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党大会

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平成22年概観

平成22年は、わが党再生の足がかりを築く1年であった。

わが党は、一昨年8月の衆議院総選挙敗北以来、党再生への取り組みを強化した。昨年1月の党大会で、「平成22年(2010年)綱領」が満場一致で決定された。新綱領を基に、党運営がなされ、参議院選挙公約(マニフェスト)の作成も行われた。参議院選挙候補・衆議院選挙区支部長選任にあたっては、積極的に公募制度・予備選挙を導入し、開かれた形で清新な人材を数多く選定し、また選定を進めている。地域住民の皆さまの声を聞く「なまごえ☆プロジェクト」を展開し、特に「ふるさと対話」を全国各地で約300回行い、党所属国会議員が活発に意見交換する「全議員・選挙区支部長懇談会」を頻繁に開くなど、謙虚に話を聞く、よりオープンな自民党を目指した。

平成21年9月に発足した鳩山由紀夫内閣は、さらに迷走を続けた。

1月からの通常国会では、与党側によるあまりにも横暴かつ稚拙な議会運営が行われた。鳩山総理・小沢一郎幹事長の「政治とカネ」の疑惑に対する説明責任を全く果たさない一方、「子ども手当法」「高校無償化法」「地球温暖化対策法」「郵政改革法」など、11回もの強行採決が行われた。その中にあって、わが党は、口蹄疫の問題で、度重なる申し入れを十分に聞き入れずに後手後手の対応に終始した政府を動かし、口蹄疫対策基本法成立を主導するなど、野党であっても、責任政党としての役割を果たした。

普天間基地の移設問題で、鳩山総理は、「腹案がある」などと軽率な発言を繰り返した揚げ句、「最低でも県外」との公約を覆し、移設先を辺野古と閣議で方針決定し、この決定に反対した福島みずほ国務大臣を罷免し、社民党が政権離脱することになった。また、「政治とカネ」の問題でも説明に窮し、鳩山内閣は行き詰まり、6月2日に辞意表明した。6月4日に菅直人氏が国会において内閣総理大臣の指名を受け、6月8日に菅内閣が発足したものの、「郵政改革法」の処理を巡り、亀井静香国務大臣が辞任し、さらに所信表明演説後の予算委員会から逃げ、積み残しとなった懸案事項や請願を放置し、閉会中審査も行わないまま国会を閉じ、政府与党は混乱の中、参議院選挙の戦いに突入した。

7月11日に行われた参議院選挙では、わが党は選挙区39議席、比例代表12議席、計51議席を確保し、改選第1党となり、与党を過半数割れに追い込み、参議院で「ねじれ」を生じさせることができた。選挙前の鳩山総理から菅総理への首のすげ替え効果で支持率が上がっていた民主党に対し、公募で選ばれたわが党の新人候補が各地で健闘し、1人区では21勝8敗という成績を収めることができた。ただ、比例代表では、前回の得票数、議席数も下回っており、未だ自民党への支持が戻っていないことを示す結果でもあった。

参議院選挙直後の臨時国会では、菅総理就任後、1度も開かれていなかった予算委員会の開催を要求し、実現。谷垣禎一総裁を先頭に、参議院選挙で論点となった民主党マニフェストの問題点、消費税問題での菅総理の発言のブレ、説明責任回避の「政治とカネ」の問題等を追及した。

参議院選挙後、わが党は8月11日に参議院議員会長選挙を行い、投票の結果、同数となり、抽選の結果、中曽根弘文参議院議員が選出された。参議院幹事長に小坂憲次参議院議員、参議院政策審議会長に山本一太参議院議員が選出された。

9月9日に、役員改選を行い、副総裁に大島理森衆議院議員、幹事長に石原伸晃衆議院議員、総務会長に小池百合子衆議院議員、政務調査会長には引き続き石破茂衆議院議員が選出された。新3役は全員50代で、初めて女性が3役に起用される清新な顔触れとなった。また、「谷垣カラー」の骨太の政策トータルパッケージを構想し、策定するための「国家戦略本部」の設置や、「シャドウ・キャビネット」発足など、政策論争で与党を追い込む、政権奪還のための態勢を強化した。

9月、尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船と衝突する問題の発生や、急激な円高・株価下落が起こっていた最中、民主党は、代表選挙で醜い争いを繰り広げていた。わが党をはじめとする野党各党は、早期の臨時国会の召集の要求、緊急経済危機対策に関する申し入れを行ったが、政府はそれを聞き入れず、臨時国会召集は10月1日、補正予算の提出は10月29日になってからであった。この臨時国会に、わが党は、財政健全化責任法(バラマキ阻止法案)を提出し、財政健全化、社会保障についての政府与党の考え方を問いただした。

尖閣諸島沖での漁船衝突事件に加え、臨時国会の会期中に、ロシアのメドベージェフ大統領の国後島訪問、北朝鮮の韓国砲撃事件といった外交問題が次々と起こり、わが党は政府の危機管理・統治能力の無さ等について、本会議や委員会で追及し、菅内閣の閣僚は、仙谷由人官房長官の自衛隊に対する「暴力装置」発言に見られる、乱暴かつ不誠実な答弁に終始した。柳田稔法務大臣は自らの軽率な発言によって辞任し、仙谷官房長官、馬淵澄夫国土交通大臣に対しては、参議院で問責決議案が可決された。また、臨時国会でも通常国会と同様、横暴かつ稚拙な議会運営が行われた。「政治とカネ」の問題のような自分たちに不都合な問題からは、自浄能力を発揮することなく、逃げ続け、法案成立率が37.8%と近年では極めて低かった責任を野党に転嫁するなど、民主党に政権担当能力がないことが明らかになり、国民の期待が失望、怒りに変化した。

国会終了後も、わが党は予算と税制に関する基本方針を発表し、バラマキ・高所得者狙い撃ちの民主党予算に対峙していく姿勢を示した。

主な選挙結果

一昨年の政権交代後、反転攻勢の第1歩となる第22回参議院議員通常選挙が7月に行われた。わが党は選挙区50名(推薦1名含む)、比例代表35名の候補者を擁立し、改選38議席を大幅に上回る51議席(選挙区39議席、比例代表12議席)を獲得。改選第1党となり、谷垣禎一総裁が表明していた「参議院での与党過半数割れ」を実現した。

選挙区選挙の雌雄を決する「1人区」で21勝8敗と大勝するとともに、定数2〜5の18選挙区中、12選挙区でトップ当選した。今回、わが党は全国で積極的に公募制を活用。18名の公募候補者を擁立し、13名が当選を果たすなど、公募候補者の健闘がわが党躍進の原動力になった。一方、比例代表選挙は、前回を2議席下回る12議席の獲得にとどまり、民主党の16議席に及ばなかった。また、党派別得票数は選挙区、比例代表ともに民主党を下回り、わが党の本格的な回復に課題を残した。

10月には、衆議院北海道第5区補欠選挙が行われた。衆議院議員を辞して立候補したわが党の町村信孝氏が、民主党の新人候補に3万票以上の大差をつけ勝利した。わが党は全党挙げて選挙戦を戦った他、公明党の協力も得て一昨年の総選挙で失った議席を奪還した。

知事選挙は11府県で行われた。与野党対決型となった和歌山県、長崎県はわが党が推薦・支援した候補が勝利。とりわけ、2月の長崎県知事選挙は、わが党県連と公明党県本部が支援した中村法道氏が、民主党などが推薦した候補に大差で勝ち、それ以降の各級選挙に勢いをつけた。長野県、滋賀県ではわが党が支援した候補が、民主党などが推薦する候補に敗れた。また、11月の沖縄県知事選挙は、わが党県連、公明党などが再選を目指す仲井真弘多氏を推薦し、共産党や社民党などが推薦する候補に競り勝った。民主党は参議院選挙に続き、知事選挙にも候補者擁立を断念。その他、与野党相乗り型となった福島県、石川県、京都府、香川県、愛媛県、宮崎県では、わが党が推薦・支援した候補が勝利した。

政令指定都市の市長選挙は、11月に新潟市、福岡市で行われた。新潟市はわが党、民主党が独自候補擁立を見送り、現職の篠田昭氏が3選した。一方、福岡市は与野党対決型となり、わが党や公明党などの市議団が推薦した新人の高島宗一郎氏が、民主党などが推薦した現職候補を大差で破った。

12月には茨城県議会議員選挙が行われた。民主党政権下で行われる全国で初めての都道府県議会議員選挙で、本年4月の統一地方選挙の前哨戦として注目された。わが党は候補者44名(推薦8名含む)を擁立し、39名(推薦6名含む)が当選。一方、民主党は過去最多の24名(推薦1名含む)を擁立したが、当選は現有と同じ6名に終わった。擁立した候補者の4分の3が落選するなど、民主党の政権運営等に対し厳しい民意が突き付けられた。

本年4月の統一地方選挙では、13都道県知事、5政令指定都市の市長及び44道府県議会議員の選挙などが行われる。わが党はこの戦いに必ず勝利するとともに、来るべき衆議院議員総選挙に向け、空白の選挙区支部長を早急に擁立し、強固な選挙基盤を築きあげる覚悟である。

政策活動

平成22年は、参議院選挙も予定され、責任野党として本格的に国会論戦に臨むわが党にとって、まさに正念場の年となった。わが党は、「政治とカネ」や「普天間」問題をはじめとする鳩山政権の非を徹底的に追及した。迷走を続けた結果、鳩山総理が突然に退任、6月には菅政権が誕生したが、その本質は何ら変わらなかった。経済無策による"政策不況"が深刻化する一方で、外交においては稚拙かつ杜撰な対応が続き、民主党政権は混迷を極めた。

わが党はあらゆる機会を通じて、民主党の"バラマキ4K施策"や"雇用空洞化政策"を批判し、また国益を損なう菅政権の外交姿勢をただすことに努めた。

以下、政策に関する具体的な活動は次の通りである。

(政策ワークショップ)
党大会も参院選勝利に向けての決起大会となったが、その前日には、部会が主催する「政策ワークショップ」を開催した。

  • 「これが自民党の子育て支援策!」
  • 「『崩壊寸前!国家戦略なき民主党バラマキ予算を総点検!』
    我々ならこうする!!堂々たる"予算編成と経済財政・金融政策"」
  • 「日本の国際貢献について・日米安保体制の意義と日本の防衛について」
  • 「徹底討論!中小企業再生のカギは?」
  • 「みんなで考えようぜ地球温暖化」
  • 「農林漁業の振興を図り、明日の農山漁村をどう築くか!」
  • 「自民党と民主党の教育政策の違い?教育再生の流れを止めるな?」
  • 「政治とカネ・よくわかる政治資金規正法」
  • 「外国人地方参政権」
  • 「安心・安全な国づくりを目指して」
  • 「地域経済の再生と鳩山政権の掲げる"地域主権"の危うさ」

以上の11テーマで開催され、わが党ホームページを通じて、一般の方々も数多く参加した。

(予算審議と財政健全化責任法案)
1月18日召集の第174回通常国会の審議では、わが党の経済と財政に関する考え方を明確に示した上で「編成替え」を提案し、政府予算案を徹底的に批判した。財源を明確にしない「子ども手当」「高速道路無料化」「高校無償化」「戸別所得補償制度」のいわゆる4Kの"バラマキ施策"の即時撤回を求めた。

3月には「財政健全化責任法案」を参議院に提出。これは、国及び地方公共団体の財政収支が著しく不均衡な状況にあることに鑑み、その責任ある財政運営を確保するため、国及び地方公共団体の責務、当面の目標、中期計画の策定、予算作成における遵守事項を定める法律案。また、社会保障制度等の改革及びこれに要する安定財源の確保のための税制の抜本的な改革その他、財政の健全化に関する必要な事項を定める財政健全化への政治の責任と覚悟を改めて示すものであった。わが党としては徹底審議、早期成立を望んだものの、政府・与党の理解が得られず、残念ながら審議に付されることはなかった。

(ローカルマニフェスト及び参議院選挙公約)
参議院選挙に向け、各都道府県支部連合会において"ローカルマニフェスト"(都道府県版政策パンフレット)を作成した。これはわが党としてはじめての試みであり、その作成にはかなりの困難を伴ったが、47種類のパンフレットが党ホームページに一斉に掲載されたことは圧巻であり、わが党の地方組織の盤石さを示すものとなった。選挙後には、"ローカルマニフェスト"のコンテストを行い、優秀賞(総裁賞)に徳島県支部連合会、特別賞(政調会長賞)に埼玉県支部連合会が選ばれた。

参議院選挙公約は、ゴールデンウィーク前までにその骨格を取りまとめ、党ホームページにおいてパブリックコメントを募集。最終的に、消費税10%の明記を含むわが党の政策を総合的に盛り込んだ公約(通称:Jファイル)として一種類を作成。同時に、広く一般の皆さんに頒布するための政策パンフレット(12ページもの)を作成した。

(シャドウ・キャビネット)
参議院選挙に総力をあげて戦った結果、わが党は改選議席第一党という素晴らしい成績を収めた。これを受けて谷垣総裁は、より強力な党体制をつくるために組織改編を行い、政策決定システムについては、「政策会議」と「シャドウ・キャビネット」が設置されることになった。「シャドウ・キャビネット」では、「政策会議」で了承された案件のうち、特に重要なものとされた政策等を審議することとされ、昨年は10回開催された。シャドウ・キャビネットの各大臣は、政策の審議を行うとともに、予算委員会での質問や街頭に積極的に立つなどその発信力を発揮した。

(緊急経済危機対策及び平成22年度補正予算)
参議院選挙の前後、急激な円高と株安が同時進行し、わが国経済が危機的状況に陥った。このため、わが党は公明党など野党5党と共同で「緊急経済危機対策」を発表し、9月9日、政府に対して申し入れを行い、補正予算の早期編成を求めた。しかし第176回臨時国会は、補正予算を審議する以前に、「政治とカネ」の問題や「尖閣諸島沖の中国漁船衝突事故」の対応のまずさが大きな社会的な問題となり、わが党はこの問題について、徹底的に政府を追及することになった。

10月下旬になって補正予算が国会に提出されたが、規模も地方交付税分を除くと約3兆5000億円にとどまり、わが党が求めていた5兆円規模には遠く及ばず、「toolate&toolittle」であった。そこで、わが党は、再提出した「財政健全化責任法案"バラマキ阻止法案"」の成立を含めた対案を明示し、特に、地域経済・雇用対策のために地域が自由に使える交付金の大幅拡充や農家への戸別所得補償制度が拍車をかけている米価下落への対応等、『地方』及び『緊急性』に力点を置いた「編成替え」を動議。バラマキ予算を前提とする政府案には断固反対した。参議院で主導権を握るわが党であったが、かつての野党第1党の民主党のようにいたずらに国会を混乱させることは避けた。これは責任野党の良心とも言え、補正予算成立後に「問責決議」を可決したことはその証左である。

(統一地方選挙公約)
国会審議に並行して、統一地方選挙公約の準備を進めた。11月10日の「全国政調会長会議」は、テーマを「公約作成」に絞り込んで開催。全国のブロック代表の政調会長から政策提言を受け、「統一地方選挙公約作成委員会」において鋭意協議しその基本的な内容を取りまとめた。

(平成23年度税制改正及び予算に関する考え方)
年末には、政府に先んじて、「税制改正についての基本的考え方」及び「安心・安全の日本復活"民主党不況"からの脱却?来年度予算と税制に関するわが党の考え方」を明確に示した。本年は、この考え方に基づいて、政府予算案の問題点を徹底的に追及していく。

本年は、必勝が条件である"統一地方選挙"が実施される。この戦いに、わが党の"政策力"を総動員して勝利しなければならない。そして、来るべき解散総選挙に向けて全力を傾注する決意である。

組織活動

組織運動本部は立党の原点である「政治は国民のもの」との理念を具体化するため、「なまごえ☆プロジェクト」を実践すべく、きめ細かい活動を展開した。結果、国民の草の根の声を集める姿を内外に示し、わが党の信頼回復に努めた。

「マイクのいらない集会?ふるさと対話」は、谷垣総裁の政治信念である"草の根民主主義"を実践するため、党所属国会議員が全国各地に足を運び、地域で生活するさまざまな人々と膝を交えて意見を交換し、わが党の活動や政策立案の糧とすべく、2月より本格実施された事業である。

地域で暮らす方々の声は国民政党として立党したわが党の原点であり、日頃からこのような活動を各地で展開することこそが自民党の原動力となる。

平成22年は全国295か所で開催し、11月13日から15日の3日間は、わが党の55回目の立党記念日に併せた事業として、「全国一斉ふるさと対話集会」を全国35都道府県72か所で実施した。本事業は、今後も統一地方選挙や、衆議院総選挙を見据えて各地で着実に開催していく。

団体総局では、参議院選挙必勝に向けた取り組みに全精力を傾けた。危機的意識を友好団体と共有し、より強固な信頼関係を再構築するため「なまごえ☆プロジェクト」の一環として「元気な日本をつくる懇談会」を2月から3月にかけ関係団体委員会単位に9回開催し、支援要請ならびに連携強化に努めた。これにより長崎県知事選挙に勝利することができ、参議院選挙に弾みをつけることができた。

また、野党としての自覚に立ち、関係団体委員長を中心に年間延べ300以上の団体への訪問を行い、特に参議院選挙前には、選挙公約を説明し支援を要請した。また、わが党に期待を寄せる企業に対しても「経済・雇用・社会保障」など主要な政策について理解を求めるなどし、党に対する支援・協力の輪を広げた。その結果、改選第一党の座を得ることができた。

参議院選挙後には、この勢いを継続すべく「職域党員を有する主要団体との懇談会」を開催。次期衆議院総選挙に向け改めて結束を働きかけた。その結果、激戦となった衆議院北海道第5区補欠選挙・福岡市長選挙・沖縄県知事選挙の勝利につなげることができた。

地方組織・議員局は、統一地方選挙に向けて地方議会対策を拡充・強化するため、10月に「地方組織・議員総局」と改称した。

地方議会と連携し政権奪還に向けた地方からのうねりを生み出すため、意見書採択を積極的に呼びかけた。また、4月17日には民主党政権の問題点を糾弾する地方議員有志による緊急決起集会が開催され、地方組織・議員局も積極的に支援した。

国会議員や職域支部などによる入党促進運動を昨年に引き続き、強力に展開した。

政令指定都市議員連絡協議会では5月31日に、石原伸晃組織運動本部長を講師に招き総会を開くなど、都市部の党勢拡大に向けて積極的な活動を展開した。

青年局では、参議院選挙対策の一環として、女性局と合同で「なまごえ☆プロジェクト JIMIN NEXT」を全国展開した。1月から5月の毎週土曜・日曜日、青年局国会議員が参議院1人区の29県を訪問。街頭演説や対話集会、居酒屋トークを通じて寄せられた約2,500の意見・要望は、分野別に党執行部に申し入れを行うとともに、一部を公約に定めて青年局マニフェストに掲載し、街頭頒布した。また、選挙戦術をテーマとする全国規模の研修会や恒例の青年部・青年局全国一斉街頭行動等を実施した他、都道府県連青年部・青年局出身の全国比例代表候補者を、ブロック青年部・青年局が支援する態勢の構築に努めた。参議院選挙後には、青年部・青年局幹部海外研修を台湾で実施し、与野党幹部との意見交換を通じて党改革や政権奪還のプロセスを研修した。一方、都道府県連青年部・青年局では、日常的な街頭活動の強化、青年党員獲得運動やサポータークラブの活動の展開、青年関係団体との意見交換、学生部活動等を通じて党勢拡大に尽力した。

女性局では、参議院選挙の勝利に資するため、全国の女性議員を対象とした研究会の開催に合わせて、都内4カ所で同時に街頭演説会を実施し、女性議員100名近くがわが党の掲げる政策を訴えた。

また、これまで推進してきた政策提言活動「子どもHAPPYプロジェクト」では、政務調査会に設置された同名の特別委員会と連携し、女性部(局)の代表者が同委員会に出席して子育て支援策に関する議論に参加したほか、女性局役員が子育て関連施設を視察した。さらに、これまでのプロジェクトの集大成として参議院選挙の際に女性に関連する政策をとりまとめ、女性向けマニフェストとして広く国民に周知を行った。

また、子宮頸がんに関する勉強会や児童虐待防止を目指す「ハッピーオレンジ運動」の展開など、女性に深く関係する政策テーマを取り上げたほか、女性の視点を政策に生かすためのコンテストとして「ウーマノミクス」を募集するなど、女性の声を政策に反映するための取り組みを行った。

労政局では、働く人々の生の声を聞くため、わが党に対し友好的な労働組合との幅広い交流に努めた。

遊説局では、7月の参議院議員選挙や10月の衆議院北海道第5区補欠選挙、また11府県(長崎県、石川県、京都府、滋賀県、長野県、香川県、福島県、和歌山県、愛媛県、沖縄県、宮崎県)で実施された知事選挙などの各級選挙において、わが党の公認・推薦候補者の当選に向け、谷垣総裁をはじめとする党役員を多数派遣した。

また、各道府県支部連合会との共催による政経セミナーや政経懇談会を37道府県で開催し、それぞれ党役員や文化人を派遣して、党本部と地方組織との交流などに貢献した。

広報活動

広報本部では、参議院通常選挙に照準を合わせ、党機関紙誌やホームページなど党のあらゆる広報ツールを駆使し、併せて一般メディアも戦略的に活用した広報活動を展開した。

参議院選挙においては、「いちばん。」をキーメッセージに据え、谷垣総裁のテレビスポットCMをはじめとした各種広報ツールで、わが党の政策を強く訴えるとともに、民主党政権の稚拙で一貫性のない"甘言政策"を批判し、民主党の政権担当能力の無さを広く国民に訴求した。また、「新世代の自民党」を代表する小泉進次郎、丸川珠代両議員出演のネットCMや、マニフェストの電子書籍化・アプリ作成など、時代に即した広報戦術にも挑戦した。

広報戦略局では、年初から党再生に向けた新企画「なまごえ☆プロジェクト」をスタートさせ、国会議員が各地に出向いて国民の生の声を聞き、党の政策や活動に反映させていく「草の根運動」を行った。また、党の政策や民主党の問題点を簡潔にまとめた「FAXニュース」を党所属各級議員に適宜発信し、情報の共有を図った。とくに、参議院選挙期間中は、前半、中盤、後半、最終盤とフェーズごとの論点、わが党の訴えかけのポイントを「FAXニュース」で流し、全国ワンボイスでのキャンペーンを展開した。

参議院選挙後は、「いちばん。」のコンセプトをさらに浸透させるために、国民1人ひとりの「あなたのいちばん」を募集するキャンペーンを展開した。総裁ポスターとWebサイトを連動させたキャンペーンに5,000を超える多数の応募があった。

昨年9月、組織改編に伴い広報本部に再配置となった報道局では、日常的に報道番組やネットメディアの分析を行い、週単位で報道傾向や関心度の高い政治テーマに関する対策会議を行った。

さらに、プレスリリースとして実施している「JIMIN情報サービス(各種会見録・党声明・談話等)」に加え、衆・参両院における「委員会質問予定」の記者クラブへの事前周知も行い、わが党の国会論戦のプレスカバレッジの拡大に努めた。また、マスコミからの取材要望等の窓口を務める一方、「マスコミ関係者との懇談会」を通じ、わが党の理念・政策が正確に報道されるよう要請した。特に、地方メディアとの連携の強化を目指し、党役員が地方遊説をする際、地方メディアと接点を持つ体制を整えた。

新聞出版局では、機関紙「自由民主」に「なまごえ☆プロジェクト」で党に寄せられた意見を掲載する「なまごえ?ミろば」を新企画として展開。読者の意見を紙面づくりに反映することを目的としたアンケートモニター制度も開始するなど、党と読者との双方向機能の強化に努めた。また、一般公募による機関紙「自由民主」紙面デザインコンテストを12月に実施し、新年号から紙面デザインを一新した。

女性誌『りぶる』では、生活に密着した身近なテーマを取り上げるなど、より親しまれる誌面づくりに努めた。参議院選挙対策として、女性の比例代表候補者を写真と政策でアピールする企画を4号にわたり展開。わが党の女性候補者・国会議員・選挙区支部長を掲載した『りぶる特別版』も併せて制作した。

また、『自由民主』『りぶる』以外の外部の活字媒体へわが党の露出を高めるとともに、活字メディアとネットメディアの連携強化についても検討を進めている。

インターネットの世帯普及率が約93%にのぼり、併せてネット選挙導入に向けた議論が本格化するなど、ネットメディア対応の重要性は飛躍的に高まっている。ネットメディア局では、動画投稿サイトやツイッターなどの新たなソーシャルネットワークを使って「共感」を生む広報活動を展開した。また、インターネット上に「Jimin-Shop」を出店し、党グッズの販売を通して、政治や自民党へ親しみをもってもらえるよう工夫した。

これに加え、「いちばん」の政党ホームページを目指して、新年度を目標に党Webサイトの全面リニューアル作業をスタートさせた。

6月には、インターネットを通じてわが党を支援するボランティア組織「自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC)」を設立した。会員数は12月末現在で9,000名となっている。J?NSC会員の方々には、ネット上だけでなく昨年の参議院選挙においてもビラ配布など各地で献身的な協力をいただいた。

国会活動

平成22年は議会開設120周年にあたる。前年の政権交代以降、内政、外交のいずれにおいても民主党に政権担当能力のないことが明らかとなり、先人のたゆまぬ努力により築き上げてきた立法府の権能は停滞しつつある。厳しい国民の目は、内閣の支持率凋落や各種選挙結果にはっきりと示されている。鳩山内閣総辞職を受けて菅内閣が発足したが、自民党は直後の参議院選挙で躍進を遂げ、いわゆる「ねじれ国会」が再現した。わが党は直近の民意を受けた責任政党として、国会論戦を通じ、しっかりと民主党政権を追い込んでいかねばならない。以下に各国会の概況を記す。

第174回通常国会は1月18日に召集された。鳩山総理は施政方針演説で、「いのちを守りたい」など情緒的な言葉を繰り返し、谷垣総裁は民主党の現実離れした政策や「政治とカネ」の問題に鋭く切り込んだ。総予算は、「箇所付け」の事前漏洩問題で平野官房長官と馬淵国交副大臣が陳謝し、ようやく審議入りした。この予算は、新規国債発行額が税収を上回るという財政責任を放棄したものである。民主党は予算組み替えや無駄撲滅で財源を捻出できると豪語していたが、世間の耳目を集めた事業仕分けが終了してみると厳しい現実に直面することとなった。わが党は組み替え動議を提出し、曖昧な財源や政策効果に対して石破政調会長が矛盾点を浮き彫りにした。参議院では、前原国交大臣、仙谷行革大臣、原口総務大臣が予算委員会初日に遅刻するという失態を晒した。

民主党の国会運営は横暴を極め、「子ども手当法」「高校無償化法」「国家公務員法」などが強行採決され、とりわけ「郵政改革法」は、金融システムに関わる重要な法案であるにもかかわらず、わずか6時間の質疑で打ち切られ一方的に採決された。事態の打開に動かず、野党抗議中に本会議の開会ベルを押した横路議長に対して不信任決議案を提出したが、与党は多数決で本会議上程を封じた。なお衆議院での与党の強行採決は11回、関連して野党が提出した解任決議案と不信任決議案は10件に上る。

「政治とカネ」の問題について、与党は徹底して疑惑を隠した。鳩山総理は元公設秘書が虚偽記載で有罪判決を受けていながら、国会で約束した関連資料の提出を反故にした。また実母から12億6000万円もの資金提供を受けていたことが発覚した。当時、徴税に責任を持ちながら何もしなかった財務大臣は菅氏(現総理)である。小沢幹事長を巡る陸山会事件では、民主党現職の石川知裕議員(後に離党)が起訴された。北教組(北海道教職員組合)による選挙資金提供事件でも小林千代美議員(後に辞職)の選挙関係者が有罪判決を受けた。わが党は鳩山総理の元公設秘書および小沢幹事長の証人喚問を求めるとともに、石川議員と小林議員に対する辞職勧告決議案を提出したが、与党が誠実に対応することはなかった。荒井聰国務大臣の事務所費問題も、早々に国会を閉じて疑惑にフタをした。

鳩山前総理の言葉は軽く、国益を大いに損ね続けた。特に普天間問題では、総選挙中から「国外、最低でも県外」と言い、オバマ米国大統領に「トラストミー」と伝えながら日米首脳会談もできず、党首討論で「私は愚かな総理かもしれません」と述べ、「学べば学ぶにつけ」で沖縄や徳之島の怒りを買ったうえに5月末の決着が図れず、福島国務大臣の罷免と社民党の連立政権離脱を招いた。鳩山総理は民主党両院議員総会で辞意を表明し、「政治とカネ」の問題と併せて小沢幹事長も一緒に辞任した。会期末の内閣総辞職と新内閣発足後、「郵政改革法」の扱いを不満とする亀井大臣が辞任し、連立政権樹立当時の鳩山・福島・亀井の3党首がそろって表舞台から去った。

民主党内で政権をたらい回ししただけの菅内閣は、鳩山政権の総括なく発足し、選挙の洗礼を受けていない。普天間移設や口蹄疫問題の関係大臣、副大臣を臆面もなく留任、昇格させた無節操内閣である。民主党の体制は代わっても、予算委員会や証人喚問等に頑として応じない体質は引き継がれ、会期延長も拒んだ。わが党は会期末に内閣不信任決議案や問責決議案を提出したが、与党は問責決議案を上程する本会議すら開かせなかった。参議院で閉会中審査の手続きを取れなかったことで、災害視察ができないなど国会の深刻な機能不全を招いた。

参議院選挙では与党が大敗し、過半数割れに追い込まれた。わが党は改選第1党となり、いわゆる「ねじれ国会」が再現した。民主党は落選した千葉法務大臣を留任させたが、千葉大臣は死刑廃止論者でありながら執行に立ち会い、資質が問題視された。中井拉致担当大臣は金賢姫元北朝鮮工作員の来日につき、過剰な接待振りを指弾された。小沢一郎氏に対し、検察審査会は不起訴不当を議決した。輿石東氏は、山梨県教職員組合の違法行為が取り沙汰されながら無投票で参議院会長に再選された。

第175回臨時国会は7月30日に召集され、議長には比較第1党(民主党)の西岡武夫議員が、副議長には尾辻秀久議員、議運委員長には鈴木政二議員が選出された。民主党の暴走を阻止し健全な良識の府を取り戻すため、参議院運営の要となる議運委員長ポストをわが党が預かった意義は大きい。

この国会では、予算委員会および新閣僚を所管する委員会が開会された。これは、菅内閣が発足した先の通常国会において当然にやるべき予算委員会を開催せず強引に閉会したことを、野党のみならず各種報道や国民からも厳しく批判されたためである。

参議院選挙で国民の信任を得られなかった民主党は、国会閉会後に代表選挙を実施した。この代表選挙は在日外国人にまで投票権を認めた杜撰な仕組みで、「政治とカネ」を巡って鳩山総理とともに引責辞任した小沢前幹事長が立候補するという異様なものであった。国会議員票が菅代表と小沢氏で拮抗した結果からも党内自浄能力の欠如が見て取れる。

民主党が国家国民よりも自分たちの都合を優先している間、円高株安は進行し、尖閣諸島沖における中国漁船衝突事件が起こった。政権与党が作りだした政治空白は深刻で、内外の諸課題に機敏に対応すべき臨時国会の召集はずれ込んだ。

10月1日から召集された第176回臨時国会の代表質問にあたり、わが党議員に対する答弁で、菅総理は「原稿を読まないで質問するのが筋」と述べ、後に陳謝した。仙谷官房長官にいたっては、対中国外交を「柳腰」、新聞記事に基づく質問を「拙劣な質問方法」、天下り批判の政府参考人に「彼の将来を傷つける」、尖閣とAPECの関連付けについて「健忘症」、資料の写真を新聞掲載されて「盗撮」、果ては自衛隊を「暴力装置」呼ばわりするなど暴言を繰り返した。柳田法務大臣は「答弁は2つ覚えておけばいい」発言で辞任に追い込まれた。八ッ場ダム建設中止を突然棚上げし尖閣問題でも対応の鈍かった馬淵国交大臣、韓国での反日デモに参加した岡崎国家公安委員長、政権批判者を自衛隊行事に呼ばない言論弾圧通達を出した北沢防衛大臣、国会内でファッション誌の撮影に応じた蓮舫行政刷新大臣など、菅総理の任命責任が厳しく糾弾されている。

補正予算が提出されたのは会期半ばで、閣僚の外交日程や宮中行事が続くなか尖閣問題や「政治とカネ」の問題で進展はなく、審議日程は大いに延びた。両院協議会を経て補正予算が成立したのは提出から1か月後であった。両院の予算委員会では、懸案事項に対して何度も集中審議が行われた。特に尖閣問題はわが国の主権に関わる重要事でありながら、検察の裁量権、ビデオの公開、外交・安保対応などで政府与党は失態を重ねた。無責任な危機管理は看過できず、わが党が仙谷・馬淵両大臣に対して提出した問責決議案が参議院で可決された。政府与党は問責の重大さを深刻に受け止めるべきである。

小沢一郎氏の国会招致は、菅総理や岡田幹事長が国会での説明が必要であるとしながら、実現できなかった。菅総理は、著書『大臣 増補版』において「総理大臣は国会議員でもあり、同時に与党の党首である。自分の党の議員が疑惑を持たれているのであれば、党首として何らかの措置をとるべきだろう」と述べている。しかし党首の指導力は発揮されることなく、一兵卒に振り回され続けている。

クリーンな政治を標榜する民主党の看板は偽りで、検察審査会から起訴議決を受けた小沢氏のみならず、野党の反対を押し切って外務委員長に就任した鈴木宗男議員は実刑が確定して失職し、後藤英友議員は出納責任者の有罪を受けて辞職した。中島正純議員は政治資金架空計上で民主党を離党している。町村信孝議員が勝利した北海道5区の補選では、旧態依然として労組が勤務時間中に民主党候補の支援活動を行っていたとの報道もあった。

民意とかけ離れ、政権維持が自己目的化しているだけの菅内閣に統治能力はない。政治主導の本質をはき違えたまま現実とマニフェストの整合性に汲々とし、軸を失った日米外交に加えて日中、日露関係も手詰まりとなっている。「熟議」とは名ばかりの場当たり的運営で国会の機能は劣化し、議案審議は進まない。もはや菅内閣は崩壊寸前であり、直近の国政選挙や各種選挙で民意を託されているわが党は、上げた成果を通常国会や統一地方選挙に最大限に生かしながら、責任政党として一刻も早く現政権を解散に追い込んでいかねばならない。

中央政治大学院の活動

昨年1月24日の党大会で、中央政治大学院に関わる党則が改正され、「副学院長」を新設するとともに、都道府県連における「地方政治学校」の設置を明文化した。

これにより、中央政治大学院は、人材を発掘、育成するための指針を示し、地方政治学校と連携を図り、その運営に当たっては、積極的に支援することとなった。この党則改正を受け、平成22年には6県連で新たに地方政治学校が開校し、既設の政治学校と合わせると17都道府県連に設置され、延べ1,000名を超える受講生が学んだ。尚、数県連で設置に向けた準備を行っている。

また、中央政治大学院では新たに、「まなびとプロジェクト」を立ち上げた。これは、無党派層対策と人材発掘の一環として、社会人による異業種勉強会や大学の指導教官やゼミ生を対象に党役員との交流を通じて、党勢の拡大を目的として実施したものである。更に、まなびとプロジェクトに参加した者を対象に、「まなびとスコラ」と称して、中央政治大学院が主催して、独自の勉強会を展開している。

  • 中央政治大学院役員
    学院長 古屋圭司
    副学院長 井上信治、古川禎久、松浪健太、稲田朋美、丸川珠代
  • 地方政治学校に関わる事項
    1. (1)平成22年までに地方政治学校を設置した都道府県連
      北海道連、栃木県連、群馬県連、埼玉県連、千葉県連、東京都連、神奈川県連、
      福井県連、長野県連、静岡県連、愛知県連、三重県連、京都府連、大阪府連、
      高知県連、佐賀県連、熊本県連
    2. (2)派遣講師
      70名の所属国会議員を講師として各地方政治学校へ派遣。
  • セミナー2010の開催
    3月24日~4月21日までの毎週水曜日開催。全5回。一般公募により87名が参加。
  • まなびとプロジェクトに関する事項
    第1回の異業種勉強会を11月11日に実施したが、22年は、12異業種勉強会、3大学のゼミ生と交流会を実施し、延べ200名の参加者を数えた。

党外交の展開

政権交代、夏の参議院選挙と、党外交を展開するには厳しい環境の1年だったが、わが党を訪れる海外要人は多岐に渡り、平成22年も変わらぬ活発な党外交が展開された。民主党の「外交力」に疑問符が付く中、わが党への期待は大きく、責任政党として、十分にその責任を果たした1年といえる。

特に尖閣諸島、北方領土と、わが国の主権、領土が脅かされる中、諸外国との連携は欠かせないとの判断から、谷垣禎一総裁をはじめ、小池百合子総務会長、河野太郎前国際局長、棚橋泰文国際局長、小野寺五典外交部会長を中心に、各国大使との意見交換会を積極的に開き、大きな成果を上げることができた。今後もこの交流を続けることによって、わが国の主権と領土を明確に主張していくこととしている。また従来より開催している在京外交官との昼食会「永田会」には、毎回多くの外交官が参加し、様々なテーマについてわが党の主張を伝えることができた。特に北朝鮮が韓国延坪島を爆撃した翌日には、石破茂政務調査会長が講演し、「北朝鮮」の暴挙に対する明確なメッセージを諸外国に発信することができた。

昨年、わが党を訪れた外国要人は延べ500人を超え、政権を離れた今もわが党に対する諸外国の関心の高さを物語っている。また、インドのシン首相、パレスチナのフィアード首相との谷垣総裁との意見交換は意義深いもので、両国の今後の発展に重要な会談となった。また国際会議への出席も活発な1年で、様々なテーマについてスピーチをする機会を得た。年末には「外交論文コンテスト・ODAを減らすべきか」というテーマで作品を募集したところ、14歳の中学生から74歳まで、153通もの密度の濃い作品が集まり、国民のこのテーマへの関心の高さが伝わった。与党から野党へと立場の変わった一年であったが、外交とは日々の努力の積み重ねそのものである事を証明した貴重な1年であった。

情報調査活動

情報調査局は、様々な情報を収集し、それを分析する調査部門と、政府与党の政策や与党議員の政治資金に関する分析・検証を行う情報戦略部門、そして国民からの「生の声」を聴取・集約する広聴部門から成り立っている。

調査部門では、党執行部からの特命事項や、衆参国会議員などからの様々な調査依頼事項等に対応するとともに、ネガティブな情報や労働組合等に関しての情報を収集し分析する。

情報戦略部門は、情報戦略室において、主に民主党の政策や国会議員の政治資金に関する分析・検証を行う。

広聴部門では、党本部に寄せられる電話・メール・FAX・手紙などにより、わが党が国民からどのように受け取られているのかを知る重要なバロメーターとして分析し、これらを整理・集約し、レポート「国民の声」として隔週ごと、関係各所に提供している。

現在、政府与党である民主党の政策や考え方、また、最高幹部の政治資金問題、労働組合との癒着などさまざまな諸課題について、国民の不満・不信感が最高潮に達してきている。

このため、情報調査局は、党執行機関、地方組織などとも連携し、国会論戦や党活動に資する情報を調査・収集し、その分析・検証を行い、政府与党を徹底的に追及し、国民の信頼に応えていく。

国家戦略本部の活動

谷垣総裁の主導の下、総裁直轄の党則84条機関として、平成22年10月に設置された。

急速な少子高齢化・経済のグローバル化等、わが国の内外の重要課題に対して、もはや小手先だけでは対応できないことは言うまでもない。21世紀の日本国と日本国民が、強く明るく誇りを持って、主体的に生きていくためにも、「大政治」によるグランドデザインを描く必要がある。当本部において、下記6分野の施策について、新綱領の趣旨も踏まえつつ十分に検討し、「国家百年の計」との名を冠するに相応しい政策体系を構築する。

各分科会においては、平成22年度中を目途に中間とりまとめを作成予定。

第1分科会(成長戦略)【額賀福志郎座長】 ○持続的かつ安定的な経済成長をめざし、世界で一番の技術を開発、世界で戦うための環境をつくる。成長戦略で未来をつくる。 第2分科会(社会保障・財政・雇用)【野田毅座長】 ○確かな財政と社会保障がなければ、将来の"安心"はない。安心を実現するための社会保障制度とその安定財源の確保、財政再建、雇用の創出をめざす。 第3分科会(地域活性化)【加藤紘一座長】 ○地域が元気にならなければ日本は元気にならない。地域の経済・社会を活性化し、雇用を守る。 第4分科会(国土保全・交通)【金子一義座長】 ○「命を守る公共事業」で、住みやすい国土・環境をつくる。国土の足腰を強くし、均衡ある発展をめざす「未来への投資」を実施する。 第5分科会(外交・安全保障)【高村正彦座長】 ○国民の生命・財産を守るためには戦略性のある外交方針が不可欠。政治の責任で、日本の主権・領土を守る。 第6分科会(教育)【町村信孝座長】 ○全ての基になるのは人。世界トップレベルの学力と人間力、日本に誇りが持てる教育再生を実現する。

党・政治制度改革実行本部の活動

9月17日、従来の党改革実行本部が「党・政治制度改革実行本部」(本部長・細田博之)に名称変更され、活動を開始した。当本部は政治制度改革委員会(委員長・村田吉隆)と党改革委員会(委員長・塩崎恭久)を設置し、わが党が国民の信頼を回復できるよう改革実現に向けた議論を積み重ねた。

政治制度改革委員会は、議員定数・選挙制度小委員会と政治資金・政党法小委員会の2つの小委員会を設け、それぞれ喫緊の課題について検討を加えた。また、「国会議員歳費の日割り支給法案」について協議し、本部総会等の党内手続きを経て、12月3日参議院本会議において可決、成立させた。

一方、党改革委員会は、有権者対象のインターネット調査の実施や外部有識者による党改革の考えの聴取など、具体的な改革案策定に向けた活動を積み重ねた。

当本部は引き続き、その取り組みを加速し、国民の信頼に応える政治制度・党改革を実現していく決意である。

行政改革推進本部の活動

第174回通常国会における行政改革関連の政府提出法案は、「国家公務員法等の一部を改正する法律案(国公法改正案)」「独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(独法通則法改正案)」「政府の政策決定過程における政治主導の確立のための内閣法等の一部を改正する法律案(政治主導確立法案)」の3法案であった。

国公法改正案については、幹部育成課程や幹部ポストごとの職務明細書などの規定がないほか、総務省・人事院から内閣人事局への機能移管が盛り込まれていないといった点で国家公務員制度改革基本法を踏まえたものでないうえ、政府案では幹部人事が恣意的になるなどの問題点が多いことから、議員提案により対案を提出した。衆議院において議員提案は否決、政府案は可決され参議院に送付されたものの、参議院における議員提案とともに審議未了で廃案となった。

独法通則法改正案は、自民党政権下の第171回国会の政府提出法案から不要財産の国庫返納規定部分だけを取り出した内容であり、民主党のバラマキ政策の財源対策の一環であることから、独立行政法人の評価や監査を強化する内容を含んだ旧法案を議員提案として提出した。議員提案は否決され、政府提案は成立した。

政治主導法案は、あきらかに民主党内の都合によるポスト増の内容であるため、対案の提出や修正のレベルではないことから、徹底的に反対をした結果、継続案件となった。

法案以外では、政府の事業仕分けについて、22年度予算編成に係る第1弾(21年11月)から、独法、公益法人を対象とした第2弾(22年4・5月)、各省の事務・事業を対象とした行政事業レビュー(22年5・6月)、特別会計と各省の見直しが不十分な部分を対象とした第3弾(22年10・11月)について詳細に精査、検証し、その手法や役割、内容の矛盾などを指摘し、「政府による事業仕分けこそムダ」という客観的結論を導き出した。

憲法改正推進本部の活動

憲法改正国民投票法が昨年(平成22年)5月18日に施行され、憲法改正原案の国会提出(衆議院議員100人以上又は参議院議員50人以上)が可能となった。

そのため、憲法改正推進本部を総裁直属の機関とし、平成17年の新憲法草案を踏まえ、憲法改正のあり方や方向性について活発な論議を展開し、論点整理を行った。

続いて、憲法改正推進本部で取りまとめたこの論点整理について、有識者からのヒアリングを行った。大石眞京都大学公共政策大学院長、百地章日本大学法学部教授、小林節慶応義塾大学法学部教授、西修駒澤大学法学部教授、安念潤司中央大学ロースクール教授、佐瀬昌盛防衛大学校名誉教授などから所見を伺い、更に議論を深めるべき憲法条項についての論点を取りまとめた。

国会法改正により平成19年から衆参両院に憲法審査会を設置し、憲法改正に向けた議論を行うべきとされている。わが党は、憲法審査会の開催を強く求めているが、民主党の反対でこの3年間、開催の目処すら立っていない。

憲法改正は、わが党の立党の精神である。そのため憲法改正推進本部では、新しい時代に相応しい憲法改正を実現するため、国民の理解を得つつ、憲法改正原案の国会提出を目指す。

政権構想会議の活動

政権構想会議は、党運営や政策の基本理念について執行部に勧告を行う協議機関である。執行部は勧告に沿って、現実的かつ具体的な手法でこれを実現する。当会議はその執行状況を評価し、必要に応じて追加勧告を行う。

第1次勧告が求めた「党員参加型の、透明感のある公認候補の選定」に沿って、昨夏の参議院選挙ではわが党は積極的に公募を行い、結果として参議院選挙候補者の平均年齢は7歳下がった。また、各都道府県連において公募または候補予定者への信任投票を実施したことで、候補者決定のプロセスに党員が関与し、選挙戦での支援・結束を促す効果もあり、選挙区でのわが党の議席増につながった。

わが党の理念、政治姿勢、基本的政策、目指すべき国家像を示した第2次勧告を受け、谷垣総裁を委員長として設置された新綱領策定委員会は、昨年1月、政権構想会議のメンバーと総理・総裁経験者で検討を行い、新綱領案を策定し、総務会での決定を経て、昨年の党大会で満場一致で「平成22年(2010年)綱領」として採択された。

綱領は党の憲法ともいうべきものであり、政策体系や党運営・活動の基礎となるものである。わが党の理念について国民に正しい理解を求め、また党員間で基本的な考えを共有すべく、新綱領策定委員会では、新綱領の内容を解説するパンフレットを作成し、各都道府県支部連合会に配布。党員の勉強会などで活用されている。

昨夏の参院選の公約も、「自助自立を基本とし、努力したものが報われ、そのうえに共助、公助がある」、「次世代にツケを回す無責任なバラマキをしない」等を大切にする新綱領の精神に基づいて策定され、国民の支持を得た。

当会議は現在、選挙区支部と支部長の位置付けについて検討を始めている。具体的には、党組織としての選挙区支部のあり方、即ち支部長の選任、予算・決算報告等、権限と義務の明確化、また、選挙区支部長への支援のあり方、特に新人支部長への支援と候補者教育について、党本部や県連などが担う役割の整理を行う方針である。

また、都市部対策として、無党派層へのアプローチの方法、政策の打ち出し方等についても引き続き検討を行っていく。

党紀に関する活動

昨年は、第22回参議院議員通常選挙に関連した審査が相次いだ。

1月5日、山内俊夫参議院議員の離党を了承。1月8日には、長谷川大紋参議院議員・吉村剛太郎参議院議員の離党を了承した。1月13日には、小野次郎前衆議院議員・藤井勇治前衆議院議員の離党を同日付で了承。3月11日には、松田岩夫参議院議員から提出された離党届を受理せず、除名処分とした。3月24日には、鳩山邦夫衆議院議員・近江屋信広前衆議院議員の離党を了承したが、清水鴻一郎前衆議院議員については離党届を受理せず、同日付で除名処分とした。4月27日には、園田博之衆議院議員・藤井孝男参議院議員・中川義雄参議院議員・小池正勝参議院議員・矢野哲朗参議院議員の離党を了承したが、与謝野馨衆議院議員・舛添要一参議院議員から提出されていた離党届については受理せず、除名処分とした。6月7日には、上野賢一郎前衆議院議員の離党を了承。8月4日には、片山虎之助参議院議員・萩原誠司前衆議院議員・中山恭子参議院議員の離党を了承したが、水野賢一前衆議院議員の離党届については受理せず、除名処分としたほか、処分審査の要請を受けた中山成彬前衆議院議員についても除名処分とした。また、10月6日には木挽司前衆議院議員の離党を了承し、11月1日に受理された。

本年は、第17回統一地方選挙に当たり、党紀保持を一層強化していく。

役員人事、入復党・物故者

任期満了に伴う党役員人事が9月9日に行われ、副総裁には大島理森衆議院議員、幹事長には石原伸晃衆議院議員、総務会長には小池百合子衆議院議員が就任、石破茂政務調査会長は再任された。また、中曽根弘文参議院議員会長、小坂憲次参議院幹事長は引き続き、その任に当たることになった。

昨年の党所属国会議員の異動は下記のとおりであった。

平成22年12月31日現在、党所属国会議員は衆議院115名、参議院83名である。

また、遠藤要元参議院議員会長をはじめ7名の前・元議員が鬼籍に入られた。党の発展に寄与された同志に対して、あらためて感謝申し上げるとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げたい。

参考資料

議員の異動等

【衆議院議員】

3月 鳩山 邦夫 離党・会派離脱
4月 園田 博之 離党・会派離脱
  鍵田 忠兵衛 辞職(市長選出馬のため)
  与謝野 馨 除名・会派離脱
10月 町村 信孝 辞職(衆院北海道第5区補選出馬のため)
  今津 寬 繰り上げ当選・会派所属
  町村 信孝 補欠選挙当選・会派所属
12月 大村 秀章 会派離脱

【参議院議員】

1月 山内 俊夫 離党(4月に会派退会)
  長谷川 大紋 繰離党・会派退会
  吉村 剛太郎 離党・会派退会
  松下 新平 入党・会派入会
3月 松田 岩夫 除名・会派退会
4月 若林 正俊 辞職
  長谷川 大紋 繰離党・会派退会
  中川 義雄 離党・会派退会
  藤井 孝男 離党・会派退会
  小池 正勝 離党・会派退会
  舛添 要一 除名・会派退会
  矢野 哲朗 離党・会派退会
7月 通常選挙において51名が当選
  中山 恭子 離党・会派退会
  尾辻 秀久 会派退会(副議長就任のため)
  山東 昭子 会派入会

元議員死去

3月 堀之内 久男 元衆議院議員
4月 玉置 猛夫 元衆議院議員
5月 村山 達雄 元衆議院議員
6月 栗原 祐幸 元衆議院議員
  遠藤 要 元衆議院議員
8月 三ッ林 隆志 前衆議院議員
12月 井上 喜一 前衆議院議員
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