【冒頭発言】（高鳥筆頭副幹事長）
本日の役員会の概要を報告致します。
安倍総裁からは、新型コロナウイルス感染症による国民生活、経済への影響を最大限に緩和するため、明日、第2弾となる緊急対策をとりまとめる。緊急事態宣言など、さらなる事態を想定した法的枠組みを整備する法律改正を明日、閣議決定する。野党の皆様の協力を頂きながら、早期の成立を期して参りたい。
今朝、北朝鮮から弾道ミサイルとみられるものが発射された。度重なるこのような挑発はわが国および国際社会に対する深刻な挑戦であり決して許されるものではない。北朝鮮情勢の分析を進め、国際社会と連携し断固たる対応を行う。
東日本大震災から9年を迎える。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から追悼式は開催を断念することになったが、3月11日は日本にとって忘れてはならない日。あの悲惨な経験を決して風化させることなく、政権奪還時の復興再生に向けた初心をいささかも失うことなく、これからも福島の文化的な復興・再生の総仕上げに政府・与党、力をあわせて取り組んで参りたい。
森山国対委員長からは、新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案は、11日の内閣委員会で質疑・採決し、12日の本会議で参議院に送付することで野党と概ね合意している。
各委員会は今週から日切れ法案を中心に法案審議を進めて行く。
末松参議院国対委員長からは、明日の予算委員会は公聴会の予定である。
世耕参議院幹事長からは、新型コロナウイルス対策の第2弾の経済対策を早急に取りまとめて頂いたが、昨年の10-12月期のGDP改定値が年率-7.1%に修正された。できるだけ早く大型経済対策のアナウンスをする必要がある。
下村選対委員長からは、新型コロナウイルス発生下の選挙の対応について、先日総務省から各都道府県選管に「選挙は政府が自粛を要請したイベント等には該当しない」との通達があった。わが党の熊本県知事選挙の対応は、事務所の入口にアルコール消毒を設置する等、安全に配慮し選挙戦を進めている。
岸田政調会長からは、明後日、新型コロナ対策本部で農林水産業や食品業界の方々からヒアリングを行う。
鈴木総務会長からは、明日総務会を開き、国家公務員法等の一部改正案等を審議する。
以上です。
【冒頭発言】（二階幹事長）
今朝ほどの北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、本日午後、ミサイル問題対策本部の役員会を開催致しました。政府には、毎回同じ抗議やコメントを発するだけでなく、より効果的な発信を行うことや、米国や各国に対して一層の外交努力を展開するよう、強く申し入れました。日本国民の怒り、日本国は怒っているということを内外に示さなければ、しょっちゅうこのようなことがあって慣れっこになっていては駄目です。マスコミの皆さんの協力をお願いします。
党大会に代わる両院議員総会ですが、3月17日（火）18時から、党本部8階ホールで行いたいと思います。よろしくお願い致します。
以上です。
質疑応答
- 毎日新聞です。新型コロナウイルスの感染拡大などを受けて、株式市場の方で日経平均の終値が2万円割れしました。どのように受け止めていらっしゃいますか。
- やはり厳しい結果が経済面に表れたと思っています。一日も早くこの状況を回避していくために、政府・党を挙げて、あらゆる努力を傾注すべきだと思っています。
- 読売新聞です。GDP改定値が年率-7.1%減ということで、さきほど世耕参院幹事長からも大規模な経済対策をという話がありましたが、20年度補正予算についての必要性と規模についてどのようにお考えですか。
- 思い切った経済対策をやって、国民の皆さんの不安を拭い去るように、党は最大限の努力を行います。
- 時事通信です。新型コロナウイルスの対策で、緊急事態宣言を可能とする特措法が13日に参院で成立する見通しとなりましたが、受け止めをお願いします。
- 当然のことだと思っています。
- NHKです。緊急事態宣言を出す場合に、私権を制限することになるため、野党の方では国会での事前承認を求めていますが、与党でそれを受けるお考えはあるのでしょうか。
- 内容をよく見定めた上で考えればいいことだと思います。
- 朝日新聞です。総理の今回の新型コロナウイルスに対する対応について、先週のはじめから一斉休校が始まりました。中国・韓国からの渡航者の入国制限についても先週末に発表され、かなり矢継ぎ早な対応が実施され、唐突感も指摘されているところですが、こうした総理の対応についてどのように見ていらっしゃいますか。
- 私は、総理自身が先頭に立ってよくおやりになっていると思っています。
- 北海道新聞です。北朝鮮のミサイル発射について本日の対策本部の役員会の冒頭でも幹事長は強いメッセージをおっしゃられていましたが、これまでと違う対応、より強い姿勢というのは、どのようなことでしょうか。
- 政府がどういう対応を今後とっていくかということでありますが、ただけしからんと言っているだけではなくて、日本は怒っているんだぞというしっかりした対応で、二度とやらせないように、そういう対策をやっていかなければなりません。ただ言っているだけでは駄目だと思います。
- 北海道新聞です。ただ言っているだけでは駄目ということは、何か具体的な対抗措置を取る必要があるということでしょうか。
- 相手がそう感じ取れるようなメッセージを送るべきだということです。
- 共同通信です。新型コロナウイルスについて、専門家の方がここ1～2週間が瀬戸際という見解を示してから、今日9日で2週間が経ちますが、総理が会見なさってからは18日までが2週間ということになります。この警戒すべき期間設定のあり方ですとか、今後2週間が経った場合の警戒すべき期間の周知徹底ですとか、今後の情報発信のあり方についてご見解をお聞かせください。
- かつて経験したことの無いことに遭遇しているわけですから、専門家ではない人たちの発言なんですから、精一杯やってると思いますけれども、私から批判をする必要は無いと思います。素人とは言いませんが、医学のことがわからない人がだいたいの見通しを言ってます。医学の世界だって経験したことの無いような状況に追い込まれているのですから。
- 毎日新聞です。中国・韓国の入国制限が始まりましたが、韓国は反発して対抗措置をとるということになっていますけれども、政府の判断についてはどのように思われますか。
- 相手国にあらゆるチャンネルやルートがありますから、そういうことにしますけれども理解してくださいよと、いま国内はこういう状況ですからという丁寧な説明をしておいた方が良かったかなとは思いますけれども、政府のとった措置については大いに結構です。
- 毎日新聞です。説明が足りなかったということでしょうか。
- いえ、そうしておいた方が、今のようなご質問を頂かなくて済んだのですが、やったことはやったことですから。こういうことは急ぎますから、みんなの了解を得てやっとこさ立ち上がったのでは遅いですから、早くやるということは悪いことではありません。
- 毎日新聞です。イタリアでも感染者が増えていますが、現時点でイタリアからの入国制限について、総理は議論しているとおっしゃったのですが、幹事長はその必要性についてどのようにお考えですか。
- それは専門家の判断に任せなければ、イタリアの病気がどの程度であるか、何人今後来ることになるのか、その病気が国内にどういう影響を及ぼすか、これをまだ我々は十分な情報を持ち合わせていないわけですから、政府がしっかり判断すべきことだと思います。
- 朝日新聞です。入国制限とは逆に日本から出ていく人の海外の入国制限というのも広がっており、観光業界等の影響もあると思いますが、こうした動きについてはどうご覧になっていますか。
- 私はここ30年近く観光業界に身を置いていますが、いま観光業界がどうだとか、どの業界だどうだとか言う前に、国民の安全と健康を守ることが一番大事ですから、そこに集中すべきだと思っています。
- 毎日新聞です。河井あんり参院議員について、先週、国会に出るという話をされた後に、国会を欠席するということになってしまいましたが、国会に出る必要性についてはどのようにお考えですか。
- 詳しい状況を知っているわけではありませんから、一議員のことですから、ご本人の判断に委ねる以外にないんじゃないですか。詳しいことは承知しておりません。