ページ内を移動するためのリンク

グローバルナビゲーション
グローバルナビゲーション終わり
ここから本文です

国会トピックス

第180回通常国会における代表質問(原稿)
細田博之 衆議院議員

平成24年1月26日(木)
自由民主党
衆議院議員 細田博之

細田博之 衆議院議員

(はじめに)

 自由民主党の細田博之であります。

 私は自由民主党・無所属の会を代表して、一昨日の野田総理の施政方針演説について先程の谷垣総裁の質問を補足しつつ、政策の各論にわたる部分につき、質問を行います。

 

(マニフェスト総崩れについて)

 マニフェスト、イギリスで始まりました。

 ルールがあるんです。

 書いてあることは命懸けで実行する。

 書いてないことはやらないんです。

 それがルールです。

 書いてないことを平気でやる。

 これっておかしいと思いませんか。

 書いてあったことは4年間何にもやらないで、書いてないことは平気でやる。

 それはマニフェストを語る資格がない、という風に是非皆さん思って頂きたいと思います。

 

 これはどなたの発言でしょうか。誰あろう2009年の総選挙時の野田幹事長代理の応援演説です。

 私はまず、この本会議場の数多くおられる民主党の当選1回の議員諸君らに対し、心からお見舞い申し上げたい。「一将功成りて万骨枯る」という唐の曹松の句で、指導者・代表者ばかりが功名を得ることを嘆く言葉がございます。

 2年半前のマニフェストを信じて街頭演説を行った皆さん。

 無駄さえ無くせば増税をしなくてもよい。

 各種手当や補助金を創設し、高速道路を無料化する。暫定税率廃止によって燃料価格の大幅な値下げが実現する。

 国家公務員人件費は20%削減。「コンクリートから人へ」。天下りの禁止等々、容易に実現できると思った諸君が気の毒でなりません。

 当時の執行部である岡田幹事長(現副総理)とわが党幹事長の私が数々の局のTV番組で論争を致しました。

 天下り先に国が12兆1千億円を支出。天下りした国家公務員は4500法人に2万5千人等々、800頁もの資料を基に、総予算200数兆円の1割、20兆円の節約は容易との暴論が出されました。

 その12兆円は、約4兆円が財投の貸付であり、基本的には全て中小企業、個人事業主、農業者向けの低利融資に充てられておりますし、他にも海外経済協力、国立大学や私立大学の研究や教育、独立行政法人の研究費等が入っており、国民に還元される政策経費でありバッサリと削減することは困難であるとわが党や公明党は再三再四指摘しておりました。

 しかしながら、公共事業の大幅な削減や国家公務員の総人件費2割削減等で全て可能と断言して国民に公約したのであります。

 中国の故事である「入るを量りて、以て出ずるを為す」との原則を外れたこの咎は末代までの遺恨であり、この言葉を人生訓としておられたはずの藤井裕久民主党税制調査会長がどのように思われているのか伺ってみたいところであります。

 もっとも、最近は藤井税調会長は「衆議院議員の任期4年の先には増税は無いとは言っておらず、マニフェスト違反ではない」となどと強弁されているようですが、消費税引上げ法案が成立した後の解散では、あなた方の命運は目に見えております。与党内でさらなる議論を行い、閣議決定をした上で国会に提出されることを強く望みます。答弁は結構でございます。

(社会保障と税の一体改革について)

 今年1月6日に政府・与党社会保障改革本部で決定され、閣議に報告された50ページにも及ぶ社会保障・税一体改革素案の多くは、拙速な増税部分以外は年金、医療、介護を含めほとんどが先送りのオンパレードであり、ほとんどが官僚の作文、内容は空虚であり、この2年半が何のために浪費されたのか、極めて残念でなりません。

 民主党が、ほとんどの問題を先送りして増税部分のみ具体的に定めているとは笑止千万としか思えません。自民党政権時代、不況・デフレ脱却のメドがつけば増税やむなしと税法の附則104条で決定しております。

 なお且つ、消費税は年金、医療、介護及び少子化対策の社会保障目的に限定すると一昨年の参議院選挙の公約で明記しております。今更言うまでもありませんが、現在でも予算の総則によって高齢者三経費に充てることとなっております。過去10年以上そうしているのです。新しい制約をつけたなどと言ってほしくありません。

 まず、年金問題についてお伺い致します。

 先程、谷垣総裁が詳細かつ多岐にわたり質問をいたしましたが、改めて問題点を指摘したいと思います。一言で端的に申し上げると「具体案無しの先送り」としか言いようがありません。

 来年度予算において、基礎年金の国庫負担割合3分の1から2分の1への引上げ分については、税制抜本改革を担保に交付国債を発行して穴埋めするようですが、その場しのぎの対応であると指摘せざるを得ません。

 一方、今の三つの年金、国民年金、厚生年金、共済年金を統合するという民主党マニフェストを先送りしながら、厚生年金、共済年金の統合、これはつとに我が党が提案し民主党が反対してきた案ですが、あらためて両年金を統合するとの案になっております。

 どのような経緯と根拠でマニフェストを変更したのか、野田総理の答弁を求めます。

 さらに、それに伴う民主党マニフェストに掲げられた最低保障年金7万円についても素案において「新しい年金制度からの年金給付のみを受給する者が出てくるには相当な期間が必要…」と記述されており、遠い将来の世界を述べているような錯覚にとらわれるのは私だけではないと思います。具体的な導入のスケジュールを国民の皆様に分かりやすい説明を求めます。

 加えて、岡田副総理は、これら施策を早期に実現するためには更なる増税が必要である旨の発言をしていますが、岡田副総理の発言に対する野田総理の率直な見解を求めます。

 次に介護保険についてお尋ね致します。

 民主党はマニフェストにおいて、全国どこでも介護の必要な高齢者の方々に良質な介護サービスを提供するため、介護労働者の賃金を月額4万円引上げることとし、所要額を年間8千億円としております。ペイ・アズ・ユーゴー原則(恒久政策には恒久財源)に則り、8千億円の財源捻出をどのように考えているのか。

 さらに、素案においても「処遇改善等を通じた介護人材の確保」と記されておりますが、現在、介護に係る費用(介護給付費国庫負担金)は、今回の介護報酬改定によってプラス1.2%引上げられ、平成24年度では2兆3千億円余りとなっております。民主党マニフェストで謳っていた所要額8千億円をどのように確保するのか。消費税増税分なのか、保険料の引上げで賄うのか、総理の答弁を求めます。

 医療については、総選挙時の民主党マニフェストにおいて、後期高齢者医療制度の廃止を喧伝していたにもかかわらず、一昨年の参院選公約であっさりと「廃止」から国民議論を行って結論を得るまでの間は「存続」させることとしています。

 その後、厚生労働省の高齢者医療制度改革会議が一昨年の12月に報告書を取りまとめ、都道府県に安定化基金創設による保険料の伸びの抑制をするとしていました。それにもかかわらず、政府は保険料を政令改正によって年間上限額を50万円から55万円に引き上げを決定し、市町村主体の高齢者医療制度への復帰はあっさりと放棄し、むしろ保険料の実質引上げを実施することとしているようです。

 そこで、今後、後期高齢者医療制度をどのようなプロセスで廃止し、マニフェスト通り実現していくのか、総理の答弁を求めます。

 また、素案では関連法案を今通常国会に提出するとしていますが、いつ頃閣議決定し、提出する算段なのかも併せて答弁を求めます。

(東日本大震災からの復興について)

 震災から早10ヶ月半が経過しましたが、あまりにも復興のスピードは遅く、「復興の槌音を力強く響かせたい」との野田総理の思いと被災地の現状は雲泥の差があります。もはや"人災"であると言っても過言ではありません。一日も早い具体的な前進をこの場を借りて改めて政府に督励したいと思います。

 特に、雇用の創出、仕事に就くということは最大の課題であります。二重ローン問題も依然として解決への道筋がハッキリとしない中、一刻も早い被災者の不安の解消、生活再建に向け、我々も協力を惜しむものではありません。そのため、ここでは詳しくは申し上げず、復興特別委員会をはじめ各委員会で具体的な議論を進めることとします。

 ただし、復興庁の創設についてのみ質問します。

 わが党案のほとんどを踏まえて制定された東日本大震災復興基本法において、復興庁の創設が明記され、来月10日に発足する運びとなりました。

 基本法の24条3項において復興庁の役割を施策の「企画」「立案」「総合調整」「実施」まで行うスーパー官庁と位置付けておりますが、人員規模が250人程度で、出先である3県の各一復興局に30人程度、支所・事務所に4~6人程度で万全な対応が可能なのでしょうか。私には疑問でなりません。現場で即断即決できる態勢を執るべきです。

 また、各省タテ割の懸念があるが、現存する地方整備局や農政局、経済産業局との関係はどうなるのか。

 なぜ本庁を被災地に置かなかったのか。政務官の現地駐在で本当に大丈夫なのか。総理の見解を求めます。

(経済政策・エネルギー基本計画の改定について)

 続いて、経済政策について質問します。

 わが国経済を取り巻く環境は、わが党政権下における大胆かつ迅速な経済対策の効果によって2008年のリーマン・ショック以前の状況にようやく回復すると思った矢先、東日本大震災の発生によるサプライチェーンの崩壊や電力供給不足の懸念、歴史的な超円高水準、欧州金融危機の顕現、さらには中国をはじめとする新興国経済の減速等、まさに「視界不良」となっております。多くの経済人が早急な円高及び産業空洞化阻止への対処、成長戦略の策定・実施を強く望んでおり、「もはや日本では企業活動できない」という経営者も増加し切迫した状況となっています。

 まず野田総理、わが国の経済状況について、どう認識し、どう対処するつもりなのか。特に、需要創出効果の高い震災復興の需要増などにより、24年度の経済成長率は名目2%、実質2.2%と試算しております。

 確か昨年の夏頃の試算では名目2.8%、実質2.9%としていた筈です。これは明らかに民主党政権による稚拙な経済財政運営のために経済の回復が遅れている証左であります。この点、総理の見解を問います。

 さらに、海外に目を転じると、特に、欧州金融危機の状況如何によっては、世界的な不況が起こる可能性もあります。この点について総理の見解を求めます。

 さて、我々は、現状を打破するには、確固たる経済財政の司令塔の下、的確な経済分析に基づく「強い日本経済の再生」に向けた具体的な方針が必要であると感じております。

 しかし、昨日の野田総理の施政方針演説では、今後の経済政策の具体像が思い浮かびません。

 総選挙のマニフェストの中には、ほんの申し訳程度に「日本経済の成長戦略」が掲げられ、「子ども手当、高校無償化、高速道路無料化、暫定税率廃止などの政策により、家計の可処分所得を増やし、消費を拡大」する、「農業の戸別所得補償によって、魅力と成長力を高め、大きな雇用を創出する産業に育てる」とされていました。

 しかし、果たして子ども手当や高校無償化によって、わが国の消費はどれだけ拡大したのでしょうか。また、戸別所得補償を実施したことで、農業に魅力を抱いて新たに参入する人たちの数はどれだけ増えたのでしょうか。将来への展望もなく、ただただ国民の歓心を買おうとした政策は、かえって国民を不安にさせたのではないでしょうか。

 総理は「新産業の芽を育てていく」と発言しておりますが、具体的にどのような新産業を育成するのか総理の答弁を求めます。

 来年度予算において1兆円規模の「日本再生重点化措置」を計上していますが、そのメニューを見ると非常に総花的であり、既存予算の付け替えやシーリング逃れのために計上されたと思われるものまで散見されます。何をもって「再生」なのかの意図も不明確であり、これをどう活かして再生を図っていくのか。現時点での雇用の具体策、経済成長のための具体策につき、野田総理の答弁を求めます。

 一方、多くの産業界が反対を唱えている温室効果ガスの排出削減について、鳩山元総理が国際公約で25%削減を約束したが、施政方針演説においても、未だに撤回していないのはどのような真意なのか、総理の明確な答弁を求めます。

 エネルギー問題について質問致します。

 「産業の血液」と言える電力の供給は昨年の大震災の影響により、供給力を大きく欠いており、今後の電力供給によっては産業活動の大きな足かせとなることは言うまでありません。むしろ経済のマイナス成長をも助長しかねません。

 原発事故の発生により我々は原子力政策をはじめ、エネルギー政策全般について再考を強いられております。政府は、エネルギー計画の見直しの結論をこの夏に出すと言っておりますが、余りに遅いのではないでしょうか。

 そこで、基本計画の改訂作業の状況と当面のエネルギー需給の見通し、特に、今夏を乗り切ることができるのか。火力発電の需要増と燃料確保対策のための燃料高騰対策も重要な問題と思いますが、総理の具体的な答弁を求めます。

 一方、昨年、再生可能エネルギー導入促進法が成立致しましたが、最大の論点は、再生可能エネルギーの導入目標と買取価格の適正化であり、どのようなプロセスでスタートさせるのか、併せて答弁を求めます。

(教育と科学技術について)

 我々日本国民は国際競争の中で生きております。最近の50年は国際競争の勝者として国民が豊かになってきました。

 当初は国民の勤勉さと為替レートの有利さ、積極的な投資によって、最近はモノづくりについての高い技術力によってこれを維持してきました。

 しかし、近隣諸国が教育の充実、技術力の向上、国際的な人材の育成などにより、日本の水準を上回ろうとしております。

 日本は小学校から大学までの教育、産学官の連携、科学技術の進展に貢献する人材の育成において、国際的に遅れをとっております。大学の秋入学だけでは解決しない根本的な問題を抱えております。この点についての野田総理の基本的な見解を求めます。

(土地改良、農業等について)

 次に農業についてお伺い致します。

 ドジョウすくいの町、島根県・安来市では250ヘクタール、150ヘクタール、50ヘクタールなどの集落営農法人化が進んでいます。民主党政権下で土地改良予算は50%以上カットされ、農業の基盤整備に大きな打撃を与えました。

 最近になってTPP論議に関連して、今年度の第4次補正予算案で土地改良予算を800億円追加することとしております。まさに“朝令暮改”であります。

 迷惑するのは農家の方々であります。大規模化できない中山間地にはお涙金を渡せば事足りると思っているのでしょうか。大都市選出の議員が多く、農業の実態を知らない民主党政権は国を誤ります。そして、多くの農産物は輸出競争力があるなどという誤解が流布されています。農業をよく知る鹿野農林水産大臣は四面楚歌ではないか、あるいは実態を知りつつ黙っているのでしょうか。実態に即した丁寧な農政を行うべきであります。農林水産大臣の見解を求めます。

 特に、土地改良予算についての考え方の変化の理由と中山間地対策の柱は何かについて答弁を求めます。

 TPP交渉については、米国はこれまでの種々の交渉と同様に極めて厳しい要求を突き付けてくると思います。コメ、畜産、酪農製品、甘味質源等の輸入拡大、遺伝子組換作物の輸入拡大等です。今後の交渉方針につき、農林水産大臣の答弁を求めます。

(国土建設について)

 東日本大震災により日本国民は道路、港、防波堤など命を守ることの重要性を学びました。八ッ場ダムも何10年に一度の水害を想定すれば必要という結論のようですが、地方の生命線となる幹線道路の重要性も再認識すべきであります。「コンクリートから人へ」の標語に対する前田国土交通大臣の現在の認識を問います。

 特に、八ッ場ダムについて、前田大臣は河川の専門家でありますから、国民に対して何故に工事再開に至ったのか、具体的な説明を求めます。

 生活を支える高速道路網の整備、とくに未着工区間の早期着工問題についても見解を求めます。

(離島振興について)

 離島対策について質問します。

 海に囲まれたわが国には多くの離島が存在し、国境をはじめ経済水域を守り、風土・文化を守るという重要な役割があることは言うまでもありません。

 しかし、離島の多くは人口減少、高齢化、産業の衰退が深刻であり、「国を守る」観点からも、その保全は政治の重要な課題であります。

 そこで、我々は、新たな離島振興法を検討し、これまでのハード中心から定住促進につながるソフト施策の充実を図り、産業振興や雇用確保を図ることを検討しているところですが、来年3月に離島振興法は期限切れとなります。

 離島は過疎、高齢化、物価高で困っており、せめて本土並みの交通費、物価水準を実現するための拡充延長が必要であると思います。国土交通大臣の見解を求めます。離島を思う心はどの党も変わらないはずであります。

(沖縄振興について)

 沖縄を巡る問題について質問します。

 沖縄については、民主党政権は誠に沖縄県民の期待を大きく裏切る行為の連続であります。普天間基地移設問題がその最たるものであります。

 しかも、日米合意において8千人の米国人のグアム移転、家族を含めれば1万人以上の移転を行って、沖縄の基地負担を軽減することにしていたにもかかわらず、米国議会が必要な予算措置をとらないなど、県民の期待を裏切ることになっています。グアム移転問題についての総理の見解を求めます。

 また、那覇空港は現在発着枠が満杯状態になっており、いつ事故等で大きな沖縄観光や産業活動への打撃が発生するか分からない状態であります。那覇空港の早期完成に向けたスケジュールを明確にすべきであります。総理の答弁を求めます。

 一方、アジア経済圏に近接している沖縄は、今後、著しい発展が予想され、適切な沖縄の振興を図っていくことは最重要な政治課題であることは言うまでもありません。

 沖縄振興法が本年度末に期限を迎え、新たな振興法及び振興計画の策定を急ぐ必要があります。

 我々は、一昨年、中間報告を示し、その中で、新たな振興計画のあり方や基地跡地利用について明記しております。低下の一途を辿っている政治への信頼を取り戻す観点からも、早期の策定が急がれますが、新たな沖縄振興策について政府はどのような検討をしているのでしょうか。

 特に、自治体の財政基盤と「自立した沖縄」を実現するため一括交付金について総理の見解を問います。

 一方、沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置法(軍転法)も期限を迎えますが、我々には、議員立法の用意があります。「跡地の有効かつ適切な利用」「国の主体的責任」「返還を受けた所有者の生活の安定」の理念を明確にしておりますが、政府では新たな軍転法についてどのような検討をしているのか、総理の答弁を求めます。

 基地問題を巡る混乱をどう収拾するのか。とくに一連の防衛大臣の発言は県民感情を悪化させております。野田総理の基地問題についての見解を問います。

(原子力発電事故関係について)

 最近になって原子力災害対策本部の閣僚による会議の議事録が、昨年3月12日の第1回を含め21回分もの、議論の中身を記した議事録は作成されていなかったことが報道され、大変びっくりしている。事実の有無及び今後の公表について総理の答弁を求めます。

 福島原子力発電所周辺についてはホースによる冷却水の循環を行っていますが、安全の確保、火災防止等の具体策が疎かであると聞いております。

 また、区域を三つに分けて居住制限、帰還困難、解除準備の区域を設けるとのことですが、指定のみでは解決になりません。地域再生案、生活支援策を提示すべきです。政府の対応について細野大臣の答弁を求めます。

 建設後40年超の炉の廃炉問題につき、政府・民主党内にも異論があり、まとまらないようであります。原子炉の安全性は技術的な問題であるので、政治的にではなく技術的に判断すべきであります。

 23日、政府は原発立地自治体への説明会を開き、30キロ圏の地域防災計画を義務付ける方針を示しました。速やかに堤防や避難道路等の防災体制を整備しなければ、政府の考えているストレステストを経ての再稼働に支障があると思われますが、細野大臣の基本的考え方を問います。

 除染についてお聞きします。

 昨年の臨時国会で成立した放射性物質環境汚染対処特措法が本年1月1日から全面施行されており、ようやく体制が整備されたと思っております。

 しかし、政府は震災発生から10ヶ月余の間、一体何をやっていたのか疑問を呈さざるを得ません。その間も放射性物質は拡散し、原発から遠く離れた地域で「ホットスポット」が発生するなど、政府の対応の遅れは取り返しのつかない状況を招いたのであります。

 そこで、ロードマップにおいて仮置き場に3年程度保管し、その後中間貯蔵施設に搬入するとし、さらに、中間貯蔵施設の建設場所を24年度中に選定するとありますが、1年程度で選定は可能なのか。どのようなプロセスで選定するのか。さらに、除染対象地域の面積と費用について、細野大臣の答弁を求めます。

 一方、現在でも9万人もの人が故郷を追われ、家族とも散り散りになった方々が全国各地に避難をしておられます。

 その方々の生活の安定はいつ来るのか。政治が道を示していかなくてはなりません。

 特に、当面の生活再建に必要な賠償についても、我々が主導して成立した仮払法がつなぎの役割を果たしており、現在、賠償支援機構法の発足により賠償がスタートしておりますが、具体的な賠償の対象については、未だに決められておらず、賠償が滞り、生活に支障を来す懸念もあります。いつ頃確定するのでしょうか。

 また、避難者が故郷に戻る状況にはいつ頃なるのか。総理の答弁を求めます。

(領土問題について)

 近隣諸国と領土をめぐり種々の問題が生じておりますが、外交上の弱さの影響であります。北方領土の早期返還、竹島問題、尖閣諸島をはじめ、諸問題に適切に対応するため、領土の日を設け、北方対策本部を拡充して「領土問題対策本部」を設置し、担当大臣を置くべきであります。この点につき、総理の答弁を求めます。

 特に、竹島については日韓首脳会談等の場で明確な議論をすべきである。

 野田総理は先般の12月18日の日韓首脳会談でこの問題を明確に提起したのか。また、竹島でのコンサート、ファッションショーの開催、大規模埠頭、ヘリポート、宿泊施設の建設について、抗議・申し入れをしているのか。弱腰外交に終始しているのではないか。報道によれば一昨日の外交演説に対し、韓国側が抗議したとのことであるが、事実はどうなのか。

 以上の点につき、総理の答弁を求めます。

(選挙制度について)

 昨年3月の最高裁判決において衆議院の選挙区別一票の格差について、違憲判決が出されました。わが党は昨年5月の党・政治制度改革実行本部総会において選挙区格差を2倍未満とする「0増5減」案を各党に提示することとし、各党協議会に提示してきました。民主党も曲折を経て同じ案に到達したことは、大きな前進であります。過去50年もの間、一度たりとも最大格差が2倍未満になったことはありません。一日も早く実現すべきであり、国会の責任で有ります。

 他方、比例定数について、わが党は30議席減としつつも、小選挙区制度が議席の多い二つの政党にとって有利であるとの認識の下、二党以外の政党に不利にならないような案を提示しております。

 民主党は単純に180の比例定数を100議席に減らすというマニフェスト通りの案を決定している。この案は各党の比例当選議席を約半分(厳密には9分の5/55%)に減らすものであり、支持率の低い政党を不当に圧迫し、民主主義の原則に違反すると言わざるを得ません。

 多くの政党は、今小選挙区の格差是正法を先行通過させれば比例減を強行されるのではないかとの不信を抱いてこれを拒んでおり、このままでは違憲状態を解消することはできません。

 各党協議を至急さらに進めることにより民主主義の精神に則り各党が合意し得るよう努力し、必ず早期に法改正を実現することが国会の責務であります。このような柔軟な対応により、定数の削減と格差是正を実現することについて、野田総理の答弁を求めます。

(結びに)

 政権交代から早2年半、民主党政権は誤った前提に立ったマニフェストの実行不能状態に陥り、社会保障改革の具体的実施時期も明示できず、問題解決を逃げ水の如く先送りしています。これは日本国民の大きな不幸であります。

 早期増税のみを実現して議場にいる多くの万骨を枯らせ、路頭に迷わせるのではなく、選挙という禊を行って民主党が生み出した数々の新しいムダを整理することが、政治の常道であります。種々の仕分けや無駄の削減をすれば4年間増税は不要であると公約した政権が、国民の信も問わずに増税を強硬することは多くの人々が許さないのは当然であります。消費税の増税につき自民・民主両党が公約に掲げて選挙を行い、信を得た政党が国会での成立を図る。これが民主主義の基本であります。どうせ増税するのであれば同じことではないかと指摘する人がありますが、最初に2009年の野田演説で引用したように「書いてないことはやらない」「書いてないことを平気でやるのはおかしい」「それはマニフェストを語る資格がない」というのが民主主義であり、今の民主党の増税案は「民主主義の基本にもとる」ということをあらためて申し上げ、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

ここで本文終わりです
ローカルナビゲーション

ページトップへ

メニュー