っすぐに突き進んで行く決意である。

組織活動

組織運動本部では各級選挙に着実に対応するとともに、積極的な党員獲得等を通じた組織強化に努めた。こうした地道な日常活動の成果として、突然の衆議院総選挙でも日ごろ培った国民との「絆」が力を発揮し、わが党の勝利に貢献した。
団体総局は、各級選挙で必勝を期すため、各種団体協議会加盟団体等との関係強化を図った。特に、衆議院鹿児島2区補欠選挙や東京都知事選挙、沖縄県内の重要選挙では、団体の組織力を引き出す対策を講じた。
3月には「各種団体協議会懇談会」を6回開催、307団体317名が参加した。10月には、党役員改選に伴い新体制を整え、団体総局長はじめ15関係団体委員会の正副委員長が、11月までの約1カ月間で延べ327団体を訪問、衆議院総選挙の勝利に結びつく基礎となった。また、10月には同時に、「予算・税制等に関する政策懇談会」を28回開催、団体の予算や税制に関する要望を丁寧に聴取し意見交換を行った。
年末の衆議院総選挙では、関係団体・企業に政権公約を周知するための「政策懇談会」を開催するとともに、谷垣禎一幹事長、田中和德組織運動本部長をはじめ党役員が主要団体を訪問する等、支援要請を強力に行った。
なお、各種団体協議会は、本年新たに8団体が加盟し、518団体となった。
労政局では、党と友好的な関係にある労働組合との積極的な交流をはかった。 その中で、各種の政策要望を聴取し、働く人々の生活の安定・向上と賃金・職場環境の一層の改善につながる諸政策の実現に努めた。
特に、これまでにない政府・党一体となった勤労者賃金の引き上げのための諸施策は大きな成果を生み、労働組合のみならず多くの勤労者の評価も得ることとなった。
青年局では、党活動の中心となる青年局メンバーの発掘・育成を図るとともに、党本部と都道府県連の連携を強化するため、自費参加型の「有志研修会」を定期的に開催。また、国内のみならず友好関係にある台湾に地方議員団を派遣したほか、海外研修をベトナムで実施し、全国から参加した60名が国家主席や若手リーダーら同国要人との友好を深めた。
一方、日常活動では、党組織の活性化や各種選挙での必勝を期すため、街頭活動や青年関係団体との連携、学生など若年・無党派層との交流に尽力。Facebookやネット動画「Café sta」を通じた情報発信も強化した。
また、全国的な活動として、約100カ所での「全国一斉街頭行動」、39都道府県で開催した「政策プレゼンコンテスト」、「正しい日本地図」普及運動などに意欲的に取り組んだ。
この他、平成24年にスタートした被災地訪問事業「TEAM-11」も、東日本大震災以外の被災地へ活動の幅を広げ昨年で27回を数えるなど、現場主義に立脚した運動を展開した。
女性局では、党勢拡大のための党員獲得「絆プラスワンキャンペーン」を引き続き展開したほか、東日本大震災被災地支援活動として、女性局役員と各ブロック代表者らで宮城県の石巻市、女川町を視察、意見交換を行った。また、全国から賛意を募り、チューリップの球根を被災地から購入し、全国各地で活用されるとともに、その一部は宮城県連女性部を通じて被災地に植えられることとなった。
政策活動としては、全国各地で児童虐待防止のための活動が展開された。「子どもHAPPYプロジェクト」の一環としてリベンジポルノ問題に関する全国アンケートを実施し、第187臨時国会では、「リベンジポルノ問題に関する対策法」が成立した。女性局役員が中心となって初めて議員立法を成立させ、大きな成果となった。
統一地方選挙対策として、各級女性議員を対象に政策研究会を開催し、支援に努めた。12月の衆議院総選挙では全国女性局の底力が発揮され、各選挙区の成果に貢献し、女性衆議院議員は25名に増加した。
地方組織・議員総局は、衆議院の旧300小選挙区すべてに4000名の党員を確保することを目標とした「120万党員獲得運動」をスタートさせた。3月から4月にかけて、全国8ブロックで幹事長会議を開催し、「120万党員獲得運動」の強力な展開を各支部連合会に要請するとともに、来春の統一地方選挙対策について協議した。
政令指定都市議員連絡協議会では、政令指定都市議会議員連盟の協力のもと、10月31日に岡山市において茂木敏充選挙対策委員長を講師に招き合同総会を開催し、統一地方選挙の勝利に向けて結束を確認した。1月19日には、各市支部長と党役員による合同会議を開催した。
遊説局では、4月に行われた衆議院鹿児島2区補欠選挙において、安倍晋三総裁をはじめ党役員・閣僚を、党公認候補である金子万寿夫氏必勝のために派遣し、見事勝利を期すことが出来た。
これ以外にも、1月から2月にかけて行われた東京都知事選挙や、2月の山口県知事選挙、10月の福島県知事選挙など、13都府県(長崎県・東京都・山口県・石川県・京都府・滋賀県・長野県・香川県・福島県・沖縄県・愛媛県・和歌山県・宮崎県)で行われた知事選挙をはじめ、各級選挙に積極的に党役員等を派遣するなど支援を行った。
また、年末の衆議院総選挙では、安倍総裁及び党役員・閣僚を全国の党公認候補者必勝のため、各選挙区へ派遣するなど全面的な対応を講じた。
各支部連合会との共催による政経パーティーや政経セミナーを32道府県で開催し、党役員・閣僚や文化人を派遣するなどして党本部と地方組織の交流に努めた。
また、平成21年より全国各地で開催している「マイクのいらない集会-ふるさと対話」は、9月には通算600カ所目で開催するに至り、平成26年は実施回数が通算670カ所を超えた。
わが党の立党の原点である"草の根民主主義"の実践として、各選挙区での組織活動の一部として定着しはじめたこの対話集会は、党組織を強化するとともに各級選挙に向けた選挙区支部の態勢強化にも寄与し、年末に実施された衆議院総選挙の結果に一定の役割を果たした。

広報活動

日本再生に向けた安倍総裁の情熱と決意を広く国民に伝えていくことを基本に広報活動を行った。特に、アベノミクスで動き出した「経済の好循環」を日本全国に広げていく過程において、さらなる国民の理解と支援が必要であり、従来の手法にとどまらず、日進月歩のインターネット媒体などをフルに活用してPR活動を行った。

<広報戦略局>
ひたむきに景気回復に取り組む姿勢をストレートにアピールするため、新たな政治活動用ポスターのキャッチコピーを「まっすぐ、景気回復。」とし、6月から全国展開した。
アベノミクスの効果や消費税率の引き上げなど様々な経済政策の解説を地方議員へ配信した他、集団的自衛権に関する閣議決定の際は、一部で徴兵制や戦争に結びつけた誤解が生じていたため、政務調査会と連携の上、国民の疑問にひとつひとつ答えていく形式のビラを制作し、正しく理解してもらうために丁寧な広報活動を行った。
12月に行われた衆議院総選挙では、「ようやく掴んだデフレ脱却のチャンスを逃すわけにはいかない」との安倍総裁の強い決意と使命感を「景気回復、この道しかない。」というフレーズで表現し、選挙戦を戦った。政権公約パンフや各種広告には、アベノミクスの実績を数字で分かりやすく示し、それを繰り返して発信した。シンプルかつ確実に、2年間の実績とそれに基づく信頼を国民に訴求することができた。
本年4月に行われる統一地方選挙に向けた支援策として、いわゆる"弁士型ポスター"のデザイン雛型(10種類)を配布した他、組織運動本部が展開している"120万党員獲得運動"のツールとして、党員募集ビラを新たに作り直し広く活用した。

<新聞出版局>
機関紙「自由民主」では、党の考え方、政策、活動をわかりやすく伝えることを中心に紙面づくりを行った。通常の発行に加え、4月の鹿児島2区衆院補欠選挙をはじめ各種選挙に対応した自由民主「個人版」・「県版」の発行を行った。12月の衆議院総選挙においては、「候補者一覧」や党幹部の演説、新人候補者の運動を紹介する紙面を作り、全国の党員・党友に発送した。
なお、平成26年は、新しく4つの企画をスタートさせた。
1つ目は、平成27年春の統一地方選に向けて、パフォーマンス学の第一人者による企画「人を動かす話し方」を連載。2つ目は、その時話題になっている言葉をわかりやすく説明する欄を設けた。3つ目は、国会議員の素顔を知ることができる一つとして「座右の銘」を寄稿してもらい、読者に議員をより深く知ってもらう一助とした。4つ目は、平成27年は立党60年になることを踏まえ、党を築いてきた主な政治家を取り上げ、その「人物評」を読み切りで紹介した。女性誌『りぶる』では、わが党の動きや暮らしの身近な話題を掲載し、購読者に親しまれる誌面づくりに努めた。また、次期、衆議院議員総選挙・参議院議員通常選挙に向けた新企画「新人議員プロフィールオフタイムの横顔すっぴん!」を掲載、国会議員の素顔を紹介するコーナーを設けた。バッジを外した魅力的な一面を紹介する新企画は、国会議員を身近に感じると地元支援者のみならず、購読者から好評を博した。

<ネットメディア局>
衆議院総選挙において党ホームページ、各種SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、動画サイトなど様々な媒体を活用して、候補者及び党の政策の広報活動を実施。新たな試みとして、各候補者のネット活動を広く紹介するため、各候補者がSNSで発信した情報を一見できるコーナーを設置した。また、衆院選における初めての「ネット選挙運動」に対応するため、「ネット活用マニュアル」を作成し、各候補者・都道府県連に配信。併せてネット相談窓口を設置した。
その他、昨年に引き続き4月末の2日間、ドワンゴ株式会社主催の「ニコニコ超会議3」に自民党ブースを出展。さらに夏休み子ども企画として小・中学生を対象に自民党本部・国会見学会を2回実施。星出彰彦・若田光一両宇宙飛行士、菅義偉官房長官をゲストに迎え、子ども達から直接質問を受け付けた。いずれの企画もメディアに大きく取り上げられ、「親しみやすい・開かれた自民党」を印象づけた。

<報道局>
情報発信の重要性の観点から、日常活動において、マスコミからの取材要望や資料の問い合わせ等の窓口として、党執行部をはじめ、党の各機関などの連絡調整を行い、取材する側に立った丁寧な取材協力活動を行った。
衆議院総選挙では、各局テレビ局が主催する党首討論への安倍総裁の出演調整をはじめ、マスコミからの党役員への取材要請に対応するなど、わが党の政策を広く国民にアピールすることに努めた。
また、全国の報道機関に対して「JIMIN情報サービス」をメール送信することで、党の姿勢や政策を的確に報道してもらうよう努めた。

国会活動

平成26年は、前回の総選挙に引き続いてわが党が大勝し、与党で安定した議会基盤を確保することができた。国会においては、当初予算を早期に成立させるとともに、アベノミクス推進や地方活性化に資する多くの法案を成立に結びつけることができた。
第186回通常国会は「好循環実現国会」と位置付けられ、限られた会期のなかで質・量ともに多くの成長戦略関連法を成立させた有言実行の国会となった。
1月24日の召集日、安倍総理は施政方針演説において「景気回復の実感を、全国津々浦々にまで届けようではありませんか」と述べ、成長戦略のさらなる推進を強調した。また、被災地を世界最先端技術が芽吹く先駆けの地とし、日本の中に眠るあらゆる可能性を開花させると力強く訴えた。あわせて地方の活性化を最重要テーマに掲げ、国土強靭化や社会保障改革、インフラ輸出機構、積極的平和主義にも言及した。
会期冒頭に補正予算を成立させた後、2月10日から基本的質疑をはじめた当初予算は、14日間のスピード審議を経て2月28日に衆議院を通過し、参議院においても順調に審議時間を確保したことで3月20日に成立を果たした。これは戦後3番目の早期成立である。
この国会において成立した主な法案は、内閣人事局を設置して官邸主導の戦略的人事を目指す「国家公務員制度改革法」、指定都市と都道府県の二重行政解消に向け調整会議を設置する「地方自治法」、優秀な人材の受け入れを緩和する「入管難民法」、親会社株主が子会社経営陣の責任追及を可能にする「会社法」、犯罪者指紋情報等を相互提供する「日米重大犯罪防止協定」、平和利用の原発輸出に資する「原子力協定」、自治体の教育委制度を見直し首長権限を強化する「地方教育行政法」、一定所得者の負担を引き上げる「医療介護保険法」、専門家の有期雇用を5年から10年にする「労働契約法」、患者の医療費助成対象を拡大する「難病医療法」、小児がんなど子供の慢性疾患の負担額を軽減する「児童福祉法」、正社員並みの待遇を受けられる対象を拡大する「パートタイム労働法」、就業促進手当や育児休業給付金を拡大する「雇用保険法」、農業担い手の確保と所得安定を図る「経営安定交付金法」、日本型直接支払い制度を創設する「多面的機能発揮法」、名称を知的財産として保護する「特定農産物名称保護法」、電力の小売業参入を全面自由化する「電気事業法」、廃炉業務も担えるようにする「原子力損害賠償機構法」、偽装表示防止の行政監視を強化する「景品表示法」などである。与党の丁寧な議会運営により、会期延長なしにもかかわらず閣法成立率は96.5%に達した。通常国会において9割を超える成果は第一次安倍内閣以来7年振りであり、ねじれ解消を実感できる結果となった。なお「医療介護保険法」に関して配布した資料に不備があり、参議院本会議が流会となったことで条約3件が自然承認となった。主な議員立法として、施行から4年後に投票権を18歳以上とする「国民投票法」、特定秘密を監視する常設機関を国会に置く「国会法」、8月11日を山の日と定める「祝日法」、子どもの猥褻画像所持を禁じる「児童ポルノ禁止法」、その他「過労死防止対策法」「アレルギー対策基本法」「水循環基本法」などが成立した。法案以外では、主要7党間で国会改革を申し合わせた。党首討論の活性化、総理や閣僚の出席軽減、議員立法の扱い、すみやかな質問通告を柱としており、次期国会から実施することで合意したものであるが、すでにこの国会において総理出席の予算委員会集中審議を減らしたり、野党提出を含む議員立法審議の機会を増やしたり、国益に資する総理外遊の機会を確保したりと、改革を先取りするような成果を上げることができた。党首討論は野党からの要請もなく、6月11日だけの開催となった。
議長の下に選挙制度に関する第三者機関を設置し、選挙制度の検証や定数削減、一票の格差などにつき有識者に議論してもらうことになった。
9月3日に第二次安倍内閣が発足し、9月29日に第187回臨時国会が召集された。総理は所信表明演説の冒頭で広島土砂災害と御嶽山噴火の犠牲者に哀悼の意を表し、国土強靭化を推進する決意を述べた。また、女性が輝く社会や岩盤規制改革に言及し、経済再生と財政再建を両立させながら経済の好循環を確実にすると宣言した。代表質問における民主党議員への答弁で、「言葉だけの政治、無責任な政治を二度と繰り返してはならない」と毅然とした姿勢を示した。安倍内閣はこの国会を「地方創生国会」と称し、まち・ひと・しごとの創生を一体的に進める法案、女性の活躍や規制緩和など成長戦略を実行に移す法案、災害対策に資する法案などの成立を目指した。両院において開催された予算委員会で、総理が地方創生、女性の活躍、安全保障、エネルギー政策、景気と経済などにつき明確な説明を繰り返す一方、野党は閣僚の資質追及など政局を優先し、肝心の政策論争を深めることはできなかった。
予算委員会終了後、ただちに地方創生特別委員会が設置され、関連法案の審査に入った。地方創生の基本理念を定める「まち・ひと・しごと創生法」は、地方公聴会や参考人招致など丁寧な手順を踏み、総審査24時間39分を経て11月6日に衆議院を通過、参議院でも審査を急ぎ、11月21日に成立した。
外交や閣僚辞任などで国会日程が窮屈になるなか、与党は精力的に法案審査を進めた。成立した主な法案は、都道府県が警戒区域を指定しやすくする「土砂災害防止法」、災害時の車輌撤去を可能にする「災害対策基本法」、人事院勧告を受けた「公務員給与法」、テロ資金供与対策等を講じる「FATF法」、鳥インフルエンザやエボラ出血熱を対象とする「感染症予防法」、原子力損害賠償に係る条約と国内整備法、放射性廃棄物処理に道筋をつける「中間貯蔵施設整備法」、投票日をまとめる「統一地方選挙期日特例法」、課徴金制度を導入する「不当景品表示防止法」、密漁の罰則を強化する「サンゴ密漁規制法」、危険ドラッグの製造販売を禁止する「医薬品安全確保法」、遺族に給与金を支給する「ハンセン病解決促進法」、被害の発生と拡大を防止する「リベンジポルノ防止法」、給付金支給期間を延長する「拉致被害者支援法」などである。
解散により廃案となった主な法案は、派遣社員受け入れ期間制限を事実上なくす「労働者派遣法」、企業や自治体に登用増を求める「女性活躍推進法」、公立学校の民間管理を可能とする「構造改革特区法」、開催準備や五輪担当相設置の「東京オリンピック・パラリンピック法」、統合型リゾートを整備する「IR法」などである。
総理は11月18日の記者会見において、消費税10%への引き上げの1年半先送りと11月21日の解散を表明するとともに、景気条項を撤廃して増税再延期はしないこと、基礎的財政収支黒字化目標を堅持すること、さらには力強い経済対策の実施と補正予算編成に言及した。かつて民主党政権は、国民の審判を仰ぐことなく、公約(マニフェスト)にない消費増税を決定した。これに対して安倍総理は、税制と議会制民主主義の原点に立ち返って、国民の声を聞くことを決断した。政策の遂行に国民の理解と協力は不可欠であるとの強い信念のもと、総理の言葉はデフレ脱却への決意、財政再建への配慮、アベノミクス達成に対する自信に充ち溢れていた。
衆議院解散を断行した安倍総理は党総裁として選挙戦の先頭に立ち、強力に進めて来た3本の矢や岩盤規制撤廃で雇用、企業収益、賃金が増加し、経済好循環が生まれつつあるなかで「デフレ脱却のチャンスを手放すわけにはいかない」「景気回復、この道しかない」と全国で訴えた。民主党が政権交代の旗を掲げず、前回の総選挙で議席数を伸ばした第三極の政党が離合集散で揺れるなか、わが党は291議席を獲得し、公明党とあわせて3分の2を超える議席を得ることができた。
総選挙の翌日、自公党首会談において連立政権の継続を確認し、合意書の署名が交わされた。各派協議会は順調に推移し、召集日や開会式、正副議長選挙、首班指名をはじめとする各種議事日程、各会派の控室配分などにつき、すみやかに合意を得ることができた。
第188回特別国会は12月24日に召集され、衆議院では町村信孝議長と川端達夫副議長を選出した後、両院ともに安倍晋三総裁を首班指名した。ただちに第三次内閣が立ち上げられ、安倍総理は国民の信任と安定した議会勢力を基盤として、新たに日本再生の道を歩み始めた。12月25日には常任委員長選出や特別委員会設置が行われ、12月26日の開会式で天皇陛下をお迎えし、閉会中審査の手続きを行った後、3日間の会期を終えた。

中央政治大学院の活動

中央政治大学院は、国や地方の将来を担う人材を発掘、育成するため、地方政治学校との連携を図り、講師の派遣など積極的な支援を行ってきた。地方政治学校は既に40都道府県連に設置され、延べ2,000名を超える受講生が学ぶ場となっている。それだけでなく、来る統一地方選挙必勝に向けた人材育成の場としても重要な役割を担っている。
また、「まなびとプロジェクト―異業種勉強会との交流―」「スコラ」も継続して開催をしてきた。1年間で延べ500名を超える、わが党と全く縁の無かった社会人や学生たちが、党役員との交流を通じて、わが党への理解を深めることができ大変に有意義だったといえる。
昨年からは、地方並びに首都圏の大学・大学院に通学する学生を対象に、「国会議員秘書インターンシップ」を開催した。1年間で約100名の学生が参加をするなど好評を博していることから、今後も継続していく予定である。 最後に、地方議会議員対象に、名古屋大学大学院法学研究科法情報研究センターとの共催で「条例データベースの概要」と題して意見交換会を開催した。全国から地方議員が100名近く集まり、各地域で条例を制定する際にヒントとなるデータベースの活用を幅広く学ぶ機会となっている。

  • 中央政治大学院役員(平成26年9月現在)
    学院長 平沢 勝栄
    副学院長 平口 洋、土屋 正忠、鈴木 馨祐、石井 浩郎、熊谷 大、北村 経夫
    担当副幹事長 櫻田 義孝、義家 弘介
  • 地方政治学校に関する事項
    1. (1)平成26年までに地方政治学校を設置した都道府県連
      北海道連、青森県連、宮城県連、秋田県連、山形県連、福島県連、栃木県連、群馬県連、埼玉県連、千葉県連、東京都連、神奈川県連、富山県連、石川県連、福井県連、山梨県連、長野県連、岐阜県連、愛知県連、三重県連、滋賀県連、京都府連、大阪府連、兵庫県連、奈良県連、和歌山県連、鳥取県連、島根県連、山口県連、岡山県連、広島県連、香川県連、高知県連、長崎県連、佐賀県連、熊本県連、大分県連、宮崎県連、鹿児島県連、沖縄県連
    2. (2)派遣講師
      150名を超える党所属国会議員を講師として各地方政治学校へ派遣。
  • まなびとプロジェクトに関する事項。
    1. (1)「異業種勉強会・スコラ」本年は延べ500名の参加者を数えた。
  • 「国会議員秘書インターンシップ」に関する事項。
    1. (1)地方大学生対象...春季(3月12日~3月18日)
    2. (2)首都圏大学生対象...第3期(5月~7月)、第4期(9月~12月)。

党外交の展開

平成26年は、一層重要性を増す日米同盟の更なる強化と、緊張関係の続く近隣諸国との関係改善を図るべく、積極的な党外交を展開した。
我が党を訪れた外国要人は増加の一途を辿り、様々な国や地域から海外要人が訪れ、党役員と多岐にわたる議題について活発な意見を交換し、相互理解を深めた。
5月には、石破茂幹事長が米国を訪問し、バイデン米合衆国副大統領を始め、要人と会談し、日米同盟や安全保障、両国間における課題などについて意見を交わした。6月には、大韓民国の招聘により、西村明宏国際局次長を団長とする代表団を韓国に派遣、依然厳しい状況にある両国関係改善に向けて率直な意見交換を行った。この他にも、オーストラリア政府招聘による「日豪若手政治家交流プログラム」、ドイツ連邦共和国政府による招聘プログラムにそれぞれ党代表を派遣した。また、フィリピンにおける台風被害発生の際には、全国の都道府県支部連合会やフェイスブック等の広報活動により救援募金を募り、在京大使館を通じてフィリピン政府に寄付した。
在京外交官を対象にした勉強会「永田会」も毎回様々なテーマで継続的に開催し、好評を得た。そして、「国際政治・外交論文コンテスト」は今年で12回目を迎え、今回は「日本のエネルギー政策の将来について」をテーマに一般の方から広く論文を募集したところ、多くの優れた作品が寄せられ、国民生活や産業活動に必要不可欠なエネルギー政策の将来像やアイデアに触れ、この問題に対する関心の高さを伺い知ることができた。
「対話のドアは常にオープンである」との方針のもと、積極的な交流を図った1年であったが、対話を通じて、より積極的かつ効果的な党外交を展開していくことが求められている。

情報調査活動

情報調査局は、政治的な問題のみならず、様々な情報を収集し、それらを分析する調査部門と、国民からの多様な意見・要請等を聴取して集約する広聴部門から成り立っている。
調査部門では、党執行部からの「特命事項」や、衆参国会議員からの調査依頼事項及び国会における各種委員会の質問資料の作成などにも協力している。
また、野党関係者等の政治資金収支報告書をはじめとして、各種資料を分析し、政治資金の使途に問題のある野党議員に対し適宜調査を行っている。更に野党のスキャンダルや問題点、および、わが党を中傷し無意味な批判を行う者やわが党の政策遂行を暴力的に妨げる左翼勢力等の情報も、新聞や雑誌を中心に、場合によっては、関係者に直接面会し、情報収集を行っている。
広聴部門では、党本部に寄せられる電話・メール・FAX・意見要望書などで、わが党の政策が国民からどのように受け取られているかを取りまとめ、不定期ではあるが、それらを「国民の声」というレポートを作成し、関係各部署に提供している。
情報調査局は、国民のニーズを吸収すると同時に、各種機関とも意見交換し、国内の政治状況の問題点を分析し、その過程で得られた有効な情報を党執行部に報告し、国民の信頼に答えられる国会論戦や党活動に資する活動に取り組んでいる。
昨年行われた第47回衆議院選挙でわが党は勝利したが、国民は、わが党が今後どのように政治を運営していくかを注目している。各界の動向を注視していく必要はもちろんのこと、更にわが党と対峙する野党や反対勢力の問題点を重点的に調査し、わが党の政策遂行の一助となるよう情報調査局は取り組む所存である。

国家戦略本部の活動

国家戦略本部では、現在の日本が今後30〜40年を形作る新しい時代の入り口に立っているとの認識の下、全体を俯瞰しながら日本の未来の姿を把握するため、「2030年の日本検討・対策プロジェクト」をスタートさせた。現在から予測しうる2030年の日本を想定し、パラダイムシフトしている分野は何か、社会や経済に与える影響は何かを明らかにした上で、現在からの延長線上に将来のビジョンを描くのではなく、未来からバックキャスティングする手法で、今後の日本が取るべき政策を検討していくこととした。
第1段階として、党所属国会議員の間で2030年の日本の姿に関する認識の共有を図るために、平成25年10月から平成26年6月まで24回にわたり外部有識者等を招いての勉強会を開催した。
6月には、これらの勉強会を通して明らかになった「人口」「技術」「環境」「時空」の4つの大変化とそれらが人間社会にもたらす影響を整理し、今後の議論の方向性を打ち出した中間報告を取りまとめ安倍総裁に提出した。
また、12月初めには勉強会の内容を書籍化し、『日本未来図2030』と題して出版するに至った。

行政改革推進本部の活動

行政改革推進本部では、「内閣官房・内閣府のスリム化」、「無駄の撲滅」、「独立行政法人改革」等に取り組んだ。
「内閣官房・内閣府のスリム化」では、「内閣官房・内閣府改革検討委員会」を設置し、各省庁への業務の移管や内閣官房と内閣府で重複している業務の一元化を行うとともに、各省が国政全体の観点を踏まえた総合調整機能を果たすための制度改正を行う具体的な提言を11月に策定し、総務会の了承を得て官房長官に申し入れた。公明党においても同様の内容の提言を決定し、平成27年1月に両党の提言を一元化して与党提言として総理に申し入れ、与党提言に沿った業務の見直しに係る基本方針が閣議決定された。これは中央省庁改革以来、初めての大きな見直しとなる。
「無駄の撲滅」では、上半期は社会保障分野や国土交通分野等のヒアリングを行い、8月に概算要求に向けた提言を策定した。下半期は役員を大幅に増強して各府省から集中的にヒアリングを行い、11月に予算編成に向けた提言を策定した。
「独立行政法人改革」では、わが党の提言に基づき、制度・組織面で抜本的な見直しを行う「独立行政法人通則法の一部を改正する法律」を第186回通常国会で成立させた。

北朝鮮による拉致問題対策本部の活動

北朝鮮による拉致問題対策本部では、国連の調査委員会による報告書の提出、国連人権理事会における決議の採択、北朝鮮による再調査の表明等、第二次安倍内閣発足後に再び動き始めた拉致問題解決に向けた動きを受け、一日も早く被害者全員の帰国を実現するため、精力的に協議を行った。
一方、拉致被害者等支援法に関し、被害者等への給付金が平成27年3月に期限を迎えるとともに、新たな老後の支援策や今後の拉致被害者の帰国に向けた準備の必要があることから、議員立法による支援法改正を目指して、同本部のもとに拉致被害者等支援PTを設置した。同PTでは、帰国した拉致被害者等からのヒアリングも踏まえて法案の審議を行い、与党拉致被害者等支援法改正WTにおける協議を経て、平成26年11月、臨時国会で支援法改正案が成立した。

党・政治制度改革実行本部の活動

一昨年(平成25年)12月、党・政治制度改革実行本部(渡海紀三朗本部長)において議論し、総務会で了承された「総裁公選規程改正案」が、昨年(平成26年)1月19日の党大会の議を経て決定された。改正点は、(1)地方票は党所属国会議員の票数に合わせること、(2)従来の地方票の算定・配分方法を廃止し、党員票は都道府県連を経て党本部で一括集計し、各候補者に比例・ドント方式で配分することなどである。
一昨年10月、実行本部を中心に「新しい国会の在り方に関する自公案」をとりまとめ、これをベースに野党と協議を重ねてきたが、昨年5月に、「国会審議の充実に関する申し合わせ」として与野党間(共産・生活・社民は除く)の合意が得られ、国会改革の進展が図られた。
また、昨年6月には、実行本部内に「総裁選挙ネット投票検討小委員会」(平井たくや座長)を設置し、総裁選挙にネット投票を導入する場合における本人確認を含めた投開票システムの基本設計・準備体制、セキュリティ(公正性、安全性、確実性)などの課題について、ネット投票システムに精通した企業から具体的な提案を受けるとともに、委員間の議論を重ねた。今後は県連の意見も聴きながら検討していくこととした。
9月9日、役員改選に伴い、岩屋毅衆議院議員が本部長に就任した。今後とも謙虚、誠実、愚直に国民の信頼に堪える政治制度・党改革を実現していく決意である。

道州制推進本部の活動

道州制推進本部は、地方団体、経済界等との意見交換を行いつつ、「道州制推進基本法案」について、鋭意協議・検討を行ったが、最終的な合意には至らなかった。
今後とも、その導入に向けて、国民的合意を得られるよう議論を深めて行く。道州制導入までの間は、地方創生の視点に立って、国、都道府県、市町村の役割分担を整理し、住民に一番身近な基礎自治体である市町村の機能強化を図っていく。

憲法改正推進本部の活動

わが党は、結党以来、自主憲法の制定を党是に掲げており、平成24年4月27日、「日本国憲法改正草案」を発表した。
憲法改正推進本部では、憲法改正や「日本国憲法改正草案」の国民への理解を促進するため、都道府県連や選挙区支部主催の憲法改正研修会を積極的に開催するとともに、現在も研修会を実施している。併せて、憲法改正推進本部のホームページを新設し、憲法改正に向けた取組や『日本国憲法改正草案Q&A』などを紹介している。
「日本国憲法の改正手続に関する法律」が平成22年5月に施行されたものの、実際に憲法改正を行うには、3つの宿題(選挙権年齢等の18歳への引下げ、公務員の政治的行為に関する制限、国民投票の対象拡大)の解決が必要であった。
この3つの宿題を解決するため、自由民主党、公明党、民主党、日本維新の会、みんなの党、結いの党、生活の党、新党改革の8党は、憲法改正国民投票法の改正案を国会に提出し、平成26年6月13日に改正案は成立した。改正案は、憲法改正のための投票権年齢は、法施行後4年間は経過的に20歳とし、平成30年6月21日以降は18歳とする、という内容である。
この憲法改正国民投票法が整備されたことにより、憲法改正のための国民投票が現実に行えることとなった。しかし、憲法改正を実際に行うには、憲法改正原案について衆参両院の3分の2以上の賛成と国民の過半数の賛成が必要である。
そのため、現在推進している都道府県連、選挙区支部主催の憲法改正研修会を今後とも積極的に開催するとともに、憲法改正賛同者の拡大運動を展開する。その際、国民各層、各種団体との協力、憲法改正推進本部と組織運動本部との連携のもと賛同者の拡大を積極的に推進する。

東日本大震災復興加速化本部の活動

東日本大震災の発災から3年となる平成26年は、東日本大震災復興加速化本部にとって、ひとつの大きな山場を越える一年となった。福島県における原子力発電所事故による汚染土壌を最終処分時まで保管・管理する中間貯蔵施設の建設問題である。県内広範に飛散した放射性物質による汚染土壌等の除染は着実に進み、すでに終了した地区も多くある。除染廃棄物を保管する1m3のフレキシブルコンテナバッグは、最終的に数千万袋に及ぶと予想され、各地の仮置場において管理されているが、これを中間貯蔵施設において集中保管・管理することで、除染廃棄物の山を街中から一掃し、安全・安心を確保することが、精神的、現実的な福島県の復旧・復興への確実な第一歩となる。
福島県や建設予定自治体との交渉は難航を極め、大島理森本部長自らの誠意と熱意ある説明と説得は十数回にわたるほどだったが、9月1日に合意に至り具体的な日程的目途ができた。
また、岩手県沿岸部のJR山田線の復旧については、JR東日本が路線を復旧したうえで、地元の三陸鉄道に移譲することで関係者の合意が整った。
関係法律は、原子力損害賠償機構に事故炉の廃炉業務を追加し、政府の方針と監視のもとに新機構が技術的判断を担うことで、東京電力の廃炉作業を着実に進めるための「原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律案」、土地収用手続きを迅速化することで復興整備事業の円滑化、さらなる迅速化をはかる「東日本大震災復興特別区域法の一部を改正する法律案」、中間貯蔵施設に対する国の責務を明確にし、30年以内に福島県外で最終処分を完了するほか、専門性のある組織が国と一体となって貯蔵業務を行うための「日本環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案」が成立した。
現地視察等では、宮城県には3月3日に気仙沼市、南三陸町、女川町、東松島市、福島県には3月4日に東京電力福島第1原子力発電所、6月2~4日に浪江町、田村市、大熊町、双葉町、いわき市、広野町、楢葉町、富岡町、8月3~4日に大熊町長、双葉町長、福島県知事との会談、8月7日に大熊町議会議長、双葉町議会議長との会談、10月17日に双葉町、いわき市、広野町、楢葉町、川内村、富岡町を訪問し、意見交換や現場視察をおこなった。また、米国の原子力災害地であるハンフォード視察団を7月1~4日の日程で派遣した。さらに、9月24日には都内で開催された「環境放射能対策・廃棄物処理国際展」において、放射線対策や廃棄物処理分野について民間で開発された新技術を見学、説明を受けた。
東日本大震災復興加速化本部の議論のまとめとして、3月6日に「東日本大震災から3年を迎えるにあたっての決意」、8月6日に「東日本大震災 復興加速化のための第4次提言~協働の力で希望と自立へ~」を政府に提出し、その実現方を求めた。とくに、4次提言は、住民や企業が自らの力で発展する「自立」を目指し、「協働」の努力をし、「希望」を創造していくために、(1)福島の復興については、県・市町村との協働作業で、国がけん引していくこと、(2)帰還・復興計画がいまだ策定されていない帰還困難区域にある町についても、「5年後には住めるまちづくり」を目指すこと、(3)将来の同時複合災害に対する備えとして必要な国の体制を構築すること、とした。

選挙制度改革問題統括本部の活動

選挙制度改革問題統括本部(本部長・細田博之幹事長代行)は、昨年に続き、本年も主として衆議院議員の定数削減の考え方及び具体策について与野党の合意形成を図るべく、各党実務者間で真摯に協議を重ねた。わが党は、衆議院小選挙区の「0増5減」を実現し、選挙区間較差2倍未満を達成していることを踏まえ、一層の定数削減策として、昨年3月、公明党とともに、比例定数30削減を軸とする案をまとめ、各党実務者協議に臨んだが、与野党間で定数削減の具体案の内容について考えの隔たりが大きく、合意を得るには至らなかった。
そのため、議論を前に進める必要があるとの観点から、衆議院議長の下に有識者からなる第三者(諮問)機関を設置し、調査・検討を依頼することとした。6月19日、衆議院議院運営委員会において、「衆議院選挙制度に関する調査会」(座長・佐々木毅元東大総長)の設置が議決され、以後、議論が重ねられた。
わが党は、当該調査会の「答申」を尊重するものとし、引き続き、衆議院議員の定数削減・選挙制度改革に取り組んでいく方針である。

日本経済再生本部の活動

党日本経済再生本部では、「日本再興戦略」の改訂に向け、外部有識者からのヒアリングを精力的に行い、5月に『日本再生ビジョン』を取りまとめた。また、国家戦略特区関連法案についての議論も同本部を中心に行った。

教育再生実行本部の活動

日本再生のエンジンは人材であり、人材力強化の中核は教育である。平成18年に改正教育基本法が成立し、これは日本の転換点となった。しかしながら基本法であるがゆえに個別政策の実現にはなおも時間が要し、社会の急激な変化の速さに教育改革がついていかない側面がある。
そこで総裁直属機関の教育再生実行本部は、同基本法の理念を具現化して教育再生を成し遂げるためには法律が必要と判断し、「教育再生推進法(仮称)」の制定を目的とする部会を設置した。同部会は協議した結果を提言としてとりまとめ、安倍総裁に申し入れた。提言の骨格は、グローバル人材の育成、職業教育や学び直し、幼児教育の充実、学校規模の適正化、奨学金に充実による教育機会均等の担保等、積年の課題を一体的に推進するものである。
同本部はさらなる改革を進めていくため、(1)教育財源を確保する方策、(2)時代のニーズに対応した大学等の高等教育の在り方、(3)地域と学校が一体となって教育力を最大化する「チーム学校」、(4)教育上特別の支援を必要とする児童生徒、学校等への支援――の課題を検討する四つの部会を新設し、議論を重ねた。

外交再生戦略会議の活動

外交再生戦略会議では、わが国を取り巻く外交・安全保障環境は一層厳しさを増す中、引き続き「地球儀を俯瞰する外交」を推進し、「攻めの外交」を戦略的に展開しつつ、多岐にわたる課題に対応する基盤としての外交実施体制を強化する必要性に鑑み、政府への提言の取りまとめに向けた協議を重ねた。
9回にわたる協議を経て、戦略的対外発信の強化及び主要国における拠点の整備、ODAの戦略的活用、在外公館の増設及び外務省定員の増員を含む外交実施体制の拡充等を主な内容とする「外交力の飛躍的な強化を求める決議」を採択し、安倍晋三総理大臣をはじめ政府側に申し入れを行った。

外交・経済連携本部の活動

外交・経済連携本部では、外交部会との合同会議を開催し、わが党の外交政策について随時審議を行うとともに、特に、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉に関しては、TPP対策委員会を中心に、わが党や国会の決議を踏まえつつ、守るべきは守り、攻めるべきは攻めることにより、国益にかなう最善の道を追求するよう政府側と累次の協議を重ねた。
また、昨年新たに、同本部の下部組織として、国際情報検討委員会、通商交渉・紛争処理対策委員会が設置され、わが国の戦略的対外発信の強化、通商交渉及び紛争処理に関する現下の体制や課題について、それぞれ議論を行った。

2020年オリンピック・パラリンピック
東京大会実施本部の活動

党則79条機関である「2020年オリンピック・パラリンピック東京大会実施本部」では、2020年東京大会成功に向けて積極的な活動を展開した。
第22回冬季オリンピック(ソチ)には馳浩本部長が、また、第11回冬季パラリンピックには、中曽根弘文・遠藤利明両議員が訪露し、選手激励や関係諸施設の視察を行ったほか、関係者との人的交流を図った。特に、初のパラ視察では、わが国が障がい者スポーツを重要視している姿勢を国内外に示した。
さらには、第2回ユースオリンピック大会(南京)、第17回アジア競技大会(仁川)、アジアパラ大会(仁川)においても関係各所と連携して現地視察を行い、2020に向けた課題を再確認した。
また、7月には馳本部長が2016年夏季オリパラ開催地であるリオデジャネイロを訪問し、建設中の競技施設や選手村等視察、関係者との意見交換を行った。特にリオオリンピック組織委員会のヌズマン会長との面会では訪日を招聘し、10月訪日に大きな役割を果たすことができた。
9月の党役員改選では、新本部長に橋本聖子参議院議員が就任。これまで以上に障がい者スポーツを重視する新体制となってスタートした。
第187回臨時国会では、2020年東京大会に向けた加速度的取り組みを促すため、オリパラ特措法の迅速な成立を目指して官邸申し入れを行う等、法案成立に向け尽力したが、衆議院の解散によって法案成立には至らなかった。
第47回衆院選後、党役員は留任となり、引き続き橋本本部長を中心に、関係各所と連携を取って活動することとなった。

安全保障法制整備推進本部の活動

わが国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しており、国民の生命・財産や領土・領海・領空を断固として守り抜くため、切れ目のない対応を可能とする安全保障法制を速やかに整備する必要性が高まっている。これを受け、昨年3月、わが党は安全保障法制整備推進本部を新設するとともに、与党協議の場として、安全保障法制整備に関する与党協議会を設置した。同本部及び与党協議会では、(1)武力攻撃に至らない侵害(いわゆるグレーゾーン)への対処、(2)国連PKOを含む国際協力等、(3)武力の行使に当たり得る活動の3類型について、政府側から提示された事例集に基づき協議を行った。協議の結果を踏まえ、昨年7月1日、政府は「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」の閣議決定を行った。今後は、同本部や与党協議会において、閣議決定に基づく関連法制の整備について協議を行う予定である。

地方創生実行統合本部の活動

人口急減・超高齢化という我が国が直面する大きな課題に対応し、豊かで明るく元気な地方を創生するため、政府において「まち・ひと・しごと創生本部」が設置されたことを受け、我が党において「地方創生実行統合本部」(河村建夫本部長)を設置し、9月24日の政調全体会議との合同会議を皮切りに、有識者や各種団体等を招き、地方創生についての議論を12回にわたり行ってきた。
関係法律は、地方創生の理念等を定めた「まち・ひと・しごと創生法案」ならびに、活性化に取り組む地方自治体を国が一体的に支援する「地域再生法の一部を改正する法律案」が成立した。また、「まち・ひと・しごと創生法」を受け、日本の人口の現状と将来の姿を示し、人口問題に関する国民の認識の共有を目指すとともに、今後、取り組むべき将来の方向を提示する「まち・ひと・しごと創生人口ビジョン」と、2015年度を初年度とする今後5か年の政策目標や施策の基本的方向、具体的な施策をまとめた「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定した。
現地視察等では、10月7日に群馬県川場村、10月29日に福島県会津若松市、11月2日に島根県松江市、11月3日に鹿児島県奄美市、11月4日に鹿児島県伊仙町、11月8日に石川県金沢市、11月9日に富山県富山市、11月12日に千葉県銚子市、11月16~17日に北海道下川町を訪問し、意見交換や現場視察をおこなった。
地方創生実行統合本部の議論のまとめとして、11月19日に「『真の地方創生実現に向けて』緊急提言~政府は本気、地方が主役、一人ひとりは危機意識~」を総理に提出し、その実現方を求めた。

女性活躍推進本部の活動

わが党が政権復帰して以来、安倍総理は「女性が輝く社会」の実現を最重要課題の一つとしてきた。すべての女性の活力を日本再生の原動力とし、国民一人ひとりがいきいきと活躍できる社会を築くために、政府とわが党が一体となって政策を策定し、確実に実行していかなければならない。そのための組織として、総裁直属の党則第79条機関である「女性活躍推進本部」が設置され、上川陽子衆議院議員が本部長に就任した。
10月2日、第1回会議を開催し、上川本部長から今後の活動方針が示され、「すべての女性が輝く政策パッケージ」「女性の職業生活における活躍に関する法律案」についての議論が行われた。
10月21日、上川本部長が法務大臣に就任し、後任の本部長には、稲田朋美政務調査会長が就任した。
本年は、「女性の職業生活における活躍に関する法律案」の成立を期し、精力的に活動を行う予定である。

日本を元気にする国民運動実施本部の活動

党則79条機関として、平成25年10月に設置された日本を元気にする国民運動実施本部(本部長:小渕優子衆議院議員)では、安倍政権が進めている日本経済再生の流れを確固たるものとし、いわゆるアベノミクスの成果を全国津々浦々まで波及させ地方経済の好循環を実現するため、経済3団体等をはじめとする各種団体への要請活動、各地域の中小企業・小規模事業者との対話と、それに基づいた党活動・政策形成へのフィードバック、また、有識者を招いたパネルディスカッションの開催や党広報等を通じての国内世論の喚起など、幅広い活動を通じて、国民所得の拡大とデフレマインド打破の気運を盛り上げるべく運動を展開した。

党紀に関する活動

党紀に関しては、昨年も各審査を慎重に行い、結論を得てきたところである。 党紀委員会は、埼玉県議会議員による党規律規約第20条に基づく審査請求について、6月19日に党紀委員会を開催し、棄却と決定した。これにより、4月28日付埼玉県支部連合会の処分「2年間の党員資格停止処分」が確定した。
復党に関しては、萩原誠司元衆議院議員を8月29日付で了承した。
本年は、第18回統一地方選挙に当たり、党の規律保持の徹底を図る。

入復党・物故、役員人事

9月3日に、安倍晋三総裁のもとで党役員人事が行われ、副総裁には高村正彦衆議院議員が引き続きその任に当たり、幹事長に谷垣禎一衆議院議員、総務会長に二階俊博衆議院議員、政務調査会長に稲田朋美衆議院議員、選挙対策委員長に茂木敏充衆議院議員がその任に当たることとなった。また、溝手顕正参議院議員会長は引き続きその任に当たり、9月12日に伊達忠一参議院議員が参議院幹事長に就任した。
その後、11月21日に衆議院が解散され、第47回衆議院議員総選挙が12月14日に施行された。総選挙後の特別国会において、安倍総裁が首班指名を受け、第97代内閣総理大臣に就任。12月24日に第三次安倍内閣が発足した。
昨年の党所属国会議員の異動は下記のとおりであった。
平成26年12月31日現在、党所属国会議員は衆議院290名、参議院114名である。
また、田村元 元衆議院議長、下稲葉耕吉 元参議院議員をはじめ、16名の元議員が鬼籍に入られた。党の発展に寄与された同志に対して、あらためて感謝申し上げるとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げたい。

<参考資料>

議員の異動等

【衆議院議員】

4月 金子 万寿夫 補欠選挙当選・会派所属
12月 第47回衆議院議員総選挙 291名当選
  町村 信孝 衆議院議員退会(衆議院議長就任)

【参議院議員】

11月 佐藤 ゆかり 参議院議員辞職(衆議院議員総選挙出馬)
12月 阿達 雅志 参議院議員入会(繰り上げ当選)

元議員死去

1月 山下 徳夫 元衆議院議員
  石渡 清元 元参議院議員
2月 下稲葉 耕吉 元参議院議員
  三枝 三郎 元衆議院議員
3月 森下 元晴 元衆議院議員
4月 星野 行男 元衆議院議員
  近藤 英一郎 元参議院議員
  大浜 方栄 元参議院議員
5月 西田 司 元衆議院議員
6月 石川 要三 元衆議院議員
7月 岩本政光 元参議院議員
9月 大鷹 淑子 元参議院議員
10月 小澤 潔 元衆議院議員
  楢崎 泰昌 元参議院議員
11月 田村 元 元衆議院議員
  江口 一雄 元衆議院議員
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